今年の夏の締めくくりに南アルプス仙丈岳に行って来ました。台風15号が日本列島を襲う直前と言うこともあって下山時には吹き降りで大変でしたが、それでも雨の山行を楽しんできました。

大平小屋から北アルプスが見える

広河原から北沢峠へ行くバスは全部で5〜6台出たのではないでしょうか?夏休みが過ぎたとは言え、週末としてはちょっと寂しい感じでした。
長衛荘の前から上がるメインルートから離れて
大平小屋からあがる藪沢新道をたどることにしました。

大平小屋の前からはご覧の通り北アルプスもその姿を見せてくれます。

小屋の脇からスタートする藪沢新道はいくつかある仙丈へのルートの中でもお薦めです。

見ているだけで涼しげな沢沿いの道であるだけでなく、ちょっと足を休めて振り返れば甲斐駒ヶ岳がその姿を見せてくれます。


この日は仙丈小屋の友達に会いに行くという子供達も登っていました。この子供達は元気いっぱいで友達とひとときを過ごした後、小仙丈岳へと登って行きました。

馬の背ヒュッテに着く頃からバテバテで日帰りのタイムリミット15:15北沢峠発のバスに乗るのはちょっと苦しいかなという時間になってしまい。急遽予定を変更して仙丈小屋で一泊することにしました。

藪沢新道から甲斐駒を仰ぐ
馬の背より見上げた仙丈小屋と山頂

今回の山行で最もこだわったのは”山で何を食べるか”ということでした。そこで今回はコンビニの鍋焼きうどんをチョイス。しかしこれが大失敗なんとセブンイレブンで買ってきた鍋焼きうどんは冷凍でいざ食事と思った頃にはザックの中で溶けだしてしまい、荷物はすべてダシの臭いで息苦しいほどでした。

ところでガイドブックに無人小屋と紹介されている山頂直下の避難小屋は昨年立て直された綺麗な小屋で、素泊まり¥4,000・定員80名のちゃんとオヤジさんのいる小屋でした。新しい小屋ということもあり、トイレは清潔だし、この日は泊まり客も少なくゆったりと過ごせました。

午後に入ると予想通り次々と流れて行く雲が山頂を隠すようになってしまいました。
あわてて山頂を往復しましたが、ずっと雲の中でその眺望を楽しむことは出来ませんでした。

しかし、9月の初旬だというのに足下には紅葉の盛りとなった植物があり、山の季節の移ろいが予想以上に早いことに驚かされてしまいました。

小屋に戻り日本酒をやり始めた頃から雨風とも強くなり始め、その夜からは本格的な風で、その音もすさまじく小屋が吹き飛ばされるような感じでした。

翌日は早々に退却です。尾根筋ではまともに風上を向けないところもあり、雨の中の下山を楽しめるようになるには森林限界の下へ降り、林の中へ入ってからとなりました。

今回の最大の失敗は山行前日酒を飲み、体調管理をおろそかにしたこと、さらに冷凍鍋焼きうどんに挑んだことでした。まあ、ひとつひとつ利口になって行けば良いのでしょう。

仙丈岳