2009年 飼育日記
1月17日

岐阜産オオクワガタを飼育している菌糸ビンをチェックしたところ、蛹室を作っているオス幼虫を確認しました。
ここ数年、私の管理スケジュールでは11月下旬に温室外にビンを出し、1月か2月まで、冬を体感させ、「セミ幼虫化」を防いでおりました。しかし、今年の幼虫たちは体重の伸びがやや悪いように感じます。「セミ幼虫化」のリスクを冒しても温室で加温を続けていました。
今回蛹化したのは冬季も加温を続けた場合に見られる早期羽化の個体群(3頭)だと思われます。大型個体は期待できません。
ところで、そろそろ菌糸ビン交換のタイミングです(3本目)。今回メスはパスです。オス用の1400ccボトルは到着済みです。明日にででも、ビン交換を実施したいと思います。幼虫の成長を祈ります。

1月18日

国産オオクワガタ幼虫の体重・自己記録更新!何と、31グラム!!
昨年10月に2本目の菌糸ビンに投入した幼虫のうち、オス幼虫と思われる個体の菌糸ビンを交換しました。使用ボトルは今回も「月夜野きのこ園」さんのPP1400ccです。
前半戦は落胆の連続でした。前回の交換時、22グラムだった幼虫が、今回も22−23グラム程度と期待した「伸び」がありません。落胆の中、ビン交換を続けました。
ところが、半数に達する寸前、明らかに巨大な幼虫が顔を出しました。ひと目で、私が見たどの国産オオクワガタの幼虫よりも巨大だと判りました。
体重を測定すると、31グラムと表示されました。ラベルを確認すると、前回交換時は22グラムでした。随分大きくなりました。このまま、体重を落とさず、蛹化してくれれば、80mmオーバーが狙えるかもしれません。
その後、ビン交換後半戦は成績も徐々に上がり、20グラム台後半の幼虫が数頭出てきました。大きさにバラつきがあるのはアウトラインの宿命でもあり、思いもしない個体が出現する楽しみでもあるのかもしれません。
しかし、問題は「セミ化」です。今回、冬を感じさせるのを回避したため、蛹化のきっかけを作ってあげる必要がありそうです。今後の管理作戦は未定です。勘をたよりにやってみます。

1月28日

国産オオクワガタ・幼虫たちの今後の管理方針を決定しました。
幼虫に冬を経験させないと「セミ化」してしまう危険性が高いのは先日も報告したとおりです。しかし、極端に温度を下げると、全く食わなくなり、越冬のために体力を使い果たし、萎んでしまうことも否定できません。また、現時点で温度を上げ、無理やり蛹化させると、幼虫の体重に見合った大きな成虫は期待できそうにもありません。
そこで、「クワカブランド」の木下店長のアドバイスもあり、16−17度程度で春まで管理してみる事に決めました。この温度ですと、幼虫は少しずつですが餌を食べ、体重が落ちにくいそうです。春から初夏に室温が25度前後になれば、温度差は9度・・・「セミ化」を防げる温度差だと期待します。

2月14日

あれ!?蛹室が・・・。岐阜産オオクワガタ幼虫を入れている菌糸ビンに異変が発生しました。作られていたはずの蛹室が消失しています。こんなの初めて・・・。
蛹室が木屑で埋められているのは、前蛹になる前の幼虫の飼育ビンでした。写真ではっきりわかるように、蛹室は確実に作られていました。ところが何かの原因で蛹化を諦めてしまったようです。幼虫の生存は確認できました。
考えられる原因は温度の低下です。先月から冬を感じさせるため、温室の温度を19度から16度程度まで下げました。蛹室を作った幼虫は冬の到来を感じ、「このままでは蛹化、羽化出来ない・・春まで幼虫でいよう」と判断したのではないでしょうか?1頭だけでなく、確認できただけで、3頭の幼虫が同様の行動をとりました。偶然ではないと思います。
逆に考えれば、幼虫に冬を感じさせる作戦は成功したのかもしれません。蛹化しようとしていた幼虫が蛹化を諦めたのですから、他の幼虫も冬の到来を感じたはずです。結果は春までわかりませんが、数頭の幼虫の犠牲(再び蛹室を作る事は出来ないといわれています)と引き換えに貴重なデータが入手できました。「19−16=3」3度の攻防ラインですね。
2月22日

さあ!いよいよ羽化への準備開始です。1月中旬より、温室の温度を16度で管理していましたが、設定を18度に変更しました。
幼虫に冬を感じさせるために低温で飼育していましたが、蛹室を放棄する幼虫が観察され、目的は達成されたように感じます。そして、悲しきかな飼育スペースの関係上、同じ温室で他種も飼育しているため、「少し上げてあげよう」という事になりました。
写真は既に蛹化した岐阜産オオクワガタの蛹です。蛹室にキノコが発生したため、露天掘りにしました。
3月1日

2月22日に露天掘りにした岐阜産オオクワガタの蛹が羽化しました。
温室温度を16度から18度管理に切り替えた途端、今年第一号の国産オオクワガタが羽化しました。どうやら、羽化不全も無いようです。蛹になってから温度を下げましたので、無事羽化出来るか心配していた個体でした。20度管理での羽化は普通ですが、今回、18度という低温で羽化したということは・・・・・・・・今後の温度管理の参考になりそうです。
3月22日

3月1日に羽化した岐阜産オオクワガタを蛹室から取り出しました。
サイズを測定すると67mmです。サイズは小さいですが、今後羽化してくるであろう大型個体を占う意味では大変参考になると思います。
今までの岐阜産オオクワガタに比べると大アゴがやや長めで直線的ですね。交配したメスの血統は大アゴが真っ直ぐ伸びるタイプでしたので、アウトラインブリードによる血の入れ替えの結果かもしれません。
また、このクワガタ、どこからどう見ても小さなオオクワガタですが、不思議と貧弱さがありません。頭部が良く発達しているからでしょうか?重厚感さえ感じます。ということは、今後羽化してくる個体たちは期待出来る??
他の幼虫たちですが、メスを含め、蛹化の傾向が見られません。温室の気温は19度。暖かい日は22度程度まで上昇します。東京も暖かくなってきました。そろそろでしょうか?
5月30日
(久留米産)

福岡県久留米産オオクワガタの幼虫を10頭購入しました。種親は何と♂82mm、♀52mmと超大型です!!
本年4月、朝霞の「クワカブランド」で82mmの国産オオクワガタを初めてナマで見る機会がありました。そして、そのバランスの良さに感動しました。頭部が十分に発達していて、大アゴも太く、サイズ・オンリーの個体ではありませんでした。
今回、この種親の幼虫をクワカブランドがブリード、販売すると聞き、予約を入れて割り出し日を心待ちにしておりました。

本日購入したのは幼虫10頭です。種親オスは同一(写真)ですが、メスは2系統を選択しました。A血統6頭、C血統4頭という内訳です(メスは共に52mmオーバーです)。幼虫は大夢Bの菌床プリンカップに入った初令幼虫です。今後の管理が勝敗を決めそうですね・・!正直・怖い・・・。3令になった時期を見計らって次の菌糸ビンへと移す予定です。

6月13日
(岐阜産)

羽化した岐阜産オオクワガタのオスを割り出しました。今回割り出したオスは3月に割り出した「早期羽化群」ではありません。幼虫時代、最大体重が20グラム以上あった大型?の個体群です。
とりあえず羽化が確認できた3頭を割り出しました。いずれも70mmオーバーで岐阜産らしいガッチリとした太い個体です。特に写真の個体は74mmあり、バランスが良いと思います。
岐阜産は今後1ヶ月間・羽化ラッシュを迎えそうです。
7月17日
(岐阜産)

あれ?セミ・・か・・・・・。
前回、今後の羽化ラッシュを予測した「DeepBlue」でしたが、一部・いえ・かなりの個体にセミ化の兆候があり、予測は外れる可能性大です。
羽化していることを期待して、外から蛹室が見えない菌糸ビンの一部を掘り出しました。結果は残念!幼虫は明らかなシェルターを作っていて、蛹化の気配はなく、このまま夏を通り過ぎそうです。いわゆるセミ化です。残りのビンも期待はできません。悪あがきで、飼育部屋でも比較的温度の高い温室の上にビンを移動させました(25−26度)。
冬、16度まで下げれば大丈夫と思ったのですが、甘かった。冬の感じさせかたが足りなかったために羽化しそこなったようです。でもあまり温度を下げすぎると大きくなりませんし・・。この辺が国産オオクワガタの難しさなのですね。1頭でも多くの幼虫が今年羽化してくれると嬉しいのですが・・。ちなみにメスは順調に羽化しております。

7月26日
(久留米産)

5月に購入した久留米産オオクワガタの餌交換を行いました。実は前回の報告後、4頭追加購入し、合計14頭になりました。追加した4頭は種親♂が81mmです。
プリンカップの食痕はそれ程大きくはありませんでしたが、孵化から2ヶ月経過していますので、思い切って餌交換に踏み切りました。今回用意した菌糸ビンはお馴染み「月夜野キノコ園」さんのPP1400ccボトルです。オスメスの判別でボトルの大きさを変えるよりも製品のロットの関係上1400ccで統一したほうがコストが安かったからです。
幼虫たちの成長は順調で、大半は3令初期で次のボトルに移す事が出来ました。しかし、一部2令初期の幼虫がいるなど、バラつきも認められます。過半数の「チェンジ」を終えた時点で食痕が少ないプリンカップの餌交換は中止しました。まだまだ食い尽くされている感じではありません。3令初期での交換が狙いですから・・・・・食痕の少ないカップは来週ですね。

8月17日
(岐阜産)

今年、2月14日にご報告した「蛹室を自分で放棄してしまった岐阜産オオクワガタのオス」が無事羽化しました。サイズも70mm位あると思います。
「一度蛹室を作った幼虫が何らかの原因で蛹室を失った場合、再び蛹室を作る事は出来ない」と何かの文献で読んだ事があります。しかし、それは嘘でした。実際に我が家では再び蛹室を作り、無事羽化いたしました。確かに全てが無事羽化する保障はありませんが、絶望ではないみたいですね!
9月14日
(岐阜産
佐渡島産)

7月17日に、ご報告したセミ化幼虫たちの菌糸ビンを交換しました。前回の交換(3本目)は1月でしたので、幾つかのボトルは菌床が劣化し、順次交換済みでした。今回は、来春早々の羽化を想定しての刺激を含めた交換という位置づけです。8頭のセミ幼虫のうち4頭の菌糸ビンを交換しました。。
掘り出してみると、予想に反して、2頭が羽化していました。特に嬉しかったのは、1月18日に報告した31グラムの幼虫が羽化していたのです!!体長は75mm(暫定)という残念な結果に終わりましたが信じられない体幅に驚かされました(写真右)。頭幅が素晴らしく発達し、大アゴも極太です。幼虫の体重の全ては横幅にとられてしまったようですね。大きさよりも太さに重点を置いて選別してきた成果でしょうか?
対照的なのは佐渡島産の個体です(写真左)。幼虫の最終体重(1月)は23グラムでしたが、羽化した個体は体長が76mmもあります。岐阜産に比べるとやや細身に見えますが、美しいシルエットですし、国産オオクワガタとして、十分魅力的な個体です。両個体とも、目立ったディンプルもなく、綺麗な個体です。ちなみに、私は頭部が皺だらけの極太血統は好みではありません。
残るセミ化幼虫(オス)は6頭となりました。「印」の幼虫が1頭おります。温度管理、頑張ります!

10月27日
冬支度
(岐阜産)
(佐渡島産)
(久留米産)

東京も寒くなってきました。台風の影響もあるみたいですが昨日、我が家の飼育部屋の気温が18度を切りました。そこで、昨春ブリード、今夏に羽化せず、セミ化幼虫の道を辿っている幼虫たちを温室から排除し、温室ヒーターのスイッチを入れました。
セミ化幼虫を温室から排除したのは、幼虫たちに冬を感じさせ、後に加温し羽化を促すためです。屋外管理も視野に入れています。
温室のスイッチを入れたのは、久留米産の幼虫たちに出来るだけ沢山成長して欲しいからです。久留米産は前回の菌糸ビン投入が7月下旬でしたので、そろそろ次の交換に向け要注意です。まだ成長過程だと思いますので、加温し、見守ります。

10月31日
(久留米産)

7月下旬に餌交換した14頭の久留米産オオクワガタの幼虫のうち2頭が暴れだしました。うち1頭はタイベスト紙まで食い破っていました。
2頭はオス1メス1でした。オスは見るからに小ぶりなサイズです。計測してみると20グラムしかありません。メスも11グラムと標準的です。多分、早期羽化の個体群であると思われます。種の保存のため、大型血統でも必ず出てくるのです。他のボトルは食痕も少なく、期待が持てます。残りは15日ー30日後交換予定です。写真は20グラムのオス幼虫。
11月29日
(久留米産)

久留米産オオクワガタ・幼虫7頭の菌糸ビンを交換しました。今回交換したのは食痕が多いと思われる個体のみです。既に先月末に2頭の幼虫の菌糸ビンは交換済みでしたので残り12頭のうちの7頭です。
結果はオス5頭、メス2頭でした。オスの体重は26グラム1頭、24グラム1頭、20グラム2頭、19グラム1頭という寂しい報告となりました。体重が伸びませんね!今後の伸びも含め、20グラム代後半がもう少し欲しかったというのが正直なところです。
繰り返しますが、久留米産は種親が80mmオーバーの超大型血統です。しかし今のところ、岐阜産の幼虫と比べて決して抜けてはおりません。今後の成長に期待しましょう!
12月19日
(久留米産)

久留米産オオクワガタ幼虫14頭のうち、先月未交換だった5本を交換しました。この5本の菌糸ビン(1400cc)は殆ど食痕が走らず、中には全く食痕が無いボトルもあります。死んでしまったのでしょうか?
掘り進んでも全く食痕が見当たりません。ところが、丁度半分掘り出した時、穴がぽっかりと開き中から巨大?な幼虫(写真)が出てきました。体重は27グラム。今期最大です。どうやらカプセルを構築して「居食い」をしていた様子です。本当にこのカプセルの周囲のわずかな部分しか食痕はありません。大型血統の片鱗を見た気がします。
残り4頭も無事でした。オス2頭メス3頭で、もう1頭のオスも26グラムと、まずまずの結果でした。15グラムと大型のメスもいました。

これで、久留米産オオクワガタの多分最後の菌糸ビン交換が終了しました。オス8頭、メス6頭となかなかのバランスです。残る問題は冬を感じさせるタイミングです。1月下旬くらいかな・・・・。気温と相談して考えます。

12月24日
(久留米産)

な・な・なーんと!!久留米産オオクワガタのメス幼虫が蛹室を作りました。
この個体は10月に暴れだした「早期羽化」と思われる個体ではなく、11月に菌糸ビンを交換した個体(13グラム)です。国産オオクワガタの場合、飼育温度20度をキープした場合、数パーセントの幼虫が1−2月に羽化してしまいます。もちろん、大型個体は望めませんが、これも必要な「割合」なのです。

2010年 飼育日記
1月17日
(岐阜産)

「冬を感じさせる」ため飼育部屋の温室外で飼育していた岐阜産オオクワガタの幼虫たちを飼育している菌糸ビンを温室へ戻しました。
これらの幼虫は2008年にブリードした幼虫たちです。本来なら2009年春から夏にかけて羽化しているはずの幼虫たちです。しかし、冬の感じさせ方を失敗したためか、夏を過ぎても蛹化の気配がありませんでした。日本には四季があります。国産オオクワガタの幼虫は、低温・・つまり冬を感じる事で、春の到来を予期して、蛹化が促されるようです。
今回、温室(20度)に投入した幼虫は昨年、10月27日に温室から取り出したオスメス合わせて10頭程度の個体群です。温室外で冬を感じてくれていれば今春〜夏にかけての蛹化、羽化が期待できます。

1月18日
(久留米産)

あれ???オス・・・。12月24日に報告したメスと思われた久留米産オオクワガタ・幼虫は実はオスでした。菌糸ビンのプラボトルから立派な大アゴを観察できました(写真)。
右の個体ラベルをご覧ください。飼育ビンのフタに貼っているラベルです。7月25日に飼育ビンを交換した時、体重は測定しませんでしたが、頭幅などから判断して♂マークを記入しています。ところが、11月末の交換時には体重が13グラムしかなく、メスの間違いだったと訂正しています。
そして蛹化してみれば、オスでした。本当に難しいですよね!雌雄判別は・・。90パーセントは解るのですが、残りの10パーセントは難解です。

1月23日
(久留米産)

温室で飼育していた久留米産オオクワガタを飼育している菌糸ビン(蛹室作成個体を除く)を温室外へ出しました。
昨年は温室の温度自体を16−17度程度まで下げ、「食い」と「冬」を期待しましたが、セミ化幼虫が10頭以上出てしまいました。今年は通常通り、温室外で冬を感じさせることにします。
場所は飼育部屋のスチール棚です。最近は温かい日が多く、日中は16度位まで上昇します。設置してある温室の影響で他の部屋より温かいようです。そこで、温室にビニールカバーをかけ、熱が漏れないようにしました。省エネにも役立ちます。これで朝晩、10度程度まで下がればOKです。
2月14日
(久留米産)

1月18日に報告した久留米産オオクワガタが羽化しました(温室管理)。
この個体は幼虫時、メスと間違う程の小さな幼虫でした。最後の菌糸ビン交換時の体重は13グラムしかなく、羽化した成虫の体長も、約65mmに止まりました。
サイズは早期羽化個体ですので仕方ありません。形もまずまずといったところですが、この小型個体で久留米産を評価するのは早計だと思います。
待ち遠しいのは現在、冬を感じさせている個体群(1月23日報告)です。温室へ戻すタイミングが重要ですね・・・。

2月18日
(岐阜産)

1月17日に温室へ投入した岐阜産オオクワガタの”セミ幼虫”たちの菌糸ビンを交換しました。
温室投入から約1ヶ月です。メス幼虫のなかには蛹化のスイッチが入った個体もいますが、オス幼虫には変化が見られません。菌床も劣化してきました(前回交換は昨年9月頃)ので、カツを入れる意味でも思い切って菌糸ビンを交換しました。
写真は30グラム「印」の付いた幼虫です。すっかり、黄色くなっています。ビン交換のショックでスイッチが入ってくれることを期待します。
尚、”セミ幼虫オス6頭”のうち1頭の死亡を確認しました。期待の幼虫が”セミ化”してしまう・・・・国産オオクワガタの難しさはこの辺にあると思います。

3月1日
(久留米産)

冬を感じさせるため、温室から出していた久留米産オオクワガタの幼虫の菌糸ビンを温室へ再投入しました。温室から出したのは1月23日。1ヶ月を経過しました。その間、菌糸ビンを置いていた場所の温度は暖冬のせいか寒い日でも13−14度程度でした。理想的な温度かもしれません。昨年は16度でセミ化幼虫を連発してしまいました。極端に下げると大きくならないような気がします。分岐点を探る良い温度だと思います。
そして、ここ数日の気温上昇で温室再投入を決断しました。今後、寒くなるかもしれませんので、温度の連続性を維持する絶好のチャンスだと思ったからです。

3月6日
(岐阜産)

2月中旬に決行した菌糸ビン交換が功を奏したのか、岐阜産オオクワガタ・5頭の”セミ幼虫”のうち3頭が蛹室を作り始めました。この中には30グラムの幼虫も入っています。残り2頭は蛹室作成の気配はあるのですが、もう少し時間がかかるかもしれません。
丸2年も幼虫でいたのですから、無事羽化してくれることを祈るしかありません。頑張れ!
3月9日
(久留米産)

久留米産オオクワガタの蛹を救出し、人工蛹室へと移しました。70mオーバーが確実なオスの蛹です。幼虫時の最終測定体重は20グラムでした。
今回救出した蛹は冬を感じさせていた幼虫ではありません。冬を感じさせようか迷っていたところ、蛹化の気配が感じられたため、2本目の菌糸ビンで蛹化した個体です。温室で管理していたところ、左の写真のように菌床が劣化してしまいました。菌床の発酵によるガスや熱で、蛹化不全が心配されました。
本来なら、もっと早い交換が望ましいのですが、蛹化の気配との相談でした。仕方がありません。しかし、掘り出した蛹は主だった変形も無く、少し安心です。
4月18日
(久留米産)

久留米産オオクワガタのオスが羽化しました。先月、人工蛹室へと移した個体ではなく、別の個体です。サイズを測定すると72.5mmでした。
掘り出したときの第一印象は「小さいなー」という感じでした。最近、台湾オオクワガタの大型血統の羽化が続き、80mmクラスの個体に眼が慣れ小さく感じました。幼虫時の体重は19グラムでしたので、この数字だけでいえば72mmオーバーは十分合格のサイズですよね!しかし、80mmオーバーの種親の子孫としては物足りない数値です。何故、大きくならないのでしょうか?
5月8日
(久留米産)

久留米産オオクワガタのオスが羽化しました。しかし、残念ながら羽化不全という結果でした(写真右)。一応ノギスを当てると75mmは超えていそうです。まだ生存していますが、内部にも異常がある可能性が高そうです。外観的にも、種親としては厳しいかもしれません。
さらに73mmクラスのオスも羽化しましたが、こちらも羽バカでした(写真左)。
困ったものですね・・。80mmオーバーの直子なのに大きくなりません。私の管理ミスが大きいとは思いますが、残念な途中報告です。まだ、27グラムあった幼虫など、2頭が残っていますが、期待薄かもしれません。
6月5日
(岐阜産)

岐阜産オオクワガタのペアリングを開始しました。種親オスは昨年羽化した75mmの個体です。我が家の岐阜産は最近、体幅ばかり太くなり、体長が伸びない傾向があります。もちろん、太い個体を選別して累代してきたからなのですが、夢の80mmは遠のく一方です。そこで、体長が期待出来る岐阜県産のメスを嫁にもらいました。メスの体長は48mmとまずまずのサイズです。このペアの子供はCBF1となります。
6月19日
(岐阜産)

岐阜産オオクワガタのメスを産卵セットへ投入しました。メスはオスと2週間も同居させました。本当は1週間の予定でしたが、先週、忙しくてセットできなかったのが理由です。
セット内容は中ケース、夏菌皮むき材2本と埋め込みマットです。餌はクリスタルゼリーを4個入れました。材の水分は多めにしました。もちろん、熱湯で消毒済みです。
ところで、残念な報告があります。3月6日に報告した2年目を迎えたセミ化幼虫ですが、一部は死亡、蛹化した個体も70mm代前半が1頭、残りは羽化不全という結果に終わりました。2年も待ったのに非常に残念です。

7月21日
(久留米産)

そこそこの大きさの久留米産オオクワガタのオスが羽化しました。体長は75mmです。幼虫時27グラムまで体重が伸びた個体です。
私の久留米産の成績は散々でした。82mmの子供なのに、70mm前半の個体が大半を占め、おまけに羽化不全まで・・・・。メスもまだ羽化していない個体はあるものの、50mmオーバーは皆無です。
同じ菌床で飼育している台湾オオクワガタは80mmオーバーが今年も数頭出ています。何がいけなかったのでしょうか?
血統は保障付きです。現に購入元の「クワカブランド」のお客様で80mmオーバーを連発した方がいらっしゃるそうです。まさに完敗でした。
しかし、次のブリードに使えそうな75mmが羽化してくれましたので、気を取り直してチャレンジしたいと思います。そういえば岐阜産も最初は73mmからスタートしました。簡単に折れてはいけません!

8月8日
(久留米産)

久留米産オオクワガタのオスが先々週羽化しました。ざっと見るに75mm(上の写真の個体)よりも少し大きそうです。体長測定が楽しみです。種親候補が入れ替わるかもしれません。
そして本日、体長を測定してみました。ところが、何か変です・・。あれ??コイツ口が変だ・・。えっ?頭楯が変形しています。
まるで、三本角オオクワガタみたいです・・と笑いたいところですが、体長を測定してみると76mmあります。笑えませんね!せっかく種親候補になる個体だったのに・・・。
ところで、このオオクワガタは餌を食べられるのでしょうか?口唇は大丈夫でしょうか?今はまだ、羽化後14日程ですので、元気にしておりますが、内部的欠陥も含めて今後が心配です。

右の写真は健常個体の75mmとの比較
8月17日
(岐阜産)

6月19日にセットした岐阜産オオクワガタの産卵セットの近況を報告します。
セット当時はメスが眠ってしまったみたいで、1ヶ月近く産卵の形跡がありませんでした。しかし、7月中旬には材に削った跡が見え始め、現在では写真の通りです。
写真右の材は柔らかかったからか、派手に削られているのがちょっと心配です。余り柔らかすぎるとメスは削るだけ削って無産卵の危険性もありますから・・・。材選びは難しいですよね!結果はメスのみぞ知る・・というわけです。近々割り出す予定です。
8月28日
(岐阜産)

岐阜産オオクワガタの産卵セットを割り出しました。結果は予想以上の収穫でした。
2本の材から、幼虫が30頭程採れました。材が派手に削られ過ぎていて、ちょっと心配でしたが、私の予想以上に材は堅く、割り出しに苦労しました。産卵したメスはもっと苦労したのでしょうね!?
さらに嬉しかった事は幼虫たちの成長ステージがほぼ均一で、初令幼虫で採集出来た事でした。卵での回収はありませんんでした。幼虫たちは月夜野きのこ園さんのE−800ボトルへ投入しました。ただし、体に艶の無い個体は当分マット飼育で様子を見ます。
今回使用した夏菌皮むき材の産卵木は完璧な状態でした。柔らか過ぎる事もなく、かと言って、どうにか手で割り出せる程の堅さでした。国産オオクワガタにはベストな状態でした。しかし、これは100パーセント狙って選べるわけではなく、、良いと思った材がスカスカでダメな場合もあります。その中でも私は夏菌材は確立が高く、信用できると思います。
9月20日
(岐阜産)

8月に割り出した岐阜産オオクワガタ産卵セットの再捜索を行いました。結果5頭の初令幼虫を発見しました。前回捜索しなかったマットから2頭、残り3頭は親指程の小さな破片から出てきました。合計で35頭です。物凄い産卵数ですね。そしてメスがまだまだ元気な事もビックリです。
それに比べてグランディスのメスはろくに産まずに「へろへろ」です。

12月11日
(岐阜産)

8月に割り出した岐阜産オオクワガタ幼虫の菌糸ビンを交換しました。最初のビンへ投入したのは9月上旬でしたので、丁度3ヶ月での交換となりました。写真は交換風景。
本日は食痕の目立った19本の交換を行いました。結果はオス9頭、メス10頭と偏りはありませんでした。気になる体重はというと残念ながらヘビー級の幼虫は出てきませんでした。オス幼虫の体重は17グラムから22グラムとライト級が多い結果でした。
理由は多分、積算温度が低かったからだと思います。ブリード時期が例年より遅く、気温の低い秋に終令幼虫になったためだと思われます。
今後は温室で20度をキープし2月まで引っ張る予定です。場合によっては3本目へ突入するかもしれませんが、3月には冬を感じさせるつもりです。
12月19日
(岐阜産)

先週に引き続き岐阜産オオクワガタの菌糸ビンを交換しました。本日交換したのは先週食痕が目立たなかった7本です。
結果はオス1頭、メス4頭、死亡1頭、病気1頭でした。左の写真は病気の幼虫です。頭部が大きく、オスだと思いますが艶が無く、明らかに成長不足です。体の右側に黒点が見られます。私の経験上、無事羽化はできないと思います。
今回オスメスの偏りが出てしまったのは残念ですが、10月に菌糸ビンに投入した個体たちに期待しましょう。
右の写真は食痕の少なかった菌糸ビン。反対側は食痕が皆無でした。しかし、中身は食痕だらけでした。外見だけで判断するのは危険ですね!


2011年 飼育日記
2月6日
(岐阜産)

菌糸ビンで飼育中の岐阜産オオクワガタ幼虫の一部が暴れだしました。
「暴れる」とは菌糸ビンの中が酸欠状態になり、幼虫が菌糸を壊して回る事です。理由は蛹室を作るための徘徊、温度上昇などが考えられますが、直接の原因は酸欠だと思います。刺激を与えると菌糸の活動も活発になり、余計に酸素を消費します。
本日は暴れだした幼虫の菌糸ビンを交換し、他の幼虫の菌糸ビンのメンテナンスを行いました。菌糸ビンの入り口は菌糸の皮膜で覆われ、時には水が溜まっていることもあります。これでは酸欠になるわけです。スプーンで皮膜を剥がし、通気を確保しました。さらに幼虫を入れた穴も軽く掘り返しました。今回、幼虫投入時に皮膜を剥がす重要性を再認識させられました。通気をより確保するため、ドリルで菌糸ビンに穴を開ける方もいると聞きます。
ところで、メス幼虫の一部が蛹室を作り始めました。ちょっと早めですが、オスが暴れだした事からも羽化へ向けて全体が動き出した感じです。採卵時期が遅かった事からも、今年は大型個体は期待出来ないかもしれません。
2月20日
(岐阜産)

岐阜産オオクワガタのオス幼虫の一部が蛹室を作り始めました。
多分、早期羽化個体郡だと思いますが、確認できるだけで2頭が蛹室を作り出しました。このままですと4月には羽化しそうです。
ところで、国産オオクワガタ飼育時に行っている冬を感じさせるための一時的な低温飼育ですが、今年はタイミングが難しそうです。しかし、もう少し経っても蛹化が無い個体には冬を感じさせなくてはならないと思います。どうでしょうか?3月上旬に温室から出して、あとは室温でどうでしょうか?

4月17日
(岐阜産)

岐阜産オオクワガタの今春第一号が羽化しました。
東日本大震災の影響で仕事が忙しくなり、クワガタのメンテナンスは疎かになっていました。幼虫の体重の伸びが期待以下だった事も一因でした。
ところが割り出した成虫は予想以上の大きさでした。正確な計測は出来ないものの、70mm台中程はありそうです。幼虫時の体重は1、2回目交換時いずれも21.5グラムでしたので、私的には期待以上の数字です。
最近の岐阜産は、幼虫の大きさの割りに成虫の体長が伸びない事が悩みの種でした。体幅がある個体を選別してブリードしてきたからだと思いますが、今回アウトラインで体長が期待出来る「新しい血」を入れた結果がでたのかもしれません。

4月21日
(福岡産)

福岡産オオクワガタのブリードを開始しました。
昨年羽化した福岡県久留米産オオクワガタは、種親が80mmオーバーだったにもかかわらず、小型、中型個体が多く羽化し、最大個体は76mmでした。さらに、羽化不全多発というオマケまで付いてしまった残念な個体群でした。
今回、ペアリングを開始したペアは昨年初夏〜夏に羽化したオス・76mmメス・47mmペアです。オスは昨年8月に報告した頭楯が変形している個体です。遺伝情報には影響しないと判断し、種親に採用しました。メスが我が家の菌糸に慣れてくれれば、より良い結果が出ると思います。少しでも大きくという願いを込め、種親に選定しました。
4月25日
(福岡産)

福岡県久留米産のメスを産卵セットに投入しました。オスと折り重なって餌を食べているところを餌のカップごとこちらのセットへ移送しました。
産卵セットは中ケースに産卵木3本です。細めの夏菌材だったため、3本入れました。オオクワガタは材に産みますので、当たり外れを考えますと材は多いに越したことはありません。もちろん熱湯で消毒済みです。埋め込み用マットと生オガ発酵マットで埋めました。
尚、予備の75mm×47mmペアも同居を開始しました。バックアップなのですが、こちらも来週セットするつもりです。

5月15日
(岐阜産)

岐阜産オオクワガタのオスの大半が羽化しました。しかし、残念ながら75mmに達した個体は無く、74mmが最高(複数)でした。
サイズが伸びなかった原因のひとつはブリードが遅れたことだと思います。割り出しが8月下旬でしたので、あっという間に秋になり、成長が止まってしまいました。
ところで、岐阜産にもまだ蛹化していない♂幼虫が2頭おります。うち1頭は体重が25.5グラムと今年の岐阜産では最高値です(写真)。無事蛹化してくれる事を願います。
6月4日
(福岡産)

4月下旬にセットした福岡県久留米産のメスの産卵が期待できそうです。
産卵セットは飼育部屋の温室の上に置いています。エアコン稼動中ですが、飼育部屋で最も温度の高い位置です。26度程度でしょうか。メスへのカツ入れには丁度良い温度と思われます。
期待のメスですが、材を削り始めたのを確認できました。国産オオクワガタのメスが材を削り始めたのは産卵を開始した証拠です。しかし、擬似産卵や無精卵の可能性もありますので油断はできません。6月中旬予定の割り出しに期待します。

6月19日
(福岡産)

4月下旬にセットした福岡県久留米産オオクワガタの産卵セット・2セットのうち、材の削り方が顕著だった方のセットを割り出しました。
結果から申しますと、採れた幼虫は14頭でした。大漁旗まではいきませんが満足な数字です。不思議なのは底面マットに2頭の幼虫がいたことです。国産オオクワガタなのに・・・何かあったのでしょうか?
一番大きく削られていた材からは2頭の2令幼虫が出て来ました。うち1頭が初令幼虫を捕食していた事には少し驚きました。あるんですね!クワガタの世界にも・・。ちなみに他の10頭の初令幼虫もこの材から採れました。
もう1本の材からは卵しか見つかりませんでした。時間の都合で今回はここまでです。もうひとつのセットは次週のお楽しみということで・・。
今回採れた幼虫は「月夜野キノコ園」さんのPPボトルへ投入しました。温度管理は飼育部屋・25度エアコン管理です。

7月7日
(岐阜産)

5月15日に報告した岐阜産のオス幼虫が蛹化しました(写真)。
未だ蛹化の気配が見えない岐阜産オオクワガタの幼虫たちに”カツ”を入れるため、飼育部屋では最も温度の高い場所に置いて蛹化を促していました。その甲斐あってか25グラムクラスの幼虫たちが蛹室を作り始めました。しかし蛹室の状況は、今夏の猛暑もあってか非常に危険な状態です。有害な発酵も見られます。菌糸の発酵による有毒ガスで全滅の危険さえありました。
そこで、幼虫の蛹化を待ち、人工蛹室へと移動させました。現在、蛹の状態に瑕疵は無さそうです。今後も蛹室の状態と相談の上、人工蛹室への移行を視野に入れて行きます。

8月10日
(岐阜産)

岐阜産オオクワガタ蛹・2頭(人工蛹室で飼育)のうち1頭が羽化間近です。
今年羽化した岐阜産オオクワガタは75mm程度が最大で、とても大型血統を名乗れない成績でした。しかし、残ったオス幼虫2頭の体重は25グラムを超え、70mm後半・・・といっても76mmクラスです・・・が期待できます。”小さな希望”ですが、私にとって岐阜産は思い入れのある産地・個体です。少しでも次世代への期待も込めて・・・・・。
8月12日
(岐阜産)

10日に報告した岐阜産オオクワガタが羽化しました。蛹の色づきかたから、「そろそろかな?」と思い会社から帰宅後、確認すると案の定羽化しておりました。今のところ無事の様子です。サイズは余り期待できそうにありませんが、早期羽化の個体たちと比較し、種親を決める材料が増えた事が収穫です。尚、オス幼虫の未羽化個体は残り3頭となりました。
8月20日
(岐阜産)

12日に羽化した岐阜産オオクワガタの体長を測定しました。まだ腹が赤い状態ですので、正確な数字ではありませんが、76mmを確実に超えています。形も非常に美しく、頭部が発達しています。私が嫌いな頭部の皺もありません。来年の種親候補ナンバーワンに躍り出ましたね。
少し残念なのは「太い体型」と引き換えに体長が伸びなかった?事でしょうか。(幼虫時の体重は25.5グラム)ただ、以前の岐阜産と比べると大アゴが長くなってきたように感じます。
人工蛹室で飼育中のもう1頭のオスも無事羽化しました。サイズは未測定ですが幼虫時の体重は25グラムでしたので期待薄でしょう。残る2頭は菌糸ビンの真ん中に蛹室を作った模様・・・振ってみると蛹が暴れる振動が伝わってきました。掘り出しは来月になると思います。
8月28日
(岐阜産)

25グラムの岐阜産オオクワガタが羽化しました(写真手前)。一見、あまり大きく見えませんがノギスを当てると76mmあります。前回報告した76mm(写真奥)よりもやや大きいかもしれません。
大きく見えなかった理由は前回報告した岐阜産に比べ体のラインがやや細身だからです。細身といっても国産オオクワガタとしては十分な太さなのですが・・。
来年の種親候補ですが、今回羽化した”細身”の76mmを選択しようと思います。過去、太さを追及してブリードを繰り返した結果、サイズが伸びないという弊害がでました。幼虫時の体重に比べ、羽化した成虫の体長が伸びませんでした。そこで今回から幼虫時の体重も考慮に入れ、サイズの期待できる種親を選びました。
ところで、羽化の遅いメスが3頭もいます。いずれもマット飼育ですが、やっと1頭蛹になりました。来年の花嫁候補ですので、メスにも期待しています。
9月19日
(岐阜産)

8月20日にご報告した「菌糸ビンの真ん中に蛹室を作った幼虫」の菌糸ビンを割り出しました。外見から生体の様子は見えませんが、ともに蛹が動く振動から、適切な割り出し時期は推定できました。
出てきた成虫2頭は74mmとなんと・・76mmでした(写真)。幼虫時に測定出来た最大体重は24グラムで期待はしていませんでしたが、嬉しい誤算です。大アゴが長めに見えるのもグッドです。
来年の種親候補に食い込めそうなばかりか、もしかしたら最有力候補かも??

10月10日
(福岡産)

福岡県久留米産幼虫の菌糸ビン交換を行いました。最大幼虫は24グラムとまずまずの成果です。
しかし・・・・・。
今回、残念ながら菌糸ビン交換が遅めになってしまいました。1本目への投入が6月19日でしたので、2本目への交換が3ヶ月半を超えてしまいました。理由は仕事の多忙と二女の高校受験が重なり「それどころではなかった」という感じです。結果、菌糸ビンの上方まで、食い上がっていた幼虫が多見されました。ただ、夏場の低温管理が功を奏したのか、最悪の状況ではありませんでした。軽度の遅れという感じです。
割り出したオス幼虫の体重は24グラムを筆頭にほぼ全てが20グラムを超えていました。種親世代の苦戦を思えば素晴らしい成果ですが、80mm血統であることを鑑みると、20グラム後半の幼虫がいないことは寂しくも感じます。ただ、国産オオクワガタの場合、今後の伸びも期待できますので、悲観的には考えません。オス幼虫は1400ccのボトルへと移しました。今回も月夜野キノコ園さんのPPボトルを使用します。

10月30日
(岐阜産)

8月28日に報告した「羽化の遅いメス3頭」のお話です。
1頭は無事蛹化、羽化しましたが、残りの2頭は「セミ化」してしまったようです。「セミ化」とは蝉の幼虫のように羽化まで長年を要する幼虫のことです。国産オオクワガタに散見される状況で、冬季に飼育温度を十分に下げられなかったのが主な原因と言われています。
実は今冬、我家の温室の温度をあまり下げませんでした。理由は昨年のブリードが遅れたためです。幼虫の生育状況が「遅め」と判断したからです。その分、夏季に飼育部屋の最も温度の高い場所(27度位)に飼育ビンを置くことで蛹化を促進したつもりでした。実際オスは全て羽化いたしました。
ところが本日、マットを交換すると黄色く成熟したメス幼虫2頭が登場しました。何と4本目の飼育ボトル突入です。今後、無事羽化してくれると嬉しいのですが・・・。


2012年 飼育日記
1月4日
(福岡産)

福岡県久留米市産オオクワガタ・オス幼虫が蛹室を作ったようです。昨年6月に割り出した幼虫のうちの1頭です。
前回の菌糸ビン交換は10月10日でした。そろそろ冬を感じさせてもよい時期です。国産オオクワガタの場合、一時的に温度低下を経験することにより、蛹化のスイッチが入るといわれています。
早速、飼育ビンをチェックすると、オスらしき1頭が蛹室を作っています。他にも蛹室らしきものを作っているオスが数頭います。蛹室を作ってしまったオスはそのまま温室で蛹化させます。疑わしきはそのまま温室管理(20度)し様子を見ます。不明または兆候が無い個体は温室の外に出しました。当分、観察しながら”次の手”を考えたいと思います。

2月12日
(福岡産)

福岡県久留米市産オオクワガタの菌糸ビンを交換しました。もちろん噂の松野血統です。本日交換したのは昨年10月から11月にかけて2本目の菌糸ビンに投入した個体たちです。投入から3ヶ月以上が経過し、3本目投入の頃合を計っていたところでした。
結果から申しますと、28.5グラムの幼虫が2頭出現しました。「DeepBlue」の近年の成績を鑑みると、自画自賛ながら、なかなか素晴らしい成績です。いずれも前回交換時は20グラム程度の幼虫でした。
私の国産オオクワガタ幼虫飼育のMAX体重は29グラム(2005年)ですので、それに次ぐ成績です。あの時は横幅の広い個体が羽化し、最大体長は78.5mmでした。しかし、この福岡県産の血統は縦に伸びる傾向がありますので、80mmをギリギリ狙える線かもしれません。
アンテ、グランディス、台湾オオと「DeepBlue」は80mmオーバー作出に成功してきましたが国産オオの「大台」は未だ達成できていません。しかし、継続は力です!
3月12日
(福岡産)

劣悪な環境で蛹化した久留米産オオクワガタの蛹を人工蛹室へと移しました。
今冬、3本目の菌糸ビンへ移行する直前に蛹化してしまった個体です。本来なら3本目での羽化を狙いたかったのですがビン交換のタイミングを逸してしまいました。おかげで、菌床が発酵して黒くなった中で蛹化しました。見る限り蛹化不全は無く正常な蛹に見えます。
幼虫時の最大体重は23グラムでしたが、蛹の大きさを見る限りは70mm台中盤は狙えそうな感じです。無事羽化してくれることを願います。
4月4日
(福岡産)

3月に人工蛹室へ退避させた久留米産オオクワガタが羽化しました。
一見したところ羽化不全も無く、個体に問題は無さそうです。蛹化時の状況が劣悪で心配していた蛹でした。注目のサイズは未計測ですが多分、75mm程度ではないかと思います。幼虫時の最大体重は23グラムでしたし、早期羽化にしてはなかなかですよね!
4月30日
(福岡産)

今年羽化の国産オオクワガタで最大の個体が羽化しました(写真)。体長をざっと測定したところ、76mmオーバーは確実です!
決して太くはありませんが、大アゴが真っ直ぐ伸び、体長を稼ぐには有利な体型です。さらに、幼虫時の最大体重が21グラムしかなかったことを鑑みれば上出来な数字だと思います。
今後は26−28グラムの幼虫の羽化が控えていますので目が離せませんね!本当に楽しみです。
5月9日
(福岡産)

福岡県・久留米産オオクワガタのオスが羽化しました。前回の報告に続き、今年羽化の最大体長を更新しました。まだノギスを正確に当てたわけではありませんがませんが、78mmオーバーはクリアできそうです。見るからに大きいですから・・・やったね!
78mmオーバーは久々の快挙です。2005年に岐阜産が記録した78.5mmが私の国産オオクワガタの記録でした。同年に78mmがもう1頭出て以来、78mmはおろか77mmすらクリアする事は出来ませんでした。久々の期待に心が躍ります!早く固まってくれ!早く測定したい!
5月13日
(福岡産)

5月9日報告のゴールデンウイーク真っ盛りに羽化した福岡県・久留米市産オオクワガタ・オスの体長を測定しました。
この個体は目視では78mmを軽く超えると思われる大型個体で、最近、77mmの壁を越えられなかった「DeepBlue」にとっては久々の期待の星となりました。
未だ完全に固まっているわけではなく、腹は赤い状態ですがノギスを当てると、79.3mmを示しました。
期待以上の数字は久々のハッピーニュースですね!もちろん「DeepBlue」の自己ギネス更新です。やったね!!体型もバランスが良く、かっこ良い個体です。
残念なのは「80mmに達しなかった事」・・ですが、欲張りすぎですよね。今後、まだまだ弟たちの羽化も控えておりますので、ちょっとだけ期待しています。
5月20日
(福岡産)
80mm
達成!!

全く期待していなかった福岡県・久留米市産オオクワガタの菌糸ビンを割り出し、体長を測定したところ・・・驚くことに80mmオーバー(写真)が出現しました!!
この個体は昨年8月6日に1本目の菌糸ビンへ投入した遅採れ幼虫です。
最初の菌糸ビン交換は12月4日で体重は22グラム
2回目の菌糸ビン交換は2月18日で体重は23.5グラムでした。
そして3本目で羽化しましたが、最初に蛹室を破り個体を一見した時は全くインパクトの無い個体でした。しかし、取り出してノギスを当てて見ると80.5mmを示しました。
さらに驚いたのはB血統の個体だということです。昨年4月に報告したとおり、76mmと75mmの2系統のブリードを行いました。しかし、A血統はブリード成績が良く順調に生育するのですが、B血統は得られた幼虫の数も少なく、生育不全、羽化不全が多発しております。正直、現在羽化待ちの個体の殆どはA血統なのです。幼虫時の体重もですが、B血統であることを鑑みると驚きの結果です。ちなみに種親の76と75のどっちがAかBかは判らなくなってしまいました。トホホ・・・。

ところで、期待していた体重28グラムの幼虫が羽化しました。蛹室内に菌糸の実体が発生したため、取り除こうと露天掘りしたところ、羽化の真っ最中でした。慌ててゴミを取り除きフタをしました。左の写真は数時間後に撮影しました。さーて!測定結果は・・・?
6月2日
(福岡産)

前回ご報告した幼虫時・28グラムを記録した福岡県久留米市産オオクワガタ・成虫の体長を測定しました。
79.5mmと残念ながら80mmには到達しませんでした。最初に見たときは大きく感じたのですが、錯覚だったのかも??しかし、そのプロポーションは素晴らしく、頭部が発達、大アゴは太くカッコ良いです。どうやらこの福岡県産A血統は太い方向に振れている感じがありますね。逆にB血統の80mmオーバーはスリムな感じがします。
残るオス幼虫と思われる菌糸ビンは4本です。さらに良い結果を期待したいですね!!

7月1日
(福岡産)

福岡県・久留米市産オオクワガタの菌糸ビンを交換しました。本日交換したのは2月に3本目へと投入したオス幼虫3頭です。多くのオス幼虫は3本目の菌糸ビンで既に羽化しましたが、残る4頭のうち3頭はついに4本目への投入となりました。
前回の交換時28グラムだった個体の体重は測定し損ないましたが、26グラム→28グラム(写真)、23グラム→26グラムと順調に成長していました。
心配なのは「セミ幼虫化」です。今冬、幼虫の体重の伸びが遅れたため、「冬を感じさせる」事が曖昧だった気がします。国産オオクワガタは、四季のある環境に順応しているため、冬の寒さを経験しないと夏が来ても蛹化出来ず、羽化しても2年目の春、最悪の場合、幼虫のまま力尽きてしまうことがあります。
せっかく伸びた体重ですので、無事羽化してくれる事を願い、飼育部屋(エアコン管理)の中でも気温の高いラックの上部に置くことにします。28度くらいかな・・。

9月8日
(福岡産)

国産オオクワガタ自己記録更新です!といってもメスの記録ですが・・。でもこれ、実は大切な事なのです。大きいメスが出るという事は大型血統である証拠でもあるのです。
本日、久留米産オオクワガタのメス幼虫を飼育していた菌糸ビン(1400cc)を割り出したところ、何と52mmもあるメスの成虫が飛び出してきました!
最初の印象は「デカッ!!」でした。そして実測も自己ギネス・50mmを軽く上回る52mmもあります。やったね!ちなみに幼虫時の最大体重は15.5グラムでした。他にも16グラムオーバーの幼虫もいましたが残念ながら羽化には至りませんでした。
えっ!?・・お気づきでしょうか?メスに1400ccの菌糸ビンは贅沢ですよね。実はたまたまオスの大型幼虫用に発注した1400ccが余ってしまったためで、決して狙ったわけではありません。ちなみに食痕は殆どありませんでした。もったいない・・・!?
10月20日
(福岡産)

「羽化しているかも?」という甘い期待を抱きながら、7月に4本目の菌糸ビンへ投入した福岡県久留米市産オオクワガタ・オス幼虫3頭の菌糸ビンを交換しました。
結果は、皆様グッスリお休みでした。シェルターを作り気持ちよさそうに寝ていました(写真)。体は黄色く十分成熟しています。心配していた「セミ幼虫化」のようです。
体重を測定すると、30グラムを筆頭に28グラム、27.5グラムとなかなかのものです。もちろん5本目の菌糸ビンへと突入しました。
さて、どうしたものでしょうか?今夏、飼育部屋で最も温度が高い、温室の上(28度)でも蛹化しないということは、このまま加温しても菌糸を傷めるだけです。ならば、一旦冬を感じさせるために冷やし、その後に加温するしかないようです。

11月22日
(福岡産)

「セミ幼虫化」した福岡県久留米市産オオクワガタ幼虫を飼育している菌糸ビンは現在、温室の外で管理中です。理由は幼虫に「冬」つまり、低温を感じさせるためです。本来なら、今年の夏に羽化してもおかしくない個体たちでしたが、幼虫の成育を優先した結果、残念ながら冬を感じさせる事に失敗したようです。国産オオクワガタは日本の四季に順応していますので、蛹化のきっかけとして、冬を感じることが重要だそうです。
飼育部屋の温度は昨今の冷え込みで朝晩、15度を割りだしました。そろそろ、温室に戻すタイミングを模索しなければなりません。

12月24日
(福岡産)

今夏に蛹化出来ず、幼虫のまま2回目の冬を迎えた福岡県久留米市産オオクワガタの幼虫を温室へ投入しました。
蛹化のきっかけを与えるために、敢えて温室の外で飼育していた幼虫6頭です(♂3♀3)。朝晩は10度近くまで下がる気温で約1ヶ月過しましたので、十分冬を感じたと思います。
温室は20度管理ですが、場合によってはもう少し温度を上げるかもしれません。さて、無事羽化してくれるでしょうか?


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