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自作エッジでの修理 PM4

 
自作エッジを使用して旧旧型のPM4の修理を行いました。

 オーディオベクターに使用しているPM4(旧旧型)は上を向いているのでエッジがだめになっても使えていましたが、やっと修理をしました。

 
まずは修理前の写真から。上に見えるのは箱の背面のユニット取り出し口です。
通常は、ふたが取り付けられています。
ユニットは、その取り出し口の上部に上を向いて取り付けられています。
取り外しは、マグネットを手で保持し、止めねじを外してユニットを下に下げ落とします。

 
 

 上の写真でおわかりのように、旧旧型はフレームがバッフルにネジで止められておりそこでエッジの固定を行っています。

まずは、巨大なマグネットをはずし、コーン紙、フレーム、バッフルに残っている古いエッジを落とします。
金属部分に残っている接着剤とエッジカスは、マイナスドライバーでこそぎ落とした後、弱い溶剤で軽く落とし、コーン紙裏のみ強い溶剤で落としました。
旧旧型のダンパーはゴムですが、そこはだめになっていなかったのでそのまま使用しています。
保護用にアーマオールを片側だけに塗っています。

 

 そして、エッジの内側部分を糊代を残してきれいに切り取り、コーン紙内側入れます。
次に、このエッジとコーン紙をフレームに仮に載せ、はみ出したエッジを切ります。
フレームにはコイルの保護用にポストを立てておきます。

 今回はまずエッジ外側をバフル板にねじ止めして、その後エッジ内側をコーン紙に貼りました。
接着剤は、セメダインの”ホビー用”を使いました。
写真はねじ止め、接着前です。
その後の作業は、今までと変わりありません。

 コーンアッセンブリをマグネットにねじ止めする際にはどうしてもコーン紙に指が触れてしまうのですが、片方のユニットはこのダメージでコーン紙上のコイル線(アルミ線)が切れてしまいました。
切れた位置の発見は手間がかかりましたが、発見後は、銅線(より線をほぐして単線)を半田付けして修理しました。

 

 これにて修理の終了です。
これをオーディオベクターに戻して鳴らしてみましたが、以前との差は感じませんでした。
同時比較出来ませんし、あら探しもしていませんので正確ではありませんが、気になるような変な音は出ていません。
一般的には、布エッジは癖がありウレタンエッジのほうが良い、と言われていますが、この自作エッジは、一般の布エッジと塗布しているものが違うので差が出ないのかな、と考えています。
但し、時間的な変化は不明で、基本的には時間が経つにつれ固くなっていくと思われます。

 これで所有している全てのLowtherユニットのエッジ修理が終わりました。
のつもりでしたが、数ヶ月して断線修理品の音が出なくなりました。次ページへ。

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もし、修理を行うようでしたら、以上が、参考になれば幸いです。