とよたま愛読会138回
    「
霊主体従 10巻 16章 〜 27」    [前回 レポートへ] [次回レポートへ]
     記:望月幹巳 メール:motomi@moon.nifty.jp


日 時  平成20年 3月23(日) 午後1時から午後4時30分まで
場 所  愛善苑 豊玉分苑 (京王線下高井戸駅下車 徒歩8分 川崎方)
     連絡先 03-3321-3896、  03-3321-8644
     
参加費は無料です。事前のお申し込みも不要です。霊界物語をお持ちでない方もご参加できます。
物 語   霊主体従 10巻(酉の巻)16章:固門開 〜 27章
:言霊解1

★ 報告
早春の候、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと思います。
今回の拝読会は、六名を集めまして無事に行われました。

 休憩中には霊界の存在や立て替立て直しの意義などについて、参加者の間で活発な議論が交わされました。私自身は、普段の生活の中にも、人間の霊的な役割を意識しつつ行動しなければならないとの思いを、改めて強く致しました。ありがとうございました。皆様はいかがでしたでしょうか。

 物語は黄泉比良坂の戦いの顛末を描いています。淤藤山津見、固虎、照彦らの活躍によって常世城とロッキー城は同士討ちの混乱に陥り、松・竹・梅、月・雪・花らの宣伝使たちの活躍により魔軍は骨抜きになり、日の出神の神光に照らされて、硬直してしまいます。

正鹿山津見の神歌により、大国姫は降伏・改心し、黄泉大神となって幽界で幽政を司る職掌に就く事になりました。

 伊弉諾大神は、淤藤山津見を大禍津日神に任命します。大禍津日神とは、禍津神たちを監視・監督し、必要に応じて誅罰を加える役目です。また淤藤山津見に降伏し改心した大自在天・大国彦は、八十禍津日神に任命されました。八十禍津日神は、さらに各地に分遣して小区域の禍津神たちを監督・誅罰する役目です。

 大洪水以前から、地上神界の一大勢力として国祖のご神業を妨害してきた大自在天一派ですが、黄泉比良坂の戦いによって、大国彦・大国姫ともに、邪神を征伐する役目を負うこととなりました。

 

★ 拝読箇所で気のついたこと   

霊主体従 酉の巻
第一篇 千軍万馬
第一六章 固門開(446)

  • 淤藤山津見は固虎に固山彦と名を与えて、ロッキー山城に忍び込もうとした。固虎は出征から戻ってきた振りをして、ロッキー山城の門を開けさせようとする。

  • 門を開けさせた固虎は、淤藤山津見を伴って場内へ進み入る。門番たちが喧嘩を始めたところへ、またしても後から門を激しく叩く者がある。そして、ついに強力に任せて門を打ち破って中へ入ってきたのは、照彦であった。

  • 門番たちは照彦に恐れをなして震えている。照彦はゆうゆうと美人の女宣伝使たちを従えて場内に入っていった。その歌う宣伝歌に、門番たちは大地に縮み上がってしまった。


  • 第一七章 乱れ髪(447)

  • 城内に進み入った固虎は、逆国別に出会う。固虎は、宣伝使・淤藤山津見を生け捕って帰ったと告げて、「日の出神」に注進するようにと伝えた。

  • 大自在天の「日の出神」が現れ、固虎と淤藤山津見に面会した。淤藤山津見は元大自在天の部下・醜国別である。

  • 淤藤山津見は大自在天に、自分が今三五教の宣伝使となっているのは、三五教に潜入して、内情を探るためだ、と答えた。そして、伊弉冊命に化けているのは大国姫であろう、と企みを問いただして明かさせた。

  • しかし大自在天は二人が松・竹・梅の三姉妹の宣伝使を捕らえてこなかったことを疑い、問い詰めた。二人は困惑してしまうが、そこへ照彦が蚊ヶ虎の姿となって現れ、松・竹・梅の宣伝使を差し出した。

  • そして昨年、常世城からロッキー山に護送されてきたのは、目の国の月・雪・花の三姉妹であって、これは常世城で常世神王の影武者をしている広国別の謀反の証拠である、と大自在天に信じさせた。

  • 怒った大自在天は、逆国別に命じて、広国別捕縛の軍を常世城に向けた。

  •  

    第十八章 常世馬場(448)

  • 常世城では門番たちが、のんきに話しにふけっていた。そこへ、ロッキー山からやってきた逆国別が到着した。

  • 門を開けさせた逆国別は、城の出入り口を兵士たちに見晴らせて、乗馬のまま中門を潜り進んで行く。


  • 第十九章 替玉(449)

  • 広国別、広国姫は、今度の大戦の行く末をひそひそと話し合っていた。そこへ、ロッキー城から日の出神の使いとして、逆国別がやってきたと報せを受けた。

  • 広国別は、召使の笠取別を呼び、にわかに大臣待遇に任じて代理とし、逆国別の応対をするようにと命じた。

  • 笠取別は大臣待遇となり、勇んで逆国別の前に現れ、常世神王であるかのように振舞うが、捕らえられてしまう。笠取別を広国別と勘違いした逆国別は、そのままロッキー山に引き上げてしまった。


  • 第二十章 還軍(450)

  • 逆国別が去った後、常世城から黄泉島へ出陣したはずの竹山彦が、大軍を従えて帰ってきた。竹山彦は、ロッキー城の日の出神が広国別を召捕ろうとしていることを探知して、警護のために帰ってきたのだ、と述べた。

  • そして、逆にロッキー城を攻めて日の出神の大自在天をとりこにし、自分たちがロッキー城の主となろう、と広国別をたきつけた。

  • ロッキー城はこの様子を聞いて驚き、黄泉島からやはり軍団の一部を割いて、急ぎロッキー城の防備に回らせた。そのため、黄泉島の大自在天軍は大半が削がれてしまった。


  • 第二十一章 桃の実(451)

  • 一方本物の日の出神は、神伊弉諾神の命を奉じ、三軍を率いて黄泉島に進んだ。大自在天・大国彦の軍勢は多くの魔神・魔軍を布陣したが、神軍の前には魔力を発揮することはできなかった。

  • しかし魔軍の将・美山別らの反撃に、神軍の形成はにわかに不利になった。このとき松代姫、竹野姫、梅ヶ香姫の三姉妹の宣伝使は、月・雪・花の三姉妹を従えて、宣伝歌を歌いながら敵の陣中に向かって舞い踊った。

  • 魔軍は女神たちの美しさに心魂を奪われ、武器を地に捨てて見とれていた。魔軍は闘う力を失って、ただ平伏するのみであった。

  • この三姉妹のはたらきに対し、神伊弉諾命の声が中空から語りかけ、意富加牟豆美神(おほかむづみのかみ)と名を与えた。
     

  • 第二二章 混々怪々(452)

  • 黄泉島の形成は、ロッキー山に伝えられた。大雷は、見方の全敗を大国彦、大国姫に注進した。

  • そして松・竹・梅の三個の桃の実に化けていたはずの国玉姫、杵築姫、田糸姫らもロッキー山に帰城した。そして、負け戦にも関わらず、大笑いをして大国姫を驚かせた。

  • 敗軍を報せに来た大雷は実は、本物の日の出神の使い・鬼武彦の化身であった。そして国玉姫、杵築姫、田糸姫、火雷ら魔軍の中心的な諸将も、鬼武彦の眷属が化けた姿であったことが明かされた。


  • 第二三章 神の慈愛(453)

  • そこへ大自在天・大国彦がやってきて、常世城の広国別が攻め寄せてきた、と伝えた。そして自分はここで広国別を迎え撃つが、大国姫は黄泉島へ行って神軍と最後の決戦をするように命じた。

  • 大国姫が黄泉島へ向かって出立すると、固虎と淤藤山津見がやってきて、大国彦にロッキー城の落城を告げた。大国彦は慌てて二人を連れてロッキー城に駆けつけると、そこには人影もなく、ただ城門が開け放たれているのみであった。

  • 淤藤山津見と固虎は自らの三五教への改心を明かし、大国彦に降伏を迫った。大国彦は最後の力を振り絞って大刀を抜き放ち、二人に撃ってかかる。二人は剣の下をかいくぐり、表門めがけて逃げ出した。

  • 固虎は逃げながら、三五教の教えのために大国彦に反撃できないことを嘆くが、淤藤山津見は固虎に、敵といえどもすべては神の子であり、神の子を傷つけることはできない、と諭し、大国彦に改心を迫るのはまたの機会にしよう、と告げた。

  • 二人を追って来た大国彦は、この会話を聞いて三五教の仁慈に富んだ教えに心を打たれ、大声をあげて泣きはじめた。大国彦は、泣き声を聞きつけた淤藤山津見に対して、改心を申し出た。

  • 淤藤山津見は大国彦に、これから常世城に向かって広国別を言向け和そう、と促した。三人が常世城に向かうと、常世城の竹山彦らの軍勢は案に相違して、歓呼で迎えた。

  • これより、常世城とロッキー山には、十耀の神旗が翻った。


  • 第二四章 言向和(454)

  • 黄泉島の戦場で、神軍の言霊に戦意を喪失していた魔軍は、ロッキー山の伊弉冊命(=大国姫)自らの出陣を聞いて、再び勢いを盛り返し始めた。

  • このとき日の出神は黄泉比良坂の上に立ち、天地神明に祈りを捧げると、大火球となって魔軍の前後左右を唸りを上げて飛び回り始めた。

  • 魔軍は神光に照らされて化石のごとく強直してしまった。

  • 正鹿山津見は進み出て、魔軍に降伏を諭す宣伝歌を歌い始めた。そして大国姫に対して、幽界に出て黄泉醜女を言向け和し、幽界に落ち行く魂を和める役割をなせ、黄泉の神となれ、と呼びかけた。

  • 大国姫はこの歌に感じ、黄泉の大神となって幽政を支配することとなった。ついに伊弉諾神の軍勢は、言霊によって魔軍を言向け和すことに成功し、天教山に凱旋した。

  • 魔神たちは、そのまま行きながら悔改めて善道に立ち返るものもあり、また根底の国に落ち行きて、黄泉大神の戒めを受けて長い年月の苦しみを受け、その結果霊魂を清めて現界に生まれ変わり、神業に参加するものも多数あった、とのことである。


  • 第二五章 木花開(455)

  • 伊弉諾命の凱旋に、伊弉冊命は戦勝の歌を歌った。そしてあをぎが原の神殿の奥深くに姿を隠した。

  • 続いて木花姫命、日の出神が喜びの歌を歌った。天教山は、神々の歓喜の声に包まれた。


  • 第二六章 貴の御子(456)

  • 神伊弉諾大神は、青木ヶ原の中津瀬に降り、身魂を漱ぎ、各々の神々の司を定めた。

  • 大国彦を八十禍津日神に命じた。かつての大国彦の従臣たちにもその職掌を分けた。そして淤藤山津見を大禍津日神に命じた。大禍津日神は悪鬼邪霊を監督し、誅罰を加える役目である。八十禍津日神は、各地に分遣されて、小区域の禍津神を監督し罰する役目を負う。

  • 豊国姫神は神直日神となり、月照彦、足真彦、少彦名神、弘子彦神にその神業を分担させた。国直姫神を大直日神に任じ、高照姫、真澄姫、純世姫、竜世姫、言霊姫に役割を分担させた。いずれも皆、霊的主宰の神々である。

  • 次に木の花姫神、日の出神を伊豆能売神に任じた。

  • すべて神人の身魂は、正神も邪神も、上中下・百八十一の階級に分かれる。それぞれを洗い清める底筒男神々、筒之男神々を定めた。

  • こうして分掌の神々を定めて、左の目を洗ったときに天照大御神を生み、太陽界の主宰とした。右の目を洗ったときに月読命を生ませ給い、太陰界の主宰とした。

  • 最後に豊国姫の身魂を神格化して、神素盞鳴尊(またの名を国大立命)とした。大海原を司らしめた。国大立命の四魂は、月照彦神、足真彦神、少彦名神、弘子彦神である。

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    第二篇 禊身の段
    第二七章 言霊解1(457)

  • 伊邪那岐神は陽神、伊邪那美神は陰神である。天地の陰陽はめぐるが、人の息は双んで出入をなす。人の息は、両神の宮である。

  • 天の浮橋は、水火おのずからめぐって縦横を成す。孕んで胎内に初めて動くのが、天の浮橋である。

  • 伊邪那岐命と伊邪那美命の神徳は、地球を修理固成し、生成化育を止まないようにする御神徳を持ち、発揮する。

  • 伊邪那岐命は天津神の心を奉戴して大地を保ち、善道にいざなう水火様である。伊邪那美命は身体地球の基台となり暗黒界を照らし給う。太陰の活用あり、月の大神様、瑞の御魂である。

  • 伊邪那岐命が『吾は厭醜悪穢国に到りて在りけり』と言ったのは、現代が道義の廃れた状態であることを言うのである。

  • 筑紫の日向の立花の小門の阿波岐原に到り、禊をしたというのは、大々的宇宙の大修祓を断行することを宣言したのである。「筑紫の日向の立花の小門の阿波岐原」は、霊系である高皇産霊神の神業を大成する霊場である。

  • 美曾岐は風と水の霊徳を発揮してあらゆる汚穢を祓い塵埃を清める修祓である。

  • 伊邪那岐命が帯を投げ捨てたというのは、すべての教育・宗教・倫理の学説を、根本から革正する、ということである。

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