学習指導要領の改訂 どうなの 本文へジャンプ



学習評価のあり方、指導要録の改訂についての中教審の審議


学習指導要領の改訂にともなう、学習評価の見直し、指導要録の改訂について、中教審教育課程部会は09年3月、「児童生徒の学習評価の在り方に関するワーキンググループ」を発足させて審議してきました。
中教審は2010年度中に報告(答申)をまとめ、それをうけて文科省は指導要録の改訂を発表(通知)します。

ワーキンググループは、2010年2月12日、親部会にあたる教育課程部会に中間報告しました。3月末には最終報告になります。文科省は、改訂した指導要録などの通知を4月末に出します。

「審議の中間まとめ」を決め、意見募集中。3月末に決定


2010年2月12日の教育課程部会は、「児童生徒の学習評価の在り方に関するワーキンググループにおける審議の中間まとめ」(40ページ)を審議しました。 

本文は → こちら (電子政府)
3ページの概要は → こちら (当サイト内PDFファイル)

文科省は、その「審議の中間まとめ」への意見募集をすることを、2月13日、WEBサイトで発表しました。
期間は同日から3月5日まで。 その要項は → こちら (電子政府)

3月にワーキンググループ、さらに教育課程部会を開催し、中教審としての最終報告を決めます。

文科省は、4月末に、学習評価と指導要録の改訂についての通知を出します。


児童生徒の学習評価の在り方に関するワーキンググループ


2月12日 教育課程部会
ワーキンググループの審議の中間報告
文書「審議の中間まとめ」(電子政府の意見募集の要項の中に関連ファイルとして載っています)

「審議の中間まとめ」概要 (3ページ、当サイト内PDFファイル)

2010年1月25日 ワーキンググループ第12回

これまでの議論の整理について
配布資料
これまでの議論の整理
各教科の観点(小学校)
各教科の観点(中学校)
議事録 → こちら (文科省サイト)=まだアップされていません
配布資料 → こちら (文科省サイト)

12月21日 ワーキンググループ第11回

児童生徒の学習評価の在り方について
配布資料
資料1 審議のまとめの方向性について
資料2 児童生徒の学習評価の在り方に関する論点について
資料3 学習指導と学習評価に対する意識調査の結果について(高校関係)
議事録 → こちら (文科省サイト)=まだアップされていません
配布資料 → こちら (文科省サイト)

12月4日 ワーキンググループ第10回
児童生徒の学習評価の在り方について
配布資料
資料1 審議のまとめの方向性について
資料2 児童生徒の学習評価に当たっての観点について
資料3 児童生徒の学習評価の在り方に関する論点について
議事録 → こちら (文科省サイト)=まだアップされていません
配布資料 → こちら (文科省サイト)

11月18日 ワーキンググループ第9回
学習指導と学習評価に対する意識調査の結果について
児童生徒の学習評価の在り方について
配布資料
資料1 学習指導と学習評価に関する参考資料
資料2 強化の評価に関する基本的な考え方について(これまでの意見の整理)
資料3 児童生徒の学習評価の在り方に関する論点について
議事録 → こちら (文科省サイト)
配布資料 → こちら (文科省サイト)

10月26日 ワーキンググループ第8回
特別支援教育における学習評価の在り方について
児童生徒の学習評価の在り方について
配付資料
資料1 特別支援教育にかかわる学習評価の現状と改善の課題(河村委員発表資料)
資料2 学習指導と学習評価に対する意識調査の結果について(中間まとめ速報2)
資料3 児童生徒の学習評価の在り方に関する論点について
資料4 指導要録の開示に係る考え方について
資料5 指導要録(参考様式)(小学校,中学校,高等学校,特別支援学校)
議事録  → こちら (文科省サイト)
配布資料 → こちら (文科省サイト)

10月14日 ワーキンググループ第7回
小学校における学習評価の在り方について
児童生徒の学習評価の在り方について
配付資料
資料1 小学校における学習評価の観点や評価方法の在り方について(追加意見)
資料2 学習指導と学習評価に対する意識調査の結果について(中間まとめ速報)
資料3 児童生徒の学習評価の在り方に関する論点について
資料4 指導要録の開示に係る考え方について
資料5 指導要録(参考様式)(小学校,中学校,高等学校(全日制の課程・定時制の課程))
議事録  → こちら (文科省サイト)
配布資料 → こちら (文科省サイト)

9月28日ワーキンググループ第6回
指導要録の作成及び保存等における情報通信技術の利用についてのヒアリング等
児童生徒の学習評価の在り方について
配付資料
資料1 指導要録の作成及び保存等における情報通信技術の利用について
資料2 指導要録の電子化について(先導的教育情報化推進プログラムにおける取組)
資料3 児童生徒の学習評価の在り方に関する論点について
資料4 指導要録(参考様式)(小学校,中学校,高等学校(全日制の課程・定時制の課程))
資料5 小学校における学習評価の観点や評価方法の在り方について(追加意見)(全国連合小学校長会提出)
議事録  → こちら (文科省サイト)
配布資料 → こちら (文科省サイト)

8月25日 ワーキンググループ第5回
事務局(文科省)が、14項目の論点案(→こちら 文科省サイト。1~2ページ)を示し、その順番で議論を進めるとして、今回はその最初の2項目を議論しました。
それは、①現行の観点別の目標準拠評価の総括と、学習評価をどう改善するか②現行の4観点と新学習指導要領を踏まえ、観点の区別をどうするか―の2テーマです。(→こちら 文科省サイト。3~7ページ) 
現行の観点別評価の校種別教科別の観点の一覧  → こちら (文科省サイト) 
教育関係23団体から書面ヒアリングの結果を報告しました。 → こちら (教委連サイト)

これらの詳細は続報します。
議事録  → こちら (文科省サイト)
配布資料 → こちら (文科省サイト)


7月28日 教育課程部会
ワーキンググループの審議の中間報告(→こちら 文科省サイト)をうけて審議
議事録 → こちら (文科省サイト)
配布資料 → こちら (文科省サイト)


7月13日 ワーキンググループ第4回
学習評価の国際比較(文科省、国研)9か国の比較
神奈川県教委=高校で「目標に準拠した評価、観点別評価」を実施させた報告
文書「ワーキンググループにおけるこれまでの主な意見について」(まとめ)
議事録 → こちら (文科省サイト)
配布資料 → こちら (文科省サイト)


6月29日 ワーキンググループ第3回
西岡加名恵委員・京都大=「目標に準拠した評価」の意義と課題、評価研究の進展、パフォーマンス課題とルーブリック(rubric評価指標)、4提案 Ⅰ学力を3観点(知識、技能、文脈において活用できる力)で捉える、Ⅱ様々な評価方法を組み合わせた学力評価計画の開発を推奨する、Ⅲ評価(形成的評価)と評定(成績づけ、総括的評価)の区別を明確にする、Ⅳ学校や地方の創意工夫をこらした学力評価計画の研究開発が継続的に進むような仕組みを整える、求められる支援は ○創意工夫を促進する支援 ○参考資料(包括的な「本質的な問い」、ルーブリック、パフォーマンス課題)の作成、研修や開発の仕方を提案
福井県教委=全国学テを活かしたPDCAサイクルの確立

議事録→ こちら (文科省サイト) 
配布資料 → こちら (文科省サイト)


6月19日 ワーキンググループ第2回 
加籐明委員・京都ノートルダム女子大=評価からみた教育改革の流れは、説明責任から結果責任へ。関心・意欲・態度も、思考力・判断力も到達目標化を。3観点(意欲・態度、知識・技能、思考力・判断力・表現力)
松浦伸和委員・広島大=「目標→教育課程→教科書→指導→評価」のプロセスに行政が関与。国が「到達度テスト」を実施する、マーキングスキーム(採点基準と回答例)を示す、学習指導要領の内容に評価を加え到達目標を示す、評定は廃止、要録は観点別評価のみにする

議事録→ こちら (文科省サイト)
配布資料 → こちら (文科省サイト)


6月8日 ワーキンググループ第1回
主査に無籐隆委員・白梅学園大
文科省が議論の内容として考えられる事項としてあげた5項目=①現行の学習評価のあり方に対する総括や評価②基礎的・基本的な知識・技能の評価のあり方③思考力・判断力・表現力等を育成するための評価のあり方④評価に伴う教員の負担の軽減⑤その他
各委員が発言

議事録→ こちら (文科省サイト) 
配布資料 → こちら (文科省サイト)


3月31日 初等中等分科会(梶田叡一会長)と教育課程部会(梶田部会長)合同会議
梶田部会長は、ワーキンググループを発足させたいと提案し、会議は了承。ことし中をめどに報告をまとめたい、ワーキンググループの人選、日程は、部会長と事務局(文科省)が相談してすすめる、と梶田部会長がのべました。この日の審議は、要領改訂の答申での「評価」にふれた部分(「簡素で効率的な評価」)などを紹介し、5人が発言しました(市川伸一委員・東大=「習得・活用・探求」の3観点をと発言)。

議事録→ こちら (文科省サイト) 
配布資料 → こちら (文科省サイト)


議論になったとして事務局が文書でテーマにあげたもの 7月28日


○総論
○評価の目的
○目標に準拠した評価
○評価規準
○多様な方策
○評価の観点(4観点など)
○関心・意欲・態度の評価
○基礎的・基本的な知識・技能の評価
○思考力・判断力・表現力等の評価
○評定
○高校の評価
○教員の負担軽減
○その他(全国学テ、小学校の英語、特別支援、評価の周知)

学習指導要領の改訂は、評価のあり方、要録の改訂で「実像」になる


 1989年学習指導要領改訂の2年後の1991年指導要録の改訂は、観点別学習状況(4観点)の評価を導入し、「関心・意欲・態度」を「知識・技能」よりも上位の筆頭項目に置きました。指導要領の改訂のときではなく、この要録の改訂で「新学力観」という言葉を登場させました。

 1998年学習指導要領の改訂にともなう2001年指導要録の改訂は、「評定」も目標に準拠する(相対評価→絶対評価)とし、国研が評価規準の参考資料を出しました。

 これらは、学習指導要領の改訂の「趣旨」は、指導要録の改訂で「実像」として浮かびあがるものだということを示しています。

 全国学テB問題、学習指導要領改訂で浮かぶ「活用力」重視などはどうなるか、まだ見えていません。
 また、小中校長会長の委員は再三、「評価」が現場多忙化の要因になっていることをあげ、それを促進するのでなく、解決することを求めています。

 いっせい学力テスト、通知表、調査書(内申書)をとおして学習指導要領を現場に徹底する基準(方法)になるものだけに、注目されます。


○なお、09年4月からの移行措置で小学校の外国語活動が実施されることにともない、3月に文科省は小学校の指導要録の一部改訂を通知しました。外国語活動の欄を新設し、活動、観点、評価の3項目を記述する方式です。


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