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映画が好きと言っても映画監督とか俳優にこだわるほど詳しいわけでもなく
観るのがとりあえず好きという程度
こむずかしいことは全然わかりません(笑)
そんなうさぎが映画館やCATVで観た映画について新作、旧作織り交ぜて
しかもジャンルにまったくこだわらずツラツラと書き連ねてるだけのページ(^_^;
ま、みなさまのレンタルするか、しないかの基準ぐらいになれば……


アバウト・シュミット
 予備知識なしに観たら予想外のロード・ムービーでびっくりした。だって、おじいちゃんが主役なのにロード・ムービーなんてサギだ(笑)。(そういえば『ストレイト・ストーリー』もそうだったか?)
 ウォーレン・シュミット(ジャック・ニコルソン)は66歳、妻のヘレンと二人暮らし。このたび保険会社を定年退職したが、仕事一筋にやってきた彼はなんとなく手持ち無沙汰な毎日。ついつい会社に行って後任者に会ったり。ところが妻が急死してから生活が一変。家は荒れ放題、そして思わぬところから妻の昔の浮気を知ってしまってぶち切れた彼は妻の希望で買った大型のキャンピングカーで結婚間近の娘が住むデンバーへ向かう。
 タンザニアに住むフォスター・チルドレンに書く手紙を通して彼の本音が語られる。空気のような存在だった妻が死に恋しくて寂しくて。若い頃は何かを成そうと、成せると思っていた自分も既に老人になり仕事も後任者が難なくこなし。一人娘は気に入らないバカ男と結婚しようとするし、その婚約者の家族も気に入らない。ジャック・ニコルソンのリアルな演技が老境に入った男の心境を淡々と語っていてちょっぴり切なかった。
おすすめ度:★★★★ こういうラストシーンは好きです。
死に花
 タイトルだけ見るとホラーもの!?なんて思うところだけど登場する主要俳優の平均年齢が70歳強という、ちょっとコメディちっくでシニカルな今の日本ならではの映画。
 東京郊外の豪華な老人ホームで気の合う独り身の老人5人(山崎努、宇津井健、青島幸男、谷啓、藤岡琢也)は気楽な老後を楽しんでいた。そのうちの一人が急死し残された『死に花』というタイトルの遺書には銀行強盗の計画が書かれており、その銀行に不正経理の責任を押し付けられて解雇された恨みがあったことや暇を持て余して刺激が欲しかったこともあって、四人は実行に移すことにする。
 コメディタッチなので面白いのは面白いに違いなかったけど、なんか切ないというか人生の悲哀が描かれていて、うーん…って感じでした。人生いくつになっても、もうひと花ふた花咲かせますよっていう前向きなところは◎。
おすすめ度:★★★ 老人の性も描かれているあたりリアル?
マイノリティ・リポート
 トム・クルーズとスピルバーグの近未来SF映画。
 予知能力者によって犯罪を事前に察知して未然に防ぐ防犯システムが実用化されている近未来のアメリカ。その予防局に勤めるアンダートン(トム・クルーズ)はある日、自分が殺人を犯す予知がされたことを知る。殺すはずの相手に面識のないアンダートンは逃亡し、独自に調査を始める。
 ストーリーは途中で犯人がだいたい予想はつくけど、まぁまぁだし、映像はすばらしい。近未来の社会をうまく描いてるなぁと。難くせつけるなら、このストーリーだとこの時間(二時間半)はいらんでしょ?自分たちの映像技術をみせびらかしたいのかな?って感じ。
 それにしても50年後の社会があんなだと恐ろしいなぁ。GAPに入って映像の店員に名前呼ばれて「この前お買い上げいただいた洋服はいかがでした?」なんて聞かれたくないわ。
おすすめ度:★★★ アンダートンを追いかける調査官コリン・ファレルの最期はちょっとかわいそう…。
ブリジット・ジョーンズの日記
 30代独身彼氏なし、キャリアも特別にない、お酒とタバコが大好きでちょっと太め、痩せたいけどその根性もなし、という八方ふさがり状態な女性は日本だけじゃなくイギリスにもいるらしく(^_^;
 そんなブリジット・ジョーンズが職場の上司とデキたりフラれたり、幼なじみのバツイチ堅物弁護士と微妙なタイミングでバッタリ出会ったりと、なんだかんだで最後はハッピーエンド。ストーリー的には「あっ、そう」なんだけど(笑)、とにかくレニー・ゼルウィガー演じるブリジット・ジョーンズが良い。ちょっと問題行動多いけど気が良くて適当に軽くて妙に真面目でいつでも一生懸命。憎めないキャラです。結局この映画はそのチャーミングなヒロインの魅力で最後まで引っ張ってるって感じでした。
おすすめ度:★★★★ 女性には楽しい映画だと思います。男性には…?
アバウト・ア・ボーイ
 ヒュー・グラント主演だけどラブコメディではない。38歳にもなって大人になりきれない男が12歳の男の子との交流の中で変わっていくというストーリー。
 父親が作ったクリスマスソングが大ヒットしたおかげで、その遺産である印税で一度も働かずに38歳になった今も気楽な独身生活を送っているウィル(ヒュー・グラント)はある日12歳のマーカスと出会う。彼は鬱病気味で自殺癖のある自分の母親とウィルを恋人にしようと企んで近付いてきたのだった。
 わずらわしいと思っていた他人との関わり合いにいつの間にかポッと心があったかくなるようなぬくもりを感じはじめるウィルを見ていると、彼と同じように独りがあまり苦痛にならない私としては身につまされるところもあり微妙な感じ(^_^;
おすすめ度:★★★ ウィットに富んでるなかなか後味の良い作品でした。
ロード・トゥ・パーディション
 期待して観たんだけど期待はずれ。トム・ハンクスがマフィアの殺し屋っていう設定は珍しかったんだけど。結局テーマが何だったのかぼやけたまま終わって、しかもラストシーンは読めたというか。
おすすめ度:★★ ジュード・ロウの扱いもあんまりだ…。
壬生義士伝
 観るつもりなかったのにたまたまTVをつけたときに始まったので何とはなしに観出したらボロ泣き。映画でこんなに泣いたのはかなり久しぶり。新撰組の無名隊士吉村貫一郎(中井貴一)が主人公だけど、いわゆる幕末ものではなくてテーマは家族愛と友情。家族愛はもちろん吉村とその妻そして子供たちとの間の愛、そして友情は吉村が脱藩した藩の幼なじみでもある藩主(三宅裕司)との間のものと、そしてお互いの息子同士の間のもの。とは言いつつ時代劇らしく「義」も大きなテーマで、もう本当に泣かせてくれました。
 中井貴一や斉藤一役の佐藤浩市はもちろんいいんだけど、三宅裕司と息子役ふたりがすごく良かった。こんなに純粋な人物たちって現代劇じゃ出てこないだろうなぁ。
おすすめ度:★★★★ 鳥羽伏見の戦い後の吉村のシーンはちょっと長過ぎって感じだけど、とにかく泣けた。
ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
 シリーズの第二作。前作でバラバラになってしまった仲間たちのそれぞれの旅が描かれるので、指輪の持ち主であるホビット族のフロドがこのシリーズの主役だと思うけど、出番はそれほど多くないという(笑)。興行的には前作より動員は落ちたらしいけど私はこの二作目のほうがおもしろいと思った。それはヘルム峡谷での戦闘シーンに尽きる。ハラハラドキドキワクワクって感じで。相変わらず時間は長いけど、この戦闘シーンの圧巻さで退屈しなかった。シリーズ最終話である第三作も観たいと思ったけど映画館まで足を運ぶかは疑問(笑)。
おすすめ度:★★★ サブタイトルの『二つの塔』の意味が結局最後までわからなかった(^◇^;
戦場のピアニスト
 二本続けてホロコーストをテーマにした映画だけど描写は『ライフ・イズ・ビューティフル』よりずっと生々しい。人が虫けらのように簡単に殺されていく。私は戦争を経験したことがないけれど、きっとこれが現実なんだろう。強制収容所行きの列車に乗せられるユダヤ人はまるで屠殺場送りになる牛や鳥といった家畜のようだった。戦争は人の生死に対する感覚を鈍らせる。
 よく出来た映画だと思うし数々の映画賞を受賞したのも納得できるけど、主人公に感情移入できないのは致命的。この主人公、ピアノを弾く以外は何もできない役立たず。前半はそれなりに家族のため奔走しているけど後半はいろんな人に頼りひたすら逃げるだけ。家族が全員もうドイツ軍によって殺されていることははっきりしているのにどうしてここまで必死に生き延びようとするのか。強制収容所送りになる直前ひとりだけ助けられそのまま逃げる。収容所送りのメンバーに選ばれず生き延びる可能性があった弟たちが結局あとを追いかけてきて「これで家族みんな一緒だ」と抱き合うシーンが直前にあるだけに彼がそのまま簡単に逃亡するのは納得できない。後半の必死に生き延びようとするパワーがどうして家族が生きているうちに発揮できなかったのか。
おすすめ度:★★★ ソ連軍が侵攻して解放された友人のバイオリニストとドイツ将校の会話シーンは不要では?
ライフ・イズ・ビューティフル
 観たくてタイミングが合わなくてついつい見逃している映画っていうのがいくつかあって、この映画もそのうちのひとつだったけどようやくって感じで観ることができました。
 ユダヤ系イタリア人のグィド(ロベルト・ベニーニ)は妻と息子の三人で幸せに暮らしていたが戦争の色が濃くなりユダヤ人の彼らはドイツ軍によって強制収容所に収監された。母と離れてしまった幼い息子にグィドはある嘘をつく…。
 イタリア映画の夫婦愛、家族愛ベタベタで、そして切ないっていうのは昔から大好きです。この映画はそこに戦争とユダヤ人迫害という暗いテーマを扱いつつも決して暗いだけにならない。ユーモアもありラテン系の明るさが全編に漂っている。少々ロベルト・ベニーニがうるさくてもストーリーが嘘くさくても愛をもって前向きに生きていこうよっていう明確なメッセージは清々しい。
おすすめ度:★★★ 前半の脳天気さを乗り越えられれば後半はきっと集中して観ることができるはず。
チョコレート
 これは久々に真剣に観ました。映画館と違って家では「ながら観」になってしまって集中力も途切れがちだけど、この映画は観てるうちにその「ながら」のほうが止まってしまったほど。
 州立刑務所で看守をやっている人種差別主義者のハンクと死刑囚の夫をもつ黒人のレティシア。彼らの接点はないはずだった。息子に目の前で自殺され看守を辞めたハンクはある雨の日に車を運転していて轢き逃げされた息子を抱え助けを求めている彼女と出会った。息子を亡くした彼女を気の毒に思ったハンクは彼女に親切にしているうちに彼女の夫の死刑執行を担当したのが自分だと気付く。その事実をレティシアに言えないまま彼らは惹かれあっていく。
 あれほどの人種差別主義者だったハンクが黒人のレティシアを愛せるのか?という疑問はあると思う。でも、ハンクの父親は黒人を嫌悪していたけど息子は近所の黒人家族と仲が良かった。その間にいたハンクは黒人に対する気持ちも中間だったのかもと思う。父親の教育で黒人を蔑視しながらも本当にそれが正しいのか?と疑問に思っていたのでは。だからこそ息子の行動にいらついていたのかな。
 レティシア役のハル・ベリーはこの映画でアカデミー賞最優秀主演女優賞を黒人の女性としては初めて受賞。長い歴史の中で初めてだなんて、アメリカでの人種差別の根深さを表しているなぁと思った。
おすすめ度:★★★★★ 決してハッピーエンドではないラストのレティシアの表情がよかった。後半は明らかに前半よりテンポが悪く緊張感がなくなったのが残念。
ラスト・エンペラー
 公開当時に観た映画なんだけどTVをつけたらちょうど放送されていて、なんとなく観ていたらやっぱり引き込まれていったという。『エリザベス』に引き続きの歴史ものだけど、あまり歴史に詳しくなくても観れるという点では『ラスト・エンペラー』のほうに軍配を上げるかな。
 今観て気付いたこと、弟の嫁さん浩の髪型が妙(笑)。
おすすめ度:★★★ 坂本教授の音楽はやっぱりいいです。演技はいまみっつぐらいだけど。
エリザベス
 大英帝国の女王エリザベス一世を描いた映画で、アカデミー賞のメイクアップ賞を受賞したそうだけど、衣装が素晴らしいと思った。なんといっても主演のケイト・ブランシェットがいい。実の姉に命を脅かされる不安におののく前半、姉が病死し即位したあとの開放感、そして裏切りにあった悲しみと諦め。重厚なんだけど重過ぎず観れたのが○。
おすすめ度:★★★ 歴史ものが好きじゃない人だったら訳わからず退屈かも。
フル・モンティ
 英国の映画には失業者が溢れる地方都市を舞台にしたものが多いような気がするけど気のせいかな。悲喜劇を作りやすい設定なのかもしれない。
 失業中のガズ(ロバート・カーライル)は離婚した妻に息子の養育費を払わないと親権を彼女と彼女の再婚相手にとられてしまうという切羽詰まった状況で、男性ストリップでひと稼ぎしようと思い付く。が、集まったのは肥満ぎみの幼なじみ、母親の介護をしている陰気な男、プライドの高い元管理職などの失業者たち。ダンスもしたことがない彼等のストリップに本当に客が集まり金を手に入れることができるのか。
 男として、夫として、息子として、そして父親として、プライドをかけた彼等の必死の姿が、その必死さの分だけ笑えて、負け組の男たちの悲哀が感じれるコメディ。でも、そんな彼等だからこそ妻や息子は愛さずにはいられないってことで。
おすすめ度:★★★ ガズの息子役の子役の男の子がかわいいです。あとロバート・カーライルの情けない顔が印象的。
OUT
『模倣犯』より、こっちの原作が読んでみたいなぁと気にさせた。
 夜中の弁当工場で働く30代から50代の女性4人、それぞれがそれぞれの事情を抱え、すでに夢や期待を抱くことを諦めている。そんな日々が永遠に続くと思っていたのに、そのうちの一人が暴力をふるう夫を殺してしまったことから他の3人の人生も変わっていく。
 弁当工場の流れ作業が彼女たちの鬱屈した心理をすごく表現していて、原作も舞台が弁当工場だったのなら、この作者はすごい!4人の女優さんみんな役にはまってて現実味がありあり。原田美重子は几帳面でありながらちょっとやさぐれてるし、西田尚美は甘えん坊で人に頼ってばかりでムカつくし(笑)、倍賞美津子はなんだかんだと頼りがいのあるおばさん、そして室井滋がカード破産寸前のいいかげんな独身女で絶対友達にはならないタイプで。結論を出さないラストも○。
おすすめ度:★★★★ 男の人はこの映画苦手だろうなぁ。見ない方がいいです。
模倣犯
 うーん、わかりづらかった。構成自体も。印象的な台詞なり文字なりはあったんだけど、それがストーリーとうまくつながっていない感じ。つながっていれば面白かっただろうになぁという気がする。原作と比べてどうなのかな?
おすすめ度:★★ 中居くんより津田寛治や藤井隆のほうが興味深かった。
黄泉がえり
 阿蘇地方のとある地域で死者が数千人規模で黄泉がえって家族のもとに現れるという現象が発生し、厚生省に勤める平太(草薙剛)が調査に当たる。彼はその地域の出身で、恋人をなくしたばかりの幼なじみ葵(竹内結子)がそこに住んでいた。
 死者が家族のもとに現れるという設定は大林宣彦監督の『あした』という映画にもあったけど、こういう現実離れした設定はどうしてもファンタジーになってしまうので、いかに現実味を出すかというのがポイントなのに、黄泉がえってきた人たちとその家族の描き方が少なくて主人公自身も愛する人を黄泉がえらせていたことになかなか気づかず、黄泉がえってしまった死者の気持ち、再会してしまった家族の気持ちが伝わってこず、感情移入があまりできなかった。
おすすめ度:★★★ 柴咲コウの出演シーンってあれだけなの?って感じ(笑)。台詞はもしかしてなかった?
スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃
 三部作の第二作目。第一作の10年後という設定でアナキンは子役からヘイデン・クリステンセンへ。でも銀河共和国元老院議員のパドメはなぜか10年経っても変わらないナタリー・ポートマン(笑)。
 ジェダイの騎士としてオビ=ワンについて修行するアナキンは何者かに命を狙われるパドメの護衛をすることになった。彼女を狙う黒幕を追うオビ=ワンと離れ惑星ナブーにパドメと一緒に身を隠すアナキンはジェダイの騎士は恋をしてはならないという存在であるにも関わらず幼い頃からの憧れだったパドメと「禁断の恋」に落ちていく。一方オビ=ワンは大量製造されているクローン兵の存在を突き止める。
 最終話への橋渡しの意味合いが強いのかストーリー的には何ともおもしろくなかった。アナキンがパドメを慕う気持ちはまだわかるんだけど、パドメがなぜアナキンと恋に落ちるのか、どこに惹かれているのかがまったくわかんないので、ダースベイダーになっていくきっかけの恋愛としては描写が軽すぎ。やっぱりジョージ・ルーカスに恋愛ものはダメなのかしらん(笑)?とりあえず、ここまできたらエピソード3も見るけど(^_^;
おすすめ度:★★ マスター・ヨーダの戦闘シーン(笑)は必見!
ピンポン
 最近なにかとお騒がせの窪塚洋介くん主演で、卓球いう地味なスポーツがテーマなわりにはミニシアター系でヒットしたとか。
 幼なじみのペコ(窪塚洋介)とスマイル(ARATA)は高校で卓球部。いじめられっ子で無愛想なスマイルにとってガキ大将のペコはヒーローそのもの。卓球じゃ誰にも負けないと思っていたペコは中国からの留学生チャイナ(サム・リー)に負け、しかも幼なじみのアクマ(大倉孝司)にも負けてしまう。それとは対照的にスマイルはどんどん力をつけていく。現実に挫折したペコは一旦は卓球をやめてしまうが…。
 たまたまダビングが終わってTV画面に戻ったときに始まったので観たんだけど意外に面白かった。卓球シーンも結構迫力あったし(CGとはいえフォームを身につけなきゃいけなかった役者さんたちは苦労しただろうな)、原作の漫画のファンの人にとってはどうかはわからないけど漫画を読んだことがなくても十分楽しめるストーリー展開。あと中村獅童とか大倉孝司とか到底高校生には見えない(笑)役者さんたちがいい味出してました。アクマの顔、どっかで見たことあるんだよなぁ…ってずっと思いながら見ていて、最後のほうで、あ、『高校教師』に出てたんだ!って気づきましたとさ(^_^;
おすすめ度:★★★ 卓球ってなかなかカッコいいのねん♪
踊る大捜査線 THE MOVIE 2
 通常こういう映画はすぐテレビ放映するから観に行かなくていいやぁなんだけど、某エキストラが「映ってる」ってうるさいし(笑)、じゃレディースデーで1000円なら出してもいいかってことで(^_^ゞ
 空き地署と呼ばれるほど空き地ばかりだったお台場もすっかり観光地になり、湾岸署には観光案内係もできるほど。相変わらずの面々が相変わらずの仕事ぶりの湾岸署の担当地区で連続殺人事件が発生。捜査本部が設置されることになり本庁から女性キャリア沖田(真矢みき)がやって来て室井(柳葉敏郎)が彼女をサポートすることになった。所轄の仕事を殺人事件と比べて「しなくていい仕事」と言い放つ沖田に青島刑事(織田裕二)や恩田刑事(深津絵里)は反発する。そんなとき犯人が警察に接触してきたため沖田はネゴシエーター真下(ユースケ・サンタマリア)を呼び寄せた。
 一作目と比べるとどうしても新鮮さで劣ってしまう続編としては、こんなものでしょう。ところどころ首をかしげる演出もあったけど、バカバカしいこと(署長の不倫相手を探すとか)にも必死になる個性的な湾岸署員を役者さんたちが水を得た魚のように演じていたので○。また見落としがちなパロディが満載でニヤリと笑ってしまうところも『踊る大捜査線』ならでは。このマニアックさがウケるんだろうなぁ。エンドロールまで笑わせてもらいました。犯人像や動機がもうひとつ明確じゃなかったところがストーリー的に弱い印象だったかな。
おすすめ度:★★★ 織田裕二と柳葉敏郎が本当は仲が悪いという報道があったので、それがどうしても頭に残ってしまって(^_^;
海は見ていた
 黒澤明監督が残した遺稿を映画化したものらしいです。
 江戸時代の深川。岡場所で遊女として働くお新(遠野凪子)は喧嘩をして岡場所に逃げ込んできた若侍をかくまう。その後足しげく訪ねてくるその侍、房之助(吉岡秀隆)にお新は心惹かれるようになる。元から身分違いのふたりだけれど同じ店の姐さん菊乃(清水美砂)はふたりを応援し、お新が客を取らずにすむようにするが、房之助は許嫁と結婚することになる。傷心のお新の前に良介(永瀬正敏)という男が現れた。
 江戸時代の深川の風景がふんだんに盛り込まれてます。遊女が不幸な身の上でも限られた世界の中でなお前向きに生きようとしている姿がいいですが、ストーリーはちょっと尻切れとんぼな感じ。あと吉岡秀隆のあの声は時代劇には不似合い。ミスキャストだと思う。
おすすめ度:★★ たまには日本情緒溢れる映画もいいです。遊女の衣装が色鮮やかできれいだったのが印象的。
マイ・ビッグ・ファット・ウェディング
 『めぐりあう時間たち』『トゥー・ウィークス・ノーティス』を観に行ったとき予告を見て「ケンカ売ってるんか!?」(笑)と思った映画を試写会チケが当たったので(^_^ゞ。原題は『My Big Fat Greek Wedding』、大仰なギリシャ人の結婚、というわけで「ビッグ・ファット」は決して「大きくて太い」という意味ではありません。
 ギリシャ人の良い女の子のすることは「ギリシャ人と結婚して、ギリシャ人の赤ちゃんを産んで、死ぬまで家族の食事を作り続けること」。そんな価値観をいまだにかたくなに持っている父が家長として絶大な力をふるっているギリシャ系移民のトゥーラ(ニア・ヴァルダロス)は30歳になっても独身。嫁に行きそびれた女の子は家の仕事を手伝うものだと信じている父に外で仕事をしたいとも言えず、レストランのウェイトレスをしている生活に不満を持っている。そんなある日、店にやって来たイアン(ジョン・コーベット)に一目惚れ。でもさえない自分の容姿に自信が持てないトゥーラは見ているだけ。さすがにそんな自分に嫌気がさし、一念発起、父の許しをなんとか取り付けパソコン教室に通い出し今までの自分を変えようと努力を始めた。
 イアンと再会して恋に落ちる展開はご都合主義。そんな何もかもこっちに合わせてくれる男はそう容易く見つかりませんて(笑)。この映画の面白いところは、何かイベントがあると家族親戚一同が介して大騒ぎするギリシャ人の明るさ。ギリシャ人でないイアンとの婚約も映画の中間あたりで叶い、そのあとは結婚式に向かってのドタバタ騒ぎが中心。インディペンデント映画なのに大ヒットした理由はそこらへんにあるのでは?
おすすめ度:★★★ 結婚披露宴でのお父さんのスピーチが泣かせる。あと、女は化粧ひとつで大化けする、と(笑)。
トゥー・ウィークス・ノーティス
 『ニューヨークの恋人』以来のラブロマンティックコメディ。しかも大好きなヒュー・グラント。とはいえ、実はあんまり期待してなかったんだけど予想以上に面白かった。
 ルーシー(サンドラ・ブロック)はハーバード卒の有能な弁護士、環境保護問題や古い建物の保存に力を注いでいる。地元コニーアイランドの公民館を残すため、土地の落札を目指している不動産会社の社長ジョージ(ヒュー・グラント)の元に押し掛ける。ちょうどアイビーリーグ卒の顧問弁護士を探していたジョージは公民館を残すことを条件に彼女に雇用を持ちかける。迷ったルーシーだが、会社の資金を慈善事業に投資してもよいと言われ引受けることになる。そして数カ月後。有能なルーシーに何でも頼ることに慣れたジョージは、スピーチの原稿書き、離婚調停まで任せ、果ては友人の結婚式に出席しているルーシーを「エマージェンシー」で呼び出したと思ったら、ただ洋服に迷っているだけという有り様。真夜中でも電話をかけてくるジョージにとうとうキレたルーシーは「あと二週間でやめる」と宣言する。
 この「二週間でやめる」というところの台詞でタイトルの「トゥー・ウィークス・ノーティス」が出てくるんだけど、パッと見て意味わかる人はほとんどいないんじゃ?もうちょっと気の利いた邦題をつけて欲しかったな。私にとってのサンドラ・ブロックは『スピード』だったんだけど、こんなにコメディエンヌだとは思わなかった。『ニューヨークの恋人』のメグ・ライアンよりずっとキュートで、しかも知的で、でも不器用なかわいさがあって、他の映画も観てみたいと思ったほど。ヒュー・グラントは相変わらず情けなくて、でも憎めなくてかわいい男性を演じきってました(笑)。
おすすめ度:★★★ ストーリー展開、台詞ともテンポが良くて楽しかった。
二重スパイ
 韓国映画も二本目。主演はやっぱりハン・ソッキュ。『八月のクリスマス』は死を目前に控えた男性の相手に想いを告げもしない切ないラブストーリーだったけど、今回は政治情勢を背景にした重ーい作品。
 北朝鮮の情報部員だったイム・ビョンホ(ハン・ソッキュ)が韓国へ亡命した。しかしこの亡命は偽装亡命で、彼の本当の目的は南朝鮮の革命に寄与することだった。その目的をひた隠して、彼は韓国の情報センターで黙々と働く。数年後、やはり北のために働いてる女性ユン・スミ(コ・ソヨン)と出会い、彼女を通じて本国の指令を受け取るようになる。ある日、20年以上も南に潜伏していた大物スパイが当局に捕まったことによってイムは北からも南からも疑惑の目を向けられることになっていく。
 ハン・ソッキュを初めて見た友達曰く「男前ちゃうけど味がある。でも紳介に似てへん?」。韓国語の『赤鼻のトナカイ』がわたし的にはツボだった(笑)。全般的に救いがなくて暗い映画なんだけど結局ラブストーリーなんだなぁ。ラスト、朝鮮半島から遠く遠く離れた地まで二人を追いかけてきたのは北だったのか?南だったのか?
おすすめ度:★★ 拷問シーンが何回かあって、それがちょっと怖い(>_<)。
ソード・フィッシュ
 ジョン・トラボルタ、久々に見た。太っておじさんになってた(^_^;
 有名なハッカーであるスタンリー(ヒュー・ジャックマン)は仮釈放中で、離婚した妻との間で一人娘の親権を争っているが妻の再婚相手が金持ちなため勝てずに悶々と暮らしている。そんなある日、ジンジャー(ハル・ベリー)が仕事の依頼に訪れた。会うだけで金がもらえるというので、その人物ガブリエル(ジョン・トラボルタ)に会ったスタンリーはガブリエルの計画する犯罪に巻き込まれていく。
 冒頭の爆発シーンがすごい。ストーリー的にはハッカーが絡んだ映画にしてはスリル感がないけどアクション映画としてはまぁまぁのところ。ジョン・トラボルタが徹底的な悪役を淡々と演じてます。その淡々さが無気味さをかもし出してる。彼の本当の正体は何だろう?単なるテロリスト?それともやはり政府の裏組織メンバー?そう思わせてしまうアメリカって怖いよ〜。
おすすめ度:★★ ヒュー・ジャックマンは「ニューヨークの恋人」よりこっちのほうが男前に見えた(笑)。

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