『カンマを伴う分詞句について』(野島明 著)
第七章 開かれた世界から

第3節 文頭・文中に位置する「カンマを伴う形容詞句・名詞句」


〔注7−26〕

   CGEL, 17.34のNoteには次のような「告白」が記されていることを見落とすわけにはいかないだろう(以下は、[3−3]に引用した記述)。

非制限的非定動詞節[nonrestrictive nonfinite clauses]の意味上の可能性の幅[The range of semantic possibilities]及び文頭の位置への可動性によって、こうした節は名詞修飾的要素であるのか副詞的要素であるのか曖昧になる
(17.34, Note[a])(下線は引用者)(「文頭の位置」とは主辞である名詞句の前の位置)
   非制限的非定動詞節が名詞修飾的要素であるのか副詞的要素であるのかを判断する上で、解読が一定の役割を果たす可能性を示唆する「意味上の可能性の幅」という表現が、Note中のものであることも見落とすわけには行かない。更に[3−3]参照。

(〔注7−26〕 了)

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