とよたま愛読会142回
「霊主体従 11巻
26章 〜 12巻07章」
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記:望月幹巳 メール:motomi@moon.nifty.jp
日 時 平成20年 7月27(日) 午後1時から午後4時30分まで
場 所 愛善苑 豊玉分苑 (京王線下高井戸駅下車 徒歩8分 川崎方)
連絡先 03-3321-3896、 03-3321-8644
参加費は無料です。事前のお申し込みも不要です。霊界物語をお持ちでない方もご参加できます。
物 語 霊主体従 11巻(戌の巻)26章:橘の舞 〜 12巻(亥の巻)07章:覚醒
★ 報告:
お知らせ
今回も毎年八月恒例の懇親会を予定しております。事前のお申し込みは必要ありません。
参加ご希望の方は、午後十七時三十分までに、豊玉分苑にお越しください。
懇親会のみの御参加も可能です。
費用は御代を皆様で割っていただいておりますが、通例ですとだいたいお一人四千円から五千円前後程度です。
ぜひ奮って御参加ください。
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今回の拝読会は、真鉄さん、塩津さん、岩田さん、高木さん、猿渡さん、伊達(千)さん、そして私望月の七名を集めまして、無事に行われました。
- コーカス山の大気津姫退治は、三組の宣伝使の結婚式の祝宴で大団円を迎えます。
その祝歌の中には、神素盞嗚大神の御神格や御神業を読み込んだ歌が多く見られました。
また、鉄谷村の時公は、黄泉比良坂の戦いにも従軍した時置師神の化身であったことが明かされました。
続いて第十二巻に入りました。
- コーカス山に進んだ神素盞嗚大神が、各地の邪神を言向け和すために、宣伝使を派遣する物語が続きます。
- 十二巻の序文では、霊界物語は神界の神劇を著したものであることが説かれています。
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この神劇を理解しなくては、断片的な教祖のお筆先が、どのような文脈でどのような意味を持っているのか、理解できないのである、との説明があります。
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聖師様は忠臣蔵を例えに使って、筆先には由良之介(現代の忠臣蔵の大石内蔵助)のせりふもあれば、悪役の九太夫のせりふも含まれている、と説明しています。
- つまり、お筆先の文言には正神の神言もあれば、邪神の惑言も含まれている、ということでしょうか。
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そうして、それらを正しく立て別けて、国祖がお筆先で伝えようとした神諭の真意を理解するためには、霊界物語によって、神諭のバックグラウンドとなっている神劇を理解することが必須である、と説かれているようです。
★ 拝読箇所で気のついたこと
第五篇 乾坤清明
第二六章 橘の舞(493)
- 橘姫は立ち上がり、祝歌を歌い、それに合わせて自ら祝いの舞を踊った。
- 天之児屋根命は立ち上がり、月雪花の三姉妹の祝歌に対するお礼の返歌を歌った。
そして歌の中に、大地の主と現れました皇大神の政を称える歌を詠み込んだ。
- 太玉命は立ち上がって、簡単な祝歌を歌った。
神々はまた各々祝歌を歌って遷宮式はめでたく終了した。
第二七章 太玉松(494)
- 三組の神前結婚式は、数多の神人を集めて行われた。石凝姥神は神主となって祝詞の言霊を上げた。
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神前に天津神籬を立てて、それを撞の御柱に見立てて、太玉命は左から、松代姫は右から歌いながら廻り、娶の儀式を行った。
第二八章 二夫婦(495)
- 続いて天之児屋根命が左から、梅ヶ香姫が右から廻った。
- 次に、天之目一箇神と竹野姫が左右から柱を廻って結婚式を終えた。
- 引き続いて酒宴に移り、神人らは歌を歌って宴席をにぎわせた。
第二九章 千秋楽(496)
- 石凝姥神は、これまでの旅路を歌に歌い、めでたい結末に終わった結婚式への祝歌を歌った。
- 鉄谷村の時公は、時置師神の化身であった。
時置師神は、立って祝いの歌を歌った。
歌も踊りも滑稽な様に、一同は笑い転げた。
- 続いて秋月姫、深雪姫、橘姫も再度祝歌を歌った。
- 時公は八公、鴨公にも歌を所望した。
八公、鴨公は滑稽な祝歌を歌って場をにぎわした。
コーカス山の婚礼は、ここにめでたく千秋楽を迎えることになった。
霊主体従 12巻 (亥の巻)
序文
- 教祖の筆先とは、霊眼に映った現在過去未来や神々の言霊を断片的に筆写したものである。
- 演劇にたとえてみれば、各役者のせりふを抜書きした、暗記用の覚書のようなものである。
だから、神劇全体を目撃したものでなければ、その真意を評することはできないのである。
- それぞれのせりふを集めて一つの芝居を仕組むのは、緯の役なのである。
- 霊界物語の役目とは、太古の神々の活動を始め、現在過去未来の神界の活劇を、断片的に示すことなのである。
- だから、教祖の筆先を緯役が勝手に組み替えた、というのは大なる誤解である。
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むしろ、筆先の断片を抜き出して勝手に解釈し、真の神の教えを軽信した結果、昨春のような事件を引き起こしたのである。
- 物語は歴史のみでなく、教訓でもあり、筆先の解説でもあり、確言書でもあり、また大神劇の脚本でもあるのである。
- この物語に拠らなければ、神界の御経綸・御意思は到底分かるものではないのである。
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物語は、数十万年前の霊界の事を示しているので、多々不思議な点がある。故に不審な点も多々あると思うが、筆先と霊界物語は経緯不離の関係にあることを考えて欲しい。
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今まで緯役が発表した筆先の解釈は、緯役自身が神界の実地に触れて根拠のある点のみを、発表しているのである。それが理解できないのは、神劇を目撃していないからである。
- それゆえに、霊界物語(=神劇)を発表することにしたのである。
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筆先に一言一句も変えてはならない、とあるが、緯役にはよく調べて出してくれ、とも言っている。「変えてはならない」とは、緯役以外の者に対しての言葉であることを、混同してはならない。
総説歌
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二十四年の年月を経巡りて、地の高天原も治まった。干支もめぐり、今日如月の八日、梅の香が薫る空に高く輝く瑞月も、黒雲に包まれて浮世の悩みを覚った。
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二月九日に松岡芙蓉仙人の導きで、高熊山の岩窟にこもって天地の神の教えを受け継ぎ、産土神に伴われて須弥仙山に登り、宇宙の外に身を置いて、過去現在未来の世の有様を悟った。
- それから十二の干支も三廻り目に入った。
いよいよ今日は霊界物語も、十二の干支にちなんだ十二巻の口述を開始する。
第一篇 天岩戸開(一)
第一章 正神邪霊(497)
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神伊邪那岐大神の命によって、海原に漂う国を治めようと速須佐之男大神は、さまざまに心を砕いて、四天使を四方に使わして神人を教化せしめた。
- しかし服する神人は少なく、荒ぶる神はそこかしこに湧き起こった。
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日の出神や木花姫命のはたらきにより、一度は平らかに治まったが、その御世も夢のように過ぎ去って、再び曲津神の荒ぶ世の中になってしまった。
- 神素盞嗚大神は、地教山を出てコーカス山に現れ、正しい神人らを呼び集め、曲津神を言向け和そうとしつつあった。
- 磐楠彦の三人の息子・高光彦、玉光彦、国光彦は、神素盞嗚大神の命を受けて、筑紫島の豊の国の宣伝に赴いた。
- 邪神に憑依されたウラル彦は、鬼武彦ら白狐らに包囲され、ウラル山に押し込められて活動できずにいた。
ウラル姫はコーカス山に根拠を定めようとしたが、神素盞嗚大神の勢力に奪われた。
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曲津神たちはアーメニヤの都から四方八方に散り、世界各地で悪逆無道の限りを尽くすに至った。地上は闇に閉ざされ、各所に争いが起こった。
- 神素盞嗚大神は心を痛め、母神・伊邪那美大神の在す月界に還ろうとまで思いつめるまでに至った。
第二章 直会宴(498)
- 磐楠彦の三人の息子・高光彦、玉光彦、国光彦は、筑紫島に渡り、イホの都に宣伝歌を歌いながらやって来た。
- 三人はとある森林にやってきて、野宿に一夜の宿を取った。
そこには小さな国魂神の祠があった。夜中ごろ、大勢の人が祠にやってくる物音がした。
兄弟は目を覚まし、耳を傾けた。
- 一人の男が代表して神酒を献じ、何事か祈りを捧げた。続いて直会の宴になり、人々のざわめきが聞こえた。
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兄弟たちが人々の話を窺っていると、天候不順で不作の村では、村人たちが酋長や長者の春公に不満を持ち、財産を開放するように要求していた。
酋長や春公は、蓄えはまさかのときの備えであって、ここは耐えて生活をなんとかつないで凌ぐ時機だと説得している。
- 村人たちはほとんどがウラル教だったが、酋長と春公は三五教であることを自ら明かしていた。
- 村人の初公は、ついに強硬手段に出て、人々を率いて酋長と春公に襲い掛かった。
第三章 蚊取別(499)
- イホの都の町外れの国魂神の祠の前で、初公を始め群衆は、直会の席で酔いに任せて酋長と春公に棍棒で襲い掛かった。
- そのとき、闇を透かして宣伝歌が聞こえてきた。
三五教の宣伝歌を歌いながら現れた宣伝使は、群集の中をゆうゆうとやってきた。
茹蛸のような赤い顔をかがり火に照らされて、おかしな腰つきで人々の前に現れると、宣伝歌を繰り返すのだった。
- 初公は大いに怒り、宣伝使につきかかった。
宣伝使は体をかわして、初公に酒を飲むな、と諭すと、宣伝歌を歌い始めた。
宣伝歌は酒を戒め、自分の過去の罪悪を懺悔して、村人たちに悔い改めを促すものであった。
- 初公は、教えは気に食わないが声は気に入った、と酒を蚊取別に勧める。
しかし蚊取別はお神酒以外は飲めない、と言って断る。
初公はまた大いに怒るが、蚊取別は贅沢を戒める。
- 騒ぎのうちに、群集は酋長と春公が逃げてしまったことに気づいた。
そして、酋長の家に押しかけようとする。蚊取別は、止めても聴かないので、霊縛をかけて群集をその場に金縛りにしてしまった。
- このとき、祠の後ろで事態を見守っていた三兄弟は宣伝歌を歌いながら蚊取別の前に現れた。
第四章 初蚊斧(500)
- 三宣伝使は蚊取別に自己紹介し、挨拶を交わした。
三兄弟の宣伝使は、豊の国の白瀬川の滝に潜む魔神を言向け和すために旅をしている、と蚊取別に旅の目的を告げた。
- 偶然にも、蚊取別も白瀬川の大瀑布の魔神を退治にやってきたことを知った。
- 蚊取別は、霊縛をかけた群集たちに宣伝しようと、固まっている初公に、宣伝歌を歌わせる。
初公は、かつての大自在天の部下であった。
そのため蚊取別の昔の悪行を覚えていて、それを宣伝歌に歌いこんだ。
- 初公は、町の者がかわいそうだから、悪の仮面をかぶって酋長や春公に強談判をしただけなのだ、と言い訳をする。
そして、蚊取別の改心を信用せず、三五教の仮面をかぶって悪いことをしているのだろう、と逆に問いかける。
- 蚊取別は、初公が霊縛をかけられながらも歯に衣を着せぬ物言いをするので、逆に感心して霊縛を解く。
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初公は、他の者の霊縛も解くように懇願する。蚊取別は、神様の力で鎮魂ができるのだと諭し、初公に神様の機械になってやってみろ、と促す。
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初公は不安の念にかられながらも、惟神霊幸倍坐世を二回唱えて人々に鎮魂術をかけると、一同は元の姿に戻った。人々は涙を流して宣伝使一同に感謝を現した。
- 初公は、酋長が自分を逮捕しに来ることを心配している。
蚊取別は初公に、酋長や春公を言向け和しておいて、白瀬川の魔神退治に一緒に出かけよう、と誘う。
- 蚊取別はその場の村人一同に教えを諭し、四人の宣伝使は初公を伴って、酋長の館を指して進んでいった。
第五章 初貫徹(501)
- 一行はイホの都の酋長・夏山彦の館にやってきた。
初公は門番に到着を知らせた。
早朝でなかなか門を開けようとしない門番と滑稽なやり取りをしている。
- 初公は門をやたらに拳で打ち始めた。
もう一人の門番も起きだしてきた。
初公は門を越えてひらりと中に飛びこんできた。
門番は仕方なく門を開けると、そこには蚊取別ら宣伝使たちが居た。
- 門番は、主人の許可がなければ中へ入れられない、と言って、宣伝使たちをその場に待たせた。
- 夏山彦は門番に伴われて門前にやってくると、蚊取別の姿を認めて、一同を丁寧に中へ迎え入れた。
- 門番が一同を見送ると、さっと風が吹いて雷鳴が激しく鳴り渡った。
二人の門番はその場にしりもちをついて震えている。
第六章 招待(502)
- 宣伝使一行は、酋長・夏山彦の饗応を受けた。
- 蚊取別が滑稽な宣伝歌を歌って場をにぎわす。
後からその場にやってきた初公も、自分の改心を読み込んだ宣伝歌を歌う。
その様子のおかしさに、一同は笑い転げた。
- 一行は夏山彦に別れを告げて、白瀬川の悪魔を言向け和しに出立した。
第七章 覚醒(503)
- 四人の宣伝使は、初公を従えてイホの都を後にし、スエズの地峡を越えて白瀬川の一の瀑布に近づいた。
- 春の日暮れは早く、闇の中に猛獣の声がこだましている。
一同は蓑を敷いて野宿した。
四人の宣伝使は疲れ果てて、雷のようないびきをかいて寝ている。
- 初公は猛獣の声に恐れをなして起き出し、蚊取別を起こした。
蚊取別はうるさがって、恐ければ宣伝歌を歌うように、と命じてまた寝てしまった。
- 初公は宣伝使たちの肝の太さに呆れながら、そのまま寝てしまおうとしたが、どうしても寝られない。
大蛇が魅入っているのかもしれないと恐れをなした初公は、惟神霊幸倍坐世をしきりに唱え出した。
- 蚊取別はその声に目を覚ましたが、また寝てしまう。
初公は宣伝使たちが余りによく寝入っているので、いたずらを思いつき、四人の宣伝使を麻縄で木につないでしまった。
- しかし蚊取別は初公のいたずらに気づいており、目を覚まして初公をたしなめる。
二人は大笑いするが、その声に三兄弟の宣伝使たちも目を覚ます。
- するとそのとき、頭上からにわかに赤い光が森林を照らす。
森林の向こうには、大蛇の棲むという一の瀑布が白く光って見えている。
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一同はこの突然の光に驚くが、蚊取別は日の出神の一つ火かもしれない、と推測する。果たして、五人の前に立派な神が忽然と現れた。蚊取別は日の出神と認めて平伏する。
- 日の出神は、一同にここは大蛇の背であり、みな大蛇にだまされていたのだ、と明かした。
昨日訪問した夏山彦の館自体が大蛇の尻尾だったのであり、ご馳走と思ったのは色々なものを食わされていたのだ、と注意を促した。
- 日の出神は、宣伝使たちが鎮魂が利くことをに慢心して、それが原因で大蛇の計略にかかったのだ、と諭す。
-
日の出神の注意によってよくよく見れば、すでに大蛇は一同を背に乗せて遥か上空に上りつつあり、その尻尾も今や地上を離れようとしていた。
大蛇は天空から宣伝使たちを地上に叩きつけて殺そうとしていたのである。
- 蚊取別は日の出神に、大蛇がこれ以上天に上らないように守りをお願いした。
一同は一目散に大蛇の尻尾に向かって走り出した。
- 大蛇の尻尾はすでに十間ばかり地上を離れていたが、五人は手をつないで命からがら、山の上に飛び降りた。
以上
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