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  <META NAME="KeyWord" CONTENT="読書,おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒,江國滋,ゲド戦記,アーシュラ・ル・グィン,活字学級,目黒孝二,矢野徹,村山聖,思案せり我が暗号,尾崎諒馬,透明人間の告白,古本屋月の輪書林,高橋徹">

  <TITLE>  よもやま話／１９９８年、印象に残った本</TITLE>
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<P><A HREF="../index.html">[TOP]</A> . <A HREF="yomo.html">[戻る]</A></P>
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<P><CENTER><FONT COLOR="#330099" SIZE=+3>１９９８年、印象に残った本</FONT></CENTER></P>


<center>
<TABLE BORDER="0" CELLPADDING="5" CELLSPACING="2" WIDTH="90%">
<tr><td>

<P>　１９９８年に読んだ本・著者で印象に残った物を紹介します。順番は読んだ時期の順です。
<HR ALIGN=LEFT></P>
</td></tr></table>

<P><TABLE BORDER="0" CELLPADDING="5" CELLSPACING="2" WIDTH="90%">
<TR>
<TD VALIGN="TOP"><P><B><FONT SIZE=+1>○おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒/江國滋//新潮社</FONT></B><BR>
</P>

<P>・江國滋はその著、「俳句と遊ぶ法」の中で、過去の俳人達のいわゆる「病中吟」について１章を設けて論じ、<FONT
 COLOR="#330099">「激痛や苦しみにのたうちまわるおのれの姿を直視する勇気と、それを客観的にえがく俳人たちの粘着性にはほとほと敬服する」</FONT>と述べていた。<BR>
　その著者があろうことか実際に食道癌に襲われ、大手術を受けた。著者は俳句を作りながら、闘病の過程を記していく。激しい苦痛に耐えながら希望をつないでいるのだが、表題となった最後の句を残して去った。おそらくいつか医師が見放したことを感じ取り、死を受け入れていったようであるが、それをあからさまに書いたりはしないで辞世の句を残そうとしたのであろう。それにしても癌がこわくなってきた。</TD>
<TD VALIGN="TOP"><IMG SRC="book98/ganme_s.jpg" WIDTH="100" HEIGHT="142"  ALIGN="BOTTOM"></TD></TR>
<TR>
<TD VALIGN="TOP"><P><B><FONT SIZE=+1>○ゲド戦記　/　アーシュラ・ル・グィン/清水真砂子訳/岩波書店</FONT></B><BR>
　（１．影との戦い / ２．こわれた腕環 / ３．さいはての島へ / 帰還　ゲド戦記最後の書）</P>

<P>・学生時代、人から「ゲド戦記１−影との戦い」を借りて読み、強い印象を受けた。今年になって、図書館の児童書コーナーで全巻を見つけ改めて読み直した。<BR>
　魔法使いと竜の住む世界、挿絵とふりがなのついた「対象小学６年生以上」の本であるが、さすがにル・グィン、ぐいぐいと話に引き込まれてしまう。しかし、そもそもこの本を小６が読み切れるだろうかとの疑問を感じないでもないが。<br>
（2003.8追記）「ゲド戦記５　アースシーの風」が出ました。→<a href="book03.html">2003年、印象に残った本</a> 参照
</TD>
<TD VALIGN="TOP"><IMG SRC="book98/gedo_s.jpg" WIDTH="96" HEIGHT="139"  ALIGN="BOTTOM"></TD>
</TR>

<TR>
<TD VALIGN="TOP"><P><FONT SIZE=+1>○<B>活字学級　/ 目黒孝二 // 角川文庫<BR>
○中年授業　/ 目黒孝二 // 角川書店</B></FONT><BR>
</P>

<P>・この2冊、実は同じ本である。文庫の巻末に、「本書は94年8月、小社より刊行した単行本を改題し文庫化したものです」とある。<BR>
　全く迷惑な改題であるし、せめて原題は示しておいてほしい。読みはじめるまで同じ本だと気がつかなかったぞー。確かに改題後のほうが良い題名だとは思うけれど。</TD>
<TD VALIGN="TOP"></TD></TR>

<TR>
<TD VALIGN="TOP"><P><B><FONT SIZE=+1>○矢野徹の電脳通信日記 / 矢野徹 // アスキー</FONT></B><BR>
</P>

<P>・矢野徹の「ウィザードリィ日記」のせいで私はウィザードリィにはまってしまったというのはおいといて..。<BR>
　この本の中で、ハインライン「月は無慈悲な夜の女王」に出てくるコンピュータの名、<FONT
 COLOR="#330099">マイクロフト</FONT>について、<FONT COLOR="#330099">「翻訳したぼくがいまになってからおかしいが、マイクロソフトから取った名前なんだなあ」</FONT>と矢野徹は述べている。マイクロフト・ホームズはシャーロック・ホームズの兄の名だということは知っているはずだし、ハインラインが「月は無慈悲な夜の女王」を書いたのは1966年だから、マイクロソフト社はまだ存在しないだろう..。綿密な資料調べを踏まえたＳＦの名訳を行って来た矢野徹だけに、驚くべき記述である。本気だったら、恐ろしいことである。冗談で書いているんだよね．．。</TD>
<TD VALIGN="TOP"><IMG SRC="book98/yano.jpg" WIDTH="100" HEIGHT="142"  ALIGN="BOTTOM"></TD></TR>
<TR>
<TD VALIGN="TOP"><P><B><FONT SIZE=+1>○将棋世界　98年10月号　特別追悼号　さようなら、村山聖九段
/ 日本将棋連盟</FONT></B><BR>
</P>

<P>・ここでは雑誌はとりあげるつもりはなかったが、この号は例外である。<BR>
　希代の才能をもちながら体調の悪さもあってか成果には未だ至らず、また羽生などの名声の影であまり一般には知られていなかった棋士、村山聖は29才でこの世を去った。一度もタイトルを取っていない棋士の死に、このような大特集がおこなわれること自体異例であるが、この号は特集追悼文以外の欄でも、多くの連載記事や編集メモに至るまで村山への追憶と悲痛の記事があふれた。幼いころから病身をはげまして精一杯生きてきた人間とその周囲の人々のかかわりの篤さに心をうたれる。おそらく伝記的な本はこれから書かれるであろうが、多くの人の筆により書かれたこの号を超えることはできないかもしれない。<br>
　(2000.3 追記）「伝記的な本」：この将棋世界の編集長、大崎善生氏により、「聖の青春」がようやく上梓されました。ご一読を。→<a href="book00.html">2000年、印象に残った本</a> 参照<br>
(最近、村山聖、聖の青春、をキーワードとして本ページにアクセスされる件数が急増しています。読まれた方が多いのでしょう。）


</TD>
<TD VALIGN="TOP"><IMG SRC="book98/murayama.jpg" WIDTH="100" HEIGHT="140"  ALIGN="BOTTOM"></TD></TR>

<TR>
<TD VALIGN="TOP"><P><B><FONT SIZE=+1>○思案せり我が暗号 / 尾崎諒馬 / 角川書店 </FONT></B><BR>
</P>

<P>・第１８回横溝正史賞（１９９８）佳作。選評に曰く<BR>
<FONT COLOR="#330099">「正直なところ僕はあまり感心しなかった。」</FONT>（綾辻行人）。<BR>
<FONT COLOR="#330099">「失礼ながらどうして、この作品が最終選考まで残ったのか」・・・「ただの下手とは紙一重で違うように思えた。」</FONT>（北村薫）<BR>
<FONT COLOR="#330099">「一読してびっくり、よくまあこんな複雑な事を考えたなあと圧倒されてしまいました」</FONT>（宮部みゆき）。
<BR>
まったくそのとおりで、好意的に見ればそれも作者の計算のうちかもしれないが、どうしょうもないヘボのように思える。今後の作品でそれがわかるのだろうか。ただ、私は、暗号そのものもさほど感心しないし、暗号を解くプロセスについては全然説得力がないと思う。</TD>
<TD VALIGN="TOP"></TD></TR>

<TR>
<TD VALIGN="TOP"><P><B><FONT SIZE=+1>○透明人間の告白 / Ｈ．Ｆ．セイント
 / 高見浩訳 / 新潮社
 </FONT></B><BR>
</P>
<P>・だいぶ昔にけっこう話題になった本であるが、今頃目にしました。<BR>
　もう少し短い話かと思っていたが、かなり分厚い本です。突然透明人間になってしまった男が、情報機関に追われながらニューヨークの町の中でサバイバルしていく話ですが、なるほどねーという感じで面白く読めました。あとでじっくり考えると無理な点がまだかなりあるのですが、まあよろしいとしましょう。。
</TD>
<TD VALIGN="TOP"><IMG SRC="book98/toumei.jpg" WIDTH="100" HEIGHT="141" ></TD></TR>

<TR>
<TD VALIGN="TOP"><P><B><FONT SIZE=+1>○古本屋  月の輪書林／高橋徹／晶文社
 </FONT></B><BR>
</P>
<P>・古本屋の店主と言えば、ある程度年取ったおとなしい人を思い浮かべるが、この店主はだいぶイメージが違う。日大芸術学部中退で映画制作をへて、古本屋になった。１万冊を超える本を集めた私家版目録「美的浮浪者・竹中労」を編集するかと思うと、古本の仕入れ・入札・資金繰りに悩む経営者でもある。<BR>
  装丁は南伸坊、しみだらけの古本のイメージになっている。

</TD>
<TD VALIGN="TOP"><IMG SRC="book98/tukinowa.jpg" WIDTH="100" HEIGHT="141"></TD></TR>


</TABLE>
</P>
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