飼育日記
2005年
1月9日

昨年11月末、クワカブランドでユーロミヤマ(ケルブス・南フランス産WF1)の幼虫を3頭購入しました。プリンカップのまま温室管理していましたが、そろそろ大きいケースに移したほうがよさそうです。早速、クワカブランドに直行し、「生オガ発酵マット」を購入。1100ccのプラボトルに詰め、幼虫を投入しました。幼虫は3頭とも3令幼虫に成長していました。オス・メスの判別を試みましたが、はっきりとは判りません。多分1♂2♀のような気がします。
4月3日

ユーロミヤマ(ケルブス)幼虫のマットを交換しました。
前回の交換から丁度3ヶ月が経ちました。白い膜が食べられ、減っていく菌糸ビン飼育と違い、マット飼育は、ビン交換のタイミングを眼で確認することは非常に難しいと思います。従って、幼虫の大きさ、時間と温度(夏は早め、冬は遅めの交換)による方法が確実だと思います。
今回、掘り出した幼虫ですが、前回よりひとまわり大きく育っていました。しかし、オス・メスの判別は難しく、多分2♂1♀のような気がします。♂1♀1は確信があるのですが、残りの1頭が小さいオスのような気がします。
8月6日

ケルブス・幼虫のマットを交換しました。
飼育している3頭のうち、2頭は蛹化している可能性が大です。理由は飼育ビンの表面に、蛹室の姿こそ見えないものの、茶色く変色した部位が認められるからです。これは多分、水分過多が原因で嫌気性バクテリアが活動しているからだと思われます。水分過多は、幼虫が蛹室作成時んみ放出する水分と関係があるのではないでしょうか?他のクワガタでも、蛹室の周りにはこのような茶色く変色した部位が認められる事が多いようです。さらに、幼虫が「暴れた」形跡も確認しています。
今回マットを交換したのは、「暴れていない」1頭です。掘り出してみると小型の幼虫でした。私はミヤマに関して予備知識が殆ど皆無です。オスなんでしょうか?メスでしょうか?無事羽化させる事が今回の目標です。

9月1日

ケルブスのメスが2頭羽化しました。3頭のうち2頭は蛹室を作ってから、2ヶ月以上経過しています。残りの1頭は未だ幼虫のままです。
思い切って、蛹室のできていると思われる2つの飼育ビンを割り出しました。結果は予想通り、メス2頭でした。
ということは残りの1頭はオスなのでしょうか?羽化の遅いメスもいますので安心はできません。何より、小型の幼虫だったことが不安に拍車をかけます。小さくてもいいから、オスであってください!

9月6日

ユーロミヤマのメスをマットで埋めました!?ミヤマクワガタは短命なクワガタです。活動を開始すると数ヶ月で天に昇ってしまいます。オスが未だ幼虫ですので、今年のブリードは不可能です。ということは、メスが今年活動を開始してしまったらブリード出来なくなってしまいます。
活動させないためには、蛹室を壊さず気温の低い場所で管理するのがよいのですが、後の祭りです。マットを厚く敷き、エアコンの噴出し口にケースを置いて「眠れ・・・眠れ・・・」と呪文を唱えました。上手く休眠してくれるといいのですが・・。

12月16日

我が家のユーロミヤマのオスの羽化はまだ先のようです。ケルブスはオスとメスの羽化時期にズレがあり、ペアリングが難しい・・・というのは本当ですね。オス幼虫は元気に、まだまだ幼虫しています。
そこで、格安なオスを密かに探していたところ、「クワカブランド」の忘年会・オークションでゲット!!小型のオスで、ケルブスらしい特徴は出ていませんが、種親としては問題ないと思います。8月羽化です。来年は複数のメスでブリードにチャレンジできそうです。
12月24日

Oh!My God!!情けない・・・。初めての経験です。ユーロミヤマのオス・幼虫を潰してしまいました。
オスと思われる幼虫はまだ、蛹化の気配さえ見せません。無暖房で飼育していましたが、そろそろ蛹化を促すため、温室に入れようと思いました。そこで、マットの交換を画策しました。しかし、これが仇となりました。ボトルの底面にいた幼虫の位置を確認して、スプーンで掻き出したところ、鈍い感触がありました。中を覗くと、ねばい液体が見えました。スプーンが幼虫を直撃してしまったのでした。私は幼虫の位置を確認したつもりだったのですが、割り出しの危機感?で幼虫が反対の位置に移動してしまった様子です。クワガタ飼育者としては情けない事故ですね。反省、反省です。
これで、来期のブリードは、先日手に入れたペアが中心となりそうです。是非、カッコいい大型のオスを羽化させてみたいです。

12月30日

今年、羽化したメスは変態でしょうか?
9月1日の日記で紹介したメス・2頭は健在です。現在休眠させようと努力しています。
ところで、このメスのうちの1頭に変なクセがあります。なかなか休眠しないばかりか、頭をマットに突っ込んだまま、逆立ち状態で動かないのです。
写真のように脚は投げ出された状態です。危険を感じ、リセットしましたが、数日後、再び同じ状態を維持しています。これは、この個体の性癖でしょうか?私にはさっぱり解りません。
 


2006年 飼育日記
3月10日

ユーロミヤマ・ケルブスのオス・メスを温室へ入れました。オス・メスとも未だ成熟してはいないようで、餌は食べていません。しかし、オスの足腰がしっかりしてきましたので、目覚めさせるために温室(20度)へ投入しました。
このオスは2月くらいからマットの表面へ出てきてうずくまっていました。本当はマットに潜って越冬してくれると安心だったのですが・・。メスたちは前回報告したように、結局お尻を出したまま越冬しました。本日観察してみるとマットの上にいましたので、成熟が近いかもしれません。
今年のブリードはオス1、メス3で行うことになりそうです。
3月25日

先日、温室へ投入したユーロミヤマオスが餌に関心を示し始めました。まだまだ本格的な後食ではありませんが、餌をペロリと舐める瞬間を目撃しました。体を掴んでみると結構抵抗力がついてきています。順調に成熟しているみたいですね!あせらずに、且つ、チャンスを逃さないようにブリードしたいと思います。
4月8日

ユーロミヤマ・ケルブスのオスが後食を開始しました。
バケーションから帰って、ケルブスの様子を確かめたところ、餌を食べた痕跡があります。試しにタッチしてみると、機敏な行動を示します。明らかに活動モードにはいったようです。
ところが、メスの後食が未だです。3頭とも餌に手を付けた痕跡がありません。早く目覚めて!女性陣!!
4月22日

ユーロミヤマ・ケルブス・3頭のメスのうち、1頭が後食を開始しました。食べ始めた個体は、昨年我が家で羽化した2頭のうちの1頭です。昨冬は寝相が悪く(2005年12月30日参照)、私をヒヤリとさせただけに、嬉しいニュースです。
数日間、様子を見て、ペアリングを始めたいと思います。
5月2日

ケルブス・メス3頭のうち2頭が後食を始めました。オスは4月上旬に食べ始めています。ミヤマは比較的短命ですので、タイミングを間違えるとブリードに失敗することがあります。早速、ペアリングにチャレンジしました。
先ず、最初に食べ始めたメスをオスのケースに入れて様子を見ました。オスは「あっ」という間にメスを触覚で調べ始め、上にまたがりました。あっけなくハンドペアリング成功です。しかし、問題はここからでした。
数分経ってもオスはメスを離そうとしません。一度引っ込めた交尾器を再びメスにあてがいます。逃げ出すメスをオスは大アゴで挟み牽制します。時には「バキッ」という鈍い音が響きます。仕方なくメスは応じた様子です。そして、3度目。メスが拒絶しますが、オスは離そうとしません。「ギリッ!バキッ!」このままではメスが危険と判断、両者を分けました。スゴイ意欲ですね。私が飼育した中で一番の「しつこい性格」だと思います。ちなみに、この後、もう1頭のメスとも2回戦を完了しました。本当にスゴイ!
メスたちは念のため、数日後に再ペアリング後、産卵セットへ投入予定です。

5月7日

ケルブスの産卵セットを構築、メスを投入しました。
最初の「種付け」から5日後、念のため、再びハンドペアリングを行いました。今回もスムースに交尾してくれました。もちろん、「しつこいオス」なので、私が仲裁に入りましたが・・・。
今回は大サービスの「大ケース」でのセットです。セット内容は「大ケース」、クワカブランドの「産卵マット」「カブトマット」、「夏菌皮むき材」です。
底面に「産卵マット」を、5センチ程度堅く詰め、その上に細めの夏菌材を2本置きました(水分多目)。あとはカブトマットで材が隠れるまで覆って終了。ちょっと豪華な産卵セットです!沢山産んでね!
6月14日

ケルブスのオスが天に召しました。3頭目のメスと2晩寝食を共にした数日後でした。さすがに精根尽きたのでしょうか?仁王立ちのままの大往生?でした。
3頭目のメスの産卵セットを作るため、朝霞にある「クワカブランド」へ行って来ました。ここの「カブトマット」は優秀らしく、マット飼育で90mmオーバーのケルブスが出現したそうです。確かに見た目といい、匂いといい、品質が良さそうです。さらに900円と割安です。
早速、産卵セットを作りました。今回は予算とスペースの都合で、「中ケース」に「産卵木1本」、「カブトマット」のみのセットです。
ところで、先月セットした産卵セットの底面に卵も幼虫も見当たりません。メスは弱っていてマットの表面にいます。多分、産卵していると思うのですが・・・。来月には掘り出してみるつもりです。

7月3日

5月にセットしたケルブスの産卵セットを割り出しました。結果は惨敗でした。まるで、ジーコ・ジャパンのW杯のようでした。

☆1ケース目
「ケルブス」は今年、最も楽しみにしていたセットのひとつでした。2令幼虫で割り出すため、セットから2ヶ月待ちました。「割り出し」を開始すると、「あれ?マットの水分が多い・・・。」私が設定したよりも「マットの水分」が多い気がします。乾燥する事はあっても、水分が増える事はありえません。案の定、幼虫は皆無でした。
やはり、水分過多が原因なのでしょうか?正に惨敗です。期待していただけに、「オーストラリア戦」の気分です。

☆2ケース目
底面のマットはやはり水分多目です。幼虫はいないようです。一応産卵木も割ってみました。産卵木は柔らかく、ボロボロと崩せました。「いた!幼虫が!!」何と、ケルブスの幼虫が産卵木から出てきました。合計4頭です。数は少ないですが、全滅は免れました。「勝ち点1」を得た「クロアチア戦」のようです。その後、マットを再調査すると卵を3個、発見しました。しかし、2ヶ月経って、卵という事は望みは薄いようです。

☆3ケース目
心配になり、3ケース目も覗いてみました。こちらは「6月14日」にセットしましたので、割り出しはまだ先です。しかし、メスは力尽きていました。産んでくれているのでしょうか?力尽きたという事は、産卵したからでしょうか?それとも・・・。一瞬期待させた、「ブラジル戦」の悪夢が頭をよぎりました。

☆敗因
片方のメスが産卵木に産卵している事から、メスには問題ないと思います。「水分過多」が「敗因」だと断定出来そうです。完全に私の戦術ミスです。しかも、初歩的なミスです。ミスを犯した理由は2つ考えられます。マットを堅く詰めたため、圧縮による水分増加を計算できなかった事。もうひとつは、慣れない大ケースとインナーシールドを使ったため、予想よりも水分の蒸発が少なかった事です。

☆再セット
幸運にも2頭のメスは健在です。やや元気はありませんが、再トライです。マットの水分を再調節して、セットに入れました。
今回、自分の力を再認識させられました。過信は禁物です。

7月29日

3ケース目の産卵セットを割り出しました。
結果は惨敗・・・。マットにも、産卵木にも「幼虫の影」さえ見えませんでした。
原因は何でしょうか?飼育部屋の室温(25-26度)が合わなかったのでしょうか?マットが原因でしょうか?水分かも・・・?
とにかく、失敗です。3頭のメスで、ここまで成績が悪いと、相性問題かもしれません。我が家の飼育部屋の環境が、「ケルブス」の産卵に適していないのかもしれません。これは、今後の研究課題としたいと思います。
写真は、割り出したマット。幼虫は勿論、産卵した形跡も、見当たりませんでした。
9月7日

プリンカップに保管していたケルブスの幼虫を「クワカブランド」の「カブトマット」入りの飼育ボトル(800cc)へ移しました。
結局採れた幼虫は4頭でした。卵は消えてしまいました。多分、無精卵だったのでしょう。3頭もメスがいたのに、残念な結果でした。しかし、累代が途絶えてしまったわけではありません。4頭の幼虫が上手くオス、メスに分かれてくれればブリードの続行が可能です。残った4頭の飼育に全力を尽くしたいと思います。
12月30日

ケルブス幼虫のマットを交換しました。
前回の交換から4ヶ月近くが経過、ちょっと遅い交換のタイミングです。理由は「忘れていた」という事です。ケルブスさん、ごめんなさい。
しかし、幼虫は順調に加令しておりました。3令幼虫です。中でも1頭(写真の上の幼虫)は頭が大きく、体重も10グラム(他は6グラム)あります。3姫1太郎でしょうか?
この大きい幼虫は1400ccへ、他の3頭は800ccのボトルへ移しました。今回使用したマットは「月夜野きのこ園」さんの「クワマット」です。


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