平壌第2日(2) 万寿台〜チュチェ思想塔〜冷麺

マンスデ(万寿台)の大記念碑

 

 1972年4月、金日成氏生誕60周年を記念して建立された。到着前に、ガイドのKさんから「写真を撮るとき銅像のマネをしてはいけません」とお達しがある。大記念碑とは、金日成氏の銅像だけでなく、両側にある記念塔と銅像の後ろに見えている革命博物館全面の大モザイク壁画を含む総称である。

 銅像前に到着すると、既にいくつもの花束や花かごが供えられている。私達のグループから2名代表で銅像に献花、2列横隊にならんで、ガイドのKさんの号令に従って一礼する。

 銅像は、右手をかざして人民の進路をさし示している。ぴかぴかなので、いつ誰が磨くのか尋ねてみたが、わからないとのことである。

塔という感じの形状ではないが抗日革命闘争塔。

 また、両側の記念塔の台座は前の方が高くなっており、左右あわせて228体の彫像が遠近感をもって配されている。一人一人違った武器や道具を持ち(本やラッパだけを持っている人や、稲束を持った人もいる)、いろいろなポーズを取っていて、よく見ると面白い。

  この日は参拝(?)者は多くはなかったが、EU代表団の訪朝期間中であるためか、イギリスや韓国など海外のメディアが取材に訪れていた。


 チュチェ思想塔 

 金日成氏の生誕70周年を記念して1982年に建立された、高さ170mの花崗岩の塔(金正日氏からのバースデイプレゼント)。上部20mはのろしの造形になっている。夜はライトアップされ、のろしの部分は中の光がうねうねと動き、炎がゆっくりと燃えている感じをリアルに表すなど、芸が細かい。

 日本語を話す、チマチョゴリを着たガイドさんから説明を聞き、塔の下のエレベーターに向かった。塔の入り口を入り、両側に事務室のようなドアがいくつもある廊下を通ると、エレベーターホールに出る。塔の中は薄暗くひんやりしている。20人乗りくらいのごっついエレベータが1基あり、高さ150mの展望台へ登る。展望台はコンクリートでできたベランダのようなもので、ガラスや屋根はなく、ここから平壌市内を一望することができる。すぐ上にのろしの部分があり、赤い半透明の樹脂かガラスのような板を組み立てて立体的に作ってあった。

チュチェ思想塔、昼と夜。両側のビルの屋上には「一心」、「団結」のスローガン。夜のライトアップは、21時頃には消えていた。


平壌冷麺

 湖の畔にある、ボンダイブルーに塗装されたコンクリート平屋建の大きな店の一室。ここで初めて北朝鮮のビール、「龍城ビール」を体験する。麦茶のような色で、こくがあり、濃い。冷麺が運ばれる前に、水キムチやカレイのピカタ、チヂムなどが出てきた。

 冷麺は日本のものよりずっと細い麺がこぶし大にきれいにまとめられ、銀の器に盛りつけてある。錦糸卵、ゆで卵のスライス、キュウリ、白菜漬け、薄切りの肉などがトッピングされている。辛くなく、冷たいあっさりしたスープがよく合う、味も香りも繊細な一品だ。最後に濃厚なバニラアイスが出てきた。

 店内に売店があり、珍しい北朝鮮製のインスタントラーメンをゲットした。


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