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繋げたい想いがある

タイトルは、2016年に公開された映画 「ちはやふる -上の句・下の句-」 の予告PVの
中で流れる言葉からとっています。

大阪暁会の競技かるた入門教室を振り返った時、2014年に創設された桃山学院高校の
かるた同好会が思い出されます。かるた同好会には競技かるたの経験者や指導者がおらず
模索していた中で、競技かるた入門教室にメンバーを参加させて学びの機会をつくって
いました。(たぶん競技かるたの経験ができて自立したのだと思いますが、入門教室の
参加は早々になくなりました)
メールや入門教室の場で同好会の活動状況を聞くと、
・ブログやSNSでかるた同好会のことを発信して学校内外にアピールしてメンバー募集や
 他校との交流を図っていた。
・生徒会に参加する同好会メンバーは、生徒会活動が忙しく同好会の練習に参加できて
 いないけれども、これまで部活動紹介に同好会が参加できなかった慣習を変えて、
 かるた同好会も部活動紹介に参加できるようにした。
をしていて、熱量も行動力もある優秀な子たちだと思いました。
同好会からかるた部に昇格するために、学校からは部員数や活動の継続年数などの課題を
言われていたようで、その目標に向かって本当にがんばっていると感じました。

かるた同好会を創設して5年後の2019年には桃山学院高校は第41回高校選手権(団体戦)で
決勝トーナメントに進出してベスト8になりました。
どの高校のクラブも概ね2年弱から2年半くらいでメンバーが引退していきますので、
当然ながらかるた同好会の初期メンバーはこの中には誰もいませんが、桃山学院高校の
ベスト8を聞いた時はその当時を思い出して感慨深い気持ちになりました。

先日ふと思って、「桃山学院高校 かるた」を検索すると、
桃山学院高校 かるた部【公式】 がヒットしました。毎年「ちはやふる」予告PVの配役を
自分たちでやって動画作成しており、おもしろく拝見しました(笑)
高校のクラブは毎年毎年集まったメンバーによってバトンリレーをしながら繋ぐことで
継続しています。動画に出てくる言葉「繋げたい想いがある」は、そのメンバーの願い
のようにも感じます。
千早の願いのように、桃山学院高校のかるた部が今後益々発展して、いつか全国から
強豪校と言われるようになったらいいですね。


ところで足元では、
2020年3月以降、新型コロナウイルスの影響で、目標とする大会があまりなかったり、
開催予定の大会がなくなったり、あるいは学校のクラブ活動そのものができなかったり、
ということが起こっています。
たぶん各地のいろいろな学校のクラブは、競技かるたに対するモチベーション維持が
難しい状況だと想像します。

BELOVE 2021年12月号(2021/11/1発売)の「ちはやふる」第239首で、
千早のお母さんが、クイーン戦5回戦を前に千早がつらくしている様子を見て、
「千早…、大丈夫なの? きつそうよ、やっぱり…
 どうしてもうちょっと反対しなかったんだろう
 今年こんなに頑張らなくったって来年だってあるのに…」
と思います。
今年クイーン戦に出られたからといって来年出られるなんてことは当然ありません。
来年のことを言うと鬼が笑います。今がんばらなければいけない時というのが
やっぱりあります。

2020年度、2021年度の学校のクラブ活動は、新型コロナウイルスの影響で大きな
インパクトがあったと想像しますが、「繋げたい想い」と若さで乗り越えていって
ほしいと祈っています。


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