4. セキスイハイムと怒濤の1ヶ月、そして契約(2000年9月))

4-01. ハイム氏(セキスイハイム営業H氏)との出会い

2000年8月下旬、私達はセキスイハイム展示場をアポ無しで訪問した。ドラえもんの人形を見ながらモデルハウスに足を踏み入れるとピンポーンとチャイムが鳴り奥から係員が出てくる。

ここからが緊張の一瞬!
「いらっしゃいませ」
「あのうセキスイハイムで建て替えを考えておりまして相談にきたのですが」
「ありがとうございます。こちらは初めてでございますか」
「2回目ですが」
「私どもの営業担当の名前はわかりますか」
「はて・・・名前忘れちゃったなあ。名刺もってきた?えっ無いか(^_^;)
 誰だったけなあ?」
「お客様のお名前は?、いつ頃おいでになりましたか?」
「じゅんちです。あのメールアドレスしか書いていないと思います(^^ゞ」
「あっ!わかりました。」
前回訪問したときは、メールアドレスだけ書いておいたので、先方もすぐ思い出してくれたようだ。変わった客だと思われていたんだろうなあ(^_^;)。

テーブルに通されて待っていると、セキスイハイム営業H氏登場。
おおこの人だ!。カタログたくさんくれた人だ!
改めて名刺をいただくと「積水科学工業株式会社 住宅事業本部・・・・」おおまさしくポリバケツの会社だ(笑)。所属が「東京ハイム営業所 H」とある。若く長身、眼鏡ありの好青年。これからどのようなことが起こるのか。私達は期待と不安を抱きながら話をはじめた。


【おことわり】
Hのイニシャルの方はこれから何人かでてくるので、区別しやすくするために、私達ともっとも接触が多い営業担当氏を日記上では「ハイム氏」と勝手に呼ばせていただく。


ハイム氏はいろいろと聞いてくる。「住所はどちらでしょうか」、「地積測量図はございますか」、「どのようなお仕事をされてますか」などなど自己&土地紹介のあとで、どのような家を建てたいかという話になった。
私がセキスイハイム専用の方眼紙(ユニットのサイズにあわせた罫線がひいてある用紙)に現在の家の間取りを簡単に書き、それを見ながら、一人ずつ私達の要望を話した。そして予算も告げた。
ハイム氏は、複写式の打ち合わせシート記入していった。そして、現在の住まいを見たいということになったので、8月31日に自宅で打ち合わせることになった。

ハウスメーカってもっと押しの強い営業マンばっかりなのかなと思ったのだがこの人なら、こちらの言いたいことも言えそうだし、よく動いてくれそうだなという印象をもった。


4-02. ハイム氏来宅

8月31日 ハイム氏が来宅した。
じつはその前が大変だった。
家の中を見せるのであるから片づけをしななければ(^_^;)、散らかっているものを整理したり捨てたりして、家の中も少しきれいになった。(私の部屋を除く(^_^;)
当日は勤務先を早退し打ち合わせに備えた。15:30呼鈴が鳴りハイム氏が到着。早速1階の和室へ通す。テーブルをコの字形に囲んでハイム氏と姉、母が、相対しその間に私が入る配置だった。この配置は今後の打ち合わせの際の定位置になる。お茶を出して、ノートパソコンの電源を入れて打ち合わせをはじめる。

ハイム氏は来宅の目的を話し始めた。

1.家の外まわりの様子の確認したい。
   建て替える際に残したいもの、樹木等の確認。
   ガス、水道、電気メーターの位置確認、
   塀の位置と所有権の確認、
   周辺道路、電柱等の確認

2.家の中の様子を確認したい。
   新居に持っていきたいものの確認と採寸
   木製のものであればおいておけば解体業者が持っていってくれる。

3.新居についての希望をお聞きしたい。
   収納の多い、少ないについては今の収納量を基準にして考えて希望を出してほしい。
   シンクの位置、階段の位置、風呂の位置等の希望を聞きたい。

1については、図面等があるものはそれを見せて説明し、樹木についてはすべて伐採してほしいと話をした。(玄関前フェンスの植え込みは残ったが)

2については各部屋を見てもらった。
ハイム氏は部屋を見るたびに「広いなあ!」とつぶやく。特にうちのトイレは本棚が入るスペースがある大きなトイレなので驚いていた。(昔の積水ハウスは広いんですよ)そして新居に持っていきたい家具調度品類の寸法を測った。
家の平面図を見たいとのことだったので、25年前の積水ハウスの平面図を見せると「セキスイ」のロゴマークに目がいったようで、「このセキスイのロゴマークは今の積水ハウスでは使っていないですね。積水化学で使っているロゴマークです」と言っていた。あとで積水ハウスのカタログを見たら積水ハウスは積水化学の系列会社で、積水ハウスの筆頭株主は積水化学なのだがロゴは違う。なるほど。

3については、「収納は多くしたい」、「階段の位置は今の家と同じ場所にして。それに外階段もつけたい。」「1階キッチンは動きが少ないように考えてほしい等」要望を伝えた。

次に、セキスイハイムのユニット工法についての説明とユニットのサイズについての説明を聞いた。初めてだったので当時は何を言っているのかよくわからなかった。
 玄関は900/1350/1800の3種類
 ユニット(箱)は、桁側(長い側)は450mm単位で長さが変えられる。
 外壁厚み32〜40mm
ということだった。「54ユニットは外側の寸法で5xxxmm」と言われてもピンとこなかった・・・・。

いろいろと話し込んでいるうちに夜になってしまい、家の周辺の様子は確認できずにハイム氏は帰っていった。近日中に地盤調査を行いたいとのこと。
そして次回プランをもってくるとのことであった。


4-03. 地盤調査とハイム氏の提案

9月8日
地盤調査会社が来宅。
SK式にて地盤調査を行う。母が立会う。おもりを持ち上げては落として、また持ち上げては落とすという方法で調べていた。カタン、カタンという音が近所に鳴り響き、このときにお隣さんは「じゅんちのところは建替かな?」と思ったそうである。

9月9日
ハイム氏来宅
まず地盤調査についての報告があった。深さ4mから8mくらいまで調べたそうで非常に固い地盤だとのこと。大田区、品川区は弱い地盤が多いそうである。
うちは、60年ほど前に現在の場所に引っ越してきたときに、尾根づたいの道路沿いの土地を削って家を建てたとのことだったので、地盤については大丈夫だろうと思っていた。
しかし、後にもう一度地盤調査をすることになるとは思わなかった。


まず基本情報について説明があった。
うちは近隣商業地域、準防火指定、建坪率80%、容積率300%とのこと、25年前とはだいぶ変わっている。
正直言って2階建てじゃもったいないなあと思った。その他に、「敷地面積」「境界杭」「地目」「敷地状況」「既存建物」「敷地内高低差」「整地の有無」「既存擁壁の有無」「上下水」「給排水設備」「ガス設備」「電気設備」等の説明があった

それからセキスイハイムの特長説明があった。
「なぜいいの50日」「家づくりの80%までを工場で作ります」「構造体の組み立て方の違い」「ラーメン構造とブレース構造の違い」「コーナー部の強度の違い」「住まいは屋根の下で建てる」「タイル外壁は耐久性が高い」「太陽光発電の経済的メリット」とパンフレットや資料をもとに説明があった。
だいたいカタログで読んでいたことであったが、ここで私が興味を持った点をいくつかあげてみたい。

「構造体の組み立て方の違い」「ラーメン構造とブレース構造の違い」では、この地域で施工実績トップのへーベルハウスとの比較が書いてあった。ネジの数や、地震時の応答倍率のデータを記載してあり私にとっては興味ある内容だった。私は事務機械業界で技術、企画関係の仕事をしているので、資料の内容は理解できたが、母や姉は理解できたのかなあ?
ネジの数500本で家が建つというのを見て、こんなに少なくてよくできるなと思った。
ネジの数が少ないということは溶接が多いのだろうから溶接の品質が問題になるかな?と勝手に推測したりした。いただいた資料では、構造体の違いについてはかなり紙面を割いていた。ユニット工法というのがまだまだ理解されにくいのだろうか?



写真は、比較資料。カラーコピーされたものだった

そしてタイルについての資料に目がとまった。
セキスイハイムのタイル外壁は、シンセライトにタイルを貼り付けたパネルを外壁パネルとして使用する。タイルの製造元はINAXで、接着はセキスイの接着剤を使用とのことで自社商品をさりげなくPRしている。

次に、間取りプランの提示があった。
1フロアに「54ユニット」を4個並べた2階建てのプランだった。プランは手書きで100分の1の大きさの平面図
で作りつけの家具が黄色、新居に持っていく家具が赤色に塗られていた。2階のキッチンの位置が道路側になっているのは採光の点からよくない。2階の洋室からリビングを通らなければ風呂、トイレに行けないのは問題がある。
1階で意見がでたのが、ユニットバスのサイズだった。ハイム氏は「エイジレススクエアバス」を提案してきたが、スクエアバスだと狭くないかという思った。できればもうひとまわり大きいものがいいのではと思った。うちのように狭いプランでは、ユニットバスのサイズが変わると、間取りに影響してくるのもう少し検討することにした。

そしてスケジュール案が提示された。まだ決まったわけでないのにずいぶん早いのねと思いつつ聞いていた。「ユニット据付の45日前に工場に生産依頼」、「ユニット据付の1ヶ月前に仮住まいに引越」いうのが頭に残った。
「基礎を養生させるには冬休みをはさむのがいいな」とか頭の中でいろいろと考えていた。
9月16日に工場見学会があるので、是非見に来てほしいと誘いがあった。
そして次回の打ち合わせは見学会のあとですることにした。

4-04. ハイム漬けの一日(工場見学会+夜打ち合わせ)

9月16日 
今日は、埼玉県蓮田市にあるセキスイハイムの組立工場である東京セキスイ工業の工場見学会。天気は雨。

朝10:30新宿三井ビルに集合。バスが遅れているとのことで、ビルのロビーにあるヤナセのショールームを見ていた。家を建てたらこんな車買えないなあと思いつつ眺めていた。やがて下丸子の展示場から来たバスが到着。車中の人となる。往路は、同行する営業の紹介とセキスイハイムPRビデオが上映され。お弁当が配られ、車内で昼食。1時間ほどで東京セキスイ工業到着。千葉、埼玉から来たバスもあり、工場のホールは見学者でいっぱいになった。

ホールの脇には、見学中に子供を遊ばせておくことができるにわか託児所のようなものもあった。工場長の挨拶があり、注意事項の説明のあとでヘルメットと説明を聞くレシーバーを装着してラインを見学。自動車の組立工場のような感じで鉄骨が溶接されてユニットになり、材料が組み付けられていって家の一部になっていく。見ていて楽しかった。出荷前のユニットを見ていて、ハイム氏から提案されているエイジレススクエアバスは狭そうだと思った。

ラインの見学のあと、地震の揺れを体験するコーナーがあった。ユニットの中に何人か入ってユニットを揺らすのだがこれがすごい揺れだった。こんな揺れが予告なくやってたら生きた心地がしないだろう。体験のあとでサッシの窓を開けようとしたらとても重かった。そして壁紙はひび割れていた。見学会の度に揺らしているのだろうから、この程度の不具合はあるだろうが、駆体はかなり頑丈だなと思った。

工場からの帰りのバスでは、BINGOゲームがあった。私はQUOカードがあたった。そしてアンケート用紙に記入しておみやげをいただいた。中には、セキスイの石鹸とかいろいろ入っていた。


夜ハイム氏来宅。

工場見学の感想を聞かれる。「セキスイハイムの家が出来ていくまでの様子がよくわかった。ただ、ユニットの鉄骨を組んでいるラインギリギリまで素人のお客様を入れるのはちょっと危なくないか」と素人の意見をした。

測量図面ができあがり、敷地内の建物の位置が書き込まれていた。また現在建っている家の位置も書いてあった。いわゆる配置図というものである。

ここで、敷地について簡単に述べさせていただく。
じゅんちの敷地は南北約8m東西約14mのほぼ長方形の土地である。西側は幅8mのバス通りになっており、家の前には信号機があり電柱が建っている。

ハイム氏持参の図面で見る限りでは、外階段をどのようなものにするのかいまひとつよくわからなかった。ハイムの3階建モデルのデシオのカタログには、外階段の写真がでているのだが、それをつけようとした場合、民法上で留意しなければならない50cmが、とれない可能性があるという話だった。
また駐車場スペースをとるために、建物を奥に引っ込めていくと東側の境界線より50cmとれなくなると言う話があった。ううむ・・・・今住んでいる積水ハウスの家よりひとまわり大きくなっただけでそんなに規制にひっかかるのかと思った。民法上の留意事項なんて・・・・近所では隣とギリギリに建っている家がいっぱいあるのになあ・・・・ハウスメーカーとしては法律は遵守しなければならないだろうし(もちろん施主もですが(^^ゞ)・・・・勉強不足
を痛切に感じた。

ハイム氏はバスユニットをエイジレススクエアバスをすすめている。工場で組みつけている現場を見たときに「このバスでは狭いな」と感じた。亡き父の晩年に、父を風呂に入れたときに、洗い場が狭く、体を洗ったりするのに不便だった経験があったからだ。私の見たハイムの展示場では、エイジレススクエアバスが置いてあるところがなく、スクエアバスの使用感がつかめなかった。

そのためバスユニットの配置が決まらずに、打ち合わせが終わった。バスの種類が決まらないと話は先に進まない状態だ。ハイム氏はエイジレススクエアバスがあるショールームを探し、連絡してくれるとのことだった。
それで実物を見てからバスユニットを決めることとなった。

4-05.展示場まわり(9月23日)

ハイム氏からエイジレススクエアバスが江戸川の展示場にあるということなので、江戸川展示場を見に行く事にした。9月23日土曜日、雨の中を車で向かった。江戸川展示場は馬込に比べて展示場も広くたくさんのハウスメーカーのモデルハウスがあった。

江戸川展示場のデシオのモデルハウスに入ると、営業担当の方が案内してくれた。実際にバスに入り座ってみたり、動いてみたり、浴槽に入ってみたりしてみてでた結論は「やっぱりちょっと狭い」ということだった。将来母が一人で入浴できなくなったときに、母の世話をするのにはこの洗い場では狭い。ただ展示場の浴室を見ていて気づいたのは、浴室内に物干し棒がついていたことだった。浴室のオプション設定品である「浴室乾燥ユニット」の付属品としてついているとのこと。でもこれは便利そうなので要望してみようと思う。
あと外壁についていた露出配管にかぶせるカバーの実物を見た。

写真は「浴室乾燥ユニットと物干し棒」@江戸川展示場デシオ


江戸川をあとにして環七を走り、西新井展示場に行ってみた。
ここは進パルフェで建てたばかりのモデルハウスでとても賑わっていた。ここの浴室がエイジレスミドルバスだった。入ってみて「やっぱりこっちがいい」ということになった。
この展示場の階段は幅の広い直階段だった。なかなかいいなと思った。

再び環七を走り赤羽展示場に行ってみた。
ここはデシオが建っていて、一部を賃貸できるにする間取りになっていた。応対していただいた営業担当の方は、以前馬込展示場にいたとのこと。たまたま他にお客様がいなかったようで、設備カタログを片手にいろいろととても親切に説明してくれた。ここで、2階玄関のイメージがほぼつかめたことと、
1800タイプのキッチンは少し狭く、使い勝手がよくないということが判明した。

写真は1800タイプのアパート用のキッチン@赤羽展示場デシオ。ちょっと小さい。



やはりいろいろな家を見てみるものだと思った。
ハイムでも戸建て用のものとアパート用のものでは、設備に違いがあることをはじめて知った。
設備カタログにでていないものは、イメージがつかみにくいことも体感した。


19時ハイム氏が来宅。開口一番「ずいぶんいろいろと回られたのですね」
各展示場から商談内容がすべてハイム氏に連絡が行っていた。(^_^;

展示場まわりをして思った点を中心に要望を出した。

要望
 ・エイジレススクエアバスは狭い。ミドルバスがいい
 ・トイレは正面からはいるか、脇から入るときはドアを大きく
 ・1Fキッチンは、1800では洗い場が小さい。2100タイプでないとだめ。
 ・1Fキッチン横、2Fキッチンは出窓仕様に
 ・1F洋室は天窓つきオーバーハングをつける。

要望をもとにハイムの方眼紙で図面案を作ってみた。
 ・冷蔵庫が60cmであれば2100タイプは設置可能
 ・DKよりバスルームへの通路を作り、通路の奥に洗面、右手前に洗濯機
  置き場左側にバスルームを配置する。

これで1階の間取りはほぼ確定し、ハイム氏は帰っていった。

翌9月24日夜、ハイム氏が図面等届けに来た。
ハイム氏曰く「いかがでしょうか?」(おおっ、クロージングトークじゃ!)
「まだ、未確定の部分もあるし数字もはっきりでてないしねえ」と明答を避けた。


4-06. マイホ発見!!

住まいに関する本をめくっていたら、「NIFTY」と言う文字が飛び込んで
きた。「むむっ!」と読んでみると、

    「マイホームと不動産フォーラム FMYHOME」

の事が書かれていた。私は1996年よりNIFTYのメンバーだが、このようなフォーラムがある事をはじめて知った。早速入会して過去のログを落とす。そこはまさしく情報の宝庫だった。落としたログを家で、電車の中で、事務所のデスクの上で読みあさる。諸先輩たちの足跡が詳しく記録されいる。ハウスメーカーに任せっきりではだめで、自分の手で、足で、目で、耳で、鼻で確かめて家つくりは進めていくものなんだと思った。

他のフォーラムで見かけたハンドルネームだなと思ってNIFTYのIDを見てみると、某ノートPCのフォーラムでご活躍中の方だった。この人はこういう家を建てられたのか。ということはあのPCでホームページも作っているのだろうなと勝手に想像したりした。

ただ、セキスイハイムで建てられた方の書き込みが少ないなと思った。
その中で6番会議室の「ハイムで建てる高台の家(丘の上に家を建てよう)」は私のハイムでの家づくりの参考書になった。

しばらくフォーラムをROMしていたが、何か書き込みをすれば、アドバイスをいただけると思い、2番会議室「居酒屋 夢現亭」に自己紹介を書き込んだ。
豆腐屋2さん、たかこさん、HAPPYさんからレスをいただいた。
たかこさん、HAPPYさんは、ハイムに住んでいる立場からアドバイスをいただいた。セキスイハイムのアフターサービスはいいようだ。レスをいただいたみなさんありがとうございます。

近頃は、インターネットの掲示板等があるが、必要なときに自動巡回してログを落としにいくことができるニフティの会議室という形式はいいなと思った。


4-07. 仕様をつめる

9月28日夜 明日の打ち合わせを前に家族で打ち合わせ。
図面と設備カタログを見ながらハイム氏への質問、要望事項をまとめた。


9月28日夜 ハイム氏来宅
家族で打ち合わせた内容をもとにハイム氏との打ち合わせに臨む。
ハイム氏は分厚い積算資料を&電卓持参し、仕様書&見積書の総仕上げにかかる。

以下に質疑応答の内容を書きます。
矢印(→)はハイム氏の回答です。

「お詫び」
以下の内容は、セキスイハイムで建てられたり、検討された方以外の方には、わかりにくい表現もありますがご容赦ください。


1.1階分 図面検討して質問と追加要望事項

1− 1.和室の扉を廊下側に開くようにして欲しい。納戸側を支点とする
     →OK

1− 2.階段の腰壁を天井まで壁にしたら階段下トイレのドアは引き戸にならないか
     →引き戸は可能

     引き戸になった場合大きさはどうなるか
     →高さ1800か2200 幅900

1− 3.トイレのドアは中で明かりがついているかどうか確認できる小窓があるドアにならないか。
     →できない。中のあかりがついているかどうかはスイッチで確認してほしい
       (この明かりが確認できる小窓は欲しいと思う)

1− 4.トイレが引き戸になればDKの入口ドア(DB−51)を廊下側に開くようにならないか。
     →できるが、ドアが戸袋に当たるかどうか確認したい。

1− 5.脱衣所(風呂、洗面室への入口)のドアを開き戸から引き戸にできないか
     →小さな引き戸にする808or675か、洋室の引き戸の位置をずらせばできる。
       工場生産時では22.5cm単位でずらすことになる
       (実際は808の引き戸をつけた)

1− 6.1F脱衣所の換気はどうなるか
     →洗面所の正面に縦すべり窓をつけることになるが・・・
      (実際はつけられず。窓がない洗面所になった。)

1− 7.浴室の中に物干し用のパイプがつかないか
     →物干しパイプは浴室乾燥ユニットとセットになっている。パイプだけの調達も可能だと思う

1− 8.1Fオーバーハングの部分の窓が1つでなく2つほしい
     →2つ可能だが位置の問題がある。設計と検討する

1− 9.流し台の下はどのようになっているか
     →抽斗(ひきだし)あり 詳しくは展示場で確認

1−10.吊り戸の中はどうなっているか
     →棚板になる

1−11.キッチンのオートセンサー付き棚下燈はいらない。PULLスイッチがよい
     →吊り戸にはこれが標準装備になる。マニュアル操作スイッチはついている

1−12.和室のふすまの引き違い戸の裏側は板戸か?
     →板戸です
      (この引き違い戸は戸袋の位置関係で、工場発注前までもめた)

1−13.キッチンの出窓ハーフウェイウインドウのあき方は?
     →押し出して開く

     サイトフィットウインドウ(引違い式)へ変更したい
     →OK

1−14.キッチンにフロア抽斗(ひきだし)はついているのか?
     →ついている。

1−15.1F洋室の床から吊戸までの高さはどのくらいか
     →2170mm

1−16.和室押入の天袋はいらない枕棚をつけてほしい。
     →検討する。
      (結局デシオに装備されている枕棚付きの押入を取りつけた)


2.2階分 図面検討して質問と追加要望事項

2−1.トイレのドアを大きくしてほしい
    →OK

2−2.キッチンのビルトイン食洗機はいらない
    →OK

2−3.洋室吊りハンガー1350→「布団収納」にする。
    →OK

2−4.階段上収納の寸法は?
    →階段上収納は展示場では展示していない。調べる。収納の扉無しも可能


3.総合的な質問等

3−1.防蟻処理について
    →薬剤を散布する。専門業者に依頼する。7万円程度
     (実際はハチクサンという薬剤を散布していた)

3−2.TVアンテナの配線
    テレビアンテナ端子と電話端子の場所はあとで指定できる。
    コンセントは1部屋5カ所まで無料。6カ所以上は追加料金?
    (実際はコンセントはつけ放題だった(^_^;)
    クーラー用コンセントは5つつける

3−3.屋外コンセントは
    →3カ所あるが、うち2カ所は給湯器用。

     2Fの入り口付近かバルコニーに屋外コンセントの追加設置を要望

3−4.「換」とは何か
    →24時間換気システム(標準装備)の吸気口

3−5.インターホンの配線
    →1Fと2Fにひとつずつつける。あとで指定可能

3−6.シャッターの接続部分の構造
    他社のシャッターで隙間(スリット)があったものを見たが?
    →隙間(スリット)は無し

3−7.図面にある防火ダンパーとは?
    →隣接地から火が出たときに換気扇?から火が入らないようにするもの

3−8.風呂のふたはどうなっているか
    →巻き取り式
    (意外と展示場には風呂のふたがおいていないことが多い)


質疑応答はこのような内容だった。一部思い違いがあるかもしれないが。ここまでで2時間程度かかったと思う。
次にハイム氏は見積を提示した。
  次回へつづく・・・・・

4-08. 見積提示

ハイム氏に「お茶」を出して一息入れたあとで、見積書について説明を聞いた。

見積は、
 *「進パルフェFX(アースリー(アルミ)外壁)」と
 *「進パルフェJX(タイル外壁)」
のふたつだった。

私達はアルミ外壁にするつもりでいた。
その理由は、
 *「安価である」、
 *「汚れにくくほとんどメンテナンスフリー
  (25年間住んできた積水ハウスの家でアルミ外壁の良さを体験済み)」、
 *「雨戸がつけられる(タイル外壁は雨戸不可)」
の3点だった
セキスイハイムで現在最も施工数が多いシンセライト外壁には興味がなかった。

アルミにするつもりの私達に、ハイム氏はタイル外壁をすすめており、タイル外壁の見積も提示してきた。


見積は「資金計画表」と「詳細見積書」のふたつからなり、「詳細見積書」は、A4サイズ5ページに及ぶもので、設備品単品に至るまで細かく記載されていた。それぞれタイル用とアルミ用があった。


資金計画表の内訳は次の通り
 *「建物本体価格」・・・建物の価格オプション含む
 *「屋外付帯工事」・・・給排水、電気、ガス工事
 *「特殊基礎工事費」・・うちは、隣地との間隔が狭い側を偏心基礎としたことによる追加費用+基礎工事時の                残土、客土処理にかかる経費
「工事諸経費」・・・・本体材工費の一定比率を加算
「解体工事費」・・・・解体と廃棄物処理費用
「据付工事費」・・・・電線防護管と夜間据付工事の費用
それに、「照明、カーテン」「外構工事費」「登記費用」となっていた。

ここではじめて据付が夜間工事になることを知った。

詳細見積書の内容は
「本体材料費」・・・鉄骨構造体、外壁、屋根、庇、天井、開口部、床材、建具、キッチン、トイレ、バス等々
「本体工事費」・・・基礎工事、足場工事、レッカー工事、据付工事、屋根工事、内装工事、大工工事、電気工事            水道工事等々
「屋内オプション材料工事費」・・・手すり、便座、ドアホン、フットライト、浄水器等々
「屋外オプション材料工事費」・・・キャンチバルコニー等々
「屋外付帯工事費」・・・・給水、排水、ガス工事
「申請料」・・・・建築確認申請料
などであった。

見積書を見ていてまず気がついたのが、鉄骨価格の違いだった。アルミ外壁の鉄骨価格は安くなっていた。これは政策価格との話だった。その他、疑問点をハイム氏に質問していって見積についての話は終わった。

ふたつの見積書を見比べていて思ったことは、「タイルは確かに高いけど、思っていたほどの価格差がない」ということだった。

仕様の見直しと値引きをお願いすればタイルにも手が届くかもしれないと思った。

ハイム氏は再びクロージングのトークをしてきたが、2階の外階段バルコニーの見積がくるまでは返事はできない旨話をした。この見積価格によってセキスイハイムと契約するかどうか、そして外壁がタイルになるかどうかが決まるのだ。

ハイム氏から立川の展示場にタイル外壁の「進ドマーニ」があるので見てみてはどうかとの提案があった。設備についての再確認も必要だし、タイル外壁が実際にどのようなものなのか見ておこうと思ったので快諾した。

打ち合わせが終わったとき、時計は深夜零時を回っていた。

4-09. 再び展示場まわり

9月30日 展示場まわり(川崎、下丸子)

時間がとれたので、下丸子と川崎の展示場を見に行った。立川展示場に行く前に、少しでも予備知識を仕入れておこうと思ったからだ。

川崎の展示場にはデシオが建っており、6畳の和室と窓にアルミ障子をはめた実際の部屋があった。アルミ障子をつけた部屋の雰囲気を実感できたのはよかった。それに900タイプの洗面台もあった。川崎展示場は内部の設備は比較的古いが、うちで取りつけようとしているものが置いてあったので参考になった。

夕方5時過ぎに下丸子展示場に行った。ここもデシオが建っている。この展示場の水回りはハイム標準品ではなく、松下などの設備機器メーカーのものがとりつけられていた。こういう組み合わせもできるのかと思った。
下丸子展示場の担当者とは、図面を見てもらいながら意見交換をした。(この担当者Y氏は、ハイム氏と同期だそうで、拙宅現場に何度かお客様を連 れてきているので顔なじみ(^_^;)
タイルのメリットデメリットとその他の外壁との維持コストの比較について話を聞いた。「タイル外壁は初期投資は高くなりますが、あとの外壁の維持費を考えれば他の外壁とトータルコストは変わらないと思います。」ということだった。そして屋根の塗り替えにかかるコストを教えていただいた。パルフェの陸屋根なら屋根さえ登ることができれば誰でもペンキが塗れるから安上がりだと思う。



(写真は下丸子展示場のデシオのエントランス。この雰囲気は気に入っている)

10月1日 立川展示場見学

朝早く自宅を車で出発して、立川展示場に向かう。その昔、立川飛行機の工場があったところだ。母方の祖父が立川飛行機に勤務していたので、「立飛」という名前に親しみを感じる。
早くついたので駐車場に車を止めて中を歩いてみる。住宅展示場というよりも住宅テーマパークという感じで、各社のモデルハウスはパビリオンのような感じだった。「この家凄そう!」と思って見てみたら看板に「天草産業」と書いてあった。これが噂のあのドド子さんの天草かあ・・・・

トイレで用足しをして出てきたら、ハイム氏と鉢合わせ。早速「進ドマーニ」のモデルハウスに行った。おお〜っひときわ目立つタイル外壁(^_^;)それにしても大きい家だ。中に入ってキッチンや設備等の確認をする。自宅地元のモデルハウスと比べて、新しい設備がそろっているので設備検討の参考になる。水栓の使い具合、コンセントの位置、流しの大きさ、収納のおさめ方、床材の色あいなどを確認する。



(写真は立川展示場の進ドマーニ。高橋尚子選手シドニー五輪女子マラソン優勝御礼の看板がある)
このときはじめて、床下をのぞいてみた。風通しがよくてとても涼しかった。ハイムの特長である基礎上全方向換気の威力を感じた。床下から、パナホームで見た深呼吸換気をすればいいだろうなと思った。
モデルハウスの1室に壁が全部木でできた部屋があった。ものすごくいい部屋だでも高くて手がでない。あきらめよう。

立川の展示場には「進パルフェ」もある。屋上に上がって屋根についての話を聞いた。太陽光発電について聞いてみたら、うちではあまりメリットがないのではないかとの話だった。確かに、うちは狭いし東と南が3階建てだと日照時間が少なくあまりメリットはないと思う。
図面を片手に2棟のモデルハウスをみて歩いて、疑問点、要望点を自分たちなりに整理した。帰宅して家族で打合せをしたあとでハイム氏との商談に臨むことにした。

4-10. 契約

立川から帰宅した後、展示場に行き商談をつめる。
まず疑問点と要望点について話をした。

1.キッチンのフロア抽斗(ひきだし)をつけてほしい
 →天板高さ80cmの時 高さ50mm×奥行428mmの抽斗をキッチンの下につけられる。つけてもらうことに    する。

2.2F玄関のたたきが狭いと思うが
 →収納庫をとりはらうことも考えたがそのままでいくことにする

3.1F洗面台の窓はどうなるか
 →窓をつけると鏡がつかなくなるので 窓はなしとする。不満はあるが・・・照明で工夫するしかなさそうだ

4.仏間のコンセントはつけれるか
 →壁からならテレビコンセント設置可能である。
  うちの場合、狭いスペースを有効に利用するため、上部に仏壇、下部に テレビをつけていた。コンセントの   場所についてはあとで決められるとのこと。

5.1F玄関の下駄箱を玄関扉側によせてほしい
 →ドア側によせることにより玄関のデッドスペースをなくすようにする。
   あとで見たら、このようにしても玄関から1階の廊下部分への通路が狭かった。下駄箱が大きすぎたと反     省(^_^;)

6.キッチンの脇に壁を立てたい壁
 →1階、2階ともキッチンの脇に壁をたてて、調理用具を下げたりできるようにする。

7.外階段の配置について
 →外階段はシャッターボックスや配管、換気等の確保のために、建物本体から200mm離す。そして外階段    の南側には700mm確保する。
  外階段を上がったところからはそのままバルコニーにして、2Fの居室との出入りをできるようにする。


以上の仕様変更と要望をもとにハイム氏は見積金額を計算していく。

計算してハイム氏を見ながら、金額がアップするたびに
  「ああタイルが遠くなっていく〜〜(^_^;)」
  「ああ〜〜これでアルミに逆戻りだねえ(^^ゞ」
とハイム氏の脇でつぶやいていたのだった。

見積を見ながらいくつか聞いてみる。
Q:「開口部分の見積に玄関扉は1枚しかないが?」
A:「玄関扉は1階は開口に2階は多世帯メニューにはいる」
Q:「解体工事の明細は」
A:解体業者の見積を見せながら説明があった(坪あたり約4万円)

そして最後に玄関灯のグレードアップをサービスして欲しいとお願いする。

仕様が全部決まったあとでハイム氏が合計金額と値引き金額を提示してきた。値引き後の金額は○○○○万円。タイルでこれならなんとか予算内におさまりそうだ。

ここでハイム氏のクロージングトーク。「ここまで仕様を細かく決めてから見積らせていただくお客様はじゅんち様が初めてです。この金額でよろしくお願いします」と言って頭を下げる。

「えっ!セキスイハイムは工場生産だから契約時に仕様を細かく詰めなければだめなんじゃないですか?」と思わず私は口走ってしまった(^_^;)。

そして、私は同席している母と姉を見た。二人とも頷いている。
私は一呼吸して話し始めた。
「私はセキスイハイムさんと、あと2社で検討していましたがあと2社は商談をすすめず保留にしていました。家族の意見でもセキスイハイムさんがいいということなので、セキスイハイムさんで決めさせていただきます。」

「ありがとうございます。」ハイム氏は再び頭を下げる。

以後、契約書類の作成となる。出されたコーヒーを飲みながら、文面を確認していく。うちは3名連記で契約するため、私が文章を読み上げながら、わからない点について聞いていく。内容は理解できたのだが、ただひとつ「金員」という語句が気になった。文脈から判断してお金の意味なのだが、こういう表現もあるのかと思った。

そして、本日10月1日から会社が変わっていた。
商談中は「積水化学工業住宅事業本部 東京ハイム営業所」だったのだが、10月1日から別会社となり「東京セキスイハイム」に社名が変わったとのことだった。私は「東京セキスイハイム」で最初に契約した客だろうか?

契約内容の確認をして、印鑑を押して、契約書類を交換し、申込金の振込用紙を渡されたのは夜11時過ぎだった。

モデルハウスを出るときに、ハイム氏の同僚が2人出てきて計3名の見送りを受けた。夜遅くまでご苦労様だ。「これお持ちになってください」と高橋尚子さんのマウスパッドをいただいた。玄関を出るとまわりのモデルハウスはもう真っ暗だ。

家路につく私達に、ハイム氏は玄関の外で「ありがとうございました!!」と深々とお辞儀をした。私達が角を曲がるときふりかえると、まだハイム氏は頭をさげたままだった。

さあ!人生最大のイベント! タイルのハイムで建替スタートだ!

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