/// 葵祭 ///  (01/05/11)

 今年の葵祭(15日)では下鴨神社境内の鳥居から楼門、神服苑までと、
上賀茂神社の一ノ鳥居から二ノ鳥居を抜け、幄(あく)舎までを、
斎王代は、自らの足で歩き、その後、社頭の儀を見守ることになりました。
これによってこれまでの歩きづらい長袴の十二単から短い裾の十二単に
変更されるようです。何でも、この姿が時代考証的に本来の姿だとか、
今後も出来うる限り時代考証に沿った形に変えいくそうです。 
 風薫る五月、新緑が目に鮮やかに飛び込んで
くる季節ですね。
この5月15日、京都では葵祭が行われます。
葵祭は初夏を彩る風物詩、上賀茂神社、
下鴨神社の例祭で、祇園祭、時代祭とともに
京都三大祭に数えられています。正式には
「賀茂祭」と云い両社の社殿、牛車、行列の人々
などを葵で飾り着けることから俗に、葵祭と
呼ばれます。
また、石清水八幡宮の祭を南祭と呼ぶのに対し、
葵祭は北祭とも呼ばれることもありました。

 その起源は、欽明天皇の頃、不作が続くため
馬に鈴をつけて走らせ、五穀豊穣を祈願する
祭礼をおこなったところ、豊作になったと云わり、
また祭神の夢の中に「我を祀るに葵をかずらに
せよ」とのお告げがあったことから、葵で飾ると
云われます。以来、時代と供に儀式祭礼の
内容を含みながら現在に至ります。
 祇園祭、時代祭は町衆参加の、町の
人が主体の祭りと云えますが、葵祭は
官の祭であったことが色濃く残る祭です。

 今では路頭の儀、社頭の儀が一般に
知られており、路頭の儀は奉幣使参内の
行列のことで、勅使、検非違使、内蔵使、
山城使、牛車、風流傘、斎王代など、
平安朝貴族の装束を身にまとい、京都御所
から下鴨神社を経て、上賀茂神社へと延々
8Kmを行列します。一般にはこの行列の
ことを葵祭と呼ぶことが多いです。
 社頭の儀は、両社社頭において行わ
れるもので、神職による神前の儀を
はじめ、御幣物の奉奠(ほうてん)、
御祭(ごさい)文の奉上や、二頭の馬が
舞殿を三度回る牽馬(ひきうま)や古代の
歌舞の舞人東遊(まいびとあずまあそび)
などが厳かに行われます。
この社頭の儀は、一般には見学できま
せんが、事前に申し込み許可を得れば、
限られた人数ですが、見ることが出来ます。
余裕があれば当日も受付があるようです。
・5月3日、流鏑馬神事、下鴨神社 
・5月4日、斎王代・女人列御禊神事
・5月5日、歩射神事、下鴨神社
・5月5日、賀茂競馬、上賀茂神社
・5月12日、御蔭祭、御蔭神社、下鴨神社
      御阿礼神事、上賀茂神社

これらの祭事、行事も葵祭の前儀式として
執り行われるもので、葵祭の清めの意味が
あります。

 新緑も綺麗な五月の一日、葵祭見物は
いかが〜。牛車のギッシ、ギッシと云う
独特の音と供に繰り広げられる王朝絵巻が
葵祭です。

順路は長いです、加茂川堤が絵になるの
だけれど、人出も多くなります。

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