激走!日本一周そのB
船で石垣島に渡り、ユースホステルに向かった。
ユースは港から近くて、すぐ到着。ひとまず、泊まれることを確認した(そりゃ平日だし)。一般的にユースはベットの部屋が多いのだが、ここは畳の相部屋。蚊取り線香があり、日本の風情が漂う。それにしても、4月なのに蚊が多い。たくさん刺されてしまった。
ちなみに先月までいた福島県は実は蚊が殆どいない。蚊取り線香はもちろん、かゆみ止めも使ったことが無い。更に言うと、ゴキブリも見ないのだ。以前ゴキブリをあまりに見ないので、図書館の昆虫図鑑で確認したことがある。すると、クロゴキブリの生息地は関東以南となっていた(チャバネゴキブリは少しいるらしい)。群馬や長野でも気候は同じようなのに、虫は東京と同じように生息している。つまり、気候ではなく緯度で生息地が決まるのだ。さらに南に行くほど虫が大きくなり、増えていくという事に気づいた。福島県でゴキブリの話をすると、みんな殆ど見たこと無いといっていた。虫が嫌いな人は東北以北に住むべし!
かなり話がそれたが、到着後すぐに近くの飲み屋に行った。飲み屋では、沖縄料理を中心に注文する。まあ、豚肉関係が多く、泡盛(沖縄の酒)を加えた料理も豊富だ。ビールは沖縄の7割がオリオンビールを飲んでいる。これも、なかなか自分にあっていてうまい!
平日だけに店は暇で、若い男の店員が話しかけてきた。
「どこから来たんですか?」
それから、暫く談笑した。彼は青森の出身で東京でコックしてから石垣島に来たらしい。沖縄や石垣島は内地出身の人が多く北海道から九州までの若者がたくさん移り住んでくるらしい。1月から3月は住込みでサトウキビの収穫を手伝い、30万ぐらい貰って違う仕事を転々とするらしい。魚を取って野菜と交換して生計している人もいるという。将来どうするかは決めてないが、楽しいので暫く帰らないと話していた。そんな人がたくさんいるんだ。いろんな考え方があるものだ。
ユースに戻って、今度はユースに泊まっている人達と飲んだ。現在ユースのヘルプの人は栃木の人らしい。西表島のヘルプの人は、旅行に来て泊まり翌日からヘルプになってすみ続けているとのこと。
「へ〜!」
「あなたも出来そうだから、ここで働けば?」
軽い!軽過ぎる!!
丁寧に断ったが、こんな感じで住んでしまうのかと、考えさせられた。また、人を受け入れる事に沖縄の人は抵抗少ないとの印象をもった。
そういえば、今年の正月休みも、沖縄を自転車で走った。その時読んだ琉球新聞のアンケートは興味深かった。
4人に1人(25%)が「沖縄独立を要望」。「沖縄住民のアイデンティティー調査」で、こんな結果が出た。独立を望む理由としては「沖縄の政治、社会的状況が本土とは違う」が最も多かった。同調査は、琉球大学の調査チームが、去年11月に沖縄県民に電話アンケート調査を実施した結果だ。つまり最新の意識調査だ。併せて、台湾、香港、マカオでも地元大学の協力を得て同様の調査を実施した。アイデンティティーの基本構造としては、4割が「自分は沖縄人」と回答。一方で、「日本人である」が21%、「沖縄人で日本人」が36%おり、複合的なアイデンティティーが存在している。台湾、香港、マカオの住民意識を見ると、「独立すべき」は台湾が約6割で最も多かった。香港は約2割、マカオは約1割となっていた。
大体、沖縄・台湾・香港・マカオで同時にアンケートを実施するということは、そこが一つの民族であるという認識がある証拠だ。つまり植民地意識があるということだ。これらの地域が、ひとくくりになっていることにも驚いたが、アンケート結果には、もっとびっくりした。
植民地と言えば、北海道も同様である。アイヌ人が住んでいた蝦夷(えぞ)の地域を植民地にしたわけだ。アイヌとは、アイヌ語で「人間」の意。もともとは「カムイ」(自然を指す呼称)に対する「人間」という意味であったとされている。古くは坂上田村麻呂による白河以北への侵略。さらには明治政府による過酷な同化政策により、多くの土地のみならず、言語や文化を奪われた。その後も差別は残り、一時は滅び行く民族と誤って呼ばれた。
つまり現在の日本国は植民地支配によって構成されている。今の日本人は、全員が単に日本人であると普通に思っているのが当たり前だという認識は、間違っている(俺だけが思っていた訳じゃないと思う)。「SPEEDや安室奈美恵が台湾で大人気!」なんてニュースが以前あったが、民族意識も関係あるのかもしれないと思った。本当に奥深いものだ。
アメリカについてもそうだ。インディアンなんて、非常に失礼なネーミング。これは、ヨーロッパの人が地球が丸いなら西に行けばインドに着くと思って船で渡り着いた大陸がアメリカである。インドだと思っていたので、原住民にインディアンなんて勝手につけている。「インディアン嘘つかない」なんて絶対いわねーだろ(ふ・ふるい)!
その他、思い出されるのはエスキモーである。意味が生肉を喰らう輩といった意味で差別用語と言うことでイヌイットに変わった。イヌイットとは彼らの言葉で「人間」を意味する。
日本のみならず、世界中本当に侵略者中心で複雑だ!!
そんなこと考えながら、寝てしまった。明日は石垣島一周するぞ!!