とよたま愛読会77回  天祥地瑞:73巻33章 (特別ゲスト)
          
望月 幹巳 メール:motomi_mochizuki@ybb.ne.j


日 時:平成15年2月23日(日) 午後1時00分から午後4時30分まで

場 所:愛善苑 豊玉分苑(京王線下高井戸駅下車 徒歩八分 川崎方)

物 語:天祥地瑞 子の巻 第七十三巻(第三篇 第三十三章 四馬の遠乗より)

 

特別篇の報告

2月の拝読会は、特別篇と銘打ち、愛善苑本部より中野楊子先生をお招きしまして、拝読録音会を行いました。中野先生による拝読を聞かせていただき、また見せていただくことで、愛読会での拝読の向上をはかる、というのが趣旨です。まだ梅の咲く寒い気候の中だったのですが、11名の方々にお集まりいただき、会は盛況のうちに始まりました。

 

まず今回の特別篇開催にあたって、愛読会で特に知りたかったことは、次のようなことでした。

1.宣伝歌ではない部分、音頭や雑歌の類の節を、どう歌い継いできたのか。どのような模範があるか、ということ。

2.本部でどのように読みついできたか、ポイントを知りたい。そして、豊玉愛読会の拝読のレベルの向上を目指す。

3. 最後に、座談会を行って、物語を中心とした聖師様の世界について語り合う。

 

音頭や舟歌などは、今までそのまま読むか、おのおの自分の節をつけて詠ったりしていましたが、よりよい節回しがどこかにないか、会の中でしばしば話題になっていました。

また愛読会では、とにかく先へ先へと読み進めて行くことに集中し、そのかいあって77回を数えることができました。しかし、これまで、どういう読み方が「良い」拝読なのか、向上するためにはどうしたらよいか、ということはあまり話し合われてこなかったように思います。

 中野先生のお話によれば、特に音頭等については、何か決められた節があったわけではないそうです。ただ、第67巻「浪の鼓」の個所で、ヨリコ姫が歌ういろは歌については、お歌とも宣伝歌とも違う節回しがあるとのことでした。実際に歌っていただき、録音させていただきましたので、こちらは愛読会でもマスターしていきます。

詠み方に関しては、中野先生の物語拝読は、「役割拝読」から入られたとのお話でした。その登場人物になりきって読む拝読が、基本になられているとのことです。「思いをこめて読む」ということが重要であるとのお話は、豊玉愛読会の向上に役立たせていただきます。

 

 実際の中野先生の拝読では、そのお言葉どおり登場人物にあわせて表情ゆたかな拝読を聞かせていただきました。よくとおるお声に、参加者からは「迫力がある」という感想も聞かれました。臨場感のある拝読でした。

今回、中野先生の模範拝読を録音させていただきました。録音に関しては、愛読会にご参加いただいている佐賀春平さんにお願いしました。録音した音声はデジタル化し、皆で閲覧できるようにすることを考えております。

模範拝読の間にも、その都度注意すべき点を中野先生よりお話いただいたり、参加者からの疑問点として投げかけられたり、話はつきませんでした。特に、拝読の読み方に関する注意点としては、次のようなアドバイスをいただきました。

 

  段落、会話ごとに次の人にバトンタッチしていく。つまり、聖師様が内容を変えているところで区切って読む、ということ。

読み間違いは言い直したほうがいい。内容が違ってしまうかも知れないので。

 

そのときそのときで、拝読者に合ったことが知らされる。それが身魂のふゆであり、知識ではない、ということ。

 

また、ひなぶり調の歌い方について、最後の句で言葉の切れ目で調子を整えて歌うこと、リズムをつけすぎないで歌うことなどをご指導いただきました。歌祭などで、弓太鼓に合わせて歌うときの基礎となる歌い方だそうです。

最後、参加者全員で愛読会の続きの個所を拝読いたしまして、散会となりました。中野先生、ご指導本当にありがとうございました。おかげさまで楽しい時間を過ごすことができました。また、この企画の実現にご協力いただいた会の皆様、当日お集まりいただいた皆様に、改めてお礼申し上げます。

最後に、当日のプログラムをご紹介いたしまして、報告の締めとさせていただきます。

 

1.神前礼拝

2.拝読録音(拝読者:中野楊子先生)

      第1巻 序(発端)から第6章まで(『神霊界』掲載の「回顧録」)

   第47巻 総説

   第47巻 第9章 「愛と信」

   第67巻 第5章 「浪の鼓」

3. 参加者全員による拝読:第73巻 第33章 「四馬の遠乗」


4、拝読内容

 東雲の国、瑞泉郷での神業を順調に進める太元顕津男の神は、国を拓くために、従者として自分にしたがってきた5人の神々に、それぞれ役割を配します。大物主の神を瑞泉郷に自分の補佐としておき、他の四柱の神々を東西南北に派遣します。

この配置はすぐに一霊四魂を思わせます。瑞泉郷という中心が確固としており、その上で、中心たる顕津男の神の四魂ともいうべき神々を派遣するという、バランスをよく考えた着手になっています。

国造りの神業に初めて着手する場面ですので、この神々の配置は、国土開拓をどのようにしたらよいかの、暗示になっているように思えます。



第七十三巻

東雲神国
  1 第三十三章 四馬の遠乗(一八六四)

   1.1 顕津男の神にしたがってきた五柱の神々は、それぞれ、顕津男の神の言葉(神言=みこと)によって、東雲の国での役割を与えられる。

   1.2 大物主神は館に留まって顕津男の神を補佐する。

   1.3 明晴の神は東、照男の神は西、真澄の神は北、近見男の神は南を廻って国を治めるよう、任命される。

   1.4  神々はそれぞれ、顕津男の神の意に応えようと、旅立ちの前に決意の歌を歌う。そして、館に残る顕津男の神、世司比女の神、大物主の神、河守比女の神が見送りの歌を歌う。

   1.5 四柱の神々は白馬にまたがり、勇ましく四方に旅立っていく。

 


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