大遠見から五竜岳を振り返る
アズマギク
ハクサンフウロ
五竜岳山頂から剱立山連峰を望む
ご存じ鹿島槍はすぐお隣
シモツケソウ
牛首の難所

前回荒天の為追い返されたと言ってもよいほど手ひどい仕打ちにあった五竜岳。今回の予報は曇りのち雷雨またか!!それでも一度その姿を見てみたいという気持ちだけで出かけてきました。2005,07,30〜31

 五竜岳この言葉の響きだけでも誘われてしまう。予報の通りこの朝JR白馬駅はどんよりした曇り空の下。やっぱりだめかと嘆きたくなるような天候だ。それでも始発前の八方尾根ゴンドラ駅は多くの登山者達が大きなザックの重さを競い合っている。まるでザックの大きさが登山にかける夢の大きさのようだ。

 今回のコースは以前一度挑戦しあまりの荒天に撤退した唐松岳〜五竜岳だ。

 リフトの下に広がるお花畑が今回も山の姿だけではない山のすばらしさを感じさせてくれる。八方池山荘から多くの登山者&観光客に混じってスタートする。それでも天候は前回よりずっと良い。八方池から白馬連峰の頂を望むことこそできないが山腹に残る残雪と緑のコントラストがこれぞ夏山という雰囲気を充分に伝えてくれる。

 ゆっくり上がっていくと扇雪渓や丸山ケルンがきつい登りの中でも来て良かったという気持ちを盛り上げてくれる。唐松岳頂上山荘では早く着いた登山者がのんびりお弁当をひろげている。私も我慢してきた空腹を満たしてから唐松岳をピストンする。
残念ながら頂上からの展望は薄いガスの中でほとんど利かない。それでも登れただけ良かったとするしかないのか。

 午後の雷雨という予報にせき立てられるよう五竜小屋を目指す。雨に降られる前に難所の牛首を通過したかった。牛首は左の写真のように鋭い岩だらけの縦走路だ。雲行きはいっこうに回復してこない。
 

やっと辿り着いた五竜山荘から見上げても目指す五竜岳はガスの中。登頂は明日まで持ち越すことにする。

 五竜小屋というと前回寝返りも打てないという混雑に強烈な悪印象をもつ小屋だが今回は比較的スペースもありGood!食事も相変わらずスコッチエッグ入りカレーライスこちらも前回より一段とグレードアップ。同部屋になった11名の皆さんの山談義に加わらせていただき消灯まではワイワイと楽しいひとときを過ごす。
 しかし山小屋にいるといろんな所からやってきた人たちに会えるものだとビックリ。今回も岡山から3名の女性達・奈良/岐阜/富山のご夫婦と登山よりアクセスだけでくたびれてしまいそうな人たちも多い。それでも8時を過ぎると皆さんの顔に睡魔が忍び寄ってくる。こちらもおとなしく休ませていただく。

 翌朝4時出発で五竜岳山頂をピストンしようと寝ぼけ眼をこすってよく見ると明るい半月が窓越しに見える。やった、快晴だ。早速起き出してヘッドランプをともして出発する。カメラと水だけを持ちご来光は山頂で見るぞと意気込んで登って行くと五竜岳が今シーズン最高の見栄えで応えてくれた。

 登ってきた朝日に周りの山々が神々しく輝き出す。剱岳・立山連峰・鹿島槍ヶ岳。山頂でこうした光景を共有した登山者は約10名皆互いの顔を見回してうなずきあってしまう。

 ずっと見ていたいが朝食の時間に間に合うよう小屋に戻る。小屋で再びお目にかかった同部屋の皆さんに五竜岳山頂のご来光を報告する。
 下山はコースタイム約4時間の遠見尾根だが列車の時間に合わせると6時間かけてもOKとのんびりあたりの風景や花々を楽しみながら降りて行きます。

<< 情報 >>
1,”ムーンライト信州”で白馬駅に降りると早朝からオニギリを売っているお店があります。たしか¥400。もちろんお茶やアイゼンもあります。
2,八方のゴンドラは運賃以外に荷物が10Kgを越えると別途400円必要。しかしその重量は自己申告ちなみに私の荷物は水抜きで計量5Kg。
3,五竜小屋から山頂までは薄闇の中でもヘッドライトの光でトレースがくっきりと見えます。従って朝食前の登頂はお勧め。



17枚あります。

五竜岳