第2回スピリットソングフェスティバル
〜 コンクール初出場!結果は? 〜
1994年6月頃、田端神父から「スピリットソングフェスティバル」というのが東京であるんだけど・・・去年は北海道や東京でコンサートがあってムリだったんだけど2回目は出てよって言われている」と話がありました。スピリットソング」といわれても何があるかな?(心の中ではもう出ることは決まっている)どんな曲ができるかなあ?と考えているうちに「出来そうな曲をここに書いてよ!コンクールだから」と申込書を渡されました。「どんな曲でもいいんですか?」と聞くと「いいよ、デモテープ送ってボツったら違う曲やればいいんだから・・・」

私が電車の中で考え田端神父とほんのの数日で作った、たばちゃんバンドメンバー紹介兼アンコール曲「信じていこう」「風になれ」「夢をもとめて」をメンバーの名前と共に書きました。さっそくデモテープをつくり、それと共に送ってもらったところ「信じていこう」が”エントリー曲”ということになりました。

「信じていこう」は歌詞が少なく、ほとんどがメンバー紹介やパフォーマンスなどで占められていて、厳粛な聖歌とはまったく違うラテン系の曲でした。まあ、遊びがてら久しぶりに東京へ行くか・・・ということで気軽に参加申し込みをしました。そして本番の前日からメンバーと共にシンセサイザーやミキサーなどの機材をかついで東京へ行き私の母校や元下宿先など東京見物の案内をして東京カトリック神学院に着きました。

プログラムを見せてもらうとびっくりびっくり!音楽大学のメンバーやコーラスなど、とてもたばちゃんバンドの「信じていこう」のようなふざけた?曲はありませんでした。(たばちゃんバンドというネーミングのグループもなかった)そしてしばらく歩くとある風呂屋で疲れを取り、昔、教会の聖堂だったといわれる朽ち果てた物置小屋のようなところに薄い布団を敷いて、幽霊かなんかが出そうな恐怖感と戦いながら眠りました。

「こらあかんで・・・でもせっかく来たから楽しむだけ楽しんで帰ろう」と結構リラックスしてしまいました。そのうち「風の会」とも出会い、ますます楽しい雰囲気が盛り上がっていきました。風の会は前回の優勝バンドで余計に勝てるわけないと思っていました。

そして本番。リードヴォーカル田端孝之神父、ドラムス岡崎充良、キーボード油井誠志、ピアノ西垣恵子、ショルダーキーボード南哲哉で、想像以上に観客を巻き込み、ついに出ました!田端神父お得意のカンフーばりの祝福が飛び出した!!これには会場もびっくりだあ!!!

そしてコンサートが終わり荷物を片付けて「最終の新幹線に間に合うかな」というところで表彰式がありました。「風の会」は特別賞「歌うクジラ賞」でサックスもヴォーカルもうまいし、やはりな!という感じでした。

いよいよ最優秀賞は、なっなんと!「たばちゃんバンドの信じていこう です!」・・・「はあ???」もう帰る支度をしていたのに最優秀賞だけはもう一度演奏しなければなりません。「いそげっ!!!」機材をほどいて組み立て、授賞式、もう笑うしかありませんでした。
この結果にさすがの司会者、ジェリー・ソーレス(NHK英語であそうぼう、でおなじみ)さんも度肝を抜かれ、「本当に神父様ですか?」とか「デモテープと全然違うことをやっていますね」とか皮肉たっぷりで、花束をもらった田端神父も苦笑いするしかありませんでした。
そして大盛況のうちにアンコール演奏も終わり、吉田神父に小遣いをもらったメンバーはタクシーに飛び乗り、三鷹駅からJR東京へ向かいました。新大阪行きは最終1本前、私の降りる西明石は最終列車となっていました。「風の会」といっしょに新幹線に乗ったメンバーはいきなり乾杯の後、ドンちゃん騒ぎ!車内販売をことごとく止めて買いまくり、飲みまくり、食べまくりで新大阪までそれが続きました。関西軍団が制した第2回スピリットソングフェスティバルでした。実行委員会の皆さん、お世話になりました。