ダイビングマスコミと旅行代理店の現状 |
この両者は、基本的に、その比重がダイバーの安全確保のための"事実としての正確な情報"
よりも、イメージとして、安易なもの、ダイビングは危険性などまるでない、楽しいことだらけのスポーツ(的)
な遊びと印象づけられるようにしていると感じられます。そして、いまだに多くの企業が、"ライセンス取得"と称しての認定証(実際は基本的に私企業の講習終了認定証にすぎない)商法や、それにまぎらわしい商法によって集客に努めています。(最近は"ライセンス"という表現が法的に問題があることがわかってきて、確かに少なくなってきています)この彼らの基本的な体質が、"高率な死亡率を生み出すのレジャー産業"の重要な要素だと思います。
ダイビングマスコミ
雑誌・書籍など:私がダイビング業界の問題点をレポートした本を出版した時、このダイビングマスコミ=雑誌の中の広告の量と質と、広告内容の掲示責任について、それらの問題点を分析・指摘した章を書きました。この時、ある雑誌社の編集部に電話してこの内容について確認などをした時に、「なんでウチの名前(分析した雑誌名)を出すんですか」と言ってきました。つまり、指摘された事はしょうがないが、他のライバル誌も同じなのに、モデルケースとしても自分のところだけ雑誌名を出すのは止めて欲しい、との話でした。確かに気持ちはよく分かりますが、指摘された問題点を改善しようという意志はまるっきりありませんでした。私も話をしていて哀しくなってきたので、本の中でもこれらの雑誌名については、いい事を紹介する部分を除いて仮名にしました。
さて、広告の問題として、雑誌の中には、例えそれがとある有名な某公社発行の本であっても、かなり悪質な業者の広告が掲載されていたり、また安全性について過剰広告と思われたりした事について聞いたところ、ほぼ共通して以下のような返事がきました。
◎(広告主について、また、その内容について)基本的に審査はしていない。
◎(広告の扱いについては)下請けに任せている。
◎掲載内容について責任は取らない。
最近、私が以前問題としていた無秩序な広告の氾濫について落ち着く傾向にあります。この理由として、不景気により、出稿そのものが減ってきた、というのがあります。また、私の知人であるダイブショップの経営者によると、口コミでしっかりした客が来るショップでは、やってきた客に良質で誠実なサービスを提供することによって広告に替えているとの事でした。また、全てではないと思いますが、彼はこんなことも言っていました。「口コミ客(リピーターも)が来ないところほど広告に頼っている」
旅行業界のダイビングに対する意識の実態
旅行代理店が、パックツアーなどのオプションで紹介しているダイブショップに、地元の業者で悪評の高い、ただし"営業活動のうまい"ショップがありました。この場合、何故、このように、人命にかかわる遊びで、評判の悪い業者を敢えて紹介しているか、と調べたところ以下のような問題点が表面化しました。平成10年(1998年)の夏も、旅行業界の中でオプションツアーとしてスクーバダイビングが目玉となっているものが多く見られました。そこで私は、新宿駅の地下街を中心として、そこでダイビングを目玉にしている旅行パンフレットを収集し、ダイビングについて正当な説明がされているかについて調べてみました。ここではその結果について報告します。
なお、このカタログ(旅行パンフレット)のダイビング関連の記述において問題がないと思われるのはだだ一つであった。その確率が5分の1というのはゆゆしき問題である。
この種の問題については、経済企画庁の国民生活審議会でも問題になっており、またスクーバダイビング事業協同組合でも、このような誇大広告(的)な記述について注意を促している。しかしながら、特にスクーバダイビング事業協同組合でも圧倒的な影響力を持ち、業界最大の会社でもあるPADIを専門に扱っている(商標までデカデカと載せている)カタログが一番ひどかった事実にはあきれてしまった。
カタログ |
問題となる部分の抜粋 |
コメント |
主催:JTSジャパンツアー株式会社 | 備考:後援が日本航空と記載 | 取得Cカードブランド: PADI,CMAS, |
C-力ードライセンス取得のための、コース。ダイビングが初めての方のためのCカード取得コ一スです。 スクールコースはペースの遅い人に合わせ、マスターできるまで教えますので心配はいりません。 |
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主催:JTBサン&サン | 備考: | 取得Cカードブランド: PADI,CMAS |
ライセンス取得コースの充実 特典についての説明で、 *特典提供のため、ダイビングライセンスカードの提示が必要となりますので、・・・ |
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主催:株式会社豊和トラベルサービス | 備考:オリオンツアー | 取得Cカードブランド: PADI,BSAC,JP,NAUI,S.E.A |
COLLEGE Cカード取得コース ダイビングカレッジ那覇5DAY'S ダイビングカレッジ本部5DAY'S ・・・ ダイビングQ&A |
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主催:株式会社ジョイ | 備考:近畿日本ツーリストグループと記載 | 取得Cカードブランド: PADI,BSAC,JP,NAUI,S.E.A |
特になし | ●説明について、唯一問題が見当たらない。 | |
主催:JAM株式会社ジャパンアメニティトラベル | 備考:レジャーツアー | 取得Cカードブランド: PADI, |
世界のダイバーの70%はPADI(パデイ)ダイバー 世界共通のハイクオリティな講習と高い安全性に裏付けされたプログラムにより、コース修了時に取得できるCカード(認定証)は、世界各地でダイビングを満喫するために欠かせないカードです。 憧れのPADIゴールドカードが取得できます 目本語で1:6 |
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