2010年 飼育日記
2月11日
(マレー産)

マレーアンテの幼虫(オス)が蛹室を作りました。
昨年、種親に使ったメスは「ご機嫌斜め」なのか、春の初回セット時の産卵数が極端に少なかったメスで、秋の再セットを余儀なくされました。今回、蛹室を作った幼虫は春に採れた貴重な1頭の幼虫です。体重(32グラム)から察するに超大型個体は望めませんが、種の保存の意味からも無事羽化することを願います。
4月11日
(マレー産)

マレーアンテの続報です。2月に報告した蛹室を作った幼虫が蛹になりました。そして、昨年11月から12月に割り出した幼虫たちの菌糸ビン交換を行いました。
今回、菌糸ビン交換のために発注した菌糸ビンは1400cc15本のみです。理由はマレーアンテの産卵時期に、ばらつきがあり、コストの面からもメスはマット飼育したほうが良いと判断したからです。オスのみ1400ccの菌糸ビンへ移し、メスはマット飼育で乗り切ろうと思います。
前回の交換から4ヶ月経過していて、劣化した菌床がありましたので、ちょっと焦りました。せっかくの良形血統です。保持したいですよね!今回交換した幼虫の最大体重は38グラムとまずまずでした(写真)。75mmオーバーは普通ですが、出来れば80mmに迫りたいですね。

5月2日
(マレー産)

マレーアンテのオスが羽化しました。この個体は昨年6月21日に報告した「1頭しか採れなかった幼虫」です。羽化が外から確認できましたので、時期を見計らって割り出しました。実は菌床の劣化が目立ったため、早めの取り出しとなりました。
まだ体が赤いので、体長の測定は行っていませんが75mm以上はありそうです。最近、大型の台湾オオやグランディスを見慣れたためか、大きさの感覚が鈍っていますので、測定するまでわかりませんが・・・。
6月6日
(マレー産)

5月に割り出したマレーアンタエウスオオクワガタ(キャメロンハイランド産)の体長を測定しました。76mmとまずまずの大きさです。”水かき”も大きく良形といえそうです。
ところで、昨年11月から12月にかけて割り出した幼虫たちのビン交換(2本目)が終了しました。開始したのは4月上旬でしたので、2ヶ月間のバラつきが出ました。
実は、今までやってきた「3ヶ月目処の交換」を止め、「幼虫の食い上がりを見ての交換」を試みました。アンテはマット産みですので、より分解の進んだ菌糸でも大丈夫だと思ったからです。
ただ、メスの中には1本目で蛹化してしまった個体もいて結果はわかりませんが、オス幼虫の成長はなかなか良さそうです。今回、一部のオスをマットで飼育しようと思います。マットはもちろん、生オガ発酵マットです。

9月15日
(マレー産)

昨夏ブリードしたマレーアンテの羽化が最盛期を迎えようとしています。
5月に羽化した個体(上の写真)は脚にマヒがある事が判明し、その後天に召しました。その後、オス2頭が羽化しましたが、74mm前後の小型個体でした。
そして、今回割り出したのが写真の個体です。幼虫時の最後のビン交換で、体重は38グラムでした。割り出した瞬間、「大きいな!」と思いましたが、まだ、上翅も赤く、正確な測定は控えました。でも、やはり、80mmは遠そうです。77−78mm位でしょうか?まあ、それでもマレーアンテとしては大型個体である事には変わりはありません。無事固まってくれることを祈ります。

9月20日
(マレー産)

先週割り出したマレーアンテの体長を測定しました。結果は自己ギネス更新の79mmでした。万歳!!
今回の飼育方法が良かったかどうかはわかりませんが、嬉しい結果です。ただ、まだ腹が赤いので、慎重に取り扱いたいと思います。
さらに10頭程のオス幼虫、蛹がおりますので、今後の羽化も楽しみです。
尚、この個体は2002年に「クワカブランド」で購入した73mmからの累代個体で2007年祖父の代に別血統の嫁をもらったCBF2個体(F2・CB7)となります。
10月10日
(マレー産)

マレーアンテの蛹たちの一部を人工蛹室へ避難させました。
避難させた理由は、菌糸ビンをギリギリまで引っ張ったことによる菌糸ビンの劣化による悪影響です。
夏冬ですと、エアコンや温室の温度管理で問題無いのですが、春秋は管理が難しいですね。朝、寒かったからといってエアコンのスイッチを入れず出社すると、午後に突然夏日になり、気温が上昇します。実はその影響で♂アンテ蛹の菌糸ビンが1本発酵してしまい、発生した水分に蛹が浸かってしまう惨事が起きました。蛹は数日後変色してしまいました。もちろん死亡です。
劣化していない菌糸ビン、マットなら、26−28度数時間程度で即発酵とはなりませんのでご安心ください。しかし、この時期、特に今年は管理が難しいです。
11月4日
(マレー産)

マレー産アンンテ・オスの羽化は順調です。人工蛹室へ移動させた蛹も1頭は羽化不全で死亡しましたが、多くは無事でした(写真)。今後の羽化が楽しみですが、どうやら9月に報告した79mmを超える個体は無さそうです。
余談ですが本日、マレーアンテのオスに指を挟まれました。転がったアンテの大アゴが偶然にも私の親指に被さりました。その瞬間の恐怖に比べ、実際の痛みは半分以下でした。直ぐ離してくれたからかもしれません。ちなみに出血しました・・・。
血に触発されたわけではありませんが、昨年ブリードに使用したメスを再び産卵セットに入れました。何故ならメスが思いの他、元気だからです。ブリードへの期待というよりは、実験的な意味合いが濃いと思います。


2011年 飼育日記
1月8日
(マレー産)

アンタエウスオオクワガタ・マレーシア・キャメロンハイランド産の新成虫のブリードを開始しました。とりあえずは愛の小部屋で当分同居させます。
今回使用するオスは昨年報告した79mmです。9月上旬の羽化で餌も十分食べていることから決断しました。メスは8月羽化・オスと同腹の47.5mmです。羽化後5ヶ月経っていて餌食いも順調です。共に累代はCBF2ですので、子供はCBF3となります。今のとこ羽化不全は殆どありませんが次の世代ではそろそろ血の入れ替えも考えなくてはならないかもしれません。
ちなみに11月にセットした母虫の産卵セットはやはり産んでいませんでした。母虫はもちろん元気です。

1月17日
(マレー産)

先週ご報告したマレーアンテのメスを産卵セットに投入しました。
投入を決断したのはオスがメスをメイトガードしているのを確認したからです(写真左)。双方とも新成虫ですので、成熟度合いも含めて慎重に行ったつもりです。メイトガードはオスがメスを自分のパートナーと認め、他の個体の遺伝子や様々な迫害を排除するために行う行為だと思われます。
今回使用した産卵セットは、中ケースに生オガ発酵マットを底面5センチほど堅詰めし、柔らかめの産卵木を1本埋め込みました。アンテはマット産みですが、マレー産の場合、1−2個のの卵を産卵木に産むことがあるのです。
久々のアンテ新成虫の冬採りです。結果が楽しみです。

2月13日
(マレー産)

マレーアンテの産卵を確認しました。産卵セットの底面に卵がかすかに見えます。しかし、写真撮影を試みたところ、残念ながら失敗しました。なにしろケースの底面ですのでライティングをはじめ、全ての撮影条件が悪すぎました。もう少し、卵がはっきりと確認できれば良かったのですが・・・。
アンテの産卵はマットに産むことが普通です。孵化した幼虫の確認でブリード成功を確信するのですが、今回はまだ一歩手前です。
ところで、メスを次の産卵セットに移しました。途中、オスとの再同居3日後です。確実な産卵を期待します。
3月6日
(マレー産)

マレーシア産アンタエウスオオクワガタの産卵セットの底面近くに幼虫を発見しました。1月17日にセットしてから約一ヶ月半での幼虫の孵化確認となりました。
とりあえずブリードは成功といえそうです。あとは産卵数です。15頭以上の幼虫が採れれば合格点です。しかし、まだ卵も数個確認できますので割り出しは来週に持ち越しです。
ところで、リコーのCX4というデジカメの接写性能は素晴らしいですね!レンズから1センチの距離まで撮影可能です。左の写真はLEDライトで照明を当て撮影しました。
3月20日
(マレー産)

マレーアンテの産卵セットを割り出しました。東日本大震災の影響で休暇が飛び、本日やっと割り出しが出来ました。
結果から報告すると採れた幼虫は8頭でした。大雑把な1次検査ですが、期待外れの結果でした。来週以降2回目の検査を行う予定ですが、ここで新たな幼虫が採れる保障はありません。原因は特に無いと思います。こんなもの・・と思ってチャレンジするしかありません。ボウズではないのですから・・。幸い予備のメスもおります。今後の状況を見て考えたいと思います。
採れた幼虫は早速菌糸ビンへ投入しました。

4月18日
(マレー産)

2月13日に報告したマレーアンテの「次の産卵セット」を割り出しました。結果は無精卵と思われる卵が6個でした(写真)。
3月20日に割り出した最初の産卵セットからは期待外れの8頭のみでしたが、その後の再検査でも幼虫は見つからず、今回の産卵セットに期待していました。しかし無情にも幼虫はいませんでした。
無精卵は全て産卵木から出てきました。何が原因かはわかりませんが、マットには産卵しなかったみたいです。彼女(メス)の気分かもしれません。
このマレーアンテ・キャメロンハイランド産血統は2002年からブリードを続けている思い入れの深い血統です。リスクを回避するためにも、予備のメスを出撃させました!種親オス(79mm)と同居を開始予定です。

4月28日
(マレー産)

マレーシア産アンタエウスオオクワガタ(キャメロンハイランド産)のメスを産卵セットに投入しました(予備メス)。
種親オス79mmの第一夫人の産卵数が8頭と少なく、再セットでは無精卵と思われる卵しか産卵しませんでした。そこで血統維持のためにも第二婦人の登場となりました。新婦は同血統のメスですので幼虫はCBF3となります。
第二婦人はオスと7日間同居させ、産卵セットへ投入しました。マットはもちろん生オガ発酵マットです。今回は、二桁採れれば満足です。
6月18日
(マレー産)

4月28日にセットしたマレーアンテの産卵セットを割り出しました(予備メス)。結果は15頭の幼虫と卵2個という「まずまずの結果」でした。
今回、サプライズがありました。採れた15頭のうち半数以上が「材」から出てきたのです。
アンテは普通マット産卵です。産卵木は必要無しという方もいます。しかし今回は半々に産卵しました。
産卵方法は以前タランドゥスで経験した方法と同様でした。産卵木の中に大きな坑道を作り、周辺に産卵しているようです。坑道は産卵木いっぱいに作られ、巨大な産卵床となっていました。メスは余程産卵木を気に入ったのかもしれませんが、幼虫の生育状態から察するに、産卵の順番はマットが先でした。

8月7日
(マレー産)

3月に割り出したマレーアンテ幼虫(8頭)の菌糸ビンを交換しました。
菌糸ビン投入から4ヶ月を過ぎての交換です。スパンが長くなった理由は「食い」が遅かったからです。エアコンの風が直接当たる場所(19ー22度)で「低温飼育」を行ったからだと思います。それでも、最大の幼虫は33.5グラムとなかなかの数字です。
オスメス比は正常だと思います。8頭のうち大型のオス幼虫が3頭、メスが3頭、残り2頭は体は小さいのですが、頭が大きく多分オス?かなというところです。大型オス3頭は1400ccの菌糸ビンへ、残りは800ccで飼育します。菌糸ビンは引き続き「月夜野きのこ園」のPPボトルです。
10月24日
(マレー産)

6月に割り出したマレーシア・キャメロンハイランド産・アンタエウスオオクワガタ幼虫の初めての菌糸ビン交換を実行しました。
先々週位から随時、餌食いの良い個体から菌糸ビン交換を行っていましたが、今回は餌食いが悪かった個体郡の交換を行いました。オスの最大体重は27グラムと極端に大きな個体ではありませんでしたが、順調な生育は続けております。ただし、メスの割合が多い傾向がありそうです。発注した菌糸ビンの割合(800ccと1400cc)が気にかかります。
写真は菌糸ビンに潜るのを嫌い抵抗を続けるオス幼虫です。メスに比べオスは抵抗する個体が多いようです。
11月4日
(マレー産)

8月に菌糸ビンを交換したマレーアンテのメス幼虫の一部が蛹化の準備に入り、蛹室を作成しました。
今年の幼虫たちの生育は順調です。ブリードが1月、割り出しは3月でしたので少々早い蛹化かもしれませんが、問題はありません。
オス幼虫も順調です。もちろんまだ蛹化の気配はありません。そろそろ交換の時期ですが、下手に交換するとショックで早期に蛹化してしまいそうです。菌糸ビン交換のタイミングは難しいと思いますが、温度調節も含め、出来る限り幼虫のまま引っ張れる方法を考えていきたいと思いますて。ただ最近個人的な多忙でミスが多いのですが・・・。

11月20日
(マレー産)

マレーアンテのオスも蛹室を作り始めました。3月に割り出して2本目の菌糸ビンへ入れたのが8月上旬でした。
オスの幼虫としてはちょっと早いタイムテーブルです。このままですと12月にも蛹化、来年2月上旬には羽化しそうです。ちょっと早めですね。
クワガタ飼育は一般的に幼虫期を長くとることで、より成熟した幼虫を育成し、大きな成虫を狙えると言われています。同じ体重の幼虫なら、より成熟した個体が有利という事です。
というわけで、常々低温飼育を実行していましたが、最近の急激で過激な寒暖の差で蛹化スイッチがはいってしまったようです。
12月30日
(マレー産)

今回、嬉しい報告となるはずだったのですが、ちょっと複雑な心境の報告をします。先月オスのマレーアンテ幼虫の蛹化タイミングについて日記を書きました。実際、1頭を除いて蛹室を作り始めたり、既に蛹化した個体もいます。
そして本日、残された1頭の飼育ビンを交換したのですが、出てきた幼虫は予想以上の大物でした。何と39グラムもあります。これは自己ベストです(38グラムが最大でした)。
本来嬉しい報告となるはずだったのですが、情けない事に、1400ccの菌糸ビンを切らしていました。Oh!My God!まさかこんなに大物とは・・・。仕方なく1400ccの容器に生オガ発酵マットを詰め、幼虫を投入しました。複雑な39グラムです。
さらにもうひとつ・・・・・・写真を撮り忘れました。うーーーーん・・・複雑?


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