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はじめアルゴリズム

モーニング(講談社)連載の『はじめアルゴリズム』が理化学研究所が発表した
『科学道100冊(2019年)』(Theme 2 美しき数学)に選ばれました。

『科学道100冊(2019年)』は『科学道100冊(2017年)』に続いて2回目の100冊選出に
なります。
『科学道100冊(2017年)』は、「知りたい!」気持ちから未来をひらく科学者たちの
見方・生き方・考え方の思考プロセスをもとに6つのステージで取り出した100冊の本です。
6つのステージは以下の通りです。
(1)はじまりは疑問、(2)果てしない収集、(3)導かれたルール、(4)めくるめく失敗、
(5)まるで魔法、(6)未来のはじまり

『科学道100冊(2019年)』は、旬のトピックなど3つの軸で選んだ「テーマ本」
50タイトルと、時代をこえる良書として選んだ「科学道クラシックス」50タイトルの
合計100タイトルで構成されています。
2019年のテーマは以下の通りです。
(1)元素ハンター、(2)美しき数学、(3)科学する女性

モーニングNo.48(2019.11.14)掲載の『はじめアルゴリズム』(#96 ハジメとウチダ【前編】)で
老齢の数学者ウチダが数学に熱中する中学生ハジメに語ります。
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当たり前だが かつては座標という概念はなかった

ある時 解けない問題に直面した誰かがその問題を解く必要性から
それまで別々だった式と図形に繋がりを見出した
そこに新しい世界が広がりを見せた
それまで誰も見たことのない世界の姿だ

広がった世界において図形は計算で表現できるものになった
今では座標と呼ばれている
もちろん その最初のビジョンはもっとあいまいなものだったが
たくさんの人間がその世界に共感し補強し徐々に今の形として完成させていった
座標という新たな世界を得て広がりを持った数学はさらなる壁にぶつかる
そしてまた誰かが壁の向こうに新しい世界を見る……

繰り返しだ
一人の人間の見た世界が表現され共有されこの世界に形を成し当たり前となる

そうして世界はできていく
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競技かるたは、藤原定家が鎌倉時代1235年頃に選定した7世紀から13世紀に
かけての100首の和歌から成る小倉百人一首のかるた札を用いて試合をしますが、
その競技者は理工学系・医学系・法学系の人が多いと感じます。
科学的思考プロセスと競技かるたの上達における思考プロセスとに通じるものを
感じているからかもしれませんね。


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