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映画が好きと言っても映画監督とか俳優にこだわるほど詳しいわけでもなく
観るのがとりあえず好きという程度
こむずかしいことは全然わかりません(笑)
そんなうさぎが映画館やCATVで観た映画について新作、旧作織り交ぜて
しかもジャンルにまったくこだわらずツラツラと書き連ねてるだけのページ(^_^;
ま、みなさまのレンタルするか、しないかの基準ぐらいになれば……


素晴らしき日 (2006.8.13)
 ジョージ・クルーニー二連発(笑)。(ジョージ・クルーニー好きの友達に夏休みのお供として去年借りたDVDがあったので(^_^;)
 キャリア・ウーマンのメラニー(ミシェル・ファイファー)と新聞コラムニストのジャック(ジョージ・クルーニー)はともにバツイチの子持ち。ある日、二人は子供たちを課外授業に向かう船に乗せ損ねてしまい一日面倒を見なければならなくなったが、そんなときに限って自分たちのキャリアを台無しにする仕事上の一大事が降りかかる。第一印象が悪かった二人だが、その一大事を乗り越えるために交互に子供たちの面倒を見ることにしたが。
 制作は『めぐり逢えたら』と同じ人ということで、同じようなラブロマンスに仕上がってます。かるーく観るには最適。
おすすめ度:★★ 二人の子役がなかなかにかわいらしい。でも、かなりの悪ささんなので、あんな子供の面倒は見たくないかも(__;)。
オー・ブラザー! (2006.8.13)
 通好みの映画を作るコーエン兄弟とジョージ・クルーニーのコラボ作品。
 1930年代、ミシシッピー州の片田舎で、鎖でつながれた三人の囚人のエヴェレット(ジョージ・クルーニー)、ビート(ジョン・タトゥーロ)、デルマー(ティム・ブレイク・ネルソン)は、エヴェレットが隠したお宝を見つけ出すために脱獄する。お宝の隠し場所は数日後にダムの底に沈んでしまうため三人は車を盗んだりしながら珍道中を繰り広げる。途中で小遣い稼ぎのために「ずぶぬれボーイズ」と名乗って歌ったレコードがなぜか大人気に。それも知らずに三人は追っ手をかわしつつ宝の隠し場所へ向かう。
 コーエン兄弟の映画は初めて観たけど、なかなかウィットに富んでて面白い。暗くならないのもいいなぁ。オープニング、囚人のはずのジョージ・クルーニーの髪がきれいになでつけられていたのに違和感あったんだけど、その理由もすぐにわかってスッキリ。σ(・_・)的には最後のダムの濁流シーンで、エヴェレット御用達のポマードが大量に流れていく中、保安官と一緒に彼らを追いつめた犬が流れていくシーンがツボ(笑)。日本公開用の予告編にも使われていたので、万人のツボだったのでしょう。
おすすめ度:★★★★ コーエン兄弟の映画では常連というジョン・タトゥーロがなかなか面白い。
ステップフォード・ワイフ (2006.8.10)
 マシュー・ブロデリック、クリストファー・ウォーケンという好きな役者さんに加え、ニコール・キッドマン、ベッド・ミドラー、グレン・クローズと芸達者な役者さんが大量出演。
 TV局の敏腕プロデューサーであるジョアンナ(ニコール・キッドマン)は過激な番組作りで視聴率を稼いでいたが、ある番組に出演した男から殺されかけ、その事件の責任を取る形で解雇される。疲れたジョアンナは夫のウォルター(マシュー・ブロデリック)とステップフォードという町へ引っ越すが、その町の女性はなぜか専業主婦ばかり。一昔前のようなファッションに身を包み、家事意外には興味がなく夫に奉仕することに生き甲斐を感じている。ジョアンナは違和感を感じながらも良い妻になろうと努力するが…。
 これはコメディなのか?ホラーなのか?リメイクもので、オリジナルはホラー色が強いらしいですが、これはどう見てもコメディ。そういうつもりで観ないと辻褄のあわないところにツッコミ入れまくりになってしまいそう。コメディとして割り切ればニコールのコスプレが楽しめるし、かるーく笑ってみるには最適の映画。
おすすめ度:★★★ ニコールとマシューの夫婦がどうしても夫婦に見えないのが難点。並ぶと顔の大きさが全然違うんですけどー(^◇^;)
M:i:III (2006.8.9)
 トム・クルーズ主演のミッション・インポッシブルシリーズ第三弾。
 現場を引退し教官として働くイーサン(トム・クルーズ)は最愛のジュリア(ミシェル・モナハン)との婚約パーティの途中で本部から呼び出され、任務中に敵に捕らえられたかつての教え子リンジー(ケリー・ラッセル)の救出に向かう。首尾良くリンジーを救出したが、彼女は脳に埋め込まれた爆弾によって死亡する。イーサンは首謀者であるディヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)を捕らえるためにバチカンへ向かう。
 興行成績としては邦画の『日本沈没』に負けているそうですが(^◇^;)、うーん、スパイものとしては私はボーンシリーズの方が好き。あちらのほうが知的でクールなんですよね。このシリーズは変装などちょっと現実離れしているし、体力と運のようなところもあるし、ドンパチ派手は派手なので、それが好みの人にはいいかも。
おすすめ度:★★★ スパイものにハッピーエンドの恋愛は似合わないな、とつくづく実感。
NANA (2006.7.23)
 超人気コミックの映画化で結構ヒットしたらしい(?)。
 東京にいる彼氏を追いかけて旅立つ奈々(宮崎あおい)はその電車の中で、音楽での成功を目指し東京を目指すナナ(中島美嘉)と隣り合わせになる。正反対の性格とルックスの二人は妙に気が合い、その後、部屋を探しているときに再会した二人は同じ部屋に同居することになった。
 不幸な生い立ちのためにどちらかというと暗めのナナと、平凡な家庭に育った恋愛至上主義の奈々がどうして意気投合したのか、原作を読んでないので映画ではそれがわからなかった。あと、女性の目から見てもちょっと面倒くさい性格の奈々を宮崎あおいがうまく演じていたけど、中島美嘉のほうは外見はナナそのものだったけど演技の方はイマヒトツ(^_^;
おすすめ度:★★ 続編をにおわせる終わり方にちょっと消化不良はいなめない。
県庁の星 (2006.7.22)
 シンガポールからの帰国便の中で見たけど着陸間際まで終わらずにハラハラ。ご存知、織田裕二と柴咲コウの豪華競演が話題になった映画。
 県庁のキャリア公務員野村(織田裕二)は成績もプライドも高い上昇思考な男。仕事では大きなプロジェクトが順調に進み、某令嬢との婚約も決まり順風満帆な人生を送っていた。そんな中、県の人材交流研修で三流スーパーマーケット「満点堂」にやって来た野村は、自分の指導員がパート社員の二宮(柴咲コウ)なのに驚く。スーパーの人間とぶつかりながらも、プロジェクトが本格稼働すれば県庁にすぐに戻れるとタカをくくっていた野村だったが、プロジェクトが始まったときに彼は呼び戻されなかった。野村が人生初の挫折を味わった頃、「満点堂」は閉店の危機に陥っていた。
 良くも悪くも「並」な出来。主役二人ともうまいんだけどね。
おすすめ度:★★ 織田裕二演じる野村がもっとヤな奴だったら面白かったと思うけど意外と「いい人」だったのが敗因!?
Shall We Dance? (2006.7.9)
 ご存知、邦画『Shall We ダンス?』のハリウッドリメイク版。
 弁護士のクラーク(リチャード・ギア)は家族と平穏に暮らしながらも、どこかに物足りなさを感じていた。そんなとき列車から見えたダンススクールの窓際に立つ美しい女性(ジェニファー・ロペス)に惹かれるようにスクールのドアを開く。
 ストーリーはほぼ日本版と同じですが妻との関わり合いがいかにもアメリカ的。日本の男性は妻の職場にバラを持って現れたりしないもんなぁ(笑)。ここまで忠実にリメイクされるなんて、それだけオリジナル版を尊重してくれてるってことで嬉しいんだけど、やっぱりあの映画は日本ならではなのだなぁと改めて実感。
おすすめ度:★★ リチャード・ギアが意外と良かった。日本版の「くたびれたサラリーマン」の雰囲気は全然出せてなかったけど(笑)。
ボーン・スプレマシー (2006.7.8)
 CIAの特殊工作員ジェイソン・ボーンを主役にした映画の第二弾。
 前作でCIAとカタをつけたジェイソン(マット・デイモン)は恋人マリー(フランカ・ポテンテ)とインドで暮らしていたが何者かに襲われマリーが命を落とした。愛するマリーをなぜ失ったのか?その理由を突き止めようとジェイソンはナポリ、ドイツ、そしてモスクワへと向かう。
 アクション映画はそれほど好きな方じゃないけど、このシリーズは好きです。特殊工作員として鍛え上げられたボーンの動きに無駄がなくキレがいいし『M:I-II』のようにダラダラ長い格闘シーンもない、また、頭が良く何カ国語をも駆使する。記憶喪失で昔の記憶がなく、それでも体に染みついているテクニックに自分で驚きながらも前に突き進んでいく主役っていうのも魅力的。カーチェイスシーンも迫力があって引き込まれます。次回作が楽しみ。
おすすめ度:★★★★ 直前に『オーシャンズ12』を観たのは失敗。だってマット・デイモンが情けないんだもん(^_^;
パッチギ! (2006.6.24)
 映画の酷評で有名な井筒監督作品。前作『ゲロッパ!』は「う〜ん…」な内容だったけど今作は!?
 1968年の京都、府立高校に通う康介(塩谷瞬)は朝鮮高校に通うキョンジャ(沢尻エリカ)に一目惚れする。彼女の兄アンソン(高岡蒼佑)は毎日ケンカに明け暮れているが、祖国に帰りサッカー選手になりワールドカップに出たいという夢がある。なんとかキョンジャと親しくなった康介だったが、アンソン含め彼女の親族は表向きは好意的に二人の交際を見守る。だが、康介も仲良かったアンソンの親友が日本人とのケンカのあとに事故死したことにより、在日朝鮮人とうまくやっていけると思っていた康介は、彼らの思いをまったく理解していなかったことを思い知り打ちのめされる。
 単なる青春映画かと思ったけど意外と骨太なテーマがある映画かな?いや、青春期にありがちな挫折、怒り、哀しみを描くための単なるエピソードという見方もできる。流血ケンカシーンがかなり多いのは気になるところ。あんなに必要ではないでしょ。前半は力有り余ってる高校生たちのケンカシーンばかりで退屈気味だったけど、後半の20分くらいはかなり引き込まれる。キャスティングは素晴らしかった。有名どころはほとんど出ていないけど、みんな自分の役を魅力的 に演じてました。
おすすめ度:★★★★ 前作より数段良い。いろいろ受賞もしたようだし井筒監督の面目躍如というところでしょうか。
オーシャンズ12 (2006.6.23)
 ハリウッドスターが大勢出演という豪華さで話題になった『オーシャンズ11』の続編。
 前作で奪った金を二週間以内で利子つきで返せ、さもなくば殺すと迫られたダニー(ジョージ・クルーニー)たちは金を返すためにヨーロッパに渡り泥棒を繰り返す。だが、彼らを待っていたのは泥棒逮捕に燃えるユーロポールの捜査官イザベル(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)とダニーを目の敵にして勝負を挑む泥棒貴族だった。
 ストーリーはイマイチ、オチがよく分からなかった。でも、ブラッド・ピットやジュリア・ロバーツ、マット・デイモンという豪華メンバーが前作から引き続き出演、しかも続編ではキャサリン・ゼタ=ジョーンズやブルース・ウィルスまで。こんな豪華な映画はなかなかないでしょう。画面はスタイリッシュだし気軽に映画を楽しみたいときには最適。
おすすめ度:★★★ はっきり言ってキャサリン・ゼタ=ジョーンズに魅力で負けてるジュリア・ロバーツ…。
亡国のイージス (2006.6.18)
 自衛隊の全面協力を得て撮影したということで、邦画にしては画期的なリアリティのある映像が満載。
 海上自衛隊のイージス艦「いそかぜ」を、宮津副長(寺尾聰)が某国対日工作員のヨンファ(中井貴一)と共謀し、数人の幹部乗務員と共に乗っ取った。彼はミサイルの照準を東京に合わせ、日本政府に対し三つの要求を突きつけた。幹部乗務員に無理矢理離鑑させられた仙石先任伍長(真田広之)は「いそかぜ」に突然乗艦することになった如月一等海士(勝地涼)がテロリストの仲間ではないかと疑い、単身「いそかぜ」に戻る。そこで如月が実は防衛庁情報局の情報員であり、乗っ取りの張本人が宮津副長とヨンファだと知った仙石は、如月と協力しながら「いそかぜ」を奪還しようと試みる。
 福井晴敏の原作を読んでいないせいか納得できないところ、わからないところが結構あって不親切だと思う。映画は小説のすべてを映像化できないのはわかるけど、ならばそのエピソードすべてを割り切って削ってしまえば?と思うのだけど。あと、事件の発端となった防大生の論文が、ヨンファが共感し、なおかつ利用するほどの論文とはどうしても思われないので、ストーリー展開が弱い。もしかして原作ファンにとってはガッカリな映画化になったのかもしれないな。
おすすめ度:★★ 友達おすすめだった勝地涼は確かに若手注目株として今後の活動が楽しみなひとりになった。
誰も知らない (2006.6.16)
 主演の柳楽優弥がカンヌ映画祭で最優秀男優賞を最年少で受賞した作品。
 東京のあるアパートに引っ越してきた母(YOU)と息子の明(柳楽優弥)。しかし部屋には明以外の子供が他に三人もいて誰一人学校に通っていなかった。母は明以外は部屋の外に出るな、それが我が家のルールだと言う。明とすぐ下の妹京子は学校に通いたいと思い何度か母に懇願するが叶えてもらえない。そして、母が家に帰ってこなくなった。残された四人の生活はお金がなくなるとともに次第に困窮していく。電気もガスも止められ公園で水を汲み洗濯し、コンビニで捨てられる寸前のお弁当をもらう。そんな生活を続けているうちに…。
 物語は本当に淡々と進んでいくんだけど観終わったあとに涙が止まらなかった。本当にあった事件を元に制作された映画だったけど妙なリアリティがあり、子供たちの逞しさや表情にいたたまれない気持ちが残った。子供たち四人の演技が素晴らしい、というか演技をしているふうに見えなかった。どれくらいの時間をかけて撮影されたんだろう?映画の最初と最後を比べるとかなり成長した子供たちの姿がさらに切なさを増す。こんな大人になりきれていない親がこの世には本当に存在するのだろう。終盤に届く母の手紙があまりにも脳天気で腹立たしかった。
おすすめ度:★★★★★ 「子供は親を選べない」まさにそんな映画。子役四人とYOU以外の脇役もそれぞれ秀逸。
マイ・ボディガード (2006.6.4)
 アカデミー賞俳優デンゼル・ワシントンに名子役ダコタ・ファニングの競演。
 誘拐事件が日常茶飯事のメキシコシティで、ある実業家が幼い娘ピタ(ダコタ・ファニング)のボディガードとして元米国軍人のクリーシー(デンゼル・ワシントン)を雇う。過去の出来事が原因でアルコール中毒だったクリーシーは、彼を寂しそうだと一目で見抜いたピタとのふれあいで徐々に傷ついた心を癒していく。そんななかピタが誘拐され、クリーシーはその誘拐犯との銃撃戦で重傷を負う。彼が病院にいる間に身代金受け渡しが失敗し、ピタは殺されてしまう。事件の不自然さに気づいたクリーシーは退院後、ピタを死に追いやった人々に復讐していくが、そこで知ってしまった真実とは?
 デンゼル・ワシントンが好きなので観たのだけど内容はイマイチ。彼が心を閉ざしていた出来事が何かという描写がなかったのだけど、あれほどかたくなだった心が簡単に開きすぎな印象が。あと、ラストにどんでん返しがあるんだけど、子役にダコタ・ファニングという有名どころをもってきたために、きっと観客はみんな結末を予想していたような気がする。#私もだけどね。
おすすめ度:★★ 意外と残酷シーンが多いので苦手な人は観ないのが正解。
エターナル・サンシャイン (2006.6.3)
『マスク』で有名なジム・キャリーと『タイタニック』で有名なケイト・ウィンスレットがそれぞれ自分の出世作の役柄とは180度違う人物を演じたラブストーリー。
 ある朝目覚めたジョエル(ジム・キャリー)はその目覚めの悪さでつい会社を休みモントークへ向かう。そこで偶然出逢ったクレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)と初対面とは思えない親近感を覚える。果たして彼らはそのときが初対面ではなかった。恋人同士だった二人はふとしたことでケンカ別れ。謝ろうと思ってクレメンタインの職場を訪ねたジョエルは彼女がジョエルとの記憶を除去する手術を受けたことを知る。ジョエルのことを見知らぬ人と認識し新しい恋人と仲良さそうにするクレメンタインの姿に激怒したジョエルは、彼自身もクレメンタインの記憶を除去しようとする…。
 ジョエルの記憶が除去されていく際の彼の頭の中の映像は斬新で面白い。その面白さとは裏腹に、記憶とは人間にとってどんな存在であるか?というところを考えさせられる。人間の記憶の一部だけを除去することができれば、あなたは別れた恋人との想い出を除去しますか?そして新しい人生を進んでいくことが幸せだと思いますか?辛い想い出は出来れば記憶に残しておきたくはない。だけど除去してもいいものか?そんな都合良く消していいものか?その辛い経験も自分を形作るエッセンスになっているはず。確かに楽かもしれないけれど、どこかに忘れ物をしてしまったような感覚になるのでは?
おすすめ度:★★★★★ 『ロード・オブ・ザ・リング』のイライジャ・ウッドや『スパイダーマン』のキルスティン・ダンストなど意外と有名どころが脇役で出演。
ポセイドン (2006.5.23)
『ポセイドン・アドベンチャー』のリメイクであるパニック映画。
 4000人がHappy New Year Partyを楽しんでいた豪華客船ポセイドン号は巨大な高波の衝突により転覆した。生存している乗客は数百人になり、船長の指示により救助を待っていたが、ある数人は船内から自力で脱出しようと行動を移した。その数人とは元消防士で元N.Y.市長であるラムジー(カート・ラッセル)とその娘とそのボーイフレンド、バツイチのマギー(ジャシンダ・バレット)と幼い一人息子、ギャンブラーのディラン(ジョシュ・ルーカス)と彼をカジノで茶化していた賭博師、恋人(彼氏?)にフラれて自殺しようとしている老紳士ネルソン(リチャード・ドレイファス)、密航しようとしていたエレナ(ミア・マエストロ)と彼女を手 引きしたウェイターの10人。迫り来る水の恐怖の中、彼らは上へ上へと突き進むが、また一人また一人命を落としていく…。
 かなり力入りました。上映時間が短めなのがちょうど良かった。あれ以上の長時間には耐えられない(笑)。私が初めて観たパニック映画は『タワーリング・インフェルノ』で、当時とても怖かったことを覚えています。あれよりは怖くなかったなー。
おすすめ度:★★★ 途中で死ぬだろうと思っていたネルソンが最後まで生き残ったのがビックリ(^_^;
ナイロビの蜂 (2006.5.2)
 レイチェル・ワイズが初ノミネートでアカデミー賞助演女優賞を受賞した作品。
 イギリスの外交官ジャスティン(レイフ・ファインズ)は若くて美しく情熱的なテッサ(レイチェル・ワイズ)と恋に落ち結婚、ケニアへ赴任する。結婚前から社会的活動に熱心だったテッサはスラムに出入りしボランティア活動に熱中し、ジャスティンは趣味の庭いじりを楽しむという、それぞれの生活を尊重しつつ愛し合う二人だったが、突然テッサは殺される。なぜテッサは殺されたのか?彼女は一体何をしていたのか?誰を調べていたのか?真相を探ろうとするジャスティンに急にイギリスへの帰国命令が出る。
 配給会社はラブストーリーを全面に出した宣伝を繰り広げているようだけど、確かに夫婦の愛もテーマだけど、この映画の本当のテーマはそんなに甘いものじゃない。この監督の『シティ・オブ・ゴッド』は内容がきつそうなので観てないのだけど、彼の母国であるブラジルの貧困を描いた映画だ。でも、この映画で描かれているケニアやスーダンの貧困はブラジル以上のものだ。これらの国では狭いスラムに大勢の人々がひしめき合って住み、そして簡単に命を落としていく。彼らの命は先進国の人々の命に比べ、あまりにも安くて軽い。そして、その命を先進国の製薬会社が利潤を求めて利用する。フィクションである小説が原作だけど、本当に行われているのではないかという恐ろしさを秘めている。
 スラムの子供の目を見ていると、数年前にメキシコへ出張したとき、町の教会で私のジーンズをグッと掴んだ物乞いの女の子を思い出した。まだ3歳くらいの女の子。ガイドの女性は絶対にお金を与えないように、と言った。一人に与えると、この教会を出られないくらい同じような子供に取り囲まれるから、と。映画の中でも「今この子を助けられるのに」「こういう状態の子はこの子だけじゃない」そういった会話が二度繰り返される。なんだか切なかった。
おすすめ度:★★★★★ ぜひ観て欲しい映画ではあるけれどテーマは重い。見終わった後しばらく動けないです。観るのに力が必要です。
オペラ座の怪人 (2006.4.15)
 アンドリュー・ロイド・ウェーバー作曲の超有名ミュージカルの映画化。最初に劇団四季のミュージカル、その後ロンドンで英語版ミュージカルを観劇しているので私にとっては三度目の『オペラ座の怪人』になります。
 パリのオペラ座のコーラスガールであるクリスティーヌ(エイミー・ロッサム)は新しいオーナーで幼なじみのラウル(パトリック・ウィルソン)と再会する。その日、プリマドンナの代役をつとめたクリスティーヌは大成功をおさめるが、その姿をじっと見つめる仮面の男がいた。その男はクリスティーヌをオペラ座の地下室へと連れ去る。
 ミュージカルで聴いた有名な曲が次から次へと歌われるし、映像はきれいで華やかだったし、オペラ座でのオークションでシャンデリアが吊り上げられると同時に時代が遡っていくシーンは舞台ではできない演出なだけに感激。せっかく映画にするんだから映像ならではの演出があったのは素晴らしいこと。が、どうもね、字幕のせいでわかりずらい箇所がいろいろあったような気がします。あれ?と思うところもあったし不親切だなと思ったところも。大御所さんが字幕担当してたようだけどね(^_^;
おすすめ度:★★★ ファントムがちょっと若すぎ。あと顔もそんなに醜くなかったのが、彼の暗黒部分を描くには弱い。
あずみ2 Death or Love (2006.4.2)
 実際には一作目とは二年開いてるらしいけどストーリーは一作目のすぐあとからスタートしてます。
 加藤清正を倒したあずみ(上戸彩)は唯一生き残った仲間ながら(石垣祐磨)と共に残る標的である真田昌幸を追う。そんななか初恋の相手でありながら自ら斬り殺したなちに瓜二つの銀角(小栗旬)に出会ったあずみの心は揺れ動く。一体自分は何のために仲間を殺し刺客を続けているのか…、本当にこれで戦は終わるのか…。「使命を果たしたい」と言ったなちと「戦は絶対になくならない」と言い使命を忘れるよう勧める銀角。そしてあずみが選んだ道は…?
 一作目よりさらに人が簡単に死んでゆくような気がするんだけど(^_^;。小栗くんは二作目の方が出番多いけど、やっぱり一作目の方が面白かったかなぁ。オダギリジョーのようなぶちぎれたキャラもいなかったしね。あと二作目はあまり暗さがなかったような気がする。きっと原作の漫画はかなり暗いと思うんだよなぁ。でも、一作目でちょっと出てきた悪役の人が二作目で全然別の役(金角)で出てきたんだけど、あずみを見て「かわいい〜」って萌える台詞が同じで、これは面白かったなぁ(笑)。
おすすめ度:★★ 一作目ではあまり目立たなかった石垣祐磨くんがなかなかいい味出してました。
あずみ (2006.4.2)
 WOWOWで二作一挙放映だったので、つい…(^_^;
 戦国時代末期、豊臣方と徳川方との最後の決戦が近づくなか、徳川方は豊臣方を抹殺する暗殺集団を育て上げた。選ばれたのは親を亡くした10人の子供たち。刺客となるべく山の中で育てられた10人が使命のために山を下りるとき、一番中の良い仲間と斬り合い相手を殺せと命じられる。唯一の女であるあずみ(上戸彩)は初恋の相手でもあるなち(小栗旬)をその手で斬り殺し、それぞれ仲間を殺した残りの四人とともに、まずは浅井長政を葬り次に加藤清正を狙う。
 PG-12指定です。血しぶきがこれでもかと飛びます。人もどんどん死にます。そういった意味じゃちょっとゲーム感覚なところがあるかなぁ。主役も上戸彩ちゃんだし、ちょっとアイドル映画っぽいところもある。みんなの頑張ってる感が見えて血しぶきドバドバな映画なのに何故か爽やか感があり、さほど暗くならない。人が簡単に死んでいくっていう意味じゃ『バトル・ロワイヤル』といい勝負なのに、この映画が問題視されなかったのはそういうところなんだろうな。#だからいいぢゃんってわけじゃないけどね。σ(^^)的には今までほとんど注目していなかったオダギリジョーのぶちぎれた演技が楽しかった。ライフカー ドのCFでもいい味は出してるんだけど、この映画での美女丸は笑える、笑える。遅ればせながらオダギリジョーに注目だな。あ、金子貴俊がアクションやるのも意外だった(笑)。
おすすめ度:★★ 小栗旬、成宮寛貴、石垣祐磨、小橋賢児…若手の売り出し中な役者が大挙出演。オイシイ…。
プロデューサーズ (2006.3.24)
 20年以上前(?)、まだティーンエイジャーだったマシュー・ブロデリックが主演した「ウォー・ゲーム」という映画を観て彼のファンになったσ(^^)。その後も「レディ・ホーク」とか観てたけど、いつの間にかスクリーンに現れなくなった彼はその活動の場をステージに変えていた。そして今回、彼が出演しトニー賞も受賞したミュージカルの映画化で久々にスクリーンで彼を観ることになってなんだかドキドキ(笑)。試写会当たって(^-^)vだったのである。
 ブロードウェイ。落ち目のプロデューサーマックス(ネイサン・レイン)の元に小心者の会計士レオ(マシュー・ブロデリック)が訪れた。帳簿をチェックしたレオは妙な法則に気づく。大ヒットした作品より大コケしたミュージカルの方が儲かるのだ。それを聞いたマックスはレオを口説き落とし、二人で最低最悪のミュージカル作りを始めた。
 楽しかったです。ごちゃごちゃ小難しいことを考えずに楽しみたいときに最適。マシュー・ブロデリックはすっかりおじさんになってたけど(笑)、その童顔は相変わらず。すぐパニックに陥る小心者のレオを演じきっていたし歌もダンスもうまい!英語が怪しいスウェーデン人女優をやっていたユマ・サーマンも結構踊っていたし、なんといってもそのスタイルに脱帽。美貌といい「お人形さん」のようだったのが今回の役にぴったり。なにげにゲイのカップルがいいスパイスになってました。
おすすめ度:★★★★ エンドロールが流れても帰ってはいけない。最後まで客を楽しませる、これこそショウビズ。
コラテラル (2006.3.20)
 トム・クルーズ初(?)の悪役に挑戦した映画。どういうわけだかジェイミー・フォックス二連チャン(笑)。
 L.A.で12年間タクシードライバーをやっているマックス(ジェイミー・フォックス)は女検事を降ろしたあと銀髪の男ヴィンセント(トム・クルーズ)を乗せる。マックスの正確な運転を気に入ったヴィンセントは700ドルを支払う約束で今夜一晩のドライバーとしてマックスを雇った。最初の行き先に到着しヴィンセントを待っているマックスのタクシーに頭上から死体が落ちてきた。その死体はヴィンセントの仕業だった。彼は今夜だけで五人を殺す仕事を請け負った殺し屋だったのだ。彼の仕事の巻き添え(コラテラル)になりたくないマックスはなんとかヴィンセントから逃れたいと思うが妙にマックスを気に入っている ヴィンセントは逃さない。そうこうしているうちに四人までがヴィンセントによって殺される…。
 映像、台詞、アクションとどれも面白かったけど最後だけ納得いかない。いくら暗い電車の中とはいえヴィンセントはプロフェッショナルなはず。逆にマックスは拳銃も使ったことなさそうだったのに。あれはないでしょって感じ。他になかったのかなぁ。トム・クルーズ、ジェイミー・フォックスともいい味出してて、ほんと最後以外(笑)は満足だったのになぁ。
おすすめ度:★★★★ 人を殺すことに対するヴィンセントの台詞は妙に納得できるのが怖い(-_-;
Ray/レイ (2006.3.18)
 レイ・チャールズの自伝映画。ジェイミー・フォックスがこれでだっけ?アカデミー賞を受賞したのは。
 7歳で失明したレイ・チャールズ・ロビンソン(ジェイミー・フォックス)は「施しを受けずに自分の足で歩いていきなさい」という母の言葉を守り、シアトルでピアニストとして働き始める。彼の才能はいろんな人に認められ、やがてレイ・チャールズの名でレコードデビュー。レコードはヒットチャートを登りつめグラミー賞を受賞、ツアーチケットは完売と順風満帆な人生に見えたが、彼は次第にヘロインと女に溺れていく。
 普通に黒人が差別される様が描かれているのが、彼がここまでのアーティストになるのが並大抵のことではなかったことを表しています。幼い弟を目の前で亡くしたこと、さらにそのあとすぐに失明したことによって弟を亡くしたときの情景が脳裏に焼き付いてしまっていること、ヒットを続けていかなければならないプレッシャー、暗闇との闘い、そういったものが渾然一体となって彼をヘロインと女性へと向かわせる。なんだか切ないけど最後は立ち直ったのが救い。でも映画はそこんところを描ききってないのが残念。
おすすめ度:★★★ ラスト近くで弟を抱きしめるシーンが良かった。が、レイ・チャールズがこんな女たらしとはしらなかった(笑)。
アビエイター (2006.3.7)
 マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオが『ギャング・オブ・ニューヨーク』に引き続きタッグを組んだ実在の符号ハワード・ヒューズを描いた伝記映画。
 10代で父親から引き継いだ遺産で大富豪となったハワード・ヒューズ(レオナルド・ディカプリオ)は大金を注いで航空アクション映画を製作、そのヒットでハリウッド・セレブの仲間入りをした彼は女優のキャサリン・ヘップバーン(ケイト・ブランシェット)と出会い恋に落ちる。何よりも飛行機が好きなハワードはその後TWAを買収しパンナムが独占している国際線に進出しようとするが強烈な抵抗に遭い、順風満帆だった人生が狂い始めていく。
 ハワード・ヒューズという人物を知らないので大富豪でありながら神経症で奇行に走るレオ様の演技が本人に似ていたのかどうか不明。頑張っていたとは思うけど童顔の彼が伝記物を演じるのはちょっと無理があったかも。それに時間が2時間半を超えるのはいくら伝記物とは言え長すぎ。どこかにテーマを絞って2時間くらいに納めて欲しかったもの。共感しにくい人物なので全般的に「ふーん、そう」って感じで、退屈はさすがにしなかったけど面白くもなかった。唯一面白かったのは公聴会のシーンだったけど、これはかなり後半(笑)。ラストシーンもなんだかよくわからない…。
おすすめ度:★★ ハリウッドの豪華さ、飛行シーンは秀逸。でもアカデミー賞作品賞を逃したのには納得(^_^;)
イーオン・フラックス (2006.2.28)
 アカデミー賞女優シャーリーズ・セロン主演の近未来SFアクション映画。タイトルは主役の女性の名前。
 2011年発生したウィルスにより人類の99%が死滅。科学者グッドチャイルドが開発したワクチンにより人類滅亡の危機は回避したが、それ以降、人類は外界から隔たれた都市に住み、グッドチャイルドがその都市を統治して400年が過ぎた。2415年、8代目であるトレバー・グッドチャイルド(マートン・ソーカス)が君主として圧政をしいていたが、反政府勢力モニカンの戦士であるイーオン・フラックス(シャーリーズ・セロン)はトレバー暗殺の命を受ける。要塞内に忍び込んだイーオンはトレバーと出会った途端に奇妙な記憶がフラッシュバックし、彼に向けた銃を思わずおろしてしまうのだった。
 90分ほどの短い映画だったけど長く感じた。シャーリーズ・セロンのプロモーション映画?って思うくらい、彼女のスタイルの良さや美しさを堪能できたけどそれ以外は特に良いところなし。スタイリッシュな映像くらいかなぁ。冒頭で予想したラストシーンがそのまんまだったのには苦笑(^_^;、ひねりがなさすぎ。どうやらアメコミが原作らしい。アメコミは日本じゃあたらないっていうジンクスはきっとこの映画でも守られるでしょうね(笑)。ハル・ベリーも『キャット・ウーマン』に出たけど、ハリウッドじゃアカデミー賞とったあとにアメコミ原作の映画に主演したらハクがつくのかな?
おすすめ度:★ 男優陣がまた魅力がないんだよなぁ。シャーリーズ・セロンのギャラとCGに制作費くわれた!?
いま、会いにゆきます (2006.2.25)
 この映画での共演を機に結婚した竹内結子と中村獅童の純愛ドラマ映画。
 梅雨が訪れたある日、妻が病死したあと息子と暮らす巧(中村獅童)の前に死んだはずの妻・澪(竹内結子)が現れた。澪は死ぬ前に一年後の雨の季節に戻ってくると言い残していたのだが、実際に戻ってきた澪は記憶をなくしていた。巧たちは記憶をなくした澪を受け入れ家族として暮らし始める。
「いま、会いにゆきます」というタイトルの意味が最後の最後で分かるというちょっとしたどんでん返しもあり、ずっと張られた伏線を確かめるためにもう一度見直したくなる映画。セカチューに続く純愛映画ということであまり期待していなかったけどセカチューよりずっと良質だと思った。死者が蘇るという点では『黄泉がえり』とも比較されるかもしれないけど、私はこっちの方が好き。「泣ける映画」なんて言われてるようだけど、号泣はしなかったけど、じんわり〜とくる映画ってところでセカチューや『黄泉がえり』より私はこの映画に軍配を上げます。
おすすめ度:★★★★ 高校時代を浅利陽介くんが演じていたけど大学生になっていきなり中村獅童ってのはちょいと違和感が(^_^;

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