とよたま愛読会147回
「如意宝珠 14巻
序 〜 09章」
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記:望月幹巳 メール:motomi@moon.nifty.jp
日 時 平成20年 12月21(日) 午後1時から午後4時30分まで
場 所 愛善苑 豊玉分苑 (京王線下高井戸駅下車 徒歩8分 川崎方)
連絡先 03-3321-3896、 03-3321-8644
参加費は無料です。事前のお申し込みも不要です。霊界物語をお持ちでない方もご参加できます。
物 語 如意宝珠
14巻(丑の巻)
序歌 〜 09章:航空船
★ 報告:
新春の候、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと思います。
拝読会の後は恒例の忘年会を行いました。忘年会には春平さんご夫婦が加わりまして、物語・信仰の話を始め、楽しい話に花が咲きました。皆さんご参加ありがとうございました。
さて、物語は第十四巻に入りました。ちょうど、子年最後の拝読会で丑の年を次回に控えて、如意宝珠の丑の巻に入ったことになります。
ウラル教を言向け和すために進む日の出別宣伝使に付き従う六人の宣伝使のうち、音彦は、途上で出あった弥次彦と与太彦を連れて、幽界旅行に出かけ、不思議な体験をします。弥次彦は三途の川のほとりで脱衣婆とおかしな問答を繰り広げます。
三人は結局、日の出別宣伝使らの鎮魂によって息を吹き返し、音彦は宣伝使一行と共に先を急ぎます。後に残された弥次彦、与太彦は、六や勝公の新しい道連れを得て、道中戒めを受けつつ、滑稽な雑談をはさみながら進んで行きます。
小鹿峠で突風に吹き飛ばされた弥次彦と勝公は、またもや幽界の小旅行に旅立ちますが、脱衣婆に戻れと諭され、気がつくと二人を探しに来た与太彦、六と再開し、喜び合うところまで、拝読しました。
この十四巻では、序歌が特に印象に残っています。お歌の内容は祝詞そのものです。たくさんの御神名が出てきて意味を取りにくい部分もあるのですが、実はこれは聖師様が、「世の中のすべての人の蒙が啓けて、霊界物語の真実を理解し、神業を悟り、霊魂の糧となってこの教えに靡くよう」祈りを捧げられているお歌です。
中ほどでは久延毘古神に、人々がこれまで知らず知らずに神勅をないがしろにしてきた罪とがを祓い赦させ給うよう、自ら祈願をこらされております。 私などはもって我が身を省み、改めて聖師様の御慈愛のお心をいただかせていただきたいと思う次第です。
★ 拝読箇所で気のついたこと
霊界物語 第十四巻 如意宝珠 丑の巻
序歌
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五六七殿に招き奉る天之御中主皇大神、高皇産霊大御神、神皇産霊大御神、そして大地の遠津祖神である国常立大御神・豊国主大御神、日の神国をしろしめす天照皇大御神、神素盞嗚大御神、須世理之姫大御神、空伝う月読皇神を始めとして。
- 八百万の天津神たち、国津神たち、世に落ちて苦しみを受けている神々たち、一柱も漏れることなく遺ることなく。
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特に、幽界を知らし給える八百米や、杵築の宮の大国主・大物主、医薬と禁厭の少彦名神様、本宮の桶伏山に鎮まる世の大本の大御神たちよ。
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すべて世にある正しき清き御霊たちよ。この霊界物語を守り給い、人々の正しい御霊に奇魂を清くうつらせ給い、身霊を洗って水晶の清き霊となし、広く深く神界の仕組みを悟らせ給へ。
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天勝国勝奇魂・千憑彦神曽富戸神またの名を久延毘古神の御魂よ。この大本の信徒をはじめ世の中のすべての人に、各自に優れた御霊をかからせ、これまで知らず知らずに神勅をないがしろにしていた罪とがをゆるさせ給い、神慮を深く悟って神幽言の御聖言を守らせ給へ。神国の御祖の神の御前に畏み敬い願い奉る。
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出口教祖の御教えを詳細に説き明かす如意宝珠の物語。暇あるごとに嬉みて読み窺いつ天地の神の尊い勲功を知らさせ給へ、と瑞月が心を込めて祈りつつ。
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国常立大神の御言かしこみ、諾冊二神が漂える地球を修理固成し、もろもろの神たちを生んでそれぞれに神業を任命し、万のことを始め開かせ絶え間なくいそしみ給う有り難さ。
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また天照皇大御神が、国の御祖の大神の大御心をもって青人草をことごとく恵み幸いいつくしみ給い、大神業を受け持って天津国を治め、五穀の種を人々の食物として四方の国に植え付け給うた。そのように如意宝珠の物語が、世人の霊魂の糧となって四方の国々・島々へ開かせ給へ。
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尊い神のお守りに神の言霊が幸はいて、荒ぶる神々をことごとく払いに払い、言問う岩根木根立醜草の片葉も言止めて、この教え一筋に靡かせたまへ。天地の神に願い奉る。
信天翁四
- イカサマ新聞紙が現れて、次のように悪口を言っている。
◇
曲亭馬琴の向こうを張って、止めども無しにだらだらと長い寝言の物語。その内容といえば、大本の幹部の誰彼を標的にして、また現世の 有名な人士の名前を借りてきて、神に仕立て上げて大本の現在・過去・未来を描いているのだが。
◇王仁の妄想を注入し、解からないように粉飾し、聖書や仏典から種を漁りつつ、幹部の他は誰も知らないカラクリだなぞと強弁して、アホダラ長い物語だ。
◇馬鹿でかい字で原稿を書いて、二万六千七百枚書いた、と自称している云々。
- そんな原稿がどこにあるのか。いかに新聞紙の責任を自覚してない記者が書いたといっても、無責任にも程がある。呆れて言葉も出ない次第である。
- それだけではない。瑞月の一身上について捏造記事を書いて中傷悪罵の限りを尽くし、快哉を叫んでいるとは、非人道にも程がある。
- 彼らの心に潜む醜の邪神をいち早く祓い清めて、真心に救わせ給へ。天地の尊き神の前に願い奉る。
総論歌
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大正十年九月八日の正午ごろ、深き神の道により神の力が現れて、神の出口の王仁三郎が二十四年の光陰を照らすはいよいよと、鍛えた十握の剣を抜き放ち、曲津の企みを斬りまくる。
- 五六七の神の御陰によって筆の運びもいと早く、諸々の妨げにもかかわらず、この畏き神代の物語を、五百六十七節までも書き終わった。
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十四巻では、神幽現界・三千世界の霊柱である三五教の宣伝使・日の出別神に従う音彦、弥次彦、与太彦らが、猿山峠の森林でウラル教の目付けらに取り囲まれて、千尋の谷間に飛び降りて気絶し、幽界の路をたどる物語から始まる。
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三途の川で脱衣婆に出くわし、面白おかしくかけあいをなし、大法螺を吹いて山を遠ざけ、銅木像に煙に巻かれてアフンとしたとき、日の出別一行に呼び覚まされた。そして十八峠では突風に吹き飛ばされて、弥次彦と勝彦がまたもや幽界に飛ばされた。
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一途の川の二人婆や、ホシイホシイと泣言の欲と高慢の出刃包丁、男子と女子の争論の果ても知らない長い旅、六公・お竹のロマンスやらを詳しく写した物語である。
- 比翼連理の蒸し返し、面白おかしく述べ立てた。夢とうつつとまぼろしをとりとめもなく吹きまくり、煙に巻いたこれの巻。あなかしこ、あなかしこ。
第一篇 五里霧中
第一章 三途川(551)
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大海原の宝の島と伝えられる竜宮海の一つ島に、ウラル教を広めようとやってきた六人の宣伝使たちは、島を守る三五教の飯依彦の善言美詞の勢い退散し、フサの海まで帰り来たとき、船上で日の出別宣伝使に出合った。そして上陸したシヅの森で、一同は三五教に改心した。
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一行は醜の岩窟を探検したあと、猿山峠で音彦、弥次彦、与太彦は他の宣伝使に遅れをとり、そこをウラル教の捕り手に襲われた。関所を抜けて、泥田で弥次彦・与太彦は服を失った。ついに囲まれて衆寡敵せず、三人はやむなく千尋の谷間に飛び込んだ。
- 気がつくと三人は青々とした淵の辺にいた。服を失った弥次彦、与太彦は、生まれ赤子の心だなどと呑気なことを言っている。
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音彦は、これから旅を続けるのに都合が悪いからと言って、自分の衣服の一部を貸そうとするが、弥次彦・与太彦は聞かない。暗くなってきた路を、三人はそのまま進んで行く。
- すると、にわかにあたりが明るくなってきた。そこには大変な大河が南北に流れている。河向こうには金殿玉楼がうっすらと浮かんで見える三人は川岸に着いた。
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与太彦はどうやって河を渡ろうかと案じるが、弥次彦はこのまま泳いでいけばよい、音彦も服を捨てて裸になればよい、と言う。音彦は宣伝使として法服や被面布を捨てるわけにいかない、と行って思案に暮れている。
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ふと見ると、傍らにみすぼらしい藁小屋がある。弥次彦は小屋の中で会議をしようと中をうかがうと、婆さんがいる。婆はここは三途の川だと告げ、自分は脱衣婆だと名乗った。
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一行はようやく、これは幽界を旅行しているようだと気がついた。脱衣婆は弥次彦の生前の行いをあげつらい、宣伝使としての行いを非難する。弥次彦はそれに対していちいちおかしな理屈を混ぜながら反論している。
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弥次彦が脱衣婆をおかしな問答をしていると、ウラル教の大目付源五郎がやってきた。源五郎は、猿山峠で宣伝使たちを追い詰めたが、その後馬から振り落とされて死んだのであった。
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弥次彦は敵を討とうと、脱衣婆から職権を一時的に譲り受けると、源五郎の着物をはいで、自分と与太彦のものにしてしまった。また、脱衣婆から釘抜きを借りて、源五郎の舌を抜きにかかった。源五郎はたくさんの罪を抱えて、非常に多くの舌を持っていた。
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脱衣婆は、一同にもう河を渡るようにと促した。不思議にも、三途の河の水がなくなって、歩いて渡れるようになっていた。弥次彦は脱衣婆を夫婦気取りで別れを嘆く。それを見て音彦、与太彦、源五郎は吹きだす。
第二章 銅木像(552)
- 一行が脱衣婆に別れを告げて西へと進んで行くと、山に行く手をさえぎられた。天津祝詞をあげると、山は数十里の彼方へと退散して道が開けた。
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突然、土中から見上げるばかりの大きさの銅木像が現れた。銅木像は、自分は機械であって、腹の中へ入れば機械装置で自分を操ることができるのだ、と告げた。源五郎は鼻の穴から銅木像に入って操ることになった。
- 源五郎が入った銅木像は、自分はウラル教の大目付だと大声を放つと、鼻の穴から黒煙を噴出した。次に、水洟を滅茶苦茶に四方八方に噴出した。
- また、源五郎の銅木像は、着物を奪われた恨みとばかりに、熱い小便茶を噴出して一同にかける。音彦だけは面白がって、平気でこの光景を楽しんでいる。
- 銅木像は弥次彦、与太彦とおかしな問答を交わすと、どこかへ行ってしまった。すると、向こうから日の出別宣伝使ら一行がやってくるのが見えた。
- 気がつくと、三人は小鹿峠のふもとの川べりに気絶していて、日の出別宣伝使ら一行の鎮魂によって救われたところであった。
第三章 鷹彦還元(553)
- 岩彦ら宣伝使ら一行は、峠で音彦、弥次彦、与太彦を置いてきてしまったことに気がついて、心配になり、鷹彦は鷹に変化して探しに行っていたのであった。
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一行もウラル教の捕り手に出くわす。岩彦は捕り手たちに、三五教に改心するようにと説得をする。そこへ鷹彦が戻って来て、音彦らは捕り手に囲まれて難儀していること、ウラル教の目付の源五郎が討ち死にしたことを告げた。
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ウラル教の捕り手のうち、小頭の六だけが改心し、宣伝使たちの供をすることになった。そこへ日の出別宣伝使がやってきて、音彦らの危急を告げた。一行は急いで猿山峠の坂道を下り、小鹿峠へと向かった。
第四章 罵詈(554)
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小鹿峠の谷底につくと、音彦らが気絶しているのを見つけた。宣伝使たちは川の水を口に含んで気絶している三人に吹きかけた。まず音彦が気がついて、一同に礼を言う。
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天の数歌を唱えると、弥次彦、与太彦も目を覚ました。しかし弥次彦は、まだ幽界旅行の続きをやっている。与太彦は、弥次彦をポカリと殴って、ようやく弥次彦は現界に帰ってきたことに気がついた。
- 一同は祝詞を上げて感謝を奏じた。日の出別命は神務のために失礼すると行って、またどこかへ行ってしまった。
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六人の宣伝使たちは、上着を脱いで弥次彦と与太彦に与えると、馬に乗って先に行ってしまった。後には弥次彦、与太彦と、先に三五教に改心した六の三人が残された。
- 三人が歩いて行くと、途中で野馬の群れに出くわした。これに乗って先を行こうと馬を呼び止め、めいめい馬に乗った。
第五章 風馬牛(555)
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三人は裸馬にまたがって小鹿峠の急坂を登っていった。弥次彦は馬と喧嘩を始めた。そして馬によってさんざんな目に会わされて戒められる。最後に馬は、自分は木花姫の分霊の罵倒観音だ、と洒落ると、姿が消えてしまう。
- 弥次彦は、馬はどこへ行ったのか、と与太彦、六に尋ねるが、二人は最初から馬などいない、と不思議がる。
- 今度は牛の群れが三人の方にやってきた。弥次彦は馬で懲りてもう乗ろうとしないが、与太彦と六は、楽をしようと牛に乗って、背から落ちた。
- と思った瞬間、それは与太彦と六の夢であった。弥次彦は二人をからかう。そのとき、山岳が崩れるばかりの音が響いてきた。
- 何事かと驚いて三人は目を覚ました。気がつけば、三人は小鹿峠の道端で居眠りをしていたのであった。
第二篇 幽山霊水
第六章 楽隠居(556)
- 弥次彦、与太彦、六の三人が小鹿峠を上がっていくと、路傍に大きな岩窟があった。岩窟の中には、三五教の勝公が捉えられていた。
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勝公はウラル教の目付けの中に潜入していたが、音彦、弥次彦、与太彦が猿山峠に逃げる際に関所で目配せをして逃げ道を示してあげた。それが疑われて、岩窟に閉じ込められていたのであった。
- 三人は勝公を岩窟から出し、コーカス山に向かって祝詞を奏上した。弥次彦はこれまでの顛末を読み込んだ滑稽な宣伝歌を歌いながら、一行は小鹿峠を進んで行く。
第七章 難風(557)
- 急坂を登った一行は、休息を取っている。弥次彦と与太彦はおかしな雑談を交わしている。
- 弥次彦はその中にも、言霊の善言美詞についての一説を交えるなど、中には三五教の教理にかなった法話を含ませている。
- 折から、小鹿山の山おろしが猛烈に吹いてきた。一行は、強風に飛ばされないように二人一組で肩を組んで進んで行くことにした。
- 突然突風が吹くと、弥次彦と勝彦の二人を空中に舞い上げ、谷間の彼方に吹き飛ばした。与太彦と六は慌てて二人を探しに行く。
第八章 泥の川(558)
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弥次彦と勝彦は、三途の川のほとりにいた。弥次彦は勝手知った脱衣婆の小屋を訪ね、夫婦気取りで気安く脱衣婆を呼び出すが、脱衣婆は弥次彦の現界での行いをあげつらって非難をし始めた。
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脱衣婆は綿々と説教を垂れるが、最後に弥次彦のようなヤンチャを地獄に通すと、閻魔大王から叱られるのが恐い、と本音を吐く。弥次彦はますます調子に乗って、吹きだす。勝公が横から茶々を入れる。
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さんざんおかしな問答を交わした後、脱衣婆は与太彦や六が探しているから、娑婆に帰るように、と諭す。また、芝居口調でコーカス山やアーメニヤの分け目の戦いに参加せずに幽界に戻ってくるなら、このあばら家には入れない、とふざける。弥次彦、勝公も調子に乗って合いの手を入れる。
第九章 空中滑走(558)
- 与太彦、六は昼なお暗い鬱蒼とした谷間に着いて、突風に飛ばされた弥次彦と勝公を探している。
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与太彦と六は、二人が死んでしまったことを心配しつつ、悲しみを抑えて捜索している。谷川を渡って一町ばかり行ったところで、六は二人が大木の上にひっかかっているのを見つけた。
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弥次彦と勝彦は、二人が捜索に来たことに気がついたが、弥次彦は幽霊の真似をしてからかってやろう、と言う。勝彦がたしなめるが、弥次彦は勝彦に、芝居口上を上げるように乗せる。
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勝彦は乗せられて、ここが三途の川を渡った幽界であるかのような芝居口上を述べ立てた。弥次彦はふざけているうちに踏み外して、木の下に墜落して痛がっている。勝彦は芝居の口真似をしながら、竹に飛び移って降りてきた。
- 一同は万歳を唱える。
以上
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