入院日記【手術前編】

2003年6月17日〜6月18日
入院初日 6/17(火) 手術前々日
いよいよ入院です。家を出る前に、父の仏前に挨拶。゛無事帰ってこれますように。それまでお母さんを守っていてね゛とお願い。聞いてくれるかな〜。可愛い娘を守ってね。(^_-)-☆そしていざ出陣?それにしても荷物がすごーい。まるで家出みたい。(^◇^;)母とタクシーで病院へ。
(★交通費は年末の医療費控除の対象になるので、念のために領収書もらっておくといいですよ。)
10時までに入院手続きしなければいけないので、9時40分頃到着。受付後、病棟の詰め所に行き、病室まで案内され、その後は荷物整理。結構いろいろと揃えてしまったので、時間がかかりました。(本当に家出のよう) 終わった頃看護士さんがきて、貧血確認の血液検査と化膿止めの抗生剤の皮内テスト(注射)。それが終わった後看護士さんが病棟内の案内をして下さいました。私の病棟は小児科との混合病棟。私の横の病室から小児科でした。産科と婦人科の病室は分けているようで、産科と婦人科同じ病室で悲しい思いをしたという話も聞いていたので、こういった配慮がされているのは嬉しいことです。私の病室は手術用の病室で4人部屋で、術前〜手術後2日目までで、この後は六人部屋に移ります。本当は個室か二人部屋希望だったのですが、この病院は個室の階は決まっており、婦人科病棟は離れてしまい、緊急時に不安なので、断念しました。
荷物も片づけてしまったし、後は今日は何もすることはない。母も帰ってしまい、超暇〜。病院内探索もすぐ終わってしまう。同じ病室の私の向かいのベットの方は、術後間もないのか、とてもつらそうです。苦しそうに唸っていて切なくなってきます。明後日は我が身と思うと尚更・・。気を紛らわすためにパソコンでHP作成。パソコン持ってきて良かった。(私の病院は電気代1日10円)15時頃担当医師が゛やっほ〜゛と元気に入ってきました。緊張感が和らいだ。でも検査で肝臓の結果数値が少し高かったようで、明日また内科で受診だそうです。実は脂肪肝なのです。入院前かかりつけの医師には手術には問題ないと確認はしていたのですが、念のため・・。((;・・ヘ) 先生が去った後は今度は薬剤師さんが手術前・後に使う薬剤について説明にきました。後現在内服している薬の再確認。
【注:)現在服用している薬がある時は薬剤情報の記載されている紙を必ず持っていきましょう。】本当に手術を受けるのだと実感が沸いてきました。(O_O)ちなみに今日飲む薬は下剤だけです。大体8時間後に効き目が出るので寝る前に飲みます。
 ハプニングです〜。夕飯前にお茶を入れようとして、思い切り親指に熱いお茶かけてしまいました。(O.O;)(o。o;)すぐ水で冷やしたのですが、親指は真っ赤。水で濡らしたタオルを巻いたりしましたが、痛みはどんどん増してくるので、我慢できず、とうとう詰め所にいってアイスノンもらってきました。それでも駄目。今度は洗面器に水を入れて指を浸し続けました。冷やしているうちはいいのですが、水から出すと痛く、手は真っ赤。間抜け〜。自己嫌悪。洗面器に水を浸しているところに友人が仕事帰りにお見舞いにきてくれました。明日私の誕生日なのでプレゼントにお花持ってきてくれたのです。今仕事が忙しい時期で、明日はどうしても抜けることができないからと、今日も忙しいのにわざわざ・・。嬉しい〜。花も私の大好きなクリームイエロー系で感激。(女性です、残念ながら・???)
手が痛いのでロビーで洗面器に手を浸しながらの会話となってしまいましたが、気分転換になりました。面会時間終了の20時に友人が帰った後は、またひたすら手を冷やし続けましたが、就寝時間の21時30分近くなっても痛みは治まらず手も赤いまま。アイスノンに手をつけて寝ることにしました。入院初めての夜は痛い夜となってしまいました。
※お花ですが、以前新聞で最近は花の持ち込み禁止している病院も多いという記事をみたので、詰め所に念のために確認にいきました。婦人科病棟なので問題はないと言って下さいましたが、内科などでは、病気や服用している薬に影響することがあるので好ましくないこともあるようです。(花粉が散って病室の空気を汚してしまい、呼吸器系やアレルギーの出る病気の場合悪化させてしまうこともあるようです)知らなかった〜。
ついでに、お見舞いの花を贈るときのマナー調べてみました。
■花の数に気を付ける。・・・4、9、13と不吉な数字は避ける
■鉢植えは避ける・・「根付く」が「寝付く」を連想させるため。
■香りの強い花・・・好き嫌いもあるので、鼻につくようなきつい香りは避けた方が無難。
■花粉の多い花・・病室の空気を汚してしまいます。ユリなどを贈りたい場合は花粉を取ってからだそうです。呼吸器系やアレルギーの病気の場合は×。
■首が折れやすい散りやすい花・・命のはかなさを感じてしまうのと、掃除が大変。゛椿゛は首から落ち、不吉な印象を与えるので避けた方がいいようです。
■赤い花・・血の色である赤はふさわしくないそうです。お見舞いの時は淡い色調の花が無難のようですね〜。
■他に、シクラメン(゛死゛゛苦しみ゛を連想させるため)や菊(お葬式のイメージが強い)もお見舞いには不向きのようです。
と、大体このようなもののようですが、そう言えば昔父が入院していた時に鉢植えのシクラメン頂いたのですが、正直無神経だと怒り覚えました。癌で入院しているのに、シクラメンはないだろうと。父の症状が悪化した時にすぐ持ち帰りましたが、今でも覚えています。お花は人の心を癒してくれますが、場合によっては不愉快にしてしまうこともある。特に病気の時は患者本人も家族も弱気になったり、神経質になっていることもあるので、好意を無にしないためにも、最低限度の約束事は守らなくてはいけないですね。
今までお見舞いする側で、今回初めてされる側になりましたが、病室は殺風景なので、お花があると華やかになるし、気持ちも明るくなるので嬉しいものです。お見舞いされる側としては、花束よりアレンジ花の方が入院中は有り難いかも・・。実は今日花瓶用意してい
なくて、今花はペットボルトの中、不安定なので床に置いてあります。ちょっと想像してみて下さい。微妙でしょう?(笑)消灯後、薄暗い中で花をみたとき、一瞬ビクッとしてしまいました。(^◇^;)100円ショップで花瓶買っておけば良かった〜。明日母が花瓶持ってきてくれるので、それまでの辛抱です。
と、長い余談となってしまいました。入院初日無事終了・・。お休みなさい。(-_-)゜zzz…

入院2日目 6/18(水)
やけどの痛みに、夜中に小児科病棟の子供の泣き声が響き渡り、ほとんど一睡も出来ず朝を迎えてしまいました。眠い〜。起きてすぐシャワーを浴びて気分をすっきりさせましたが、やはり調子が悪く、朝食後ゴロゴロしていたところに朝先生方が回ってきました。゛おはよう゛と今日も元気です。婦人科医は現在二人ですが、もう一人の先生も優しそうな方でした。看護士さん達もきびきびしており、なかなかいい雰囲気かな。病棟は古いけど・・。引き継ぎを受けた看護士さんがやけどの様子を見にきてくれましたが、痛みはだいぶ引きましたが、指はまだ赤いので、新しいアイスノン持ってきてくれました。余計な手間をかけてしまって申し訳ないです。(;^_^A アセアセ…
今日はまず9時頃レントゲン室に呼ばれ、腎臓のレントゲン。筋腫などの場合内臓と癒着している可能性があるので、造影剤の注射を打って癒着していないか動きをみるそうです。時間は大体30分弱。ただ寝ているだけです。戻ってからは火傷の連絡を受けた担当医が痛いのなら皮膚科で薬をもらうよう指示があったので、皮膚科受診お願いし、軟膏をつけてもらいました。恥ずかしい〜。でも水疱にならなくて良かった。皮膚科から戻った後は麻酔科医との面談で手術室に呼ばれました。若い女医さんでしたが、説明もわかりやすく感じのいい方でした。麻酔は背中から硬膜外麻酔を打ち、その後全身麻酔だそうです。既往病や服用している薬や、親戚や家族で麻酔の際に何か症状が現れた人がいないかなどのチェックです。説明が終わって戻ると、今度は処置室で担当医の内診。いつもの外来と様子が違うので、ちょっと戸惑ってしまいます。夕方から手術の説明があるとの事で、今回はこれで終わり。病室に戻り、明日の手術用の持品(※)のチェックを看護婦さんと始めようとしたところに、内科へ行くようにと連絡がきて、受診。この間の検査で肝臓の数値が少し悪かったようなので、手術に問題がないかの確認です。ここの病院の内科は循環器、消化器、呼吸器など細分化されており、今回の先生は肝臓の専門医のようです。元々脂肪肝なので、今回数値が高めだったのは、その関係だと思われるので、手術には影響はないであろうとの事でした。入院前に不整脈で診て頂いた先生も、もし不整脈が起きても対応できるから心配ないと仰って下さいましたし、私みたいに不安材料がある場合は総合病院は安心できます。心強い。
※参考: 手術に必要な物品
■バスタオル(大きめのもの) 2枚(術後多量の汗をかいたので、最初は2枚では足りないくらいでした。家にあるようでしたら、もう1枚予備があった方が安心かもしれません。今まで大きくて場所取るので邪魔だと思っていた頂き物のタオル、今回とても役立ちました。感謝。)
■タオル 2〜3枚
■腹帯 2枚 (病院売店で購入しました)
■T字帯 2枚(病院売店で購入しました)
■お産用中ナプキン 1袋(病院売店で購入しました) ※一袋も必要ありませんでした。
■ティッシュペーパー■スプーン■曲がりストロー 2〜3本
■タオルケット (準備できれば) 
部屋に戻ったらもうお昼の時間。ほとんど寝ていないから疲れ気味です。その上昨日飲んだ下剤がよく効いてお手洗いに何度も・・。疲れた〜。お昼ご飯食べたら寝るぞ〜と思っていましたが、人生そんなに甘くない?ウトウトした頃に、先ほど中断された手術用の物品(※)チェック。その後はおへその掃除です。おへその穴に油のようなものを入れて十分くらいそのままにしてから、綿棒で掃除。(一度も掃除していな人はすごい量だそうです。)実はHPでいろいろと調べたときに、お臍の掃除の方法のっていたので、昨日オリーブオイルをつけた綿棒でしていたのですが、取れているのかいないかの自分ではよくわからないのですよね。手術の時、意識はないけど、お臍が汚かったら恥ずかしいですよね〜。お臍の掃除は難しい!
これが終わったら寝るぞと思っていたら、今度は処置室でお腹の毛の処理でした。今はお腹の毛と恥骨というところまで処理すればいいのですね〜。良かった。自分である程度処理していたので、看護婦さんの手をそんなに煩わせずに済んだようで、反対にお礼を言われてしまいました。
《手術=剃毛というイメージがありましたが、近年は剃毛が術創感染の原因になることもあり、また患者に精神的苦痛を与えるという点からも、できれば剃毛はしない方がいいとなってきたそうですね。いい傾向です。間違いなく精神的苦痛は大きいですよ、私もなるべくこのことは考えないようにしていました。ちなみに膣式全摘手術は剃毛だったそうです。開腹で良かった〜と思ってしまいました。(*^_^*)》
処置室から出たら、母がロビーで待っていました。今日は私の誕生日だったので、プリンを買ってきてくれました。\(^O^)/花瓶も持ってきてくれたので、プレゼントの花束も綺麗に飾られ、病室でも誕生日らしい雰囲気味わう事できました。感謝。
病室でくつろいでいると、今度は麻酔科の看護婦さんが来室。明日の流れの詳細説明です。それが終わった後、担当医からの説明があると連絡がきたので、母と一緒に面談室へ。母には症状のこと詳しく説明した事がなかったので、先生に同席の許可を得ました。
まず午前中に撮った腎臓のレントゲンですが、よくみると右側の尿道が少し肥大しており、右側が癒着している可能性もあるとの事。卵巣は残す予定だが、癒着していれば片側だけ摘出ということもあり得るし、状態によっては両方摘出ということもあるとの事。内側に子宮筋腫と腺筋症があり子宮が肥大しているが、腺筋症があれば内膜症もある可能性が高いので他の臓器との癒着が考えられる。レントゲンの結果から、尿管、膀胱、腸などが癒着していることも考えられ、その場合は尿管などの切断もあるので手術時間が3〜4時間かかる場合があるとの事でした。先生の話では癒着している可能性は高いが、何でもない場合もあり、もし癒着していても心配することはないと。輸血については、全摘の場合通常輸血は必要ないが、癒着していると出血量によっては必要になる場合もあり、また私の場合入院初日のヘモグロビンも10.9と貧血なので、場合によっては輸血する可能性もある。その際自己血採血の400で大丈夫かと思うが、もし不足の場合は他の血を輸血する場合があるとの説明を受けました。最後に心臓みたいな大手術ではないので何も心配はすることはないという心強いお言葉を頂いたので、安心して、すべてお任せ致します。もうまな板の鯉だし、先生を信頼しているから手術決意したのです。私の命お預けしま〜す!(^_-)-☆ 母にはあまり詳しい説明していませんでしたが、今回一緒に先生の話が聞けたので、母も少し安心した様子でした。
夜はもうすることはないので退屈。急に母に手紙が書きたくなりました。母親に孫の顔を見せてあげれなかったことを謝っておきたかったのです。面と向かっては照れくさくて言えないので、この際感謝の気持ちと親不孝のお詫びを手紙で・・。万が一ということもありますし。伯父が麻酔の事故で亡くなっていますし、両親共に医療関係の仕事でしたので、100%安全な手術はないと聞かされていましたから。手紙書いていたら、母に対して申し訳ない気持ちでいっぱいに・・。孫の顔をみるのをずっと楽しみにしていたのに、叶えてあげれずに、ごめんなさい。神経が高ぶっているところに、隣の病室から子供の泣き声が聞こえてきました。何だか胸が締め付けられるような痛み感じ、とても切なくなり、いろいろな思いが込み上げてきて、涙が溢れてきました。こういう時は泣くだけ泣こうと・・思い切り泣いたら、すっきりしました。(#^.^#)今晩はよく眠れるように眠剤が出るので、ゆっくり寝て明日に備えます。
 今日は私の43回目の誕生日。(すっかりオバサンになってしまいました(×_×))
誕生日を病院で迎えるなんて初めてです。明日私の後に手術する同室の方は誕生日6/21だそうですか、昨年は交通事故に遭って病院のベットの上で迎え、今年も病院で・・。何と言っていいやらデス。
明日手術無事済んで、また来年誕生日が迎えられますように・・と祈り、枕元に、母からのお守り、父の写真、友人が買ってきてくれた十字架のペンダント、好きな人からもらったペンダントなどなどひとまとめにして置き、寝ます。もう後は運に任せるだけ・・。これだけお守りがあったら大丈夫。不思議と気持ちは落ち着いています。お休みなさい〜。



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