2011/2/8

 
  初入院騒動の記「入院報告」  
 
 義理と人情の浮世に生きるからには 初入院ともなれば知らせるべき所に

知らせねば世間様が許さんのが常識 しかしこれが意外と難しい

「何で知らせてくれなんだんや 水臭いや無いか」 から

「知らせを受けたら義理でも見舞いに行かんならん難儀やなー」 とまで 

日頃からのいろんな付合いがある訳ですが・・・



この入院報告は的確に横浜在住の長男が采配を振ってくれた

地元在住の次男より連絡を受け 親戚・姻戚を含めた連絡先を次男に指示

結果この難しい事柄を親父電右衛門の考え通り いやそれ以上に

兄弟協力して遣り遂げてくれたのは 親として誠に嬉しい限り

大袈裟に言えば入院し体の衰えは痛感しても 

頼もしい次世代が育っているのを 実感できた喜びが遥かに大きかった



毛利元就に“三本の矢の教え”が在ります

戦国時代・家制度等背景は大きく変りましたが 未だ多くの人々に支持されてるは

子供達が仲良く協力するのは 育てた親の最大の喜びと電右衛門は理解しています

反面 仲が悪くいがみ合うばかりの子供達を見るに付ては

自分達夫婦の子育てが間違てた証拠 深く反省せねば成りませんけれど

反省する頃には子育て全てが終わっているのが 人間最大の不幸でしょうか



「電右衛門さん 夕食から絶食です」

理由が在っての絶食なんやろうけど そこまで大層にせなアカン病気なんやろうか?

イヤイヤこれは患者が考える領域で無く ここは大人しく従うだけ

前もって担当の医師が親切にも小声で教えてくれた処によると

「この病院の給食なら 2週間で確実に5Kgはダイエットできますョ (笑)」



「それと先程 西小さんと言う方が面会に来られたのですが

集中治療室では御家族以外面会できません と答えておきましたが」



「その西小さん 僕と同歳頃で相当な男前顔してませんでしたか?」



「うーん そう云えば男前顔でしたねー」



「素直に帰りましたか?」



「また来ますと帰られましたけど」



幾つに成っても段取りの悪い男ですわ 家族の証明が必要で無し

折角相手が“家族以外”と助け船出してくれてるなら素直に受けて

「姓は違うけど養子に出た弟です 兄には小さい頃から親代わりの世話を・・・」と  


この様に云えば病院受付なら 通る話と違います?

半世紀近く付き合っていますが この方面の段取りは昔から悪い男です(プッ) 

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