ダイビングの楽しさから言えば、大物から小物まで、楽しめるシパダンはとてもすばらしいと思います。
でも、今回改めて実感したのは、せっかくの休暇、のんびり、自由にわがままに時間を使えるかということがいかに大きなポイントかと言うことでした。
今回は、バディと一緒にゆっくり潜るダイビングが多かったのですが、一つのお魚にじっくりじっくり近寄っていて、その呼吸や表情、動作などをじっくり観察することができて、初めてお魚とコミュニケションできたような気がします。
また、ゆっくり落ち着いたダイビングができたことで、水中のいろんな物音を聞くことができました。
潜っている間にスコールが来たことがありましたが、海の中で聞く雨の音もまた格別で、とても落ち着いた気持ちになりました。
亀が珊瑚を加えて落とす音、カンムリブダイが珊瑚をかじる音、空気がはじけるような音、海の中にはいろんな音が満ちていることに、恥ずかしながら、初めて気がつきました。
ニシキテグリ君は、昼の明るいときは、岩の間のガンガゼの奥にひっそりと隠れているのですが、夕方になると、結構表にでてきて、珊瑚の表面などをつつき、餌を食べているようでした。
ニシキテグリ君の迷彩色(?)は、昼の明るい時間は外にいると目立ちますが、薄暗がりではあまり目立ちません。
ところが、外にでてきているときに、写真を撮ろうとライトを当てると、珊瑚の上にはっきり目立ってしまうんですね。
ある時、外にでているニシキテグリを撮影しようとライトを当てていると、ざっと音がして、白い砂煙が上がり、そこにはニシキテグリ君は居なくなっていました。
どうやら、他のお魚に食べられてしまったようです。(T_T)
これって、私がライトを当てていたせい・・・
他にも、ライトを当てているニシキテグリの周りに、ふと気がつくと虎視眈々とスキを狙うお魚の姿が・・・
これはまずいと思って以後、フォーカスライトを使わないことにしましたが、非常に心が痛みました。
◆ ◆ ◆ ◆
ニシキテグリって動作も鈍くて、目立つと簡単に食べられてしまいそうです。
(だからこそ珊瑚やガンガゼの奥に隠れているのでしょう)
被写体として人気があるお魚だけに、今後カパライにニシキテグリを見に来る人が、隠れ家の岩や珊瑚のかけら、ガンガゼをどかして無理矢理見えるようにしたり、あまり長時間フォーカスライトなどで照らし続けたりしないようにして欲しいなと思いました。
◆ ◆ ◆ ◆
というわけで、長かったカパライレポートもこれで終わりです。
今回のダイビング旅行はこれまでになく、いろいろと収穫のあったすばらしいものでした。