/// 重陽の節句、上賀茂神社 ///  (00/08/31)

 重陽の節句は五節句のひとつで、
九月九日にあたります。

五節句とは正月七日の人日(じんじつ)、
三月三日=上巳(じょうし)、 五月
五日=端午(たんご)、七月七日=
七夕(たなばた)、そして九月九日=
重陽(ちょうよう)の五つです。

節句は中国より伝わり、重陽の節句は
仕事も休む特別な日とされ、神々に
食物を供えていました。
この節の日のお供え物のことを節供と
呼んでいましたが、江戸幕府が重要な
区切りとして考え、節句と書かれる
ようになったと云われています。
七夕や端午の節句は今でも行事として
残りますが、影も薄い重陽の節句です。

節句と云う思想は中国の陰陽五行にも
通ずると云われ、季節を占うと云う
意味では安倍晴明で知られる陰陽師
にも通じます。

この日、上賀茂神社では重陽神事と
烏相撲が奉納されます。
 重陽の節句では菊が大きな意味合いを
持ちます。別名、菊の節句とも云われ、
宮中では「菊の着綿(きせわた)」と云う
行事も伝わります。菊を不老長寿の妙薬
として前夜から菊にかぶせておいた綿で
顔を拭いて無病息災を祈ったのでした。
上賀茂神社では烏相撲神事の後に菊酒が
振る舞われます。

 烏相撲の由来は賀茂族の祖先が神武天皇
の遠征を導いた八咫烏(やたがらす)だと
云うところから来ています。
 ←上賀茂神社の楼門と本殿↓

Produce By 京の住人 戻る