とよたま愛読会82回(天祥地瑞:74巻19章〜22章)望月幹巳
                                                  メール:motomi_mochizuki@ybb.ne.jp


日 時  平成15年7月27(日) 午後1時から午後4時30分まで
場 所  愛善苑 豊玉分苑 (京王線下高井戸駅下車 徒歩8分 川崎方)
電話   03-3321-3896、03-3321-8644

★ 報告
晩夏のみぎり、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。第82回の報告をさせていただきます。
物語は、一行が玉野比女の館のある、玉野丘に着いたところからはじまります。玉野丘には五色の幕が張り巡らされ、その荘厳な様子から、一行は主の神が御降臨中であることを知ります。玉野比女が出迎えに来なかったのも、主の神をお迎えしていたからでした。
一方、顕津男の神の従者神たちは、道中、禊を怠り森を馬のひづめで汚してしまったことを悟り、森を引き返してざんげの禊をしながら丘まで戻ってきます。
また、生代比女は自分の勝手な恋慕のために、玉野比女から神生みの業を奪ってしまったのではないかと思い悩みます。罪の意識に沈む生代比女を元気付けたのは、玉野丘に仕える力充男の神でした。清泉で禊をした生代比女は、玉野比女、顕津男の神をはじめ、主の神も自分を待っていることを知らされ、ようやく自分を取り戻します。
それぞれこれまでの罪を洗い流して、主の神に見えることとなりました。


お揃いの「更生ゆかた」にて 

★ 拝読箇所で気のついたこと
第七十四巻 天祥地瑞 丑の巻
第二篇 真鶴神国
第十九章 玉野の神丘(一八八七)

* 一行は、玉野の森の白砂の上を馬に乗って、ようやく玉野比女の館のある丘に着いた。
* 玉野丘と言われる平坦な高台の聖地である。
* 顕津男の神が丘のふもとから見上げると、丘の上には紅・白・紫・黄・青の五色の幔幕が張りまわされており、尊い神がご降臨されている様子であった。
* 顕津男の神は、なるほど、それで玉野比女が出迎えに来られなかったのか、と歌を歌う。後から来た生代比女は、どうやら主の神がご降臨されているらしい、と顕津男の神に歌いかける。後から来た神々は、丘の厳かな様子にいっせいに馬を下りた。
* 従者神たちが述懐歌を歌っていると、玉野比女が大麻を手に悠然として現れた。玉野比女は、顕津男の神を待ちかねて老いてしまったこと、今まさに主の神がご降臨されて、顕津男の神をお待ちになっていることを告げる。
* 玉野比女と生代比女は対面する。玉野比女は、生代比女が自分の代わりに御子を身ごもったのは、神の神言によってであったと述懐し、ともに神国を作ろうと呼びかける。
* 玉野比女に仕える本津真言の神・待合比古の神は、瑞の御霊来着の喜びを歌う。
* 一方、顕津男の神の従者神たちは、主の神のご降臨をかしこみ、丘のふもとで神言を奏上していた。一行は、大神のご降臨とは知らずに馬で聖地を汚してしまったことを悔い、いったん森の入り口まで戻った。そして清水に身を清めてから徒歩で戻ってくると、もうあくる日の夕方になっていた。

第二十章 松下の述懐(一八八八)
* 玉野の聖所を汚したことを悔い、従者神たち一行は、森の中に点在する玉泉の清水に、ひとつひとつ言霊歌を詠みながら進んでいった。
* 先頭に立つ真言厳の神は、自らの行為を宣りなおす歌を歌う。
* 途中、松の木の下で一夜を明かすこととなった。翌朝、神々はそれぞれ、悔悟の述懐歌を歌い、東雲の空に礼拝して再び玉野の丘に向かって進んで行った。

第三篇 玉藻霊山
第二十一章 玉野清庭(一八八九)

* 天界にも栄枯盛衰があり、神々にも若境と老境がある。神々は若返り甦りつつ、永遠に若さを保って各々の職掌に生きるのである。
* 玉野比女は、主の神の宣旨を受けて長い年月、神生みの業を待っていたが、適齢を過ごしてしまった。そこに再び主の神の宣旨あり、より大きな国生みの神業を任されたのであった。
* 顕津男の神を迎えた玉野比女は、ともに真鶴国の国生みをし、造り固めようと歌いかける。
* 顕津男の神は、凡神の目を恐れて神業を始めるのが遅れたことを悔い、玉野比女に詫びるが、玉野比女、本津真言の神、待合比古の神は、これからの国生みに希望を託す歌を歌う。
* 一同は主の神に面会するため、白砂を敷き詰めた玉野丘の庭を歩んで行く。玉野比女は、年老いた松の影に顕津男の神を導いた。
* そこに、鏡のように木漏れ日を映した、深く青く輝く清泉があった。
* 玉野比女は清泉の傍らに立って、この泉は主の神の御霊が現れたものであり、主の神にご面会する前には、必ずここで禊をする場所だと説明する。
* 顕津男の神は泉の清清しさをたたえる歌を歌い、七度禊をした。そして玉野比女に手をひかれ、本津真言の神を先頭に、待合比古の神を殿にして、白砂の庭をそっと歩いて玉の宮の聖殿をさして進んで行った。

第二十二章 天地は曇る(一八九〇)
* 生代比女は、顕津男の神と共に導かれていたが、なんとなく玉野比女が自分を快く思っていないのではないか、との念から、松の木陰に身を潜めていた。そして、自分のしたことのおろかさを悔い、大神にお詫びの歌を歌っていた。
* 瑞の御霊を悩ませつづけ、ついには玉野比女の神業であった神生みを奪ってしまった自分の罪に涙していた。
* すると、白砂の庭を、大幣を打ち振りながら一人の神人が近づいてきた。そして大幣を打ち振りながら、自分は力充男の神であり、何事も神の心として勇んで来るように、と生代比女に声をかけた。
* 力充男の神は、自分は力を添え充ちさせる神、と歌い、罪穢れのある身であれば、そもそもこの聖所には登って来れないのだから、と生代比女を励ます。
* 力充男の神の歌に心の晴れた生代比女は、先に顕津男の神が禊をした清泉に導かる。生代比女は清泉を前に喜びの歌を歌い、天津祝詞を奏上した。
* すると、待合比古の神がやってきて、主の大神が待っているので、早く来るように、と生代比女を迎えに来る。
* 生代比女は、自分を主の神が待っていることを知り、喜びによみがえったような心地のありがたさを歌った。
* 生代比女は、待合比古の神に導かれ、力充男の神に守られて、白砂を踏みながら大宮居に静静と進んで行った。



以上   [前回レポート] [次回レポート]


[拝読箇所一覧] [愛読会の紹介] オニ(王仁)の道ページ