雲ノ平以来2週間も山に行っていませんでした。疼き始めたのはなんの虫でしょう。アッと思い立って苗場山に行くことにしました。2006,09,02。
近くて手軽な山、しかもスキー場として有名なのだから山としてはたいしたことはないだろうと、気楽な気分で苗場山に挑んできました。
しかし、何度も思い知らされた「楽な山なんて無いんだ!!」という実感を今回も味あわされてしまいました。が、そんな思いを吹き飛ばしてくれるほど苗場山は行って良かったと印象に残る山でした。
久しぶりの夜行日帰り、コースタイムも7時間以上と秋を迎え日が短くなっている季節なので夜明けとともに行動開始です。今日も快晴、気持ちの良い山旅になりそうです。
ゲレンデの中を登り樹林を越え、下の芝・中の芝といった草原を抜けて行くと一つ目のピーク”神楽の峰”眼下にはカッサ湖、雲海の上には上越の山々、全体を見ることが出来ないので、山座同定などできません。それでも神楽の峰を過ぎ、チョロチョロとした雷清水を過ぎるとトリカブトの群落。その先でやっと大きな苗場山が全容を見せてくれ、その右側にはどことも知れぬ山々が連なっています。
足下のリンドウを愛でながら進んで行くと苗場山への最後の登り、結構厳しい。着実に一歩づつを心がけて行くといつの間にか頂上湿原の片隅に飛び出しています。その豊かさを目の前にした時「ワーッ!」と思わず叫びたくなるほどすばらしいものでした。
その上、この季節には珍しいほど花々に恵まれ本当に幸せ!
ピンクの鮮やかなヤナギラン・青紫の鮮やかなオヤマリンドウやトリカブト・小さな花が可憐なホゾバコゴメグサ・秋を呼ぶイワショウブ。どれも色あでやかな姿で咲いていました。
この山頂湿原は訪れた登山者をのんびりとした気持ちにさせてくれること請け合いです。
本当なら後少し季節を進ませて、草紅葉の季節に来たかったなと思わず後悔してしまうほど、広々とした草原と点在する池塘が心豊かな気分にしてくれます。
馬鹿に出来ない山、それが苗場山。なるほど百名山。
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