2009年 飼育日記
3月23日

残念なお知らせになりそうです。2006年に購入した台湾オオクワガタ66mmが最期を迎えようとしております。こいつはメスを殺してしまい、その後、独身を貫いておりました。時には、越冬実験に協力し、私の飼育スキル向上??に少なからず貢献した個体です。
羽化は2006年3月ですので、羽化後丸3年です。フセツが反り返り(写真)、四股が不自由になってきました。目を離すと逆さまになってしまします。どうやら、「お疲れ様」のようです。
4月5日

台湾オオクワガタ・本年度のブリード準備を開始しました。
先ずは種親選びです。最大体長の個体81.5mmを筆頭に80mm台が6頭程、昨年羽化しています。光線の加減で見映えも変わりますので、慎重にノギスで頭幅、大アゴ、体長を測定し、種親を決定しました。
選んだオスは体長80mmのGタイプの個体(写真)です。内歯が真横を向く、中歯型です。他も捨てがたく、苦渋の決断でした。
このオスに2頭のメスを掛け合わせて、ブリードするつもりです。メスは越冬中でしたので、マットを減らし、温室へ入れました。餌に頭を押し付け、活動開始を促しました。
尚、先月お伝えした台湾オオクワガタの66mmは天へ昇りました。
4月27日

台湾オオクワガタ(南投懸産)のブリードを開始しました。種親はCBF1・オス80mmメス49mmです。ちょっと心配なのはオスの餌食いがよくないことです。
先ず、双方を同じケースに入れ、お見合いさせました。メスは準備OKらしく、オスの下に潜って行きます。普通なら、オスが触覚でメスの体を調べ始めるのですが、オスは「無視」してしまいました。「その気」にならないみたいです。
オスは昨秋9月の羽化で、十分成熟しているはずです。しかし、低温(16度)で越冬したため、お目覚めが良くないのかもしれません。こういう場合、焦らない事も大切です。もうしばらく別居させ、様子を見ましょう!尚、メスは複数頭使用する予定です。

5月3日

台湾オオクワガタ(南投懸産)の今年の種親・オス80mmがやっと目覚めました。本日、オスの飼育ケースを観察すると、水浸しに近い状態でした。マットが少ないとはいえ、餌をよく食い、オシッコを沢山したようです。これはいけるかも??
早速、ケースを清掃してメスを投入しました。やはりオスは目覚めたようです。触覚でメスの体を調べ、興奮状態です。もちろん、このまましばらく同居させる予定です。上手くいけば、今週中に産卵ケースをセット出来そうです。
PS・・夜、交尾を確認しました。
5月8日

台湾オオクワガタのメスを産卵ケースにセットしました。今回のセット内容をご報告します。大ケースに夏菌皮むき材3本、菌糸ブロック半分を埋め込みマットで埋めました。産卵木の水分は多めです。菌糸ブロックを使った理由は、「余っていた」からです。菌糸に産んでくれたら、初令から栄養価の高い餌を食べれるので大きくなる・・・という甘い期待も少しだけございます。大ケースの理由は「中」では入りきらなかったからです。

翌日、もう1ケースの産卵セットを組みました。中ケースに産卵木1本、菌糸ブロック残り半分というセットです。
5月25日

台湾オオクワガタ(南投懸産)の産卵セットを覗いたところメスが材を齧っていることがわかりました(写真)。
セットしたのは5月8日です。約2週間弱で、材を齧っていることが確認出来ました。この部分は5月8日に掲載した写真の左上の部分です。綺麗にマットを掃除していますね!
この削りかたはオオクワガタ系によくある形です。削った穴の両サイドに産卵している公算が高いと思います。メスの餌食いもまずまずですし、ブリード成功の可能性は高いと思います。
6月8日

5月8日のセットした産卵ケースからメスを取り出しました。
セットから1ヶ月が経過し、十分産卵しているとの判断です。実際にセットした夏菌皮むき材3本はそこそこ齧られて良い感じです。あとは幼虫を割り出すだけですが、幼虫の成育のバラつきを考え、メスをケースから取り出しました。メスはとても元気でびっくりしました。次週か再来週には割り出しが行えると嬉しいですね。

6月21日

台湾オオクワガタ(南投懸産)の産卵セットを割り出しました。
今回割り出したのは大ケースにセットしたAセットと中ケースにセットしたBセットです。
先ず、Aセットから割り出しました。せっかく柔らか目の材を選んだにもかかわらず、途中での加水を怠ったせいで、マットが被っていない上の方の材は乾燥気味で堅い状態でした。堅い材の割り出しは重労働です。楽をしようとスプーンの柄を使うとたちまち、幼虫を潰してしましました。結局、爪がボロボロになりましたが、3本の材から19頭の幼虫と卵を数個、そして、菌糸ブロックから1頭の幼虫を発見しました。
Bセットからも幼虫が採れました。こちらは材1本、菌糸ブロック半分という内容でしたが、幼虫16頭と卵を数個が出てきました。意外だったのは菌糸ブロックから幼虫3頭と卵が1個発見された事です。つまり、台湾オオクワガタが菌糸ブロックに産卵したのです。ただ、Aセットと違いBセットは産卵木が1本しかなく、仕方なく産卵した可能性も高いようです。ただ、割り出しの容易さと栄養価を考えると菌糸ブロックのほうが有利です。雑虫の危険性もありません。ただ、材と同じくらい産卵する保障もありませんが・・・。
今回採れた幼虫は「月夜野きのこ園」さんの菌糸ビンE800ボトルへ投入しました。

ところで、雑虫を発見しました。Aセットの材から出てきました。状態は茹で虫???
原型は留めておりますが完全に死亡しております。産卵木への「熱湯ぶっかけ作戦」は効果があるようです。ちなみに雑虫の死骸の1センチ隣に台湾オオクワガタの幼虫が生息していました。
9月20日

19日・台湾オオクワガタ幼虫を2本目の菌糸ビンへ移しました。
6月下旬に1本目の菌糸ビンへ投入しましたので、ちょうど3ヶ月での交換となりました。今更ながら菌糸ビンの交換タイミングは難しいですね!今回はジャストタイミングだと思います。
菌糸ビン交換の基準に、表面の食痕の割合がよく言われますが、表面積のみでの判断は危険です。飼育種による差異もありますが、今回、表面の食痕の面積と、実際の食痕の体積は一致しませんでした。表面の食痕は少なくても、掘り出してみると多くの食痕がある菌糸ビンもありました。菌糸ビンの周囲に小さな食痕が点在するボトルにこの傾向が強いような気がします。
菌糸ビンの交換タイミングは飼育温度、菌糸の種類、個体の成長速度などの要因で変化します。
ところで、本日交換したのは16本です。飼育中の台湾オオクワガタ幼虫全体の三分の一です。オス9頭、メス7頭の割合でした。激しい偏りもなく、少し安心しました。オス幼虫の体重は23−24グラムが中心と、ちょっと少なめですが、次のボトルに期待します。80mmオーバーの個体の体重推移を調べると、必ずしも先行逃げ切りではないこともわかりました。種親も含め兄弟に80mmオーバーが6頭でた超大型血統ですから・・・。
オスは1400ccのボトルへ、メスは800ccへと移しました。共に「月夜野キノコ園」さんのPPボトルです。

9月21日

20日・昨日に続き、南投懸産台湾オオクワガタ・次の16本の菌糸ビンを交換しました。
幼虫の最大体重は26グラムでした。順調な生育に満足です。しかし、ちょっと心配事が・・・。それは、オスメスの比率です。今回交換した16頭のうち、オスは10頭、メスは6頭でした。昨日と合計すると、オス19頭、メス13頭です。ちょっと偏りはじめました。笑ってしまったのは、割り出し開始から5本連続でオスだった時でした・・・「男だらけ・・か・・」。ただ、食いの良い菌糸ビンから交換を始めましたので、残る16頭はメスの比率が高い可能性もあります。次は「女だらけ」を期待します!

9月22日

21日・残る16頭の菌糸ビンを交換しました。
結果は期待通り、メスが10頭とオスが4頭という割合でした。でも、数字が合いませんよね!1本は食痕ゼロ、もう1本は極端に食痕が少なく、発育が遅れていると思われる「食い方」でしたので、今回は交換を見送りました。
これで合計、オス23頭、メス24頭と完璧なバランスになりました。日頃の行いが良いからでしょうか・・?
しかし、2本目の菌糸ビンの発注は難しいですね!あらかじめ、♂♀のバランスがわかると無駄が無いのですが・・・。
写真は恥ずかしそうに隠れるメス幼虫。
10月27日

昨日、飼育部屋の温度計が18度を切っておりましたので、温室ヒーターのスイッチを入れました。温度設定は20度です。次の菌糸ビン交換は1月の予定です。

12月20日

9月の菌糸ビン交換時(2本目)に選別に漏れ、800ccのビンで飼育していた南投懸産・台湾オオクワガタの幼虫の菌糸ビンを交換しました。9月の交換時、この幼虫の体重は19グラムでした。仕分けの基準は20グラムで、それ以上は1400ccへ、未満は800ccのボトルで飼育していました。
掘り出してみると、なかなかの大きさです。30グラムあります。800ccのボトルで体重が19→30グラムに増えるなら2本目を1400ccに入れていたら、もっと大きくなっていたのかな?いつもながら、ちょっと残念。でもまあ・・というわけで、めでたく1400ccボトルへとお引越しになりました。


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