昨日関東地方に冷たい雨をもたらした低気圧が東の海上で972hPaまで発達して、日本列島を強烈な冬型気圧配置にしてしまったこの日、深田久也終焉の地として名高い茅ヶ岳に行って来ました。 2002,11,2
今年は冬の到来が早く感じられ、急激に秋が深まって行く中で、山の情報を集めると蓼科山あたりで「−7℃風速12〜15m」という状態です。これではただの山好きとしては危険を冒すわけにはいかないなと思いながら1700mクラスの茅ヶ岳なら大丈夫だろうと半ば撤退覚悟で出かけて行きました。
登山口についてみると予想通り寒い・風が強いとふるえたくなるような天気でしたが、空は真っ青な秋空です。
既に何人もの登山者が身支度を終え、山に入って行きました。今回コースタイムは短めでしたのでゆっくりと準備終え、ふるえながら出発。
あれほど心配していた天気の状態は「何の心配だったのか・・?!」と思えるほど、名残の紅葉と青空のコントラストがすばらしく、また風を遮ってくれる森の中ではルンルン気分の登りになっていました。
女岩と呼ばれる水場までは林道のようななだらかな登りで、本格的な山道はそこから始まります。歩き始めて約2時間、北に瑞牆山や金峰山が見えるようになった所に、小さな「深田久也先生終焉の地」という石碑があります。確か脳疾患で亡くなった方ですが、「こんな所で・・・」と意外な感じがします。
それでも『先生、貴方のおかげで日本の中高年は100名山狩りに取り付かれているのですよ!!』と恨み言をつぶやきながら合掌。(-_-)
その石碑からものの30分で茅ヶ岳山頂です。登りとしてはちょっと物足りない感じでした。しかし、さすがに風の吹き渡る山頂では食事をしている登山者も肩をすぼめて「寒い寒い」を繰り返しています。僕らも身体が冷えないうちに荷物をデポして隣の金ヶ岳をピストンします。
しかし、この茅ヶ岳という山はなんて周囲のロケーションに恵まれた山なんだろうと、感心してしまいます。富士山・鳳凰三山・摩利支天を従えた甲斐駒・八ヶ岳連峰・瑞牆山・金峰山・朝日岳などがぐるりを取り巻いています。
金ヶ岳への途中では富士山を背景に茅ヶ岳が美しいシルエットを見せてくれます。
茅ヶ岳山頂へ戻ると先程とはうって変わって大勢の登山者でごった返しています。ちょっとした隙間を見つけて暖かい豚汁で体を温めました。
下山後はもちろん温泉です。ここでは”明野ふるさと太陽館 茅の湯”がお勧め、湯に浸かりながら山々の景色をゆっくり楽しむことができます。特に今回は、下の写真のように冠雪したばかりの八ヶ岳連峰がとってもきれいでした。
そしてもう一つのお勧めは、明野村の皆さんが道路脇に出されている農産物直売のお店です。大根や芋類・柿などを安く売ってました。!!