/// 送り火の大文字山 ///  (00/06/18)

 今回は五山の送り火で有名な大文字山に
登ります。銀閣寺の山門を正面に見て
左に目をやると大文字寺の通称で呼ばれる
浄土院、さらに奥には八神社が見えます。
大文字山へは、この八神社前を右に折れて
登って行くことになります。

銀閣寺からだと普段歩いている方なら
30分、ゆっくり歩いて40分程でしょうか。
 八神社を進むと左手は崖となっていて、
チャートと呼ばれる放散(ほうさん)虫の
微生物の殻が堆積したり、珪(けい)酸と
云う成分が固まったものです。この部分は
太古は海底であった証拠です。

また八神社の裏手には断層が走っており、
黒っぽい地層と白っぽい地層が交互に
現れています。そして傍らの大文字川には
金色にキラキラ光る鉱物を見ることが
出来ますが、これは雲母です。

話はそれましたが、水飲み場を過ぎ幅広い
道も砂防ダムまでで、ここから登山道と
なります。
 何度も折り返す登山道を行けば、少し
明るい広場に出ます。丁度送り火の真下
付近で、千人塚と呼ばれる所です。
足利義輝が三好、松永の軍と戦って破れた
らしい兵士のおびただしい遺骨が出土
したとかで、地元の人が埋葬し千人塚と
した場所です。

ここから、大文字の字体の流れに沿って
登る道もありますが、慣れない人は左の
はっきりした登山道を進みましょう。
 やがて送り火の薪などを荷揚げする
リフトの下を越えると、回り込んで
長い階段に出ます。この階段を登り
きって、石畳を少し登れば送り火の
火床に出ます。

下から二番目の写真が大の字の中央
部分の火床です。その下の写真が向か
って右の流れの火床です。なお撮影は
冬場ですので、各火床も確認出来ますが、
今現在は夏草が覆っていると思います。

送り火の前には草刈りも行われます。
なお、送り火当日は関係者と許可を
受けた人しか登れません。

火床からの市街展望


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