朝霧高原を挟んで富士の西に位置するこの山に登ろうと思いついたのは先週のことでした。 2005,03,20
今年に入って週末になると天気が悪くなると言うパターンが続いていましたが、春の彼岸を迎えたこの3連休やっと山に行きたくなる好天に恵まれました。
朝霧高原は山中湖と並んで富士山を見るには絶好のロケーションです。そのまた西にある毛無山はここに登ったらどんな富士山が見えるのだろうと心ときめかせるものがあります。
麓の駐車場に車を止めて歩き出すとさっきまで感じていた身を刺す寒さもあっと言う間にどこかに消え去っています。
朝霧高原は裾まで尾を引く富士山の稜線をすべて見ることの出来、またその近さからどこより雄大に見える絶好のポイントです。
河口湖あたりとはちょっとかわってぐっと静かな雰囲気もお勧めの所です。毛無山はそんな朝霧高原から登り始めます。
登山道には1合目・2合目と目安となる道標が立てられ着実に高度を上げる感覚が嬉しくなります。
ただし冬枯れとはいえせっかくの富士山も生い茂る樹木に遮られて全景を目にすることは出来ません。これが夏だったら何にも見えないことになってしまいそうです。
途中、何カ所かロープを頼りに登らなくてはならない岩場がありますが、基本的には一本調子の長い登りです。
8合目を過ぎる頃から残雪が増えてゆき、地蔵峠との分岐あたりでは一面のシャーベット状の雪です。やがて”南アルプス展望台”の道標を見つけ岩によじ登ってみると思わず叫びたくなるような雪景色の山々です。富士山以外にこんなおまけを見られるなんてシ・ア・ワ・セ
さらに足下に気を取られつつ登ってゆくと開けた山頂に着きます。ここからはやっと待望の富士山を望むことができます。
しかもぽかぽかの日差しの中ときおり現れる他の登山者にじゃまされることの無い雪の上に腰を下ろし雑炊で身体を暖めます。
見下ろすと朝出発した朝霧高原・樹海・遠くは駿河湾や伊豆半島まで望むことができ心ゆくまでのんびりした気分を味わいました。
こんな気分に浮かれてしまったのか下山では大変な苦労をする羽目になってしまいました。地蔵峠を下山ルートに選んだのですが山頂下の分岐からは残雪の中多くの踏み跡が散在し、その上どこが夏道のルートなのか非常に判りづらくなっていました。いつのまにか西の沢に踏み込んでしまい枯れた倒木を踏み越しながら降りてゆく始末です。しまいにはルートが全く判らなくなり、結局また山頂まで登り直しました。この間約2時間つらいつらい毛無山になってしまいました。