2010年になって山らしい山に行っていなかったので、急遽思いついて奥日光は太郎山に行ってきました。この季節日光へ行くのは女峰山以来でしょうか? 2010,05,22
太郎山はご存じ奥日光は戦場ヶ原の北に位置する独立峰です。その姿は奥日光の中でも男体山同様気高さにあふれています。
以前から登ってみたいと思っていましたが今回天気予報に後押しされて出かけてきました。
今回のコースは光徳~山王峠~山王帽子山~小太郎~太郎山~志津林道~光徳という約8時間の周回コースです。
明け方光徳の駐車場は鳥の声だけが聞こえる山の朝特有の雰囲気です。バードウォッチャーでしょうかじっと様子をうかがっている人達がいます。私もそんな彼らを見習って少し耳を澄ませて森の声を楽しんでみます。
光徳から太郎山へ登るにはハガタテ薙という直登ルートがありましたがだいぶ以前に崩れて通行不能となっています。光徳から林道づたいにスタートしましたが、アスファルトの林道を嫌って森の中に入っていったところいつの間にかそのハガタテ薙に迷い込んでしまい脱出に相当な時間をロスしてしまいました。仕方がないので山王峠までは車が通る舗装路を辿って行きました。
山王峠からはいよいよまともな山道が始まります。次第に日光の山々が姿を見せ始め、足下には戦場ヶ原・小田代ヶ原そして中禅寺湖が見えるようになってきます。やがて山王帽子山に着きます立木が邪魔して周りがよく見えない小さな山頂です。
予想はしてましたがここからハガタテ薙分岐までは一度大きく下りさらに少し登り返さなくてはなりません。登山でせっかく稼いだ高度を下ることはとてもつかれることですね。
さて太郎山の前に小太郎というピークを踏まなくてはなりませんがその辺りから残雪に悩まされるようになり時折足全体が沈んでしまうほど雪を踏み抜いてしまい体力を消耗します。それでも「一歩一歩足を前に出して!!」と念じながら登ってゆきます。
やがて森がとぎれ、辺りの景色が広がってゆきます。「スゴイ!!」とつぶやきながら足を止めて見とれてしまいます。小太郎が近づくにつれて日光白根・女峰・大真名子そして男体山がはっきりとしてきます。やっぱり2000mを超えると山は・・・!!
そして小太郎の山頂からは太郎山に続くやせ尾根の様子がはっきりと見えてきます。これは大変なところにきてしまったというのが始めに感じたことでした。なにせ本当にやせた険しい尾根なのです。その上残雪が付いていて危険も感じられます。思わず引き返そうかとも思いましたがとりあえず前進です。この頃になると疲労が身体全体を重くしてきます。喘ぎながら登ってゆきます。
やっと太郎山山頂です。素晴らしい!!苦しんで登ってきた甲斐があります。越後方向には真っ白な雪をまとった山々が見えます。足下の戦場ヶ原が箱庭のように見えます。辺りの景色は見飽きることがありません。
太郎山から志津林道への下山道は荒れて所々で崩れた険しいものです。しかも山頂直下の”花畑”(花は一切ありません)と呼ばれるところを過ぎてもあの腐れ雪が続いています。
ガレ場のトラバース・トラロープに頼っての下りなどが延々と続きます。これを登るのは半端な労力ではありません。何度も尻餅をついて次第に腰が引けてくる気がします。
約2時間そうした下りを続けた後やっと林道にたどり着くことが出来ました。ここから光徳の駐車場まであと2時間を歩かなくてはなりません。ちょっとうんざりしていたところ山頂からの下りをご一緒させていただいたご夫婦に「乗ってゆきなさい。」と言っていただき、光徳の駐車場までをショートカット本当に助かりました。
最後に日光へ来たら必ず寄る「やしおの湯」で汗を流して 東 京 へ・・・・・ Zzzzzz