日本酒のこと知ってる?(2)

 日本酒はお米を醗酵させて造られる醸造酒です。醗酵は酵母が糖分を食べてアルコールになること。お米を醗酵させるにはまず、お米のでんぷんを糖分にかえ、酵母の力でアルコールに醗酵させます。

醸造工程

精米
米の外側はタンパク質や脂肪が多く含まれます。これらの成分は日本酒の雑味になってしまいます。雑味をなくすためにお米をみがきます。(写真:竪型精米機)
蒸米
酒造りのお米は炊くのではなく蒸します。(写真1写真2:蒸し上がった米を釜から出している)
麹(こうじ)
麹は蒸米に麹カビを生やしたもの。麹はでんぷんを糖化する他にもいろいろな働きをします。麹の良し悪しはお酒の出来を大きく左右するとても大切な工程です。酒造りは「一麹、二モト、三造り」と言われています。
酒母(モト)
酵母菌を純粋に大量に増殖させるのが目的です。タンクに蒸米、麹、水に純粋培養の酵母を加えて仕込みます。モロミの醗酵のスターターとなります。生モト、山廃モト、速醸モトなどがあります。
モロミ
仕込みは3回に分けて仕込まれます。(写真:もろみの泡) モロミは温度など大切に品質の管理される。
モロミは短期のもので仕込み日数(留添え後の日数)15日ぐらい。長期のもので30日ぐらいで完成。
モロミの中では絶えず、でんぷんが麹によって糖化され、これと並行して酵母によるアルコール醗酵が進みます。これを日本酒独特の並行複醗酵といいます。
搾り
モロミを酒と酒粕に分離する作業。
火入れ
摂氏60度という低温で殺菌する。火落菌の殺菌、酒質に変化を与える酵素の破壊が目的です。酒質を安定させます。

もっとよく知りたい方
篠田次郎先生(著)「日本酒の酒づくり」を参考にしました。この本はサイン入りで当店でも販売しています。


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