読者に贈る籠の中に、好きな果実のみを選んで、秩序もなく一つ一つ入れてみました。やや長くてどっしりした作品を中心に、短いが愛すべきものを添えて、一籠の贈物をつくるつもりでした。従って、力作だとか、自分のために書いた作品などは除外しました(序文より)。また本作は癌に倒れた小父と出征した二人の弟に捧げられています。

盛果
全285頁
1936年9月20日 発行
定価 1円50銭
竹村書房
絶版


【 掲載作品 】

松柏苑  女鏡  塩壺  風跡  グレシャムの法則
大佐と少佐  梅の花枝  鈴の音  故郷の海辺で  小役人の服