第4節 "Using ......"や"Referring to ......"
〔注7−39〕
"Roughly speaking"は日本の学校英文法では慣用表現に分類されることも多い分詞句である。CGELでは「文体分接詞[style disjuncts]」(8.124)に分類される。
「節の暗黙の主辞[understood subject]が母型節の主辞と同一でない場合、また、ことにより文中に全く現れていない場合には、誤りとみなされる」(CGEL, 15.59)のだが、「結びつけ規則[attachment rule]は、一部の事例の場合、適用されない、もしくは少なくとも緩やかなものとなる。」(ibid)そのような事例の一つが「節が文体分接詞[style disjunct]である」(ibid)場合である。「この場合、暗黙の主辞は発話[speaking]の暗黙の節[implied clause]の主辞、通常、"I"である。」(ibid)と説明される。「暗黙の節[implied clause]」に関する直接的記述を見出すことはできなかったが、"Frankly, Mr Forster neglects his children." (CGEL, 8.122)の「暗黙の節」としては"I tell you frankly"(cf. "I tell you frankly that Mr Forster neglects his children." (ibid))を類推し得るだろう。
次のような「文体分接詞」の例が挙げられている。
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