2002年 飼育日記
3月12日
3月も10日を過ぎた今日この頃。厚手のジャンパーでは、電車の中で汗だくになってしまうほど、クワガタ日和ですね。しかし、私のお気に入りの台湾オオクワ(桃園懸バロン産)は冬眠から目覚める気配すらありません。温度計は既に18℃を指しています。そういえば、こいつは昨年、21℃の温室に入れたにもかかわらず冬眠したヤツでした。そこで、あらためて、セットした産卵ケースを掘り起こしカツを入れる事にしました。彼はよほど熟睡していたらしく、掘り起こされた自分に気付かず、♀と共にしばらくフリーズしていました。その後、活動を始めましたが、果たして、うまく子孫を残してくれるでしょうか?
4月11日
先月無理やり起こしたタイワンオオクワガタがその後姿を見せません。もちろん餌にも手をつけていません。さらに、飼育ケースに大きな「きのこ」まで生えてきました。寝不足で2度寝をしてしまったのでしょうか?そこで「愛の小部屋」作戦を実行することにしました。作戦といっても小ケースに少量のマットと餌皿を入れ、ペアリングさせるというだけの事です。さて、活動が始まるでしょうか?
6月17日
飼育セットの産卵木の割り出しをしました。採れた幼虫は9頭とかなり少ない数字です。原因を考えてみました。@昨年秋にセットした産卵セットを使った為、埋め込みマットの質が下がっていた。A産卵木がかなり「ふかふか」に柔らかくなっていた(産卵痕は固めの部分にあった)。この2つが失敗した理由だと考えられます。台湾オオクワガタはアンタエウスとは違い、ちょっと固めの材を好むようです。少ないながらも採れた幼虫は菌糸ビンに投入しました。元気に育ってね!

8月27日
タイワンオオクワガタの最初の菌糸ビン交換をしました。9頭の幼虫のうち4頭は里子に出しましたので残りは5頭です。しかし残念ながら1頭は脱皮に失敗したらしく、2令幼虫のまま死亡していました。残り4頭のうち2頭はどうやらオスのようです。かなり大きく育っていていずれも20グラムを超えているようです。ブナ系の菌床「ザク」での飼育でしたので、ちょっと心配でしたが、これだけ大きな幼虫になってくれて安心しました。2本目はクヌギの菌糸ビンに投入しました。

2003年
3月19日
タイワンオオクワガタのオスがが羽化しました。蛹室から出してみてビックリ!なんと・・・羽バカでした。羽バカとは軽い羽化不全のことで、多くは上翅が綺麗に閉じていない状態を指します。
サイズは74mmとまずまずの大きさで、大アゴも太く、羽バカさえなければとてもカッコイイ個体です(しかも親と同じGタイプ)。
とりあえず、セロテープでも貼って治療してみましょうか!
4月10日

昨年のリベンジ開始です。タイワンオオクワガタのペアを産卵セットに投入しました。このペアは昨年、少ししか産卵しなかったペアです。今年は沢山産んでくれるでしょうか?産卵木はクヌギ2本です。マットは格安の1次発酵マットを使用しました。ちょっと心配なのはオスの元気がないことです。3年目(2冬越)なので、寿命か・・・??
ところで、最近人気の無いタイワンオオクワですが、とても希少種なんですよ!母国台湾はこの昆虫を保護していて、採集も、持ち帰る事も出来ません。したがって今後、日本に入ってくる事は難しい状況です。現在、日本で飼育されているタイワンオオを大事にしましょう!
5月2日

羽バカのタイワンオオクワガタ(♂)の治療??に成功しました。3月19日に割り出したタイワンオオクワは左右の上翅が完全に閉じていない、クワ用語でいう「羽バカ」状態でした。そこで、右の写真のように、医療用の紙テープで固定してみたところ、数週間で羽バカの状態が緩和されていました。さらに治療を続けたところ・・・。左の写真をご覧ください!まるで別人です?上翅はやや開き気味ですが、もう、羽バカとは呼ばせません!
テープで治療する方法ですが、体が固まったあとでは効果は薄いよいうです。中には治療中に死亡する個体もあるとか・・。というわけで、治療は自己責任で行ってくださいね!
5月4日

惨殺!!長年(二冬一緒のケースで越冬)寄り添った夫婦の間に何が起きたのでしょうか?
産卵セットで仲良く暮らしていたはずのタイワンオオクワ夫婦でした。ケースを覗いて見るとオスが天に向かい雄たけびをあげていました。元気が無かったオスでしたので、「ホッ」と一安心。ところが産卵木の隙間を覗いてみると、何やら黒い塊が・・・。よく見ると、それはメスの惨殺体でした。
ヒラタと違い、メス殺しは稀と思っていたのですが間違いでした。ラオスグランディスも交尾の時は別人のように凶暴になります。いくら、仲良しに見えても、所詮、虫なのですね!一緒に飼育するのは(特に産卵期)はリスクが伴います。
8月2日

クワカブランドで購入しました。タイワンオオクワガタ六亀産73mmです。以前から飼育しているバロン産とは違い、こちらはCタイプです。頭幅が比較的あり、内歯も大きく張り出していてかっこよかったので決めました。羽化が今年の5月ということですので、ブリードは来年になりそうです。バロン産は納得がいく個体をブリードできませんでしたのでこちらに期待します。
2004年
4月23日
いよいよタイワンオオクワガタのブリード開始です。種親は昨年、クワカブランドで購入した六亀産F2・73mmと46mmのペアです。メス殺しを避けるために、ペアリングを「愛の小部屋」で行い、数日後に産卵セットに移す予定です。素質のありそうな種親ですので、楽しみです!

4月27日
六亀産・タイワンオオクワガタを入れた「愛の小部屋」を覗いてみました。木片を取り除くと、オスがメスをメイトガードしていました(写真)。自然下でいうと、同じ洞で生活しているという感じです。このペアが既に交尾済みなのは確かなようです。
早速、メスのみを産卵セットに移しました。ケースは中ケース、マットは普通の埋め込みマット、産卵木はカワラ材と夏菌材の2本です。
5月19日
産卵セットのケース越しに雑虫を発見、隔離しました。
産卵ケースをセットしてからそろそろ3週間、メスがマットの上に出ていることが多くなりました。蓋を開けると派手な産卵痕こそありませんが、材を削った形跡が見られます。産卵している可能性が高いようです。数週間後の材割りが楽しみ・・・と思いきや・・・。
ケース越しに雑虫が活動しているのを発見しました。早速、雑虫を取り出しました。どうやら、以前、「クワガタの雑話」で実験したゴミムシダマシの幼虫のようです。クワガタの幼虫を捕食しないそうですが、信用できませんよね!
どうやら、産卵木の処理に問題があったみたいです。普段は熱湯をかけて、蒸らすのですが、今回はカワラ材の効用を殺さないように、熱湯消毒をしませんでした。他にもまだ、雑虫がいるかもしれませんが、このまま様子をみることにします。こうなると、同じ材を使用した国産オオも心配になります。
6月
不安は的中しました。産卵木を割ってみましたが、幼虫は4頭しか出てきませんでした。近々再セットしようと思います。産卵セットは私の実家に預ける予定です。この夏は出張などで忙しく、メンテナンスができないからです。

9月5日
実家に預けていたタイワンオオクワガタの産卵セットを回収しました。ケースの底には幼虫が見えます。どうやら今回は上手くいったみたいです。
産卵セット開始から、60日近く経過後の材割りです。材はかなり柔らかく、下の部分は既に、マットと同化していました。前回の反省から、しっかり熱湯消毒しましたので、雑虫混入の心配はありませんんでした。
2本の材から16頭の幼虫が採れました。初令後期から2令初期と思われます。私は何故かタイワンオオクワガタと相性が悪く、今まで多くの幼虫を獲る事ができませんでしたので、これで一安心ですね!幼虫は「プリンカップ+添加発酵マット」にストックし、後日、菌糸ビンに投入する予定です。
9月13日

先日割り出しをした産卵セットを、再びチェックしたところ、3頭の幼虫を発見しました。これで合計19頭です。何度も書きますが、割り出し後の廃材は、再チェックするべきですね。私の場合、8割以上の確立で、見落としがあります。
今回は菌糸ビンの在庫がありますので、直接、菌糸ビンに投入しました。また、先日割り出した幼虫たちも、菌糸ビンに移しました。

10月9日

6月に割り出したタイワンオオクワガタの幼虫の菌糸ビンを交換しました。4頭は順調に育っていました。オスの体重を測定すると、
29gもあります。タイワンオオクワガタとしては、まずまずといったところでしょう。70mm後半は狙えそうです。大きくて形の良いオスに育って欲しいものです。
オスは1400ccの菌糸ビンへ、メスは1100ccへ移しました。
銘柄は月夜野きのこ園さんの280ボトル系です。


2005年 飼育日記
1月18日

タイワンオオクワガタの幼虫が蛹室を作りはじめました。多分メスだと思います。実は、今年羽化する予定のクワガタで一番楽しみなのが「タイワンオオ」なのです。良い種親が見つかりましたから・・・。年明けぐらいから、オスの幼虫の活動も活発になってきました。3本目に移すタイミングが難しそうです。
2月6日

タイワンオオクワガ・オス幼虫の菌糸ビンを交換しました。メス幼虫は既に蛹室を作り始めた個体がいますが、オスの蛹化はまだ先のようです。今回は、やや劣化した菌糸ビンのみを交換しました。多くの個体の体重は前回の測定からほとんど変化していませんでした。前回最重量の29グラムは残念ながら28グラムと1グラム減でした。
驚いたのは、前回の選別で選ばれなかった個体が27グラム(写真)と健闘したことです。この「27グラム」は前回の菌糸ビン交換時、20グラム程度だったので、1400ccの菌糸ビンに入れることなく、メスと同じ1100ccで3ヶ月半過ごしました。それが多くの個体たちを追い越してしまったのです。大器晩成型なのでしょうか?1400ccと1100ccではあまり変わりはないのでしょうか?うれしい誤算でした。
4月7日

タイワンオオクワガタのオスが冬眠から眼を覚ましました。昨日はとても温かい1日で、飼育部屋の気温は25度まで上がりました。我が家のタイワンオオは出てくるなり、ゼリーにかぶりつき、1個を平らげました。威嚇姿勢も完璧で、絶好調のようです。今年も種親として一肌脱いでもらいましょう!

ところが、メスがまだ就寝中です。昨年の産卵で疲れたのかな?時機を見て、掘り出したいと思います。
4月11日

ここ数日温かい日が続いていますね!我が家の飼育部屋も本日、26度を記録しました。幼虫の加齢も加速しそうな今日この頃、タイワンオオクワのメスが羽化、オス幼虫も蛹室を作り始めました
メスは最初に羽化したにしては大きなサイズ(46mm位)で出てきました。以前、多発した羽化不全もなく、ちょっと安心しました。オスに関しては、まだまだ分かりませんが、要経過観察です。昼夜の寒暖差の大きい今の季節は要注意です!
5月10日

タイワンオオクワガタのオスが羽化しました。サイズは測定していませんが、最初に羽化した個体としては、まずまずの大きさ、形です。多分、70mmは超えていると思います。プロポーションも頭幅があり、私好みです!このあと羽化してくる個体たちが、楽しみになりました。
ちょっと心配なのは、蛹室が小さかった事。よく無事に羽化してくれました。
5月17日

タイワンオオクワガタ・76mmオーバーが羽化しました。
幼虫時代、体重が29グラムありましたので、期待していた個体でした。大アゴが太短く、タイワンオオらしい姿です。今のところ、羽化したオスは全てCタイプです。タイワンオオは同じ親からCもGも出てくるそうですが、我が家では何故かGからはG、CからはCしか産まれてきません。
2006年
良型のGタイプが欲しくなり、現在飼育しているCタイプのタイワンオオクワガタを手放しました。今後、良血統で格安のGタイプを探すつもりです。


2006年 飼育日記
8月7日

埼玉県朝霞市のクワカブ専門店「クワカブランド」で、台湾オオクワガタのペアを購入しました。南投懸・合望山産・67mmのペアです。木下店長に、何気なく、「良い台湾オオいませんか?」と聞いた事がきっかけでした。累代はCBF1です。
写真をご覧ください。如何でしょうか?私の望んだ「Gタイプ」の個体です。サイズは小さいですが、次世代に期待できる「素質」が見られます。大アゴは太く、目立ったディンプルもありません。トータルバランスの良さが購入の決め手になりました。兄弟に、素晴らしい個体がいたという情報も有力な選定基準になりました。(セリで競走馬の素質を見極める馬主の心境でしょうか???)
9月13日

台湾オオクワガタ・桃園懸巴陵産ペアを購入!即ブリードのために、「愛の小部屋」へ投入しました。
今回購入したペアは3月産まれのバロン産66mm・41mmペアです。小型ではありますが、先日クワカブランドで購入した個体よりも、大アゴが太いように感じます。勿論、Gタイプです。血統的には大型血統ではありませんが、美形個体が狙える、バランスの良さが魅力です。早速、オス・メスを同居させ、様子を見ます。
9月25日

衝撃的な惨殺事件発生!!
13日からペアリングしていた台湾オオクワガタ・桃園懸巴陵産・メスの死亡を確認しました。
何が原因なのでしょうか?何故、オスはメスを切断したのでしょうか?数日前まで仲良く、オスがメスを「メイトガード」していました。
勿論、責任は私にあります。最近、本業が忙しく、予定日数よりも多く「愛の小部屋」で同居させてしまいました。それが全ての敗因だと認識しております。
本日、産卵セットのため、夏菌材を殺菌、加水し、埋め込みマットで半分埋め、産卵セットを作りました。何の疑念も抱かずに・・・。しかし、待っていたのは厳しすぎる現実でした。産卵ケースへ移そうとメスを探した私の前に現れた映像は強烈な現実でした。何故、オスはメスを切断したのでしょうか?同時期にペアリングした、より獰猛なスジブトヒラタのペアでは起きなかった事故です。
2つの理由を想像しました。1つはメスの死亡。交尾により、産卵体制に入りかけたメスが中毒症状を起こし死亡。その後、オスが交尾に応じられないメスを切断した。もうひとつはオスが交尾時に興奮過度で、交尾に応じないメスを切断した。
私は、前者であると信じたいと思います。しかし、比較的大人しいオオクワガタ系での事故です。凶暴なヒラタでは、「仕方なし」と諦められますが、今回は想定外でした。
発見時、メスに寄り添うようにいたオスの姿が印象的でした。

11月1日

先々月の惨状を忘れるために?新たなる台湾オオクワガタのペアを購入しました。購入元は、当ホームページで相互リンクいただいている「三階松きのこ農城 」様です。有名な「黒船起源種76の直子・75mm」だそうです。オークションでの入札でしたので、安価で購入できました。
実測サイズ・76.5mmは嬉しい誤算でした。見た瞬間、「カッコイイ」と感じました。確かに、大アゴのライン、太さは一級品です。さらに素晴らしいのは頭幅の「広さ」です。台湾オオに多いバランスの悪さは全く感じられません。もちろん、私好みのGタイプです。さらに内歯が中歯気味に湾曲しているのもグッドです。
残念なのは、「三階松きのこ農城 」様が、詳細産地、累代を公表していない事です。

私は本来、このような「ブランド・クワガタ」は好きではありません。遺伝子攪乱の心配が常に付きまとう事も理由です。最近では「国産オオクワガタ」らしからぬ、「国産オオクワガタ」も流通していますね。
しかし、この個体に限って言えば、私の知る限り、本当に台湾オオクワガタらしい台湾オオなのです。私の理想に近い感じがします。来年は是非、大切にブリードしたいと思います。
11月27日

またまた新しい血統を購入しました。
今回、購入したのは南投懸産・オス79mm(10月中旬羽化)、メス51mm(7月上旬羽化)という大型新成虫・ペアです。兄弟には80mmUPもいる大型血統だそうです。購入元は「黒船」同様「三階松きのこ農城 」様です。
早速、ノギスで実測してみると、79.5mmあります。惜しくも80mmには届いていませんでした。メスも大型です。「51mm」はなかなか出るサイズではありません。大型血統を感じさせますね。
さらに、形も素晴らしいと思います。大アゴは太く、短く、内歯は台湾オオらしく、グッと内側に入り込んでいます。頭幅も広くバランスが良好です。美形・大型血統ですね。
ちょっと残念なのは前胸背板のラインがCタイプに近い事です。しかし、兄弟にはGタイプも出現しているそうですので、次世代では期待ができるかもしれません?
現在、温室で飼育していますが、オスは未だ後食を開始していないようです。今冬、温室外で越冬させるのは、ちょっと危険かもしれません。安全のため、今冬は温室管理する予定です。メスは「食べ方」を見てから決めようと思います。出来れば、冬眠させたほうがベターと私は思っています。
前回、ご報告した「黒船」と合わせ、来春のブリードがとても楽しみです。
12月31日

台湾オオクワガタの越冬能力実験を開始しました。今回、実験に協力してくれるのは桃園懸巴陵産66mmのオスです。彼は9月にメスを殺し、独身生活を余儀なくされていました。来年の交配相手も現れない今、「みそぎ」の意味も込めて実験に協力してもらう事になりました。ケースはコバエシャッターHR−1、マットを8分目まで入れ蓋をしました。
置き場所は玄関の内側、ドアに接しています。設置時の温度は10度です。明け方には5度を切ると思われます。
実は以前、スマトラヒラタで実験した時は2階ベランダ(屋外)に設置しました。しかし、真冬の東京は氷点下を下回る日があり、残念ながら凍結死してしまいました。
そこで今回は、0度を切らないであろう場所を選んだつもりです。過去の飼育で、10度程度までの耐性は確認できていますが・・・。
尚、この実験はあくまで個人的なもので、科学的な根拠、データは全くございません。決してマネをしないでください。



2007年 飼育日記
1月23日

越冬実験のモデルになっている台湾オオクワガタの近況報告です。
実験開始から3週間が経過しました。ケースを置いてある玄関・ドア寄りの最低気温は7度程度です。暖冬のせいか、思ったよりも気温が下がりません。リビングに近いためでしょうか?4−5度の最低気温を期待していた私ににはちょっと期待外れでした。しかし、東京は、これからが冬本番です。まだまだ気温は下がるはずです。「頑張れ、台湾オオ!」
現在、モデル個体はマットの一番深くまで潜り、自分の居場所を形成しています(写真)。「居場所」はドアとは反対のサイドです。正確に寒い方向を認知しているのですね。関心しました。
尚、外から観察する限り、生死の確認はできません。越冬個体を掘り出す事は生体に負担をかけます。今回はあえて避けました。生死の確認は出来ませんが、このまま2月下旬まで、このケースを放置する予定です。数週間後、元気な台湾オオクワガタの姿が見れる事を願います。

2月7日

昨年11月に購入した黒船血統76mmペアのメスを温室へ投入しました。バリバリと餌を食べ始めています。
オスは昨年末から温室で管理していましたが、メスは温室の上のスペース(15度前後)で管理していました。安全な温度ですが、本格的な活動には足りない温度です。そこで、3月中のペアリングを睨み、温度を加える事にしました(20度)。
メスの食欲の旺盛さは、凄いですね!「あっ」という間に1カップを食べ尽くしました。今後はオス、メスの様子を観察しながら、ペアリングの時期を探っていきたいと思います。本心は「早くブリードしたい!」です。

3月3日

越冬実験終了です。昨年末から無暖房の玄関で管理していた台湾オオクワガタのオスを掘り出しました。
今冬は暖冬で、越冬実験には不向きでした。暖かい日には15度くらいまで温度計が上がりました。私が測定した限り、摂氏7度が最低気温でした。出来れば4-5度まで下がった事を確認したかったですね。明け方はもう少し下がっていたかもしれませんが・・・。

掘り出した台湾オオは固まったまま殆ど動きませんんでした。しかし、以前実験したスマトラオオヒラタとは違い、明らかに体に「張り」がありました。触覚、脚をかすかに動かしています。数分もすると爪を私の手に食い込ませてきました。体に力が漲ってきたようです。
10分も経たないうちに右の写真のとおり、見事にお目覚めです。ご苦労様でした。
しかし、不思議ですね。台湾といえば、亜熱帯です。いかに山岳部に生息するとはいえ、そんなに気温が下がるとは思えません。それが、2ヶ月間、体験した事が無いであろう寒さに耐えたのです。不思議ですね!
3月5日

台湾オオクワガタ・黒船血統・76mmのペアリングを開始しました。
温室管理により、、オス・メス共に十分に餌を食べています。私的には準備万端なペアです。しかし、怖いのはメス殺しです。私は過去に二度、台湾オオのメス殺しを経験しました。オオクワ系では珍しいのですが、何故か台湾オオで二度も起きました。
早速、メスをオスのケースに投入!観察しました。どうやらオスが攻撃を加える様子は無いようです。メスの体を触覚で調べています。メスは嫌がり逃げ出しました。結局、目視で交尾は確認出来ませんでしたが、短期間なら同居に問題は無さそうです。あとは二人(2頭)の問題ですが観察も重要です。
3月4日、朝霞の「クワカブランド」で産卵木を購入しました。夏菌皮剥き材と人工カワラ材です。期待を込めて、このペアには、カワラ材を使用する予定です。

3月17日

台湾オオクワガタのメスを産卵セットへ投入しました。
同居は三晩で終了しました。私の場合、台湾オオ・オスによるメス殺しのトラウマがあります。これ以上は長く同棲させる勇気はありませんでした。一応、メイトガードが確認できましたので、交尾が済んでいる事を期待します。
その後、10日間、餌を十分与え、養生させました。
今回、用意したのは、中ケース、埋め込みマット、人工カワラ材です。カワラ材は皮を剥きセットしました。このとき私の理想より、水分が少ないような気がしましたので、10分程、水に浸し加水しました。材の質は偶然にも片方がやや堅め、もう片方はやや柔らかめでした。
ケースに3センチ程、加水したマットを敷き、産卵木を2本並べました。このとき、やや強めに産卵木をマットに押し付け、転がらないように当たりをつけました。餌を2個置いて、ハイ!完成です。
保管場所は飼育部屋の温室です。管理温度は20度の予定です。
3月30日

先日セットした台湾オオクワガタのメスが寝てしまったのではないかと、最近、不安になりました。2週間近く経過したのに、全く材を削りません。餌にも手を付けた様子はありません。普通、材の削りだしは遅くても、餌は食べます。これは典型的な「寝てしまったとき」の症状です。
案の定、材を除いてみると、シェルターを作り寝ていました。このままだと、せっかく奮発した人工カワラ材だけ劣化してしまいます。メスを取り出し、ミニケースに濡れティッシュを敷き、餌を与えしばらく様子を見ます。交尾も疑わしいかもしれません。バクバク食べるようなら、再ペアリング後、セットしようと思います。

4月15日

先月、寝てしまっていた台湾オオクワガタのメスが、餌2カップを完食しました。就寝防止のため、マットは敷かず、ティッシュペーパーを濡らして底面に敷いていました。これだけ食べるのなら、「このままセットに入れようか・・」とも考えましたが、念のため、一晩オスと同居させました。
今回、使用する産卵セットは、前回と全く同じセットです。産んでくれる事を祈ります。
実は今回も、ちょっと自信がありません。メスの表情に何かスッキリしないものを感じます。思い過ごしであるといいのですが・・・。

5月14日

台湾オオクワガタ・黒船血統のメスがやっと材を齧り始めました。
セットから約1ヶ月、前回の失敗も含めると、2ヶ月目の朗報?になります。台湾オオクワガタの体内時計が正確だからなのでしょうか?春先にはメスが直ぐ寝てしまいます。ちょっとやそっとの温度では騙されないのかもしれません。もう1ペアの台湾オオのメスも餌の食いがまだよくないようです。
喜ぶのはまだまだ早計ですが、これで希望が持てそうです。もうひとつのペア(79mm)は、いつ頃ペアリング、セット出来るのでしょうか・・・!?
5月27日

昨年「三階松きのこ農城 」様より購入した南投懸産・オス79mm(2006年10月中旬羽化)、メス51mm(2006年7月上旬羽化)の大型ペアのペアリングを完了、メスを産卵セットへ投入しました。
黒船血統の苦戦もあり、ブリードを控えていたペアでした。しかし、気候は既に初夏!思い切ってメスをオスのケースで3泊させました。オスは大型になるほど気性が荒くなるようで、ペアリンには細心の注意を払いました。
産卵セットにメスを移すとき、あらためて感じました。本当に大きいですね!手の上で写真を撮影しましたが、アゴを広げ、前足を擦る姿に恐怖を感じました。「こいつに挟まれたら、もの凄く痛い」と・・・。撮影はこの1枚で終了。産卵セットへ移しました。多分産んでくれるでしょう。
セットの内容は、中ケース、埋め込みマット、夏菌皮むき材二本です。

6月25日

台湾オオクワガタ・黒船血統のメスが材を削りはじめてから40日が経過しました。2本の材のうち1本は左の写真のように幾つもの坑道が掘られています。私の経験上、産卵している可能性が高まりました
本日、割り出しを敢行しました。いきなり、坑道の入り口の部分を指で割ると、初令幼虫が顔を出しました(写真右)。次に発見したのは孵化したばかりの幼虫でした。あれ?卵もある・・!?削りだしてから十分な日数が経過しておりますが、生育スピードは遅めのようです。飼育部屋でエアコン管理(22−23度)しているからでしょうか?もう少し成長してからの割り出しがベターです。とりあえず、割り出しを中止しました。そろそろ、菌糸ビンを注文しないといけませんね。
7月7日

台湾オオクワガタ「黒船血統」の産卵木を割り出しました。
前回、「ちょっと早かったかな?」と思った黒船血統の産卵セット割り出しでしたが、本格的に割って見ると、2令幼虫が多数出てきました(写真)。どうやら、メスの産卵はだらだらと長く続いたようです。初令幼虫が4頭、卵も5−6個出てきました。卵は無精卵かもしれません。健康な幼虫だけで、21頭回収できました。
幼虫たちは月夜野きのこ園さんの800ccボトルへ投入しました。この菌糸ビンは、過去に76mmオーバーが誕生した実績あるボトルです。さて、明日は「南投懸産」の割り出しをしましょう!
7月8日

台湾オオクワガタ・南投懸産の産卵木を割り出しました。種親がオス79mmメス51mmという大型ペアの幼虫です。
産卵木は随分と削られていて、期待大です。こちらは予定通り、23頭の初令幼虫を回収することができました。もちろん、月夜野きのこ園の菌糸ビンへ投入しました。
ところで、オオクワ系(国産、ホーぺ、台湾)は「堅めの材を使え」といわれる事が多いのですが、今回感じたのは、余り堅いと産卵数が少ないという事です。「手で何とか割れる程度」の材を選んで産卵しているようでした。余り堅いと産卵坑道が掘れないようです。私も年齢的に「堅い材」を割るのは辛くなってきました!
写真は何故か黒く変色したコマ菌の部分にいた幼虫。周りの白い部分を食べれば良いのに、黒い部分を食べたため、お尻も糞も真っ黒でした。

7月19日

前回、割り出しを行った「黒船血統」の廃材を再チェックしました。しつこいようですが、幼虫の割り出しに「見落とし」は付き物だと思います。以前、「見落とし」については、HP読者の方から「断定するな!」というお叱りを受けました。確かに優れた能力をお持ちの方なら、全ての幼虫や卵を発見する事が容易であるかもしれません。しかし、私のように、視力も衰えてきた者には、中ケース分のマットや材の中から、小さな幼虫や卵を見逃す事も仕方ないと思います。やはり、再確認は重要なのではないでしょうか?これは、小さな命の大切さと同時に、環境問題(放虫)にも直結すると思います。対時間収益は少ないかもしれませんが、是非・・・。

10月14日

台湾オオクワガタ・南投懸産・幼虫の菌糸ビンを交換しました。(♂79mm♀51mmの子)
最大の幼虫は28グラムを計測、27グラムが4頭もいました。25グラム以上の幼虫は1400ccの菌糸ビンへ投入、それ以下は800ccでの飼育となります。今回、交換したうち20頭の幼虫のうち、7頭を1400ccの容器へ移せたのはまずまずの成果です。大型血統ですから・・。
ところで、困ったのは♂♀の比率です。現時点で、オスが11頭も確認できました。メスらしき幼虫は7頭です。1頭消失、1頭は発育不全です。岐阜産オオクワガタで、♂♀比のバランスの良さに慣れていた私には、久々の衝撃でした。
尚、今回も引き続き、「月夜野きのこ園」さんの菌糸ビン「ELEMENTシリーズ」を使用しました。相変わらず、品質が安定していて、安心して使用できます。

10月18日

台湾オオクワガタ「黒船血統」幼虫の菌糸ビンを交換しました。先週の南投懸産に引き続き、幼虫の体重がどの位伸びているのか楽しみです。
結果、こちらも最大体重は28グラムでした。その他も26グラム、25グラムとまずまずの数字が出てきました。しかし、種親が小さい分、平均的には南投懸よりやや小ぶりかもしれません。22グラム以上の幼虫を今後の期待を込めて1400ccの菌糸ビンへ投入しました。使用する菌糸ビンは「月夜野きのこ園」さんの「ELEMENTシリーズ」です。
12月17日

10月に2本目の菌糸ビンへと移した南投懸産幼虫のうち、選別に漏れた「落ちこぼれ幼虫」が33グラムを記録しました。
前回の選別では、体重25グラム以上を1400ccの菌糸ビンへと移し、それ以下は800ccへ投入しました。結果、予想通り800ccへ入れた幼虫の食痕が目立ったため、早々と3本目の菌糸ビンへと移行となりました。
驚いたのは、33グラムの体重がある個体がいた事でした。見た目にも、アンテ以外のオオクワでは見たことが無い大きさです。私が飼育したグランディス、ホーぺ系統では最大体重です。2本目に1400ccを選択していたなら、もっと大きくなったかもしれません。願いを込めて、1400ccボトルへと移しました。


2008年 飼育日記
1月14日

南投懸産台湾オオクワガタ・オスの菌糸ビンを交換しました。交換したのは10月14日の菌糸ビン交換で1400ccの菌糸ビンへ投入した体重25グラム以上のオス幼虫たち9頭です。今回移す菌糸ビンで2−3月に蛹化、4−5月に羽化させる計算でしたが・・・・。

ボクは・・取り返しのつかない事をしてしまった・・・。

先ずは食痕の目立つボトルから交換をスタートしました。「うーん、皆丸っこい・・・」中には食い上がって来ている個体もいます。体重は28−31グラムが中心です。シェルターのような部屋を作っている個体もいます。もしかして、蛹化の気配があるのか?でも割り出し・菌糸ビン投入は7月上旬、2本目投入が10月中旬でした。温室管理(20度)とはいえ、ちょっと早すぎます。メスならわかるのですが・・。
ラスト1本、食痕がほとんど無いボトルが残りました。「まだ持ちそうだから」と一度は交換をストップしましたが、意外にも1400ccの菌糸ビンが余っている事に気付きました。
「試しに表面を掘ってみよう!柔らかくなっていたら、どうせ羽化までは持たないから今のうちに交換しちゃえ!」この判断が明暗を分けました。
出てきたのは巨大な空洞でした。蛹室の壁を見事に壊してしまったのです。そして中にいた巨大な幼虫は前蛹になる前でした。丁度蛹室を作り終えたところみたいです。せめて前蛹だったらよかったのに。最悪の状況です。気が動転した私は幼虫を体重計に乗せ、蛹室を完全に破壊しました。さらに呆然!34グラムという数字をキッチンメーターが示しました。
ボクは・・取り返しのつかない事をしてしまった・・(涙)。蛹室を・壊してしまった・・(涙)。もしかしたら、80mmオーバーが狙えたかもしれないのに・・・(悲鳴)
仕方なく、幼虫を新しい菌糸ビンに移しました。
蛹室はビンの中央に作られていて、両側が辛うじて菌糸ビンの壁面に接している状態でした。外からの識別は困難です。まさか、大型幼虫が2本目で蛹室を作るなんて・・。台湾オオクワガタは成長が早いのでしょうか?しかし現在、メスで蛹室をつくっているのは1頭だけです。
今後の飼育の参考にしたいと思います。

1月23日

台湾オオクワガタ「黒船血統」のオス幼虫が蛹室を作りました。
割り出しは7月上旬でしたので、やや早めの蛹室作成です。順調にいけば、3月上旬には羽化しそうです。
このように明確な蛹室を作ってくれれば、先週のミスは無かったのに・・・と再び暗い記憶が甦りました(1月14日参照)。
ちなみに本日、南投懸産のメス幼虫が蛹室をつくっているのが確認できました。
2月3日

先日蛹室を作った台湾オオクワガタ「黒船血統」のオス幼虫の蛹室にキノコが生えてきました。
原因は多分、飼育ビンの場所を移動させた事だと思います。微妙な温度と光の加減が菌床を刺激したと思われます。
このままでは寝返りがうてない・・・・などの弊害があり、羽化不全の危険性が大です。早速、人工蛹室へと移しました。

いかがでしょうか???この蛹。私的には太く感じますし、内歯も真横を向き、正に台湾オオの特徴を示しているように思います。もちろん、無事羽化するまで、評価は出来ませんが、何となく期待大です。
蛹は人工蛹室バケラッタくんに移し、温室で管理します。無事羽化することを願います。
3月9日

台湾オオクワガタ「黒船血統」オスの蛹が色づいてきました。
人工蛹室へ移してから1ヶ月が経ちました。なかなか羽化しないので、心配していたところ、羽化の兆候が見えてきました。羽化まであと数日といったところでしょうか?「黒船血統」、最初の羽化です。サイズはともかく、カタチが楽しみです。
3月13日

台湾オオクワガタ「黒船血統」オスが羽化しました。
羽化不全もなく、無事羽化してくれたことに感謝します。目立つディンプルも確認できず、美形個体?かな??大アゴの形状も何となく気品があるように感じます。親バカでしょうか??サイズも70mm代は軽くクリアしているようです。今後、固まるのが楽しみですね!
4月6日

先月、人工蛹室で羽化した台湾オオクワガタ「黒船血統」オスの体長を測定しました。75mmでした。まずまずの数字ですね!バランスも悪くありませんし、台湾オオクワガタとしては十分美形です。ただし、種親(76.5mm)にはやや及ばないかもしれません。
本日、その他の黒船血統の菌糸ビンを割り出しました。オスの体長はおおむね75mm以上、76mmから77mmまででした(写真)。体長、太さ、バランスともに申し分ない個体が羽化してきました。種親と比較しても勝るとも劣りません。良かった良かった・・・。尚、75mm未満は現在発生しておりません。大型血統なのですね!バラつきが少ないのはちょっと意外な感じがします。
「南投懸産」もそろそろ羽化して欲しいですね。こちらはさらに大型かもしれません!
4月8日

メス幼虫だと信じて疑わなかった幼虫(黒船血統)の菌糸ビンを割り出したところ、何と小さなオスが出て来ました(写真)。
2日前に「大型血統だ!」と記述したばかりなのにお恥ずかしい話です。自分なりには、もしや?と思う幼虫には「?マーク」で目印を付けていました。しかし、今回のヤツは無印でした。「やられた・・・」という感じです。しかし、こうして突き落とされる事があるから、過信せず、飼育を続けられるのかもしれません。
ところで、このオス、私のオオクワ系オス羽化の最小記録・43mmです。決して羽化が早かったわけではありませんので、種保存のための早期羽化個体ではなさそうです。小型個体の特徴の飛翔能力を活かした種拡散用の個体かもしれません。

4月27日

台湾オオクワガタ・黒船血統の78mm(Gタイプ)が羽化しました。
飼育中の「南投懸産」と「黒船血統」は昨年、同時期にブリードを開始しました。さらに幼虫を菌糸ビンへ入れた時期も同じでしたが、何故か黒船血統の羽化が早いようです。黒船血統はオス、メスとも、8割がたが羽化しています。しかし、南投懸産のオスは未だ蛹化していない個体も多く、羽化が確認できたのは1頭のみです。
黒船血統は、羽化こそ早いものの、大型個体が多く発生しているのは先日ご報告したとおりです。本日、有望なオスの体長を測定しました。
最大個体は、78mmでした(写真)。いかがでしょうか?太さ、大アゴの迫力では77mmも捨てがたいのですが、種親(76.5mm)を超える体長とバランスの良さで、この78mmの写真を掲載します。
現在のところ、羽化した個体たちに大満足です。今更ながらですが、子供は親に似るのですね!血統の重要性を改めて実感しました。

5月14日

台湾オオクワガタ・黒船血統オスが、またまた羽化しました。人工蛹室、「バケラッタくん」での羽化でした。綺麗なGタイプです。
大きさは並みのサイズ?・・77mm程度ですが、驚いたのは内歯の角度です。左の写真をご覧ください。大アゴを閉じていないにもかかわらず、内歯は真横を向いています。
「シェンクリング??」普通に理解すれば、中歯型なのですが、大アゴを閉じたときは、何と!内歯が内側を向くのです(写真右)。
小型の「オオクワガタ」ではよく見られる形態ですが、70mmを超える大型のオオクワガタ」では珍しいのではないでしょうか?まさに、「超中歯(小歯)血統」ですね!
今回、ブリードに使用した親は有名な「黒船起源種76の直子・♂75mm」と同血統のメスです。改めて、血統の重要性を実感致しました。
面白い血統ですね!今後が楽しみです。
6月7日

台湾オクワガタ南投懸産の巨大オスが羽化しました。
同時期にブリードした、黒船血統に比べ、南投懸産は蛹化、羽化が遅いようです。昨日までに羽化した南投懸産のオスは、76mm1頭だけです。週に一度チェックしていますが、多くはやっと蛹になった段階のようです。
余りに遅い羽化タイミングに不安が増し、菌糸ビンをチェックしていましたが、本日、思い切ってステージ不明のボトルを割り出しました。
このボトルは小窓が一つあるだけで中が全く見えません。食痕も無い菌糸ビンです。私の経験上、この小窓は蛹室のお尻の部分であると予想できます。光を当てると、かすかにフセツが動くのが見えました。
掘り進むと、蛹室に穴が開き、羽化個体が確認できました。そして、「デカイ!!」羽化後数日のようですが、一見で大きく見えましたのでノギスを当ててみました。
ザックリですが、80mmを超えています。やったね!固まると少々縮むかもしれませんが、納得の結果です。オオクワガタではグランディスに次いでの80mm達成??かな?正確な計測は後日実施するつもりです。残りの10頭のオスが益々楽しみになりました。

7月6日

南投懸産の3令幼虫を4本目の菌糸ビンへと移しました。
この血統は本当に大型血統のようです。昨年、産卵セットを割り出したのは7月でした。冬季の温度管理も手伝い、普通なら、既に大半が羽化しているはずなのですが、この血統に限っては現在、丁度羽化が始まるタイミングとなっています。幼虫期間が長いということは、大きく育つ素質「あり」ということです。
先日お伝えした個体は、80mmにやや足りない79.5mmに落ち着きました。しかし、79mm以上の個体がもう1頭羽化しました。今後、羽化する個体たちに期待しましょう。蛹もデカイですよ!
ところで、4本目の菌糸ビンへ入れた幼虫は体重29グラムと、前回計測時(31グラム)より2グラム減ってしまいましたが、蛹化前のコンディションとしては悪くないと思います。

7月14日

南投懸産台湾オオクワガタの羽化成績は優秀です。現在まで羽化したオスに76mm未満はございません。最も小さいオスで76mmで、79mmが中心という素晴らしい大型血統です。
そして、今のところ最大のオス、「80mmオーバー」が羽化しました(写真)。この個体、サイズも素晴らしいのですが、驚くことに中歯なのです。
普通、オオクワガタは大型になると内歯が前を向きます。台湾オオクワガタも例に漏れません。しかし、この個体はグランディスオオクワガタのように内歯が真横を向いております。まるで、黒船血統のような形ですね!ますます気に入りました。そして、まだ大型の蛹がありますし、幼虫もいます。今後の羽化が楽しみです。(温室内23度)

8月23日

南投懸産台湾オオクワガタの自己記録を更新しました!81.5mmのオスが人工蛹室で羽化しました。まだ羽化後2週間ですので多少縮むかもしれませんが、今のところ最大体長です。嬉しい成果です!
残る蛹(幼虫)はあと2頭です。皆が80mmを超えてくれたら嬉しいのですが・・。うち1頭(蛹)は羽化寸前ですので、80mmを超えたら、ご報告したいと思います。
9月7日

8月下に羽化した南投懸産台湾オオクワガタの体長を測定しました。羽化1週間後に測定したときは80.5mmありましたが、本日の測定では少し縮んで80mm丁度でした。
今回羽化した個体はGタイプ系です。完全なGタイプではありませんが、中間タイプというよりはGに近いと思います(左写真下・上は81.5mmのCタイプ)。この血統は多くがCタイプで羽化しましたが、中にはG系も混ざっています。兄弟なのに面白いですね!同時期にブリードした黒船血統は全てGタイプでしたから。
体長が80mmに近くなり、大型化するとCタイプばかりが出てくるそうです。その意味では、今回、Gタイプの大型が出たことはラッキーかもしれません。

ちなみに、Gはグランディス、Cはクルビデンスの頭文字です。G/Cの区別は前胸背板・サイドラインの前側の形で分類されます。直線的なのがGタイプ(右写真下)、曲線的なのがCタイプ(右写真上)です。大アゴの形(内歯の角度)で分類すると思われている方もおられますが、一般的には前胸背板の形です。
12月23日

7月6日に報告した「4本目の菌糸ビンに突入した幼虫」に異変が発生しました。本日ビンのフタをあけ、中を覗くと3センチほどの深さに幼虫の尻が見えます。実はこの幼虫、2週間前も同じ状態でした。たまたま出ていただけかな?と思ったのですが、未だに潜らないのは問題です。原因は不明ですが、多くの場合、「潜らない幼虫」はそのまま死亡してしまう事が多いのです。
せっかく、4本目までいったのに残念です。マットに移す方法もありますが、期待はできません。今後の観察を続けたいと思います。



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