開城第2日(2) 満月台〜統一閣 

満月台

 高麗王宮の址。宮城の面積は約39万km2あるそうだ。とても広い城跡で、ところどころ柱の礎石がある。王宮は1361年に外敵の侵入により焼失して以来、復旧されていない。ここにはとても多くの人がハイキングに訪れていた。学校のレクリエーションのようだ。高台まで数十台の自転車が押し上げられ、ギターを持ち込んでいる者もいる。全部で数百名はいただろうか。これだけ多くの北朝鮮市民を一度に見たのはこれが最初で最後だった。

満月台で球技に興じる若者たち。

みなアイスキャンディーを食べている。

ふもとには金日成花の温室がある。

プチメモ 金日成花とは、インドネシアの植物学者が育種したアヤメ科の植物。金日成氏生誕63周年にちなんで贈呈された。


統一閣と子男山

 開城の統一閣という朝鮮料理店で、パンサンギ(飯床器)という料理を体験する。パンサンギとは、もともと食膳に揃えられる1組の食器を指す言葉である。1組の料理の数は、ごはんとスープを除いて、5皿から11皿までと決まっている。もとは役人のために供せられた料理で、皿の数が多いほど位が高くなる。レストランの個室に通されると、あらかじめ青銅の器が並べられ、すべて蓋がついている。お皿の数を数えると、ご飯とスープを除いて、中くらいのお椀が12個、小さいお椀(調味料)が2個あった。どれか1つは料理と見なさないものなのだろう。メニューはヤクパブ(薬飯)という、ナツメなどが入った甘いおこわ、厚揚げ、川エビの素揚げ、豚肉の煮物、のり、豆もやしのナムル、青菜のナムル、ソーセージ(これは反則か??)、ゆで卵、くず餅のようなもの、水キムチ、サンチュがあった。どれもあっさり味で美味しくて、いくらでも食べられる感じだが、全部食べると結構な量だ。パンサンギを食べたあと、だんだん体調をくずす人が多くなってきた。食べ過ぎたのか、それともソーセージにあたったのか、・・・旅の疲れも出てきたのだろう。

パンサンギ

昨晩輝いていた金日成氏の銅像。子男山頂

子男山から開城の街を一望する。


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