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 Lowther 組立、調整

 
残るは、組立と調整だけです。


 

今回の方法では、今まで付いていたスペーサは、使用出来ないと思います。
コーンの位置が少し外側に出ているからです。
しかし、まず、従来のスペーサを使用して、どの程度ずれているかを調べます。

 その前に、マグネットのギャップの掃除をもう一度行います。
細かい鉄くずがギャップに残っているとビビリ音等の原因になります。
それには、厚紙を水で湿らせてそれに付着させるか、粘着テープを使用します。

 そして、スペーサを付け、ギャップにコイルボビンを入れます。
上からのぞくと、ポールピースから、コイルがはみ出しているのが見えるはずです。このはみ出し分は、1mm位だと思います。
本来は、(コイルの巻き幅−ギャップの厚み)の半分です。今回は、それを0.5mmとしました。
これにより、スペーサの厚みが求まります。
この希望厚みに近いスペーサを用意するわけですが、今回は、ステンレス製のワッシャー(8ヶ)を使用し、作業の簡便化の為、フレーム側に張り付けました。

 又、ボルト用のワッシャーもステンレス製に換えました。ボルトの長さによっては、ワッシャーの厚みを増す必要があります。
ボルトは、ねじ山のピッチがISOと異なり、DIY店では購入できませんでしたので、そのまま使用します。

 

 さて、ここで、ボイスコイルボビンの真円度をだす為にジグで、ボビンを矯正します。

 これが無い場合は、とりあえずこの作業を省略して、先に進みます。

 この作業は、必ず、ボイスコイルボビンそのものを持って行って下さい。
ボビンのコーン紙側と反対側にジグを差し込み、1,2回転させます。
あまり、深く入れすぎると、取れなく(非常に取りづらく)なります。
又、ボビンが外側に広がってしまうかもしれませんので、注意してください。

そして、もう一度、マグネットとフレームを組み合わせ、フレームをスライドさせながら、コイルが、ギャップに当たらない場所を探します。
それには、サブコーン端を均一に押し、コイルの擦れる音を聞きながら、それが無くなる様に行います。
そして、フレームの仮止め(軽くボルトを締める)を行いますが、ずれないように注意し、ずれたら、再度前記を繰り返してください。

 そして、信号発生器から信号を入れます。
使用した信号発生器は、600ohm負荷で、約5.5Vの電圧(1KHz)が出る物(kenwood AG-204)です。
これより電圧が低いと、アンプを通さなければならないでしょう。

 まず始めに、周波数1KHzで、出力を少し絞った状態で、音が出るのを確認します。
ここでビリ付き音がするようならば、フレームを動かして調整します。

 次に、周波数を40Hzから50Hz位までの間でスイープします。
この間に共振点があるはずで、コーンがそれまでよりも大きく振動するはずです。
振動しなければ、出力を少し上げて再度行います。
ここでも、ビリ付き音がでるならば、同じように、フレームを動かして、良い所を探します。
良い所があったら、フレームをマグネットに再固定(ゆるめに)します。この時、位置が微妙にずれてビリ付き始める場合がありますので、その際は、又、良い所を探します。

 問題がなければ、30Hz位から、20KHzまで、信号をスイープして、異常が無いか確認します。
良ければ、ボルトを締めますが、この時にも、ずれて、おかしくなる可能性があり、共振点で、コーンを振動させ、確認しながらの方が安心です。

 そして、信号周波数を30Hz位から20KHzまでスイープして、最後の確認を行います。

  できました。

これで、終了です。だめな場合は、次のチェック項目を調べて下さい。

 エージングについては、こちら。

  

ここ迄、ご覧いただきまして、ありがとうございます。
あなたは、 人目です。
もし、修理を行うようでしたら、以上が、参考になる様に祈っています。

This is ita2−yas. で、こんな物を制作した私は誰かというと、こちらです。