子宮筋腫経過日記『手術延期編』


御無沙汰していました。仕事が忙しくて更新できず、気がついたら1年の月日が流れていました。前回10月手術としたまま中断してしまったので、入院しているのではないかとお見舞いのメールも頂きました。ご心配かけて申し訳ございません。なぜかまだ入院はしておりません。詳しい事はこの後・・。

手術の予約へ
☆2001年9月☆・・・中旬に今までのクリニックにホルモン治療再開後2度目の注射をした後、紹介状書いてもらい、総合病院に手術の予約に行きました。さすがに大きい病院は混んでいて、待ち時間は暇なので周囲を観察してしまいました。今までの病院は入院施設がなく、産婦人科というよりは婦人科のイメージか強かったのですが、今回は妊産婦の方が多く産科という雰囲気が・・。赤ちゃんやお腹の大きい人たちを見ていると、何だか複雑な心境になってきました。前に全摘手術された方が、全摘手術の人と出産の人が同室で、術後に子供の泣き声を聞くのはつらかった・・と仰っていましたが、その気持ちが少しわかりました。全摘をするとそういう事を乗り越えなくてはいけないのはわかりますが、産科と婦人科を別にすることは出来ないのかと考えてしまいました。ちょうど隣で待っていた女性が横の知り合いの方に「私できちゃったみたいなんだけど、今はまだ産みたくないんだよね〜」と大きな声で言ったときは尚更そう思いました。30代後半の女性でこれから結婚される方の様でしたが、その時周囲には不妊治療で訪れている夫婦の方も何組かいらっしゃいました。待っている間にブルーな気分になってきた私は怒りを感じてしまいましたが・・。でもあの時は本当に婦人科と産科分けて欲しいと心の底から思いました。
 さて、いよいよ私が呼ばれました。ドクターは50代そこそこの男性です。私の症状が書かれた紹介状とMRIの写真を見ながら、「とりあえず核出で、開腹してひどいようだったら全摘か・・難しいね〜」と言った後、「全摘はしたくないでしょう?嫌だよね」と一言。筋腫の大きさからも年齢からも全摘と言われても仕方ないと思っていたのに、思いがけない言葉にびっくりしたと同時に、何だか嬉しというかホッとした気持ちになり、「はい」と即答していました。その後、内診と超音波を受けた後再び呼ばれ説明を受けました。筋腫はホルモン治療で少しだけ小さくなっていて6センチ、そして同じ大きさでもう一つ。これが筋腫なのか腺筋症なのかはっきりはわからないらしいのですが、ほぼ腺筋症(内膜症)に間違いないとの事でした。そして私の生理痛の原因が内膜症か筋腫なのが判断するのは難しく、それは開腹してもわからない。だから核出術をしたとしても痛みがなくならない可能性も高く、手術をした意味がなくなる事も考えられる。また全摘手術をしたとしても内膜症が完治するとは限らないとの説明でした。そして、
1.今回は手術せず、2回目の生理が来たときに痛みがなければ、生理痛の原因は内膜症と考えられるので、痛みに耐えられるようであれば、また痛みが出たときにホルモン治療をし閉経まで様子をみる。 
2.核出術 
3.全摘手術 
この3つの選択方法があるとの事でした。私はもちろん1番目の選択。で、結局2回目の生理の後、病院に行くことになりました。これは1回目の生理はホルモン治療の効果が残っているので、2回目にならないとわからないからです。先生もどれにする〜?と言いながら「僕はもう少し様子を見てもいいと思うんだけどな〜」と仰ってくださいました。思わずウルウルしてしまいました。だって・・手術するしかないと思っていたのに手術しなくていい道があるなんて・・それにずっと私自身生理痛の原因が筋腫か内膜症か手術してもわかるのだろうかという部分で引っかかっていたのですが、様子をみるなんて許されないと思っていた。今まで手術するしかないと追いつめられていた感じでしたので、この先生が神様のように思えてしまいました。ちょっと禿げた神様でしたが。(*^。^*) その先生の「僕は手術が大好きなのでいくらでも手術したいんだけど、少し様子をみた方がいいのではないのかな〜」という言葉に、気持ちが楽になったのと同時に、この先生になら今後手術することになってもお任せできる、信頼しても大丈夫という気持ちになりました。今まで男性医師は女性の気持ちなどわからず、子宮全摘を勧めるはずと勝手に思い込み、女医探しばかりしていた事を反省しました。そしてセカンドオピニオンの必要性も改めて感じました。今回思いがけず、手術延期になったことにより、私は自分の本当の気持ちを思い知りました。全摘も覚悟していたつもりでしたが、全然覚悟なんてしていなかった。そう思い込もうとしていただけ。そして手術に対してもどこかで納得していなかった。もしあのまま手術をしていたら、私はどうなっていたのか。考えるとゾッとします。もしかしたら、そのまま受け容れていたかもしれませんが、でも心の奥底で後悔を抱えたままだったかもしれません。今回はもしかしたら、あの世から父が心配してチャンスをくれたのかな・・なーんて思ってしまいました。いつも何かあるといくつかの選択方法を示し、「後は自分で決めろ」と。後悔しない人生を・・口癖だった父が、見かねて助けてくれたのかもと思ってしまうくらい、私には信じられない出来事でした。夢見ているような感じ・・・。
でもこの後が大変でした。手術以外はないと言われていたので、10月手術と友人・職場にも伝えていたし、入院の準備も進めていたので、しばらく気が抜けて放心状態になってしまいました。何も考えられない日々が続きました。当初は手術延期が嬉しくて大喜びでしたが、時間が経つにつれて、本当にこれで良かったのかという不安になることもあります。でもやはり私にとって手術延期は間違いではなかったと思います。後悔しない選択・・この難しさを改めて思い知りましたが、この経験を今後に生かしていければと思います。

その後の経過(2002年1月〜)
☆1☆・・・・・12月2回目の生理がきました。量は相変わらず多いのですが、それでも前ほどではなく、また生理痛も市販の薬で耐えられる程度でした。生理後、病院に行きましたが、超音波診断でも筋腫は大きくなっていないので、とりあえずこのまま様子をみることになりましたが、今後生理痛がひどくなる、筋腫が大きくなる、貧血がひどくなるなどの症状が現れたときには手術を考えなくてはいけないとの事でした

☆2月☆・・・・仕事が忙しい上にゴタゴタも多くちょっと鬱状態になってきました。今の仕事は私も含めて3人体制で管理・指導などをしているのですが、そのうちの一人が来月で退職。なのに後任者は決まらず、引継も出来ない状態。昨年9月までは4人体制だったのに、一人減り今まで何とか3人で頑張ってきたのですが、頼りにしていた人がいなくなると思うとお先真っ暗。精神的にも限界的に近づき、体調も崩し始めました。何せ手術延期になってから急に忙しくなり、筋腫のこと考えてる暇もないくらい。今の仕事に就いてからのんびり連休を過ごすということがなくなってしまいました。シフト制なので休みは不規則。友人達ともなかなか休みがあわず、ストレスも徐々にたまり、疲れも。仕事を続けていく自信もなくなってきました。いつまでこの状態が保てるか自信がないし、いつ悪化するかわからない。今の具合が悪くても休めない状態で仕事を続けていく自信が急になくなりました。今までは何とか気力で頑張ってきたのですが、緊張の糸が切れてしまった感じ。とにかくゆっくり休みたい・・。疲れた・・。毎日仕事に行くのがやっとという日々。自分でもどうしていいのかわからず、神経内科でも行こうかと真剣に思ったくらい。とりあえず身体も怠いので内科に行くことにしました。

☆3月☆・血液検査の結果、やはり貧血でした。それも久しぶりに悪い数値。身体も怠いはずです。元々貧血気味のところに、忙しくて栄養も偏っていたのも悪かったようです。仕事のストレスも限界に達していたので、月末思い切って3連休休ませてもらいました。やはり人間休養は必要ですね〜。やっと何とか回復。気力が戻ると、不思議と体力も徐々に戻ってきました。このまま貧血状態が続けば、手術となってしまうので早く治さなければ!

☆4月☆・・益々仕事は忙しくなりました。退職した人の後任は決まったのですが、経験不足で無理ということが早々と判明し、結局しばらくは二人体制で頑張ることになりました。何とか気力で乗り切らなくてはと思うのですが、、。生理の方は以前に比べると楽ですが、やはり2日め3日目は身体が思うように動かない感じがします。以前と違って2日目が一番きつい。それでも前のように薬が全く効かずという事はないので耐えられる程度です

☆5月☆・・今月の生理はちょっときつかった。薬を飲むタイミングがずれると、薬の効果が切れてしまい、吐いてしまいます。それで以前もらっていた座薬を使用。何だかやはり生理痛に対する恐怖感は消えないようで、いつ復活するか・・ついつい考えてしまいます。手術した方がいいのかな〜と思ったり、まだ大丈夫と思ったり。今月末は4ヶ月ぶりの診察です。ちょっとドキドキ。
5月25日・・病院に行ってきました。貧血になった事は告げました。とりあえず内診と超音波診療を受けた後、先生の説明を聞きましたが、今度手術をするとしたら全摘しかないだろうとの事でした。核出術という選択は消え去りました。後は手術をするか、もう少ししたらホルモン治療をして閉経まで持たせるかのどちらか・・。とりあえず今は仕事が休める状況ではないので、もう少し頑張ることにしました。先生にもうホルモン治療開始するかと聞かれましたが、秋まで様子をみてもらうことにしました。前回ホルモン治療合計8回しているので、身体の事も考えて少しでも間隔を空けようと思います。生理痛は薬さえ効けば何とかなるので、座薬を頂きました。それと実は数日前から漢方の薬も飲み始めました。母が漢方の薬局で相談して買ってきてくれたのです。漢方で良くなるとは思いませんが、せめて現状維持であって欲しいと飲んでみることにしました。

☆9月☆・・・生理痛はだんだんひどくなってきました。転げ回るほどの痛みではないのですが、常に押されているような鈍痛が続き、胃が圧迫された感じで吐いてしまいます。飲み薬も吐いてしまうので座薬でないと効かなくなってきました。飲み薬も規則的に飲めば効くのでしょうけど、仕事が忙しくどうしても飲むタイミングがずれてしまう事が多くなり、そうすると悲惨な結果に。もうそろそろ限界に近づいてきたので、ホルモン治療を再開しようと考えています。本当は8月が診察の月でその時に相談し9月から再開と思っていたのですが、担当医が8月下旬から1ヶ月近くの休暇を取るので予約して行ったのに1時間30分以上の待ち時間で、仕事を抜け出して行った私には無理で9月末に改めて行くことにしました。その後仕事の方は急展開で、突然今月末で今の仕事は終わることになりました。何とか失業は免れ、別の仕事に変わることになりましたが、今月は残務整理も加わり毎日残業の日々。10月からはまた研修が始まるので、予定していたホルモン治療は無理のようです。ただ今後は残業からも解放されしばらく責任もなくなるので、今度はゆっくり自分のこと考えられそうです。でも正直言ってどうしたらいいのかわからなくなってきました。身体の事考えると、ホルモン治療より全摘がベストというのはわかっているけど、やはり全摘に対する覚悟はまだできていません。手術もせめて膣式を選択できればいいのですが、私の場合は腹式しか無理。お腹の傷を見ると嫌でも子宮がないことを意識してしまう。それに耐えられるかどうか今の私には自信はありません。何だか最近好きな人の子供欲しかったって思ってしまいます。産めないと思うから尚更そう思ってしまうのでしょうね・・。向井亜紀さんの事最初批判的でしたが、最近は応援したいと思うようになりました。彼女の場合は一度子供を授かっているのですから、尚更あきらめられないですよね。好きな人の子供欲しいって気持ち痛いほどわかります。子供の事考えるとそれがベストなのかどうかはわかりませんが、でも彼女の夢叶うこと願ってしまいます。 私はもう少し時間かけて考えてみます。一度は手術覚悟したけど、それが流れるとまた決心するのは前より大変かも。(^◇^;) 元々手術恐怖症なのに。結婚と同じでタイミングが肝心?また悩んで悩んで頑張ります。pp(^^)q 傷と向かい合って生きていける自信がついたら手術を選択するし、それまではホルモン治療で。まずは、どういう選択でも゛子宮があってもなくても私は私!゛と思える生き方ができるよう頑張りたい!前向きに生きれるように。HPの更新も今度はこまめに致します。(_ _ )/ハンセイ

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