陣内会長のある華麗なる一日第5回

原作:陣内 克彦 代筆:大西 かつぴこ


序笑 「シートベルトを付けましょう」


「くそー覚えておれ水原誠」
「僕何にもしてへんのやけど・・・」
「いふりーた引き上げるぞ!」
「皆さ~ん、さよ~なら~」
例の如く水原誠に破れ去っていく陣内といふりーた。
ちなみにこの物語はいつもの如くTV版の設定を元にしているため、陣内は常敗無勝で、いふりーたは大ボケ娘なのである。

「次こそは私が勝つっ!!
どわぁ~っはっはっはっはっは!!!!」
・・・うるさいって、あんた。

第1章「大反転、京橋にあるのはシャトー飯店ってそりゃ余りにローカルだっ!」


「くそ~水原誠め、相変わらず忌々しい奴だ。
彼奴をどうにかせねば我らに勝ちはない!」
「そうなんですか?」
「え~い、貴様がそうだから勝てるものも勝てんのだぁ!!」
じたばた!

「あぁ、わぁぁ、ひゃぁ、あ、あ、暴れないでくださ~い!」
「やかましい、私に命令する気か!?」
「一度してみたいなとは思ってるん・・・って、あぁそうじゃなくって!!」
「ぐお~!!私は機械人形にまで馬鹿にされるのか!」
じたばた!

「あああああ!・・・バランスがぁぁぁぁ」
「は?」
グシャ!!!

陣内が暴れるため、いふりーたがバランスを崩してしまい、2人は絡み合ったまま地面に激突してしまった。
あ、なんか陣内が下敷きになってる・・・痛そ・・。

いきなり場面が転換し、ここはバグロム王宮内の医務室。
なぜそんなものがあるのか謎だが、空中から落ちた2人は既にカツヲの手によってここに収容されていた。
(おぉ、話の展開が早いぞ!)

「陣内殿は大丈夫かの?
幸い外傷はほとんどなかったようだが・・」
「う、うーん・・・」
「おぉ陣内殿気付かれたか!」
「ほぇ?あ、ディーバ様?」
「い?どうしたのじゃ、陣内殿?」

「う~」
「おぉ、いふりーたも気付いたようじゃな」
「頭が痛いぞ、いふりーたのばか者めが!」
「い・・いふりーたは御主であろう?」
「ん?ディーバ、貴様何を戯けたことを言っておるのだ」
「いふりーた?御主どうかしたのか?」
「・・・あれぇ、なんで私がもう1人いるんでしょう?」
「何?」
「それはこっちの台詞だいふりーた、貴様何故私の姿をしているのだ!」
「・・・・」(ディーバ)
「・・・・」(陣内)
「・・・・」(いふりーた)
「はぁ?」× 3

第2章「パニック、高笑い、そして話は大乱走!」


どうやら墜落したときのショックで2人の心が入れ替わってしまったようである。
なんともありがちなシチュエーションだが気にしてはいけない。
「え~、何でどうして何が起ったの?
私がご主人様でディーバ様は虫さんだから体が入れ替わって・・」
「うむ、混乱しておるようじゃな」

「・・・・・」
「いふりー・・・たじゃなくって陣内殿?」
「・・・・・」
「呆然自室というのはこのような状態を言うのであろうかの?」
字が違うぞ、ディーバ様。

「ふ・・ふふ・・うふふふふふ」
「な、なんじゃ、どうした陣内殿!?」
ややこしいだろうが今不気味な笑いをあげているのは、いふりーたの体に入ってしまった陣内である。
従って天野由梨の様な声で笑っていると思っていただきたい。
勿論口調は陣内そのものである。

「完璧だ!
我が偉大なる頭脳といふりーたの超破壊力!
この2つが合わさればまさに最強無敵!!」
「そ・・・そうなのか?陣内殿?」
「そういうことだ、今まではいふりーたの馬鹿者のおかげで、私の立てる素晴らしい作戦の数々は尽く失敗しておったが、今度から作戦立案も実行もこの私1人で行える!
完璧だとは思わんか?」
「おぉ、そう言われると何だか上手く行きそうな気がしてきたぞ!」
「ま、唯一の問題は私の神々しい姿ではなく、いふりーたの体だということだな。
うひ・・うひひひひひ・・・・でひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!」

第3章「絶体絶命3秒前!」


いきなり場面はロシュタリアへと変わる。
今回は本当に展開が早いぞ!
ちなみに今現在いふりーたの体をした陣内がここで暴れてるのである。

ぼむ・・・山が消し飛んだ。
「い~っひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ
素晴らしい、素晴らしい力だっ!」

ぱしゅ・・・街が一つ消滅した。
「これなら、この力さえあれば、全ては私の思うまま!」

ぺてぺてぺて・・・樹が次々に薙ぎ倒される。
「どぁ~っはっはっはっはっはっはっは」
尚これらの台詞は全て天野由梨の様な声で読むように。

「おい!いふりーた!!
そこらへんで止めときやがれ!!!」
「いふりーた、ええかげんにし~や!」
「ふん3神官と誠か!」
「どうせ陣内の命令でやらされとるんやろ?
そないなこと止めとき!」
「馬鹿め、この私の崇高なる目的を貴様等ごときに邪魔させん!」
「何やて?
どないしたんやいふりーた!!
何でそんな陣内みたいな台詞を言うんや」

「くくくくく、さぁとっとと私に倒されるが良い!」
ぱひょぱひょぱひょ!
ぼむぼむぼむ!
「うきゃ~!!」×4
「つ・・・強ええ!」
「一体どないなってますのんや?」
「いつもの間抜けさがないわね!」
「いふりーた!!」

「馬鹿め!まだわからんのか!!
外見こそいふりーただがその中身はこの私、偉大なる陣内様だ!」
「な・・なんですって!?」
「陣内?・・てっめ~!!」
「いふりーたの体ごとその力を乗っ取ったわけどすな」
「そこまでして世界征服がしたいんか、陣内!!??」
「くくくくくくく、負け犬の遠吠えが耳に心地よいわ。
泣け!叫べ!うろたえ、困惑し、そして私に許しを請うのだ!
我が下僕となるなら許してやらんでもないぞ」
「ばっきゃろ~!!誰がてめ~なんかの下僕に!!」
「そこまでして助かろうやなんて思いまへん!」
「そうか・・・ならば今この場で始末してやるわ!
きぇーっけっけっけっけっけっけ!!!」
しつこいようだが、これらの台詞は全て天野由梨の様な声で読むように。
「あぁ、もうあかん王女さま、菜々美ちゃん、堪忍な」

第4笑「そして何時ものお約束!」


「さぁとどめだ!!」
「あぁ、もうあかん」
「くくくくくくく」

「ご主人さま、もうそのくらいで止めましょうよ」
どこからともなく現れたいふりーた。
いや陣内の姿をしたいふりーたである。
彼女の台詞は置鮎龍太郎の様な声で読むこと。

「何をばかなことを言うかいふりーた!
願ってもないチャンスなのだぞ!
誠のことだ、この機に潰しておかんと、また復活するかもしれん」
・・・・ごきぶりか?
「でも~・・・」

「そういうわけで止めだ誠!」
「だめですぅ!!」
「む?・・・何故だ・・撃てんぞ
えぇい、くそ!肝心なときに!!
どうした、こら!!」
「・・どないしたんや?」
「何やってやがんでぃ?あの野郎?」
「えぇい、忌々しい・・・ならばこの発条で殴ってやる!!」
「駄目ですってば、ご主人様!!!」
「ぬぐぐぐぐ体が動かん!!何故だ!?どうしてだ!?」

「はっ・・・そうか服従回路や!!」
「服従回路?」
「あぁ・・・そないゆ~たらいふりーたにはそんな物ついとりましたな」
「じゃぁ、今は陣内がいふりーたに絶対服従ってわけか面白れぇ!」

「え・・・あの、皆さん、一体どういうことでしょう?」
「いふりーた、陣内に何か命令してみ」
「え?あ、は、はい・・えーと、じゃぁ・・・お手!!」
「わん!」
しぱたっ!!
「う・・こらいふりーた!何をやらせるのだ!!」
「お代わり!!」
「わんわん!!」
しぱたたっ!!!
「って、こら、やめんかいふりーた!!」

「あはははは、面白~い!
え~と・・・そ~れ取って来~い!」
「わんわんわんわん!!!」
ばたばたばたばた・・・どたどたどたどた。
「偉い偉い!!」
なでなで。
「はっはっはっはっ・・・って何をさせるか貴様はぁ!!!」

そしてしばし遊ばれる陣内であった。
「くっそ~覚えていろ誠ぉ!!」
「僕何にもしてへんやん」

「あ~面白かった。
さ、ご主人様、帰りましょう」
「くっそ~!!!!!」
「じゃぁ皆さ~ん、さよ~なら~」
みひょ~~~~~ん・・・

「全く敵ながら恐ろしい奴だぜ」
「どっちがですのんや?」
「さぁ?」

p.s.
バグロム王宮に帰った陣内はディーバ様に遊ばれるのであった。
「ぽち!お手!」


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