第三章 《分詞構文》という副詞要素、これで不都合はなかった
「主辞[=分詞の暗黙の主辞]+,-ed分詞句,+V…」という視覚的形態で現れる「文中の-ed分詞句」の場合、《分詞構文》(副詞要素)であったり「名詞修飾要素」であったりという《揺れ》を体験することさえなかった。一律に副詞要素であると受け止めて、不都合とも不安とも無縁であった。 (3-4)"horrified"の暗黙の主辞は"Tom"であり、"horrified at what he had done"に「…恐ろしくて/…恐ろしかったのだが/…恐ろしかったので」のいずれの日本語表現を充てようが、この-ed分詞句に副詞要素的機能を読みとって不都合の生じるはずもなかった。 非制限的関係詞節に書き換えられるという感じをもちながらも、この分詞句を迷いもなく《分詞構文》(副詞要素)であると判断して、どんな不都合に行き当たることもなかった[3-5]。
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