その二・・・JR西日本500系新幹線の場合。 鉄道の展望ビデオを撮影する場合、普通は条件の許す限り運転席に一番近い場所に カメラを設置して、なるべく運転手の視点に近くなるように考えますが、名鉄の7 000系の時にも紹介しましたように、カメラの設置場所が極端に狭い場合等には 特別なカメラを使用します。実はそのBVP-T70と言うカメラを最初に使ったのがJR 西日本の500系新型新幹線の撮影でした。ご存じのように500系車両は先頭部 が極端に細く低く長くなっていて前面ガラスは、ほとんど床面にくっつきそうな程 傾斜しています。その先端部にこの小型カメラを設置するのは小柄で体の柔らかい ビデオエンジニアが必要でした。この写真に写っているのは、そのビデオ エンジニアではなく長年、鉄道ビデオの 撮影をしてくれているカメラマンの森井 さんです。彼が手に持っているのがその BVP-T70と言うカメラですが前部の三分 の二はレンズですその後ろの四角い小さ な箱のようなものがカメラの撮像部の CCDブロックです。そこからケーブル を7メートル後ろまで引っ張ってカメラ の回路部とリモートコントロールそして VTR本体へと接続しています。 この写真は500系の運転室の中で彼が 真剣に仕事に取り組んでいる姿です。 おー神々しいその姿よ・・・。 この写真に写っている前方奥の丸く湾曲したガラスの右側にカメラを設置しました 写真では手を伸ばせばとどきそうに見えますが彼の位置から2メートル以上向こう になるのです。 この撮影の際は実はカメラを三台使って前面と左右の三面マルチ撮影をしています それはDVDのマルチアングル用の素材です。展望映像を見ている時にリモコンの ボタンを操作すると前面から左の画面や右の画面にも自由に切り替えて見る事が できるのです。このDVDのマルチアングルを使った作品は近ゝ発売される予定で す。 撮影はもう既に済んであとは編集してDVDにエンコード、オーサリングが 済めば発売されると思います、是非見て下さい。