明かされなかったリスク情報へのコメントと関連情報


明かされなかったリスク情報」の内容にいただいたご意見

 標記のページの内容に対し、本年2月13日付けで医師の方から次のようなコメントをいただきました。
 それを紹介いたします。なおご指摘いただいた方の個人名や所属についてはについては匿名とさせていただきます。
 またこのご指摘をいただいてからこれをホームページに展開するまで時間がかかりましたことをお詫びいたします。(言い訳ですが、"多忙"です。すみません。)

------内容に対するコメント1------

 この菌による感染症は、肝疾患の患者では海産物を食べることによっても多数発生しています。

(略)

 したがって、この菌の感染症は、一般的に、肝疾患の患者が海水および海産物にさらされることで生じるリスクと考えるのが妥当と考えます。

 したがって、肝疾患の無い方に「もしかして、ハワイで3月末から4月中旬までの期間中にダイビングをして(特にワイキキやその近くので)、お腹の調子が悪くなったり、熱が出たり、頭痛などがした人がいた場合には、念のため早めに病院に行かれることを検討されることをお勧めします」というコメントは、不適切と思いますし、肝疾患のある方に対しても、この問題はこの時期のこのビーチに限定した問題ではないため、妥当ではないように思います。

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 この他に次のようなコメントもいただきました。

------内容に対するコメント2------

 論旨全体として、ビーチの細菌などによる汚染が進んでいる場合には、その事実を情報提供すべきということについては、賛同します。

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 以上は専門家の方の貴重なご指摘と意見でありますので紹介させていただきました。
 私の至らない部分についてはお詫びいたします。

追加の関連情報

 この汚染の件が、多くのハワイを愛する人々がいる日本で広く告知されたということは、私個人のレベルでは知りませんが(すべてのメディアを見ることはできないため。)、実はこの年も押し詰まった平成18年12月24日放送の「素敵な宇宙船地球号 あなたの知らないハワイ」(テレビ朝日系)というテレビの番組の冒頭の一部で、私の知る限りにおいてですが、初めてちゃんと取り上げられました。
 以下、その部分のナレーションを引用・紹介します。

※この画面の映像の使用に関してはテレビ局に申請を行うつもりですので、許可が得られれば掲載したいと思います。

「3月、オアフ島は集中豪雨に見舞われ、老朽化した下水管が破裂、大量の汚水が噴出したのだ。」
(ここで画面は猛烈な勢いで下水が噴出している映像を流している。)

「その汚水が観光客が泊まるホテルに流れ込むのを防ぐ必要があった。」
(壊れた下水管を修理している画像)

「そこで市は緊急措置として、大量の汚水を運河に流した。」
(ここでは汚水が大量にアラワイ運河・・・ワイキキのホテル群の山側にある運河・・・流し込まれている様子が映像で流れている。※ここは普通でも水は汚れていて、私が水の表面を触ったときには油が手に付いた。)

(ここで「汚れた運河」という字幕と当時茶色に染まっていたアラワイ運河の写真が映し出された。・・・この運河の普段は黒い水。)

「そのためワイキキビーチも一時遊泳禁止という処置がとられたのだ。」
(ワイキキビーチと、WARNING KEEP OUT OF WATER NO SWIMMING・NO FISHING という表示の看板・・・下には日本語で ようちゅうい このビーチのみずは、げんざいおせんされています という標記の看板があるワイキキビーチが写されている。 ※“ビーチ”以外はすべてひらがなで書かれている。・・・警告文に関するアメリカの連邦法によっていると考えられる。詳しくは略・・・、「ようちゅうい このビーチのみずは、げんざいおせんされていますので。みずのなかに、はいらないでください。」とある。

「さらに、未処理の汚水によって肉食性のバクテリアが繁殖、運が悪いことに怪我をしていた青年が知らずに汚染された海に入った。そして毒性の強いバクテリアによって傷口から感染症を起こし亡くなったのだ。」
(画像はバクテリアの顕微鏡写真(「連鎖球菌」「殺人バクテリア」との大きな字幕がかぶさる)→治療中でベッドに横たわる男性(集中治療室のようで、重体に見える様子が映し出される。→新聞記事('Horrible, horrible deach' by infection という見出しがある記事が映し出され、そこには Man who plunged into Ala Wai habor was unrecognizable と BACTERIA IN WATER という小見出しが見える。また「感染による悲惨な死」との日本語の字幕がかぶせてある。)が映し出された。

 次いで死亡した男性の母親のインタビューが流された、女性のナレーターが日本語で、
「殺人バクテリアに感染して、すぐに息子は危篤状態になってしまいました。私たちにはもうどうすることもできなかったのです。」と声をかぶせた。

 ここで日本の雑誌の記事らしいものが写され、そこには「バクテリア 人体が腐る」という見出しが見える。

 そしてこのシーンの後、
「事件が起こったとき、観光局は事実を海外に向けて積極的に公表しなかった。知らずにワイキキビーチに訪れた観光客からは不満の声が上がった。」
(この注意書きの看板が何本もビーチの砂浜に建てられている様子が写し出されている。)


 以上が、この番組でこの問題に触れられた様子です。

 しかしこれは年末の12月24日(日)の、しかも23:45から0:15に放送されたものです。どれだけのダイバーが見ることができたでしょうか。

 本来こういった重要なことはすばやく報道されるようにと願うものです。人命にかかわる情報ですので。 
 特にダイビング雑誌には、ハワイのダイブショップの広告やスポットの紹介をしていることからそうして欲しかったと思います。

 ところで、もしこういった類のリスクが製造物由来であった場合は事態は違っていたかもしれませんね。

 私はハワイが好きです。そしてその好きなハワイに行った私がたまたまこの事件のすこし後だったことからこの事実に触れた新聞の記事と出会う機会があったのでしょう。私はホームページでいち早く(勝手にそう思っているだけですが)、これを警告として載せましたが、それが少しでも役に立てていればと願うのみです。
 そしてこの掲載文の中の私のいたらない部分に対してコメントをいただけたことは、このような地味なホームページでも目を通してくださる方がいて、この問題が結果的に人の目に触れることができていたという意味でよかったのではと思います。少なくとも専門家の方に興味を持っていただけたという点でも問題を訴えた意味があったと思います。

 皆さん、リスクを知るためには、情報が必要です。

 

情報開示の実現に関係するページ:「商品スポーツ事故の法的責任(仮)」出版委員会の活動の紹介


平成19年3月7日

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