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 Lowther 修理の実行

 
さて、いよいよダンパー、エッジを貼ります。

今回は、見た目が良く、簡単な方法を取りました。それは、エッジをコーン紙の裏側に貼る方法です。但し、音質がどう変わるかは、? です。

表に貼る方法とは、少し手順が異なりますが、それについても、記述してあります。


 

エッジキットから必要な部分を切り出します
通常は、コンパスで、切取線を描いて、はさみとナイフで切ります。
私は、コンパスにデザインナイフをテープで付けて、使用しました。
それで、深い傷を付けて、その後、ハサミで切りました。各々の半径は、

 エッジ :95.5mmと71mm
 ダンパー:35.5mmと19.5mm

但し、現物合わせ(図面と実物を比較して下さい)が安全です。特にダンパーは、切った後、コイルボビンに実際に差して微調整をして下さい。

次に、エッジ、ダンパーを貼りますが、コーン紙とエッジとの貼り方で手順が異なります。
まずは、実際に行った方法(コーン紙の裏にエッジを付ける)を説明します。

 まずダンパーを貼ります。仮にダンパーをフレームに付けてみて、付き具合(隙間等)を確認します。
ダンパーは、通常と逆の方向(rの大きな方をマグネット側)に貼ります。
というのは、普通に付けると、r部分とコーン紙が接触しそうに見えたからです。
理屈の上からは、ダンパーとエッジのrが対向する方(通常の向き)が良い様に思えます。
ダンパーとフレームの両方に合成ゴム系接着剤を付け、乾き始めたら、接着します。
一度付けたら修正が利かないので、注意が必要です。
少し時間の余裕が欲しければ、ボンドをシンナーで溶いて、少したっぷりと使用し、乾かさないで使用します。
更に、遅くしたい場合は、アクリルエマルジョン系接着剤を使用します。
ここまでは、共通です。

 

次にエッジを貼ります。接着剤の塗布面積が広いので、シンナーで溶いた合成ゴム系接着剤か、アクリルエマルジョン系接着剤を使用します。

 接着剤が乾いたら、コーンを規定位置まで差し込みます。
この方法の場合、従来の位置よりも"コーン紙の厚み+エッジの厚み"分だけ外側に出ますので、ダンパーは、コイルボビンの根本までは入りません。
そして、エッジとコーン裏面の接触部分に接着剤(シンナーで溶いた合成ゴム系接着剤)を筆で塗り、仮止めします。
この時、コイルボビンが、フレームから、垂直に出ている事を確認して下さい。目視で結構です。
その後、エッジとコーン表面の隙間に筆で接着剤を付け、エッジを折り曲げながら少しずつ接着していきます。
エッジが、変形しない様に注意して下さい。

 最後に、ダンパーとコイルボビンを接着します。
ダンパーは、なるべくコイルボビンの根本に行くようにマイナスドライバーの先等で、押し入れます。
そして、筆で、接着剤を付け接着します。

 エッジをコーン紙の外側に付ける場合は、エッジをフレームに付ける前にコーンをダンパーに差し込んでおきます。その後、エッジをフレームに付け、コーンとも接着をします。
この時、コイルボビンを変形しない様にフレームに長いねじ等を付け、コイルボビンをガードしておく必要があります。前記の方法でも行っておくに越した事はありません。
ねじの方向によっては、後で取れなくなりますので、ご注意下さい。

 コーン紙アッセンブリという事であれば、エッジ、ダンパーとも先にコーン紙に貼っておく方が、普通の方法かもしれません。

  

残るは、組立と調整です。
下の右矢印をクリックして下さい。