陣内会長のある華麗なる一日第4話

原作:陣内 克彦 代筆:大西 かつぴこ


序章 「次元転送技術」


神の目の力により地球へ転送された誠が、自力でエルハザードへ戻ってきてより暫くの後、彼とストレルバウの研究により神の目の仕組みが解明され、地球とエルハザードを自由に行き来できるようになった。
しかし、地球側とエルハザード側が交流を持つにあたって様々な政治的問題が考えられた為、この件は封印されることとなり、ルーン王女はこのことを知る者たちに口外することを固く禁じた。
しかし人の口に戸は建てられぬもの。
何故かバグロム軍総司令閣下陣内克彦に知るところとなり、彼はさっそくこの技術をバグロムへと持ち帰った。
そして・・・・


第1章「新作戦立案」


地球とエルハザードを自由に行き来できる新技術。
これをバグロムへと持ち帰った陣内克彦が最初に行なったこと。
それは地球からTVを持ってくることであった。
(そこ、いきなりブラウザをCloseなんてしないように!!!)

彼は地球の情報を入手する為にTVを持ち込んだのだが、いふりーたやディーバもこのTVという新しい機械を気に入ってしまい、結局ほとんどこの2人が使っている。
最もいふりーたが見るのはほとんどアニメ(本気で美星やな)、
ディーバはドラマ中心である。
(ところで電波はどこからやってくるのであろうか・・・・?)

「さて、地球の情勢はどうなっておるかな?」
「あー、危ない!早くカイ○ルファイヤーを呼んで!」
「・・・・・・」
「きゃーきゃー」
「・・・お前は5歳の子供か?」
「え?何ですか?」
「何でもない!
それより私はこれからニュースを見るのだ、そこをどけぃ!!」
「えぇ?
でもでも、これからが良いところなんですよ。」
「そんなことは知らん!
はやくそこをどけ」
「そんなー、うるうる(T_T)」
「っ・・こ、今度ビデオを買ってやるから」
「わーい」
「・・・・・・・・」


第2章「大根不敵電光石火卑怯は私の為にある!」


「で、何を見るんですか?」
「ニュースだといっとるだろ」
「はぁ・・」
「・・・・・・(見てる)」
「・・・・・・(なんとなく見てる)」
「・・・・・・(真剣に見てる)」
「・・・・・・(良くわからないけど見てる)」
「・・・・・・(食い入るように見てる)」
「・・ふぁ・・(退屈してきたようだ)」
「・・・・・・(見てる)」
「ぐぅぐぅぐぅ(寝てる)」
「・・・これだぁ!!」
「ひゃっ!!」
「これだぁ、これならいける。
完璧だ、見てろよ誠、こんどこそ貴様を地獄に叩き落としてくれる。
ぐふぐふふふふふふふふふふ・・・」
「・・・あ、あのぉ・・・」
「よし、いふりーた!!
お前に任務を与える!」
「任務ですか?」
「重要な任務だ、こころして聞け」
「はい」
「良いか、まず地球へ行くのだ」
「地球へ・・・ですか?」
「日本へ行ってあるものを買ってくるのだ」
「あるもの?」
「”貝割大根”だ」
「かいわ・・・なんですか?」
「地球の日本国へ行って貝割大根を大量に買ってくるのだ。
さぁ、行けいふりーた」
「は〜〜い、いってきまぁす」
「くくくくく、これで私の勝ちは決まったようなものだ
だは、だはは、だははははははははははは・・・
だははははは・・・」
「あのぉー、御主人様?」
「だははははは・・ん?
早かったないふりーた」
「そうじゃなくて、私地球のお金持ってないんですけど」
「そんなもん私も持っとらん」
「・・・」
「いいからそのへんの店に行ってかっぱらってこい!」
「でもそれって泥棒ですよね?」
「そういう言い方もするな」
「泥棒って悪いことなんじゃぁ?」
「心配いらん、私は神に選ばれた支配者だ。
私に限ってはどんな悪事も許される。
これは歴史の必然なのだ!」
「そうなんですか?」
「わかったらいってこ〜〜〜い」
「は〜〜〜い」


第3章「ロシュタリア潜入」


「ただいま戻りました」
「うむ、ご苦労であった。
では次にこの服に着替えるのだ」
「この服は?」
「フリスタリカ王宮の給仕の制服だ。
これを着て王宮にもぐりこみ、料理の中にこの貝割大根を混入してくるのだ」
「それって何の意味があるんですか?」
「帰ってきたら説明してやる」
「わかりました、じゃぁこの”まつざかぎゅう”でも食べて待っててください」
「おぉ、これは私の大好物なのだ、良くやったいふりーた」
「じゃぁ、いってきま〜〜す」
「うむ行ってこい。
さて、カツヲ!!」
「ЪЗζμΜ」
「この肉をステーキにしろ、もちろん焼き加減はレアでな」
「пжЗΞΠ」



「ただいま戻りました」
「む、帰ったかいふりーた。
で、首尾はどうだ?」
「調理室に行ってサラダの中に”かいわれだいこん”を全部入れてきました」
「よーし、ごくろうであった。
あとは10日間くらい待てば・・・
ぐふふふふふふふふふふ」
「御主人様、楽しそう(はぁと)(^^)」


第4章「幻の細菌兵器を追え!」


「さて、あれから10日間が経過したわけだが・・
そろそろ効果があらわれるころだな。
様子を見に行くとするか」
「どこに行くんですか?」
「ロシュタリアだ、お前も来い」
「はい」



「さて、誰かおらんかな?
おぉあれは誠!!」

「地球には魎皇鬼言うて、ウーラみたいな動物がおるんよ」
「そうか」
「おい!誠!!」
「ん・・・あぁ、陣内!!
お前なんでこんなとこにおるんや!」
「やかましい!!
貴様なんでこんな所で呑気に猫と遊んでおるのだ」
「なんでて・・」
「ばかな、私の細菌兵器が効かなかったのか!?」
「細菌兵器?」
「なんだそれ」
「貝割大根についてる大腸菌さんを食べると腹痛を起こすそうです」
「貝割大根?
そういうたら10日程前にサラダん中に入っとったな。
あれはお前の仕業やったんか!?」
「そうよ、貝割大根についた細菌”O-157”で貴様等に地獄の苦しみを味あわせてやろうという作戦だ」
「O-157?」
「今地球で流行ってる細菌兵器だ」
「陣内・・・時事ネタはすぐに廃れるで」
「誠何言ってる」
「・・・ちゃうちゃう、そうやなくって。
貝割れが感染源やっちゅーのは間違いやったんやぞ。
今は牛肉が一番危ないんや!」
「ふ、私が知らんとでも主っとるのか?
出鱈目を言うんじゃない!」
「出鱈目やないって」
「今更泣きついても聞かんからな」
「人の話を聞かんかい」
「なは、なは、なはははは・・
う、・・・ぐ・・・・むむむ・・・
どうしたことだ、急に腹痛が・・・」
「どないしたんや、陣内?」
「えーい、うるさいお前の同情なぞ受けんわ」
「・・・・」
「誠・・一つ・・・聞いて・・・い・・いいか?」
「なんや?」
「牛肉が・・・感染・・源という話は・・・」
「そうと決まったわけやなくって、流通経路中の牛肉から、O-157が検出されたっちゅーだけや」
「・・・・むむむむむ・・・」
「御主人さまぁ?」
「陣内、お前もしかして牛肉食べたんか?」
「・・うぐぐぐぐ・・・」
「あのぉ・・・」
「いふりーた・・・お前が・・貝・・割大根と一緒に・・・
持ってきた肉・・・ あれはどこで手にいれた?」
「”とんやさん”とかいうところでもらってきました」
「・・・とん・・・や・・」
「”売り物にならないから持って行きな嬢ちゃん”って言ってくれたんです。
世の中には気前の良い人がいるものですね」
「・・・それって・・・(--;;」
「あの?」
「ば、ばかも・・・う・・腹が・・・」
「まさかステーキにして食うたんやないやろな?
しかもレアとかで」
「い・ふり・いた・・・かえ・・・る・・ぞ」
「そうみたい」
「・・・はよ医者行きや」


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