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Thorens TD-318III page


Thorens TD−318III 修理、ページ1

ヤフオクで入手したトーレンスのTD−318が壊れていましたので修理しました。  2017.3.26

 出品者は完動品として出品していましたが、無理やり動作するようにしていました。

 故障は、軸受け破損、回転数不可です。
どちらも簡単な修理で復活しました。
出品者は売れればよいというような感じだったようですが、しっかり修理代(アルバイト程度)は頂きました。
その修理代を引いても相場よりは高い金額だと思いますが、コンパクトなプレーヤーが必要でしたので仕方ありません。
TD−318IIIはTD−321の廉価版ではなく、321は型番を少し新しくしただけと思っていました。

 さてまず回転数調整ですが、本体をひっくり返して半固定ボリュームを見ますと、回し切ってあります。
その状態で、回転数は約35回転でした。
おそらく回転数の下げ側一杯なのだろうと判断して、今後の事を考え調整を外に出しました。
直列抵抗は元の値より小さくし、配線は極細い2芯シールド線を用いました。
ボリュームは1連タイプを2個つかうと33回転と45回転を個別に調整できるのですが手持ちの2連ボリュームを使いました。
45回転はほとんど使わないし33回転の調整位置でたまたま45回転もほぼOKとなりました。



 さて、次は軸受けですが、



こんな感じで、軸を受ける重要な部分が無くなって軸が露出しています。
オイルが軸受けの樹脂を侵しターンテーブルの重さで樹脂が割れたためと思われます。
但し、かけらはありませんでしたので、誰かが取り去ったようです。
ターンテーブルも下がっていたため、その対策でサブボードがかなり上げられていました。
又、ターンテーブル下部と軸受け部上部が接触しており回転し始めに手で相当アシストしなければ回転を始めませんでした。
出品者はそれをプーリーに滑り機構のない為と説明していましたが、半ブレーキ状態な為でした。

 修理はまず適当なキャップを探すことから始めました。
キャップの底に銅板を置き、キャップを軸受けに差し込みます。


そしてキャップが取れないように金具で押さえつけます。


あらかじめ軸受けの止め部に厚いワッシャを入れて全体を上げていましたが、丁度良い高さになりました。

 音を出してみると安定した音がします。
ストレートアームの出来が良いのか、軸受け先端がシャーシに止められているのが良いのか、元々そうなのかはわかりません。
いずれにしろ、ほんの少しのアシストで33回転、45回転ともに安定して回ります。
軸受け部分には、オイルとして乾式のテフロン樹脂入りのものを使用しました。
テフロドライというものです。
キャップはN型、もしくはM型コネクタの保護用キャップ、押さえ金具はDIY店にあるステンレス製の平金具を使用しました。

 以上、TD−318IIIのメンテナンスでした。

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