とよたま愛読会139回
「霊主体従 10巻
28章 〜 37章」
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記:望月幹巳 メール:motomi@moon.nifty.jp
日 時 平成20年 4月27(日) 午後1時から午後4時30分まで
場 所 愛善苑 豊玉分苑 (京王線下高井戸駅下車 徒歩8分 川崎方)
連絡先 03-3321-3896、 03-3321-8644
参加費は無料です。事前のお申し込みも不要です。霊界物語をお持ちでない方もご参加できます。
物 語 霊主体従 10巻(酉の巻)28章:言霊解2 〜 37章:祝宴
★ 報告:
今回は私が参加できませんでしたが、第十巻の最後まで拝読を行っていただきました。
拝読箇所は言霊解の続きから始まります。
聖師様が古事記の伊邪那岐命の黄泉国行きの段を解説しています。
古事記中には、現代の社会改革の予言が含まれており、「皇国」とは本来、同義的に世界を統一すべき神明の国であると喝破されています。
これが皇典古事記の御遺訓=皇道なのであり、皇道に基づいて国政の改革をなすべきである、と説かれています。
物語は、黄泉比良坂の戦いの後の世界を語り始めます。
黄泉比良坂の戦いの勝利により、世界はミロクの世を現出しました。
伊邪那岐皇大神は日の世界に、神伊邪那美大神は月の世界に帰り給いました。
速須佐之男大神が大海原を治め、木之花姫命と日の出神が現・幽・神界を守ります。
大自在天・大国彦と妻神・大国姫は改心し、幽界を守護する正しい神となりますが、ウラル彦・ウラル姫はまたしてもアーメニヤに都を構え、世界を乱す企みを開始します。
三五教の宣伝使・東彦は石凝姥神となり、アーメニヤに宣伝に行く途中、ウラル彦の手下の邪神・蛇掴に苦しめられている村にやってきます。
そこで宣伝の旅に出ていた梅ヶ香姫と出会った石凝姥神は、協力して蛇掴をアルタイ山から追い出しました。
危急を救われた村の酋長・鉄彦は、二人の宣伝使の従者となって、共にアーメニヤに進んで行くことになりました。
★ 拝読箇所で気のついたこと
霊主体従 酉の巻
第二篇 禊身の段
伊邪那岐大神が御裳を投げ捨てた、というのは平民教育を革正した、ということである。また御衣は肉体、すなわち医術のことである。現代の西洋医学も漢方医も、これを廃して、神国固有の医学を採用せなくてはならない、という意味である。
御褌は交通機関、通信機関のことであり、これの大変更が必要である。御冠は華族・神官・大臣・高等官らのことである。同様にして、陸海軍にも大々的改良を加え、神軍の兵法によらねばならないことが示されている。
次に農工商に使用すべき機械器具の大改良が必要である。
ここまで、伊邪那岐大神投げ捨てたものによって生った十二柱の神々は、大神の大英断によって、世界の各方面に大々的改革を実行され、もって宇宙の大修祓の端緒を開いた神業を現している。
現代は上流社会が体主霊従の行為をなし、神に反対している。下流社会には権力も財力もなく、改革を実行する実力がない。そこで大神は中つ瀬である中流社会に降り潜んで、世界大修祓、大改革の神業を遂行したまうのである。
大神が宇宙の大修祓をなしたときに出現した神は、八十禍津日神、大禍津日神の二柱である。八十禍津日神、大禍津日神は禍津神たちを監督・制御・懲戒する神である。
「日」の字が名前にあることで、悪神である禍津神と区別する。「日」の字がない八十禍津神、大禍津神は悪神である。
第二九章 言霊解 三(四五九)
神直日神は、宇宙主宰の神の直霊魂である。大直日神は、天帝の霊魂の分け御魂である人間の霊魂を完全にしようとする直霊である。これが伊吹戸主神である。
八十禍津日神、大禍津日神は瀬織津姫神である。伊都能売神は、速秋津彦神、速秋津姫神という。神素盞鳴神を速佐須良姫神と言う。以上の四柱の神々を総称して、祓戸の大神、というのである。
大禍津日神は大神の神勅を奉じて邪神を討伐する大首領の神である。八十禍津日神はその指揮下で働く将卒である。
さらに、直霊について大要を示す。
直霊は過失を未然に消滅する力がある。直霊は平時には現れない。事があったときに発動する。神直日とは、天帝の本霊である四魂に備わる直霊魂である。
大直日とは、天帝から賦与された吾が魂の中に備わる直霊魂のことである。
<曲霊>
曲霊を、八十曲津神、大曲津神という。八十曲津神は霊魂の外に存在しており、災禍をなす曲霊である。大曲津神は自分の霊魂中にひそむ曲霊である。
曲霊が荒魂を乱すと争いが起こる。和魂を乱すと悪になる。幸魂を乱すと逆となる。奇魂を乱すと狂になる。
曲霊は、体を重んじ霊を軽んじて生り出た悪霊である。いわゆる悪魔、邪神、妖魅、探女である。
<神明の戒律>
省みる、恥じる、悔いる、畏れる、覚るの五情は、霊魂の中に備わっている。すなわちこれが、神明の戒律である。みだりに外に戒律を作るべきではない。むしろ、外的な戒律は社会の発達、人智の開明に大いなる害をなすものである。
省みる=直霊、恥じる=荒魂、悔いる=和魂、畏れる=幸魂、覚る=奇魂のはたらきである。
<直霊五情曲霊の解>
荒魂は勇である。勇のはたらきは進、果、奮、勉、克である。
和魂は親である。親のはたらきは平、修、斎、治、交である。
幸魂は愛である。愛のはたらきは益、造、生、化、育である。
奇魂は智である。智のはたらきは巧、感、察、覚、悟である。
<義>
義は四魂のおのおのにそなわっている。奇魂である智は「裁」である。これが裁智である。和魂である親は「制」である。これが制親である。荒魂である勇は「断」である。これが断勇である。幸魂である愛は「割」である。これが割愛である。
過ちを悔改めるのは、四魂それぞれに備わった義のはたらきによる。
<欲>
欲は四魂より出るものである。欲はそれぞれの義を対応している。ゆえに、義のはたらきである裁・制・断・割に対して、名?
経の魂である荒・和二魂の主宰する神魂を厳の御魂という。緯の魂である奇・幸二魂の主宰する神魂を瑞の御魂という。厳瑞合一した至霊を伊都能売御魂という。
第三〇章 言霊解 四(四六〇)
水底に生れる各綿津見神の段の言霊を解釈する。万物の穢れを洗浄し、清浄ならしむる活用をミナソコというのである。水は低きに集まり、熱によって姿を変え、雲雨となって地上一切を保育する。こうした活用のある神霊を称えて、水の御魂というのである。
ミは生成化育、ナは万物の統御、ソは神知妙徳を発揮、コは大神人が隠伏する低所を指している。
<綿津見の神の言霊解>
ワは物・人の起こりにして、世を保つ言霊である。タは対照力である。ツは大金剛力である。ミは身であり充ち満つるの意にして、惟神大道のミチである。
以上の四言霊をもって思考するときは、実に無限の神力を具備し、円満充全にして、天下の妖邪を一掃する、五六七の大神のご活動ある神であることがわかるのである。
<筒之男命>
ツツノオの言霊は、大金剛力を具有し、正邪・理非を決断し、水の性質を発揮して悪事を洗い清める、霊主体従日本魂の御魂に復帰せしめるという神名?
その神名に、底・中・上が区別されているのは、大いに意味があることである。それぞれ、神界と現界社会の三段を現している。筒之男命は、三段に別れて厳社会の大改革を断行する、という御神事である。
神界の大祓行事でなくては、曲津神を征服?
神界の権威である宇宙の大修祓は、万?
皇国とは、世界を同?
第三一章 言霊解 五(四六一)
墨江の三前の大神の言霊解説
神鏡のように顕幽を透徹し、真の中心に位置してあらゆるところに到達する。各自の天賦の御魂を明らかにする。地の高天原に八百万?
ゆえに三柱の大神のご活動があるときは、一切?
ついに天照大神、月読命、須佐之男命の三柱の貴の御子が生まれ、日・地・月各自その位にたって全大宇宙を平安に治めたまうに到ったのである。
天地経綸の司宰者として生まれた人間は、各自御魂を磨き清め、神人合一の境地に入って、宇宙の大禊祓の御神行に奉仕しなくてはならない。
<宇都志日金拆命>
綿津見神の御子である。その御神名?
真理に徹して事物の本末を明らかにする。無限絶対無始無終の神名?
宇宙の大修祓の原動力の位置にある神と言う意義である。
<阿積の連>
アヅミの活用は、天之御中主神の霊徳が現れて、月の本能を実現する真人ということである。
ムラジは天津誠の神理をもって、神名?
伊邪那岐大神の宇宙の大修祓の神功なくては、神人を安息させることはできない。現代は、大神の禊ぎの大神事が大々的に必要な時機が迫っていることを確信するものである。
また、国祖国常立尊、国直日主命、稚姫君命の神剣の御発動を期待し奉る次第である。
第三篇 邪神征服
海月なす漂える国を固めた伊邪那岐皇大神は、日の国の元津御座に帰りましました。そして神伊邪那美大神は、月の御国に帰りましました。
速須佐之男大神が大海原の主宰神と定められた。そして、伊都能売の神の霊である木之花姫神と日の出神に、現界・幽界・神界を守られた。
天地はよく治まり、ミロクの御代となった。
しかしそうした時代もつかの間、荒ぶる八岐大蛇や鬼や狐の曲津神が起こって神の国をかき乱す。
大自在天・大国彦とその妻神大国姫は、真の神の光に照らされて神人を守る神となった。
しかし常世彦・常世姫の末裔であるウラル彦・ウラル姫は、懲りずにまた盤古神王と偽って、アーメニヤに都を構えてまたぞろ世を乱す活動を始めた。
東雲別の宣伝使・東彦は、石凝姥神となって、アーメニヤに宣伝をしようとアルタイ山の原野に進んで行く。
ここには大きな川が行く手をふさいでいた。この川は渡る者の命を奪い、死の川、魔の川といわれる恐ろしい川であった。
そこへ上流から濁流が流れてきて、巨大な材木を流し、自然に浮橋ができた。この光景を見て魔の川のほとりに話しにふける四五人の男たちがいた。
男たちは、ウラル彦が三五教の宣伝使を捕らえればこの川に橋をかけてやる、と言っていたことを思い出して話していた。そこへ石凝姥神が三五教の宣伝歌を歌いながらやってきた。
男たちは川べりの砂の中に首から下をすっかり隠して潜り、宣伝使を待ち構えた。そこへ石凝姥神がやってきて川の面をみると、沢山の材木が自然の浮橋を架けている。
石凝姥神は神恩を感謝し、河辺で神言を奏上し始めた。おりしも日は西山に傾きはじめている。すると、祝詞の声が始まると共に、付近の河辺からうめき声が聞こえてきた。
石凝姥神は正体を見極めようと河辺の砂原に降りた。すると男たちはむっくと砂から姿をあらわし、宣伝使を捕らえようと前後左右から石凝姥神を取り囲んだ。
石凝姥神は天の数歌を唱えると、男たちは頭痛を催して、砂の中に逃げ込んだ。石凝姥神は砂を握って団子にし、ふっと息をかけると石になった。それを砂の中の男たちに次々に投げつけると、男たちはたまりかねて砂から姿を表し、両手を合わせて平伏し、降参した。
石凝姥神はこの土竜のような男たちを許す宣伝歌を歌った。男たちは石凝姥神の神にしたがって浮橋を渡り、一緒にアーメニヤに宣伝に行くこととなった。
第三三章 鰤公(四六三)
男たちは石凝姥神と一緒に浮橋を渡り、久しぶりに故郷の対岸に帰ってくることができた。男たちの中の鰤公は、一同を代表して石凝姥神に願い出た。
鰤公によると、アルタイ山には蛇掴という悪神が棲んでおり、蛇を食べているのだが、蛇が足りないときには人間を食らう。そのため村人たちは手分けして蛇を獲っているのだが、寒いときにはたいへんな苦労を強いられている、という。
石凝姥神は、そんなことはなんでもない、アルタイ山に登ってその魔神を退治してやる、と請け負った。男たちは石凝姥神を自分の村に案内していく。
村は金谷村という。村は何ゆえかどの家も灯りがついておらず、やや高いところに一柱だけ火がまたたいていた。そこは金谷村に酋長・鉄彦の屋敷であった。
石凝姥神は門外から声を張り上げて宣伝歌を歌い始めた。中から現れた門番の時公は、酋長の娘・清姫が、蛇掴の餌食になろうとしている、と状況を説明した。そして、鰤公の娘もすでに蛇掴に食われてしまったのだ、と語った。
鰤公はそれを聞いてその場に倒れてしまった。
石凝姥神は門をくぐって進み入った。
第三四章 唐櫃(四六四)
時公は三五教の宣伝使がやってきたことを酋長に知らせに行った。酋長は、三五教を引き入れたら、ウラル彦配下の蛇掴にまた難題をふっかけられると思い、追い返すように怒鳴りたてた。
このとき玄関で石凝姥神は、自分がこの曲事を祓い清めよう、と宣伝歌を歌った。この歌を聞いて酋長をはじめ一同は、蘇生したごとくなり、踊りくるってよろこんだ。
このとき、門を潜って入ってきた女があった。そして玄関で三五教の宣伝歌を歌い始めた。これは梅ヶ香姫であった。
石凝姥神と梅ヶ香姫は、この奇遇に互いに顔を見合わせた。
第三五章 アルタイ窟(四六五)
梅ヶ香姫は、酋長の娘・清姫の身代わりとなって、唐櫃に入った。石凝姥神と時公は唐櫃を担いで、村人と共にアルタイ山に向かった。
アルタイ山の山口にさしかかると、にわかに空は黒く曇り、ものすごい山おろしが吹きすさんできた。村人たちはいっせいに逃げ出した。石凝姥神と時公は、近くの茂みに潜んで、様子を窺っている。
するとアルタイ山一帯に青い火がまたたきはじめ、その中でもひときわ大きな火が唐櫃に向かって降りてきた。しかし唐櫃の中から宣伝歌が聞こえてくると、火光は唐櫃の上を回るだけで降りてこない。
宣伝歌がさらに大きくなると、アルタイ山の青火は次第に小さくなって消えていってしまった。唐櫃の上を回っていた大きな青い火光も、西南の方向に逃げていってしまった。
石凝姥神は梅ヶ香姫の唐櫃を開け、悪神が逃げ去ったことを告げた。梅ヶ香姫は、石凝姥神を蛇掴に擬して、討ってかかる真似をする。石凝姥神は防戦する。
暗闇の中、梅ヶ香姫は時公の近くにばったりと倒れた。時公は驚いて、蛇掴に命乞いをする。それを聞いた石凝姥神は、蛇掴の声色を使って時公をからかいだした。
時公は窮地に陥って、石凝姥神や梅ヶ香姫の悪口を並べ立て出した。石凝姥神は元の声に戻って時公をたしなめた。
そうこうするうちに夜が明けてきた。見ると、そこら中に鬼の形をした岩石が散乱している。石凝姥神は辺りの岩で石鎚をつくり、鬼の石像を片っ端から打って砕いて回った。不思議にも、鬼の石からは血煙がさかんに噴出した。
すべての鬼の石像の首を落とすと、三人は凱歌を上げながら村に帰ってきた。
第三六章 意想外(四六六)
酋長夫婦をはじめ村人たちは、石凝姥神らを喜んで迎えた。しかし時公が大法螺を吹きだして、蛇掴をやっつけたのは自分だと、手柄話を始めだした。そして、蛇掴は降参したが、最後に人間の食い納めに、酋長一家を食べにくるのだ、と出鱈目を言い始めた。
酋長一家と村人たちはわっと泣き出すが、時公が冗談だ、というと村人たちは怒って時公に詰め寄った。
石凝姥神は宣伝歌で、昨晩の様子を村人たちに伝えた。石凝姥神の宣伝歌を聴いて、酋長もやっと安心した。そして宣伝使に感謝の意を表すために祝宴を開いた。
酋長の鉄彦は、宣伝使に感謝の歌を歌い、三五教への帰依を誓った。この後、鉄彦は梅ヶ香姫の従者となって、アーメニヤに進んで行くことになる。
第三七章 祝宴(四六七)
祝宴の中、村人たちは、石凝姥神の宣伝歌で知った時公の失態をあげつらって時公を囲んでいる。時公はどこ吹く風で、またしても法螺話を始めた。村人たちはまともに取らずにはやしている。
鰤公は、時公から娘は食われたと聞いていたので、祝宴の中でも大泣きしている。村人の一人が鰤公に、娘は死んでおらず、祝宴に来て鰤公を探している、あれは時公がお前を脅かしただけだ、と伝えた。ここに鰤公は妻と娘と再会を果たし、嬉し涙を流している。
祝宴の最後に、梅ヶ香姫が三五教の教えを誓いを宣伝歌に歌った。酋長の鉄彦は、後事を妻の鉄姫に託して、宣伝使の供としてアーメニヤに進んで行くこととなった。
望月 記
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