部屋の中で電動RC用モーターを回転させて試すときに、少しパワーを落として回したいことがあります。
そのための可変回路を製作します
直列可変抵抗や、ドロップ式の可変レギュレータでは、
発熱量が大きすぎますので、PWM方式のスイッチング回路とします
入力電源は7.2Vのニッケルカドミウム電池パックや、DC5Vから12Vの定電圧電源を想定します

はじめに

車載のスピードコントローラーの例

少々以前の電動ラジコンでは、スピードコントロール方法は
巻線抵抗による可変抵抗方式が主流でした
サーボモーターで接点を動かして、直列抵抗の値を変化させています。

発熱量が激しいので今回の用途では使いません。

アンプとよばれるスピードコントローラの例

以前は50Hz程度、現在は数kHzの周波数で動作
するPWMスイッチング方式です。
すばらしいのですが、高価格なので今回の用途では
もったいないです。

しかも送受信機セット、またはPICワンチップマイコンなどで
仮の制御信号を作って入力する必要があります。

思い出のモータースピードコントローラー

ABCホビーの1/20ロイヤルシャーシのスピードコントローラー
の写真 (左の写真はラジコン技術1978年1月の広告)
に衝撃を受けました。 すばらしい設計デザインと感じました。
コンパクトな大きさで確実なコントロールが期待出来そうです
本物は見たことがありませんでしたが、回路は想像できました。

すでに製作当時の現物は残っていません。
エッチング前の生プリント基板を購入し、カッターナイフで溝を掘りました。

抵抗は5Wのセメント抵抗を使いました。アルミ板を曲げた部材で
サーボモーターに両面テープ留め。
可動接点は、ブリキの端材からラジオペンチで整形し
サーボホーンにビス止めしていました。
サーボホーンの弾性を使って押し付けています


左の図では2段変速ですが、実際には抵抗を2本使った
3段変速を多く作りました。
それと、左の図ではニュートラルでモーター端子がショートし
電磁ブレーキが最大に効いてしまいます。
ここの部分にも抵抗を入れてブレーキの効きを調節していました。

当時は1/20程度の大きさのシャーシに多用しましたが、
540クラスの1/12マシンにも使いました。
 (この場合、抵抗の発熱で半田付けが溶けてしまいやすいので
  抵抗の固定方法に工夫が必要です。)

セメント抵抗の思い出

薄暗い中で走らせると、セメント抵抗の中の
コイル形状の抵抗体が真っ赤に発熱して、
透けて見えていました。

転倒などの衝撃が何度も加わると、内部抵抗体と
セメントの間に隙間が出来始め、しまいには、セメントが
割れてしまいます。

セメント抵抗のスペックを越えた電力を扱っているし、
衝撃も加わっていますので消耗部品でした。

左はセメント抵抗の例です

1/20マシンでは0.5Ω程度が適していました
その時のモーターはマブチRE280モーターの
ブラシを金属ブラシからカーボンブラシに変更したもので、
電源は単三型ニッカド6本7.2Vでした

見た目は、セメントというよりもセラミックスです。

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